交通費の経費精算で領収書が必要・不要なケースとは?紛失した時の対処法も

記事更新日:2022/03/29

経費精算システム

飛行機で出張するビジネスマン

3万円以下の交通費における経費精算では、消費税法にて、領収書は不要とされています。しかし実際は、3万円未満であっても領収書の添付を求める社内規定を設けている企業は多く存在します。そこで今回は、交通費精算における領収書の取り扱い、不要なケースや紛失時の対応、経費精算を効率化する方法について解説します。

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交通費の経費精算は領収書不要?必要なケースとは

領収書とは、企業の事業活動の上で必要な費用、いわゆる「経費」として支払いが生じたことを示す、税務上有効な証拠です。

経費の種類は多岐に渡りますが、通勤定期代金や外回りなどの移動にかかる交通費は、企業活動の上で必ずといっていいほど発生する一般的な経費といえるでしょう。

これら交通費の領収書について、通勤定期代金であれば、購入が月に1度、もしくは、数ヶ月に1度程度のため、領収書の発行も従業員への大きな負担にはなりません。しかし、日常的な公共交通機関を利用した際の領収書となると、毎回取得するのは実質的に困難となることが想像できます。

ここでは、交通費の経費精算において領収書が必要なケースと不要なケースをご紹介します。

(1)消費税法では3万円以下の交通費は領収書なしで精算可能

前述の通り、交通費に関しては、消費税法において「3万円未満(税込)の場合、領収書の提出は不要」と明確に定められています。そのため、税法上は、利用した移動手段にかかわらず、3万円未満であれば、領収書の添付なしで、交通費の精算ができることになります。

#1: 3万円以上の交通費は原則として領収書が必要である

日常的な電車やバスの移動で交通費が3万円を超えることは考えにくいですが、出張などにより新幹線や飛行機を利用した際は、交通費が3万円を超えることもあるでしょう。

この場合には、領収書が必要です。ちなみに、新幹線や飛行機の交通費については、オンラインで購入しても簡単に領収書をもらうことができます。

窓口決済の場合は、窓口担当者に伝えて発行してもらいましょう。駅などに設置された自動券売機を利用する場合も、領収書の発行ボタンから発行が可能です。さらに、クレジットカード決済であれば、カードの明細書が領収書代わりになることもあります。

#2: やむを得ない理由がある場合のみ領収書が不要になる

領収書の発行を頼んだのにもかかわらず、発行してくれない場合も稀にあります。

そのため、消費税法施行令第49条第2項には、以下の定めもあります。

合計額が三万円以上である場合において、同条第七項に規定する請求書等の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由があるとき

[出典:e-Gov 消費税法施行令 第49条第2項より一部を抜粋]

例えば、領収書の発行を拒否されたり、トラブルにより発行されなかった場合などは、上記の規定が適用されるでしょう。おそらく、各企業においては、領収書なしで交通費を精算する際に、「交通費精算書」などと書かれた出金伝票を利用しているはずです。

そのため、社内で決められた書類に、日付や訪問先と訪問理由、金額などの必要事項を記入し、経費精算をすることになるかと思います。ただし、単純に領収書をもらい忘れた、紛失したといった場合では、このような方法が認められないこともあるため、経理担当者の指示に従うようにしてください。

(2)不正を防ぐために領収書添付必須としている企業が多い

企業には、国税や地方税といった各種税金の納税義務があり、これら納税額の確定にかかわる経費に関しては、厳密に会計処理を行わなくてはなりません。

もちろん税務調査が入った時に、説明できない不明瞭な経費の支払いがあれば、不正な会計処理を疑われる原因にもなります。そのため、会社の経費として適正、かつ、確実に支払いをしたという証拠となる領収書は、税務上、重要な書類となっているのです。

そのため、領収書の取り扱いに関しては、金額に関わらず、在来線や路線バスを利用した場合の交通費は原則として、領収書の提出を必要とする社内規定がある企業も少なくありません

領収証の発行は、「(税法上)3万円未満は不要だから」と、自己判断せずに、必ず会社規定のルールに従って行うようにしましょう。

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交通費の領収書を紛失した時の対処法

会社に提出すべき領収書を紛失してしまった経験のある方は、少なくないかと思います。このようなミスがあった場合には、どのように対処したらよいのか詳しくご紹介します。

(1)利用交通機関に再発行をしてもらう

在来線や新幹線、飛行機、路線バスなどでは、領収書の再発行はしてもらえないケースがほとんどです。ですが、タクシー料金の場合は、再発行に応じてくれる可能性があります。

