テレワークで電気代はいくら増える?おすすめ節約術や企業負担について

記事更新日:2022/05/13

テレワーク

パソコンと電気代

テレワークによって増えた自宅の電気代に驚愕したというご経験はありませんか?
そもそも在宅ワークによって増えた電気代は、会社で支給をしてもらえるものなのでしょうか。本記事では、テレワークの電気代に関する素朴な疑問や省エネ術について紹介します。

テレワークで働く場合の望ましい環境設定

近年は、テレワークが導入されたときに、どのような環境を作る必要があるのか、ということをまず疑問に思うのではないでしょうか。

テレワークで働く場合でも労働基準法や労働安全衛生法といった労働基準関係法令が適用されるため、可能な範囲内でオフィス勤務時と近しい作業環境を整えることが望ましいといえます。

また、テレワーク時の環境に関しては、行政からも各種ガイドラインが示されています。そのため、企業側もこれらの指針にそって、社員が作業環境を整えられるよう支援するだけでなく、社員自身も、自己管理の一環として仕事のしやすい環境づくりに努める必要があるでしょう。

ここでは、厚生労働省から公表されているガイドラインに基づいて、望ましい業務スペースや快適な環境設定を詳しく説明します。

[出典:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」]
[出典:厚生労働省「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」]

望ましい業務スペースとは

テレワークにより自宅で業務にあたる場合、適切な業務スペースの確保や、自分にあったサイズの机・椅子を用意しなければなりません。

労働安全衛生法では、業務スペースとして、設備を除く10㎥以上の空間を確保しなければならないとされています。一般的な住居の天井高は2.4〜2.5mなので、およそ4.2〜4㎡(2.5畳弱)の広さが必要ということになります。

また、業務で使用する机や椅子についても、自分にあったサイズのものを使用するよう既出のガイドライン内で推奨されています。もちろん、自宅にある机や椅子を使用することも可能ですが、その場合下記基準に当てはまるかチェックしましょう。

・推奨されている机

体型にあった高さ(平均値は男性70㎝・女性65㎝)でPCや文具といった業務に必要なものがすべて乗る天板サイズのもの

・推奨されている椅子

肘掛けや背もたれがあり体型に合わせ高さが調整可能なキャスター付きのもの

快適な環境設定

快適な環境で作業するには、室内温度や部屋の明るさに気を配ることも重要です。

ガイドラインによると快適な温度を保つために、窓などの換気設備がある部屋ではサーキュレーターやエアコンを使用して室温17〜28℃、湿度40〜70%に保つことが望ましいとされています。

ただし、体感温度には個人差がありますのでちょうどいいと感じる室温にし、エアコンを使用する場合は風が直接当たらないよう風向きを変えましょう。

また、部屋の明るさは300ルクス以上が推奨されています。明るさの目安としては、新聞を読む時にストレスなく読める程度ですが、強すぎる明かりは、逆に眼を疲れさせてしまう原因にもなるため注意が必要です。作業中は、太陽の光が直接当たらないように机を配置するか、カーテンやブラインドで調整してください。

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テレワークでの電気代はいくら増える?

環境設定の次に気になるのが、テレワークで必要となる家電と実際に電気代がいくら増えるのかではないでしょうか。

ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社が実施したアンケートによると、テレワークの勤務時間帯とされる9時〜18時の家庭の電気使用量は94%増え、電気代に換算するとがひと月当たり3,493円上がったという報告があります。

テレワーク時には、実際、どのようなものに電気を使うのでしょうか。テレワークにかかる電気代の算出方法を詳しく説明します。

[出典:ENECHANGE株式会社「コロナ禍における電気代の変化について」]

テレワークで増える電気の使用用途

特に、ひとり暮らしの場合、これまで不在にしていた時間帯に、自宅にいることになるため必然的に電気代は上がります。前出のアンケートでは、利用者がもっとも使用する頻度が増えたと感じている電気機器は、照明との結果になっていました。

ちなみに、一般的な蛍光灯式のシーリングライトを1時間付けっ放しにした際の電気代は、約1.8円とされているため、9時から18時まで、月20日のテレワーク勤務をした場合は、1.8円×9時間×20日で、月々324円、年間にすると3888円電気代が上がる計算になります。

照明のほかにもテレワーク業務で主に使用する電気の用途には業務で使用するPCや周辺機器と冷暖房器具、除湿・加湿器などがあげられますが、これらの電気代は、当然ながら休憩時間中にも発生します。

