オンプレミス型のメール配信システムとは?クラウド型との違いを徹底解説
オンプレミス型のメール配信システムは、自社内のサーバーを使用するメールシステムです。多くの企業がクラウド型を導入する中、両者の違いについて知りたいという方も多いのではないでしょうか。本記事では、オンプレミス型のメール配信システムについて、オンプレミス型が合う企業の特徴や、おすすめのオンプレミス型メール配信システムをご紹介します。
目次
オンプレミス型メール配信システムとは?
オンプレミス型メール配信システムとは、自社サーバーやパソコンにソフトをインストールして使用するメール配信システムのことです。
メール配信サービスは送信対象を属性別に分け、それぞれに対して一斉メール送信を可能にするなど、非常に便利なツールです。
▷【簡単】メール配信システムとは?仕組みやできること・導入メリットを解説
オンプレミス型とクラウド型の違い
オンプレミス型とクラウド型には、簡単に整理すると以下の違いがあります。
オンプレミス型 | クラウド型 | |
---|---|---|
初期コスト | サーバーをはじめとした機器をそろえる必要があり、比較的高額。 | 初期コストは無料なのが一般的。比較的低額でスタートできる。 |
ランニングコスト | システム利用そのものにランニングコストが掛からない。人件費などは掛かる。 | 従量課金制、月額定額制が一般的。 |
カスタム性 | 比較的自由にカスタマイズ可能。 | 製品によって異なる。 |
他のシステムとの連携 | しやすい。 | 制限あり。 |
接続スピード | 比較的速い。 | ケースによって異なる。 |
セキュリティ性 | 閉鎖的であるため比較的高い。 | パブリッククラウドやプライベートクラウドを使い分けることで高められる。 |
災害・障害時 | 復旧には専門員が必要。 | クラウド事業者に任せられる。 |
利用開始可能日 | 設備導入後。 | 申し込み後。 |
インフラ調達 | 機材調達に比較的時間を要する(数週間~数か月程度)。 | アカウント登録のみですぐに利用できる。 |
冗長性 | 低め(複数のサーバーの導入が難しい)。 | 高め(仮想マシンを複数稼働できる)。 |
オンプレミス型
オンプレミス型とは、サーバーやパソコンなどのハードウェアに、ソフトをインストールして利用するサービスのことです。
ネットワーク構築には、ハードウェア(パソコンやサーバーなどの機械そのもの)を自分で用意し、必要に応じてライセンスも取得する必要があります。
そのため、初期コストが掛かりやすく調達までに時間を費やしやすい点に注意しなければなりません。また、運営や保守管理を自社で行う必要があるため、専門性の高いスタッフが必要です。
しかし、自社設備で運用できることから、比較的カスタマイズがしやすい点はメリットです。利用制限についても、オンプレミスなら比較的自由に調整できます。
専門性の高いスタッフをそろえる必要がありますが、オフラインで運用できるため、セキュリティ面も比較的安心です。運用・管理に関しては、外部の専門業者に依頼することも少なくありません。
クラウド型
クラウド型とは、サービス事業者が運営するサーバーにデータを保管し、そこで運用するサービスのことを指します。基本的な運用や管理をWeb上で行えるため、特別な機器を用意する必要がない点が特徴的です。
また、インターネットを利用できる環境であれば、アカウント登録をするだけですぐに利用できます。初期費用無料のサービスもあり、初期コストを抑えられる点は大きなメリットでしょう。
さらに、ハードウェアを用意する必要がないため、当然ハードウェアを管理する必要もありません。
その他にもリソース増減が必要など手軽に利用しやすく、近年では様々なサービスにおいてクラウド型の採用も多いのが実情です。
ただし、基本的なアクションをWebですべて行うため、カスタマイズには限界がある点には注意が必要です。
▷クラウド型のおすすめメール配信システム10選!料金や機能も詳しく解説
クラウド型メール配信システムはblastmailがおすすめ!