タクシー会社に登録している名前や電話番号、配車依頼日時と乗車区間を正確に伝えることで再発行を依頼することは可能です。

しかし、領収書の発行が販売者の義務であることに対し、領収書の「再発行」は義務ではありません。問い合わせても領収書の再発行を断られるケースもあることは、知っておくと良いでしょう。

(2)交通費精算書を作成する

先にお伝えした通り、社内で使われている交通費精算書に記入し、領収書の代用とする方法もあります。

詳細な方法は会社によりますが、経費の種類により以下の3つに精算書を分けている場合もあるので確認してください。

  • 交通費精算書
  • 旅費精算書
  • 出張旅費精算書

交通費精算書に記載するのは、主に以下の項目です。

  • 申請日
  • 名前
  • 使用した日付
  • 訪問先
  • 利用した交通機関
  • 出発地と到着地
  • 支払った金額
  • 片道料金か、往復料金か

書類に書くべきこれらの項目は、会計処理上、必要な情報であると捉え、抜け漏れがないように記載しましょう。

(3)出金伝票を作成する

会社の規模によっては、仕訳伝票の1つである「出金伝票」の記入も社員に求めるケースがあります。

出金伝票に記載する項目は以下の通りです。

  • 日付
  • 支払い先
  • 勘定科目
  • 摘要(取引内容を簡単に記載)
  • 金額

勘定科目は、各会社によって異なるので経理担当者に確認の上、記入するようにしましょう。

経費精算に欠かせない正しい領収書の定義とは?よくある疑問も解説

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交通費の経費精算が面倒な場合の対処法

出張は年に数回程度といったケースであれば、交通費に関わる経費精算を煩わしく感じることはないかもしれません。

しかし、営業職などの外回りが多い職種においては、交通費精算書を何度も記入したり、領収書を大量にためてしまったりなど、精算や管理に手間を取られることになります。そのため、このような作業の効率化を望む企業は多いはずです。

ここでは、面倒な交通費に関わる経費精算を効率化する方法についてご紹介します。

(1)ICカードの履歴を領収書代わりに利用する

在来線や路線バスを利用する際には、交通系ICカード(SuicaやICOCA、PASMOなど)を使用しているというビジネスパーソンは多いのではないでしょうか? 実は、このICカードの利用履歴は、経費精算の際に領収書の代わりに利用することが可能です。

ICカードの利用履歴は、各駅の自動券売機などで簡単に印字印刷ができます。記載される内容は、ICカードの入手金履歴と改札を出入りした記録、および金額などで、公的な証明として有効とされています。

Suica・PASMO(交通系ICカード)の交通費精算方法!システム連携で効率化!

(2)高額の交通費は法人カードで精算する

出張にかかる交通費は、当然、訪問先が遠方になるほど高額になりがちです。このような場合は、法人カードでの支払いを徹底することにより、利用明細書が領収書の代用となるだけでなく、社員の立て替えの負担を軽減することにもつながります

さらに、法人カードを使用することで、「前払い」や「仮払い」といった現金の取り扱いがなくなるため、小口現金管理の手間を省くことも可能になるでしょう。

クレジットカードには、ポイント還元といった付帯サービスが付くケースがほとんどであるため、そのようなポイントも活用すれば、業務の削減だけでなく、経費の削減も実現できます。

経費精算でクレジットカード明細は利用可能?領収書の要否や注意点を解説

(3)経費精算システムを導入する

経費精算システムとは、経費精算の手続きをオンライン上で完結できるシステムのことです。さまざまな種類のある経費精算システムの中には、交通費の経費精算のための機能が充実しているものもあります

交通費精算に便利な機能の例としては、経路検索サービスや交通系ICカードとの連携機能が挙げられます。このような機能を使うことで、定期区間を考慮した交通費計算の自動化ができるため、交通費計算の作業がなくなるだけでなく、計算ミスによる書類の「差し戻し」を完全になくすことも可能です。

また、交通費の申請に承認が必要な場合でも、承認業務がシステム上で行えるため、場所を選ばず出先などでも承認ができ、精算業務がよりスムーズになります。

交通費精算で領収書はもらう必要がないのか

消費税法「3万円未満(消費税込み)の場合、領収書の提出は不要」とお伝えしましたが、領収書はもらう必要がないのでしょうか。ここでは、3万円に満たない交通費精算の場合の領収書の取り扱いについて解説します。

会計処理の関係上領収書はもらっておくべき

在来線や路線バス以外の交通機関を利用した際は、「3万円未満だから」と、金額で一律に交通費の領収書の発行をしないのではなく、領収書はもらっておく方が賢明です。

特に、新幹線や飛行機で移動した場合は、交通費が日常的に発生する交通費よりも高額になります。この場合は、3万円未満であっても、念の為、領収書を発行しておいた方がいいといえるでしょう。