テレワークで増える電気の算出方法

テレワークで増える電気代の算出方法には、使用する機器ごとに計算する方法と実際の電気代から計算する2通りの方法があります。

機器ごとに計算する方法は、1時間あたりの電気代をひとつずつ調べて合計金額を出すというやり方ですが、時間がかかることはもちろん機器によっては、天候などの使用条件によっても変動するので、あくまでテレワーク開始前の目安として考えましょう

もう一つの方法は、実際に請求がきた電気代金から在宅日数や使用スペースを加味して金額を割り出す方法です。こちらの方法は国税庁から推奨されている計算方法のため、この方法で算出した場合は、所得税の課税対象外となります。

そのため、テレワーク時の電気料金を会社に請求できる制度を設ける場合などは、この計算方法を覚えておくと良いでしょう。

【計算式】テレワーク時の電気使用料=電気代×(使用面積/自宅面積)×(在宅日数/月日数)×1/2

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テレワークの電気代の節約術

テレワーク業務にはついつい電力を使いすぎてしまい、会社から「在宅勤務手当(テレワーク手当)」などの支給があったとしても、実費の支出が上回り実質的に収入が下がってしまうというリスクも考えられるでしょう。そのため、無駄な電気を使用せず省エネや節電を心がけることも大切です。

ここでは節電効果が高い機器や、すぐに実行できる節約術を5つ紹介します。テレワークの電気代の高さに困っている方はもちろん、そうでない方も一度見直してみてください。

仕事部屋は適切な広さで

仕事部屋は、広ければ広いほどエアコンや照明の電力使用量が増え、電気代も高くなります

株式会社ビズヒッツが実施した「リモートワークをしている場所に関する意識調査」によれば、自宅での仕事場所について、最も多かった回答は「リビング」となっています。しかし、多くの場合、リビングは住宅の中でも最も広いスペースであることが一般的です。そのため、リビングでテレワークをおこなっていると、必然的に電気代も大きく上がってしまうことになるでしょう。

仕事スペースの選択肢が他にあるのであれば、適切な業務スペースが確保できる1番狭い部屋にすることで電気代の節約が可能です。

[出典:PR TIMES,2021年3月24日掲載「リモートワークをしている場所ランキング!男女500人アンケート調査(2021)」]

エアコンの上手な使い方

エアコンの使用料金は電気代の大部分をしめることが多い傾向にありますが、エアコンを使用しないという選択は、作業効率が落ちるだけではなく、これからの暑い時期には熱中症の危険もあります。

エアコンを使用するときは、省エネ効果の高い自動運転モードにした上で、サーキュレーターを併用すると、効率よく室内を適温に保てます。

また、定期的にフィルター掃除や室外機の周りに物を置かないといった対策をすることで、余計なエネルギー消費を回避することもできます。

モニターなどは必要最低限に

業務によってはデュアルモニター必須の作業もありますが、当然ながら、PC周辺機器も電気を使用しますので、増やせば増やすほど電気代は上がります。

また、このような周辺機器は、電気を使用するだけでなく、周辺機器から出る熱で室温が上がってしまい、エアコンの電力使用量が上がることも考えられます。

また、モニターの明るさは、設定を少し下げるだけでも節電効果があり、厚生労働省のガイドラインによれば、眼への負担が少ない500ルクス以下の照度が推奨されています。

節電のために作業効率が落ちない範囲内で周辺機器の厳選や設定を見直してみてはいかがでしょうか。

省エネ家電への買い替え

電力使用量の高い古い家電で節電するよりも、最新の省エネ家電に買い換えた方が、電気代の大幅削減が期待でき、初期費用分を差し引いても結果的に費用を抑えられるというケースもあります。

実際、資源エネルギー庁のサイトには、10年以上前の家電と最新の家電では消費電力量が大きく変わり、省エネ家電に切り替えることで節約に繋がるという内容が記載されています。

とはいえ、テレワークに関係する電気機器のすべてを買い換えるのは現実的ではありません。以下の買い換えにより高い省エネ率が期待できる家電を参考に、ぜひ検討してみると良いでしょう。

