採用業務にRPAを導入する方法|メリットや活用例を紹介

最終更新日時:2023/10/26

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採用業務でのRPA

ビジネスシーンにおいて普及が進むRPA。定型業務の効率化に役立つため採用業務にも活用され、多くの企業から注目を集めています。本記事では、採用業務にRPAを導入する方法やメリット、活用例を紹介します。

RPAとは?

RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、単純作業や定型業務を自動化する技術のことです。データ入力やファイル作成といった作業を自動化できるため、作業時間が短縮され、業務の効率化につながります。また、人為的なミスがなくなり、業務品質を向上させることが可能です。

昨今は少子化が進んでいることから、採用難易度は年々高まっています。労働人口の減少に対応するには、従業員の工数削減や業務効率化などが必須です。このような背景から、RPAの導入数は急速に増加しており、採用業務においても活用され始めています。

RPAとは?意味や導入する手順・メリットをわかりやすく解説!

採用業務にRPAを導入するメリット

ここでは、採用業務にRPAを導入するメリットを3つ紹介します。

業務効率・生産性向上

採用業務にRPAを導入するメリットのひとつに、業務効率や生産性が向上することが挙げられます。採用業務には、書類選考の依頼や面接のスケジューリング、候補者への合否連絡といった定型作業が多くあります。RPAを活用することで、これらの定型的な採用業務を自動化することが可能です。

たとえば、応募書類内の候補者情報の自動入力・更新、面接日程の調整や連絡を自動化するのに役立ちます。定型的な採用業務にRPAを活用することで、本来力を入れるべきコア業務にリソースを割けるでしょう。その結果、生産性の向上にもつながります。

人件費などの費用削減

RPAを導入して採用業務を自動化することにより、人件費などの費用を削減できます。人材を確保する場合、毎月の給与だけでなく採用活動や育成にも費用がかかるでしょう。

RPAは単純作業や定型業務を自動化でき、さらに24時間稼働することが可能です。人力よりもスピーディーに作業が進むほか、長時間稼働できるため、新たな人材を雇う必要がなくなります。また、従業員の業務負担を軽減し、時間外労働を削減する効果も期待できるでしょう。

ヒューマンエラーを防止できる

RPAはロボットのため、24時間365日稼働しても常に一定の作業を続けられ、ヒューマンエラーを起こすことがありません。

人間が作業をする場合、集中力の低下や疲れなどが原因でミスを起こす可能性があります。とくに採用業務は、膨大な書類を扱ったり煩雑な作業が多いことから、ミスが生じやすい傾向にあるでしょう。また、業務上個人情報を扱う場面もあり、些細なミスが大きなトラブルに発展する可能性があります。そのため採用業務では、ミスが起きないよう細心の注意を払う必要があるのです。

煩雑な作業を自動化してヒューマンエラーを防止できるのは、RPAを導入する大きなメリットといえます。

RPAは使えない?役に立たない?導入での問題点や失敗してしまう理由

採用業務にRPAを導入する方法

業務内容によってRPAの導入手順は異なります。ここでは、採用業務にRPAを導入する方法を以下4つのステップに分けて解説するので、ぜひ参考にしてください。

  • 現場の業務プロセスを可視化する
  • RPAを導入する業務を選定する
  • RPAをテストで導入する
  • RPAを本格的に導入する

現状の業務プロセスを可視化する

RPA導入時の最初のステップは、現状の業務プロセスを可視化することです。採用業務全体を見直して課題を認識し、効率化や自動化が可能な作業を把握します。

具体的には、求人情報の掲載や履歴書・エントリーシートの受け取りと整理、面接の設定、内定通知といった採用業務全体のフローを詳細にみていきましょう。加えて、各業務の作業量や作業時間も可視化します。各業務を細かくチェックすることで、最適化の余地がある部分を見つけやすくなります。

また、採用管理システムなどの既存システムで改善できる部分があれば、無理にRPAに任せなくてもよいでしょう。採用管理システムは、不具合が起きた際にメンテナンスを提供会社に一任することが可能です。一方RPAは自社でメンテナンスを行わなくてはならないため、可能な限り既存システムを活用することも検討してみてください。

RPAを導入する業務を選定する

業務プロセスを可視化したら、実際にRPAを導入する業務を選定しましょう。RPAの導入に適している採用業務は、以下のとおりです。

  • 合否の通知や面接日時の確認などのメールの送信
  • 求人情報の掲載作業
  • 履歴書や職務経歴書などのデータ入力・管理
  • 応募者との面接スケジュール調整
  • 応募者データの抽出