さらに、タクシーでお客様や取引先のお客様をともなって移動した場合は、勘定科目が「交際費」に変わり、金額にかかわらず、領収書が必要となることもあります。そのため、必ず発行してもらうようにしてください。

#1: 企業の税務調査で必要になる

企業に税務調査が入った場合、不明瞭なお金の動きがあってはいけません。僅かな金額であったとしても、会社の経費として使用したという証明が求められるケースがあります。

いつ税務調査が入ったとしても、困る状況にならないよう日々備えておくことが大切です。その際に助けとなるのが領収書で、会社の必要経費として使用したという、公的に有効な証明になります。

税務調査が入ることで会社に不利な状況になってしまうことは、企業活動、また従業員の職務において大きなデメリットです。そうした事態にならないためにも、自分の利用した交通費に関わる領収書は必ず保管してください。

#2: 入力ミスを防げる

領収書が手元にあれば、経費精算を行う際の書類作成時のミスを防ぐことができます。

経費精算時の書類の「差し戻し」は、経理業務の生産性を低下させる大きな要因のひとつです。スムーズな払い戻しを受けるためにも、正確な精算書類が作成できるよう、領収書は発行してもらっておくと良いでしょう。

#3: 交通費のもらい忘れ・過少申告を避けられる

交通費の精算が頻繁に発生する職種においては、精算自体を忘れてしまうことも珍しくありません。多くの企業においては、経費精算について「当月分は翌月の10日まで」といった期限を設けていることがほとんどであり、期限を過ぎた場合は、払い戻しを受けることができないこともあるでしょう。

この場合、立て替えをした本人は会社が負担すべき経費の払い戻しが受けられず、会社側は、経費を過少申告することになってしまいます。

経費は、従業員と企業の双方のために、正確に処理しなくてはなりません。うっかり忘れ防止のためにも、領収書をもらっておくと良いでしょう。

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交通費精算時に必要な領収書の発行方法とは?

新幹線や飛行機・タクシーなどを利用した際の領収書は、会社規定により提出を義務付けられているケースもあるでしょう。また、通勤のための定期券代も、会社の経費となるため領収書が必須です。

ここでは、交通費精算に必要な領収書の発行方法について、よくある状況から4つご紹介します。

(1)新幹線の領収書

新幹線の切符を窓口で購入した時は、その場で領収書の発行を依頼しましょう。自動券売機を利用した場合は、領収書ボタンがあるので、忘れずに発行してください。インターネットで切符を購入した時も、会計後に領収書を発行する確認画面があるので、取得しておくことが大切です。

新幹線のチケットレスサービスを利用した場合、各サイトの案内に従いWEB上で領収書を入手してください。

(2)タクシーの領収書

一般的にはタクシー移動後の乗車料金を支払った後に、領収書の発行をしてもらえます。配車アプリを使用し決済した場合は、メールで領収書を受け取ることが可能です。

各会社によって、領収書を出す方法は異なります。個人タクシーの場合、領収書に社名や住所などが記されません。気になる場合は、タクシー会社を利用するとよいでしょう。

(3)定期券の領収書

定期券も窓口で購入した場合、係員に依頼すればその場で領収書を発行してくれます。また、自動券売機で定期券を購入した際も、券売機にて領収書の発行が可能です。

また、定期券代の精算に関しては、購入時の領収書ではなく、定期券のコピーの提出を求める社内規定を設けている場合もあります。

(例外)就活生や採用候補者の交通費の領収書

就活生や採用候補者の交通費を、会社が負担するかどうかは会社によって異なります。

近郊から来訪する場合、交通費は候補者の自己負担であるケースが少なくありません。一方で、遠方から新幹線や飛行機を使い、泊りがけで選考を受ける場合は会社が負担するケースもあります。

つまり、就活生や採用候補者が面接のために移動した際の交通費は会社の経費として計上することが可能です。ただし、会計処理する際の勘定項目について、これらの交通費は、「採用教育費」として計上することが一般的なため注意が必要です。

そのため、採用面接にかかる候補者の交通費を会社が負担する場合は、金額にかかわらず領収書の発行が必要である旨を案内するようにしてください。

領収書の要不要を把握して正しい交通費の経費精算を

税法上のルールに準じて、3万円未満の交通費については領収書の提出を不要としている会社もあります。

ただし、交通機関の使用目的によっては、会計処理の際の勘定科目が変わる場合もあり、3万円未満であっても領収書が必要となるケースもあることを把握しておきましょう。

また、日々の経費精算を効率化したいのであれば、経費精算システムを導入するのも良い方法です。申請する従業員と経理担当者、双方の負担を減らすことで、企業全体の生産性の向上が期待できるでしょう。

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