インターネットがあればどこでも利用できる手軽なメール配信サービスを利用したい人には、blastmailがおすすめです。
blastmailは簡単な操作性を誇っており、複雑な作業をする必要がなく手軽にメールを作成できます。また、1時間に約280万通もの高速配信ができるため、希望時間に確実な配信ができるようになります。
オンプレミス型のメリット
オンプレミス型メール配信システムを利用するメリットは、以下の通りです。
- 顧客情報をメール配信会社に公開する必要がない
- 既存システムとの連携がしやすい
(1)顧客情報をメール配信会社に公開しなくて良い
オンプレミス型は、自社内にサーバーやパソコンなどのハードウェアを設置して閉鎖的に運営できるため、顧客情報をメール配信会社に公開する必要がありません。
クラウド型の場合はWeb上でシステムの運営・管理するため、メール配信会社に一定の顧客情報を伝えることになってしまいます。
自社で管理しているネットワーク内で運営・管理ができることは、オンプレミス型の導入における非常に大きなアドバンテージです。
(2)既存システムとの連携が簡単にできる
既存システムとの連携が容易にできることも、オンプレミス型導入のおすすめポイントの1つと言えます。
サーバーを自社設備で運用・管理するため、他システムとの連携のハードルが低いのです。システムの仕様を自由に決められ、システムやインフラを他企業と共有する必要もありません。
こうしたカスタマイズ性の高さも、オンプレミス型の大きなメリットだと言えるでしょう。
▷メール配信システムの導入メリット・デメリットは?必要な理由も解説
オンプレミス型のデメリット
オンプレミスには、一定の注意点もあります。具体的には、以下の点には注意しなければなりません。
- 初期費用が掛かる
- 運用にあたって用意すべきものが多い
- セキュリティ対策は自社で用意しなくてはならない
(1)初期コストが掛かる
オンプレミス型のデメリットとしてまず考えられるのは、比較的高額な初期コストがかかることです。自社でサーバーをはじめとするハードウェアを用意する必要があるため、導入時に費用が掛かってしまいます。
元々の社内環境によっては、非常に大きなコストが掛かることも考えられるでしょう。たとえば、古く性能が悪いパソコンを使っていると必要な処理速度を達成・保持するためには、パソコンを新調しなくてはなりません。
また、オンプレミスの場合、初期コストが掛かる点だけでなくセキュリティ管理を自社で行う必要もあります。
初心者にはどうしてもハードルが高く、気軽に導入を決めることはなかなかできないでしょう。こうした事情から、近年ではどちらかというとクラウド型の製品に人気が集まっているのが実情です。
(2)運用コストが多くのリソースが必要
オンプレミス型のメール配信サービスは運用コストが掛かり、多くのリソースが必要となるのも注意点です。まず、サーバーをはじめとする機材を用意しなくてはなりません。
また、機材は購入だけすれば良いわけではなく、設定をする必要もあります。さらに、付属の機器の購入など、スタートラインに立つまでにそろえるべきものが少なくありません。
カスタマイズ性が高い点は魅力ですが、カスタマイズにも手間と時間、そして相応のコストが掛かる点に注意が必要です。
カスタマイズ性の高さを活かし、社内の要望や自社の目的を最大限叶えるシステムにすることはもちろん大切ですが、予算や納期が許す範囲にとどまるのが現実でしょう。
(3)セキュリティ対策を自社で行う必要がある
オンプレミス型を導入した場合、セキュリティ対策に関しても自社で行う必要があります。
他の利用者とシステムやインフラを共有できず、自社設備内で運営や管理を完結・対応しなければならないためです。
メール配信においては顧客の個人情報を扱うため、高いレベルのセキュリティ性が求められます。
自社で運営を行う場合には、専任のシステム管理者を配置する必要があります。もし導入を予定している時点で適任であるエンジニアが不在の会社だったら、導入時までに新たな人材を採用しなくてはなりません。
外部の専門業者に依頼することも選択肢の1つですが、相応のコスト負担は覚悟しなくてはなりません。予算の都合で外部への依頼を控えたい場合は、何とかして自社で人材を準備する必要があります。
自由度が高いのはオンプレミス型の魅力ですが、予算などの事情から、なかなか自由に運営できなくなることもあり得るのです。
▷メール配信で考えるべきセキュリティ対策とは?様々なリスクの要因も解説
▼ビズクロ編集部おすすめのメール配信サービス「blastmail」▼
オンプレミス型がおすすめの会社・業態
ここからは、オンプレミス型のメール配信システムをおすすめできる会社や業態のタイプについて解説します。
1.企業規模が小さい会社