<省エネ率の高い家電>

  • 照明器具 一般電球を電球型のLEDランプに変更:約86%の省エネ
  • テレビ 9年前の製品から最新のテレビに買い換え:約42%の省エネ
  • 冷蔵庫 10年前の製品から最新の冷蔵庫に買い換え:約40〜47%の省エネ
  • エアコン 10年前の製品から省エネタイムの最新式に買い換え:約17%の省エネ

[出典:経済産業省 資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」]

トイレの使い方(ふたを閉めると便座の温かさが逃げない)

温水洗浄便座は、電源をつけたままにしていると年間約4,000円の電気代がかかります。しかし、使用しないときは蓋を閉めて便座の温かさを逃さないようにするだけでも、年間約1,000円の電気代節約が可能です。

また、温水洗浄便座には、便座を温める機能と温水洗浄機能がありますが、使わない機能はオフにしたり、温度を少し下げたりするだけでも節電効果が期待できます。

ちなみに温水洗浄機能には、タンク内の洗浄水を常にヒーターで温めている貯湯式と使用するたびに瞬間的に温める瞬間式がありますが、買い換えを検討するのであれば、1ヶ月あたりの電気代が安いとされる瞬間式を選ぶと良いでしょう。

また、夏場などは保温便座の電源を切り、便座シートやカバーなどの活用をおすすめします。

電気会社の乗り換え

2016年から始まった電力の小売全面自由化により、消費者は契約する電力会社やサービスを自由に選べるようになりました。そのため、別の電力会社に乗り換えることで基本料金を下げたり、ライフプランにあったサービス内容に変更したりするのも、電気代を抑える一つの手段です。

電力会社によっては、初期費用無料や乗り換え割などのサービスを実施していたり、テレワーク従事者におすすめな昼間の電気使用量が安くなるプランを展開していたりする場合もあります。

まずは、現在加入している会社の料金設定やサービス内容をチェックした上で、比較検討するようにしましょう。

電力会社を変更するときにリスクを心配する人がいますが、送電方法は変わらず現在使用している電線から送られるため、電気会社によって停電のリスクが増すようなことはありません。

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テレワークの電気代は企業が支給すべき?

テレワーク業務で発生する電気代の費用負担については明確な決まりがなく、企業側が電気代を支給する義務はないのが現状です。

そのため、初めてテレワークを導入するという企業においては、電気代の負担について、あらかじめ労使間で話し合い、就業規則などでその取り扱いを明確にしておく必要があります。

「業務に必要な電気代」は支給すべきだが把握が難しい

テレワーク時の電気代については、企業側に法律的な負担の義務がないとはいえ、業務に必要な経費であることが明らかであれば、何らかの方法によって支給すべきであるといえます。

しかし、先にお伝えした国税庁が推奨するテレワークにかかる電気代の算出方法は、合理的ではあるものの、管理の手間といった観点からは、実用性が高いとはいえません。

一般的には、「特別手当」や「在宅勤務手当」として、テレワークにかかるであろう費用を一定額の手当にて支給し、一部負担する制度を設けている企業がほとんどといえるでしょう。

負担上限や手当額は労使間で話し合いを

実際、テレワークにかかる電気代などの費用は、住宅環境や使用機器、使用方法によっても大きく異なります。そのため、企業側が何の根拠もなく一方的に、負担額や手当額を決定してしまうと、その不公平さに不満を抱く社員も出てきてしまいます。

導入時の手当額や、費用の負担に関する制度の策定は、必ず労使間で話し合い、双方が合意した上で進めるようにしてください。

策定した制度は就業規則に必ず明記を

厚生労働省のガイドラインにおいても、テレワークの費用負担についての制度や内容は、就業規則に記載を推奨する旨の記載があります。

労働基準法では、従業員に何らかの費用を負担させる場合は就業規則に明記しなければならないとする規則が設けられていますが、たとえ、企業負担であっても、口頭やメール等の一時的な周知では伝えもれや確認もれが発生する可能性は避けられません。そのため、必ず就業規則に明記するのが望ましいでしょう。

テレワークで増える電気代の負担は会社のルールに従う

テレワークにかかる電気代を会社に負担してもらえるのかどうかに関しては、勤務先の就業規則に従う必要があります。テレワークでの業務をメインにしている会社では、テレワーク手当として一定額を支給するケースが多い傾向にあるでしょう。

これからテレワークの導入を検討される企業においては、後々、社員からの不満が噴出するような事態とならないよう、労使間でしっかりと話し合った上で制度を策定することをおすすめいたします。

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