また、先に可視化した作業量や作業時間も確認しながら、RPA導入による効果を見極めることが重要です。具体的には、以下の項目を確認するとよいでしょう。

  • RPA化で削減できる時間はどのくらいか
  • 導入コストはどのくらい必要で、費用対効果はどの程度か
  • 導入後にどのくらいの生産性向上が見込めるか

たとえば、各項目の内容と現在の課題・問題点を見比べながら、RPAの導入業務を慎重に検討してください。

RPAをテストで導入する

RPAを活用する採用業務が決まったら、テスト導入を行いましょう。実際に運用してみないとRPAの導入が効果的かどうかは判断できず、不具合が起きたり問題点が浮き彫りになる場合があります。また、導入したRPAツールが選定した業務に適さないこともあるでしょう。

そのため、最初から本格導入するのはリスクが高いため、おすすめできません。まずは小規模導入からスタートして、作業が順調に進むか、予期せぬ問題は起きないかをチェックしてください。テスト導入を実施したら、RPA導入による効果検証も行いましょう。結果がよければ次の段階へ、悪ければ改めてRPAを導入する業務を検討します。

なお、RPAツールの種類は豊富です。無料トライアルがあるツールを利用して使用感を確かめたり、機能性や費用を見比べたりして、自社に合うものを選定しましょう。

RPAを本格的に導入する

テスト導入でよい結果が得られた場合は、RPAの本格的な導入に進みます。本格的な導入の前に、運用管理体制を整備するため、社内のガイドラインやトラブル時の対応を決めましょう。

とくにRPAの使用機会が多いメンバーには、具体的な操作方法を周知する必要があります。早い段階で教育し、繁忙期にRPAを活用できるよう体制を整えてください。

なお、RPAの導入後には、メンテナンスやアップデートを行い、RPAの導入で採用活動を効果的かつ効率的に行えるように改善を繰り返すことが重要です。

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採用業務におけるRPAの活用例

ここからは、採用業務におけるRPAの具体的な活用例を4つ紹介します。

定型メールの配信作業

採用業務では、頻繁に同じ内容のメールを送信する場面があります。たとえば、イベントの告知や説明会の案内、合否通知などです。毎回テンプレートに沿ったメールを送信する企業は多いですが、人間が手作業で行うと時間とコストがかかったり、ミスが発生したりするリスクがあります。

RPAを活用することで、採用業務に関する定型メールの配信作業を自動化することが可能です。時間やコストの削減ができるほか、メールの送信先誤りや連絡漏れなどのヒューマンエラーも防げます。

求人情報の掲載作業

求人情報の掲載作業にもRPAを活用できます。求人情報を掲載する際は、情報を各サイトに手入力したり、CSVデータでアップロードするのが通常です。このような業務を人間が行う場合、数が多いほど入力に時間がかかり、ミスが発生する可能性も高まります。

RPAを導入し、求人サイトへの自動投稿を行えば、作業の効率化を図れます。タイムリーな情報を掲載できるのも、RPAを活用するメリットです。

面接調整のやり取り

採用業務では、応募者との面接日程の決定に多くの時間を費やします。メールのやり取りや電話での調整といった作業にRPAを活用することで、担当者の負担を軽減することが可能です。

また、チャットボットと連携したRPAの活用も進んでいます。チャットボットで質問事項ややりとりの内容を事前に登録しておけば、面接の日程調整までを自動化することが可能です。面接日程調整にかかる時間を大幅に削減できるので、採用担当者は面接の準備やほかの業務に集中できるでしょう。

応募者からのエントリー内容の確認

エントリー内容の不備をチェックするのも、RPAが得意とする作業の一つです。事前に設定した条件に沿ってエントリー内容をチェックし、不備があるものを仕分けることもできます。なお、エントリー内容に不備がみられる場合には、RPAで候補者に自動通知する設定も行えます。

RPAできることとは?具体例やできないこと・適した業務を解説!

RPAを導入し企業の採用力を強化しよう

採用業務にRPAを導入すると、業務効率や生産性の向上、人件費などの費用の削減につながります。定型メールの配信や求人情報の掲載作業、面接調整のやりとりなどをRPAに任せれば、本来力を入れるべき業務に時間を割けるでしょう。

企業の採用力を強化するためにも、RPAの導入をおすすめします。本記事で紹介した導入方法や活用例を参考に、RPAの導入について検討してみてください。

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