オンプレミス型のメール配信サービスが適しているパターンとしてまず挙げられるのが、企業規模が小さい会社です。メール配信の規模が小さい場合は、少額から利用できるケースもあるからです。
ただし、導入時にコストがあまり掛からなかったとしても、運用や管理においてかえって高くつくことも考えられます。
たとえば、オンプレミス型を選んだ場合、何らかの不具合・問題が発生したときには自社内で対処しなくてはなりません。自社に専門性の高い担当者がいない場合は外注する必要があり、その場合は当然費用がプラスで発生してしまいます。
こうした点から、もし小規模でも運営・管理面に不安が残るのであれば、クラウドサービスを利用しておいた方が無難ではあります。
2.プライベートで使用するフリーランス
プライベートでサービスを利用するフリーランスの方も、オンプレミスの方がおすすめです。
プライベート利用であれば基本的に配信規模が小さく、少額で始められる可能性があるからです。
▷メール配信システムの選び方は?必要な機能やメリット・注意点を解説
オンプレミス型メール配信システムおすすめ3選
ここからは、オンプレミス型のメール配信システムの中でも特におすすめのサービスを、3つ厳選してご紹介します。
1.Cuenote FC
Cuenote FCは、大量配信や配信後の効果測定などに強みを持つサービス。一斉メール配信を簡単に実施でき、スマホや携帯への配信に強い点も特徴的です。
提供元 | ユミルリンク株式会社 |
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初期費用 | 要お問い合わせ |
料金プラン | 要お問い合わせ |
導入企業数 | システム契約数1,900超 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
2.Coenote SR-S
Coenote SR-Sは、メールの大量・高速配信を得意とするリレーメールサーバーです。
独自の開発エンジンを用いることで、携帯向け大量メールもスムーズに配信できるという強みを持ちます。
提供元 | ユミルリンク株式会社 |
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初期費用 | 要お問い合わせ |
料金プラン | Cuenote SR-S 年間ライセンス1,320,000円(税込)/1サーバー~ ※コールドバックアップとして利用する場合は割引きあり。販売価格は要お問い合わせ |
導入企業数 | 契約数2,000以上 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
3.WEBCAS e-mail
WEBCAS e-mailは、大手企業へのサービス提供実績が20年以上にもわたる安心感が高いサービスです。
社員の半数がエンジニアであり、自社内ですべての製品を製造しています。
提供元 | 株式会社WOW WORLD |
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初期費用 | 要お問い合わせ |
料金プラン | 要お問い合わせ |
導入企業数 | 8,000社以上 |
機能・特長 |
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URL | 公式サイト |
メール配信システムはクラウド型が便利
結論をお話しすると、メール配信システムはクラウド型が大変便利です。クラウド型には、以下のようなメリットがあります。
- 高機能で安定したサーバーを利用できる
- しっかりとしたサービスを選べばセキュリティ性の問題も気にならない
- いつでもどこでもアクセスできる
- 初期費用を抑えられる
- プランや機能が多数あり、自由に選べる状況にある
上記の通り多くの魅力があるため、基本的にはクラウド型のメール配信システムを利用することをおすすめします。
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オンプレミス型メール配信システムの特徴を理解しよう!
オンプレミス型とは、自社内でハードウェアを準備し、自社で運営・管理をしていくタイプのサービスです。
初期コストが高くなりやすいもののカスタマイズ性が高く、理想とするサービスを追求できるでしょう。
ただし、一方のクラウド型には多くの魅力があり、特に大きなこだわりがないのであればクラウド型を利用するのが無難です。
自社の状況や目的に照らし合わせて、適切なサービスを利用してみてください。
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