テレワークで実践すべき業務報告のコツとは?注意点や書き方を徹底解説
テレワークの時に行う業務報告、毎日提出するのは面倒ですが非常に重要な意味を持っています。この記事ではテレワーク時の業務報告の重要性と業務報告書の正しい書き方、報告書を作成する際の注意点と便利な業務報告に使用できるツールを6つ紹介します。
目次
テレワークにおける業務報告の重要性
テレワークを実施する際、業務報告を毎日提出するのは面倒ですが、重要な意味を持っています。テレワークにおける業務報告の重要性は以下の3つが挙げられます。
- マネージャーによる業務進捗管理
- コミュニケーション不足の解消
- 振り返りによる業務課題の解決
それぞれについて詳しく解説します。
(1)マネージャーによる業務進捗管理
テレワークにおける業務報告は、マネージャーによる業務進捗管理の役割を果たします。オフィスワークの場合は直接コミュニケーションを取って業務進捗を確認することが可能ですが、テレワークの場合は都度確認することが難しくなります。
そのため、テレワークを導入している企業では、業務報告から業務の進捗具合をスケジュールと照らし合わせて確認することが必要です。テレワークのデメリットの一つに業務の進捗具合が不明瞭になることが挙げられます。
この課題を解決するためにも、業務報告を活用して、業務進捗管理を行い、マネージャー・メンバー同士の業務状況の可視化をすることが非常に重要になります。
(2)コミュニケーション不足の解消
テレワークにおける業務報告は、コミュニケーション不足の解消にも役立ちます。テレワークを導入すると雑談をはじめとする気軽な会話ができなくなるため、コミュニケーションを取る機会が圧倒的に減少します。
コミュニケーションを取る機会が減ると、チームに所属しているという意識が薄くなり、従業員によっては生産性が下がることもあります。
簡単な報告だとしても、業務報告を毎日実施することで強制的にコミュニケーションの機会が創出されます。また、マネージャーは部下の得意分野や苦手分野などの特徴を把握して、マネジメントに活かすことも可能です。
このように、テレワークにおける業務報告は、コミュニケーション不足の解消だけでなく、チームマネジメントやチームビルディングにも繋がります。
(3)振り返りによる業務課題の解決
振り返りをすることは業務課題の解決に繋がります。そして、振り返りをする際に役立つのが業務報告です。
実際に業務に取り組む従業員は自分は最適な方法を採用していると考えているが、第三者視点ではそれ以外にも最適な方法があると感じる可能性があります。
業務報告を活用することで、部下・マネージャーのチーム間に認識に齟齬があることを把握することができ、メンバーとともに振り返ることによっていち早く業務課題を解決することができます。
テレワーク時の最適な業務報告書の書き方
テレワークにおける業務報告の重要性は理解していただけたでしょう。では実際にテレワークにおける業務報告書はどのように書くのかということを解説します。
テレワークにおける業務報告書は以下のポイントに気をつけながら書く必要があります。
- 始業時間と就業時間を記載する
- その日の業務内容・結果
- 業務から得られた所感を書く
- 作業予定・所要時間・目標を書く
- 部下から上司への確認・質問事項を書く
それぞれについて具体的に解説します。
(1)始業時間と就業時間を記載する
まずは始業時間と就業時間を記載するようにしましょう。テレワークを導入すると、オフィスワークでは当たり前にわかる「いつ業務を開始したのか」、「どれくらい働いたのか」ということが把握できなくなります。
また、移動する必要があった場合は、「何時に移動したのか」ということも記載しておきましょう。
(2)その日の業務内容・結果
「どのような業務に取り組んだのか」、「その業務に取り組んだ結果はどのようなものだったか」という業務内容とその結果も記載します。その日に行った業務の内容と結果は具体的に記載するようにしましょう。
マネージャーはこの項目からプロジェクトがスケジュール通りに進んでいるかどうかを判断します。また、望む結果を得られなかった場合は、その改善策を考える必要もあります。
このように、業務報告書にはその日の業務内容と結果を具体的に記載することが大切です。
(3)業務から得られた所感を書く
その日に行った業務から得られた課題や問題点などの所感も記載しておきます。課題や問題点は目に見える形に残しておかなければ忘れてしまい、次回同様の業務を行う際、同じような課題や問題点に直面することになってしまいます。
そのような事態を防ぐためにも、業務を行うにあたって感じた課題や問題点はすぐに記載しておき、どのようにしたら解決できるかということをマネージャーと相談するようにしましょう。
毎日記載することが面倒に感じる方もいますが、この工程を行うことによって業務をより効率的にすることが可能になります。
(4)作業予定・所要時間・目標を書く
業務報告書には、翌日の作業予定やその所要時間、目標も記載しましょう。「いつ」、「どのくらいの時間」、「何をするのか」、「どのような成果物を生み出すのか」などを記載します。
これらを記載しておくことで、適切な業務量・業務内容かなどを判断します。そして、設定した目標を達成させることは人事評価にも繋がるでしょう。
そのため、この項目では実現可能な範囲で最大限可能なことを記載することが大切です。
(5)部下から上司への確認・質問事項を書く
部下から上司への確認や質問事項も業務報告書に記載しましょう。業務を進めるにあたって上司に確認していただきたいことや質問したいことが発生する可能性があります。
緊急な場合は都度チャットツールや電話をする必要がありますが、翌日の業務に関することやその他の緊急ではないことは業務報告書に記載しておくことで、上司から返事をいただくことができます。
テレワークで業務報告を円滑に行うコツ
テレワークで業務報告を行う際、あるコツを抑えるとより効率的に、かつ伝わりやすい業務報告書が作成できるようになります。
テレワークで業務報告を円滑に行うためのコツは以下の7つです。
- 報告内容を定型文にする
- チャットなどで報告・連絡・相談しやすい環境を作る
- 事前にスケジュールを共有しておく
- 絵文字・チャットのルールを決めておく
- 文章の言い換えを活用する
- ビデオチャットで会話する場合は表情を大袈裟にする
- 情報共有はオープンな場所で行う
それぞれについて具体的に解説します。
(1)報告内容を定型文にする
報告内容を定型文にすることで、記入の負担を軽減することができます。業務報告書はほぼ毎日提出するものです。毎日異なる形で業務報告書を作成するとなると、毎回構成から考える必要があるため手間がかかってしまいます。
一方で、報告内容を定型文にしておくことで、毎回構成をコピーして使用できるため、短時間で業務報告書が作成できるようになります。報告内容を定型文にするときは、以下の4項目は業務内容ごとに記載するようにしましょう。
- 時間
- 場所
- 進捗
- 所感
これらの項目を毎回埋める形で記載すると、短時間で作成でき、かつ簡潔で伝わりやすい業務報告書が作成できるようになります。
(2)チャットなどで報告・連絡・相談しやすい環境を作る
テレワークで業務報告をする際、チャットをはじめとするコミュニケーションツールなどを活用して、報告・連絡・相談がしやすい環境を作ることが大切です。
近年リリースされているチャットツールでは複数のチャンネルを作成することが可能です。チャンネルごとに用途を決めておくことで、報告や連絡、相談がやりやすくなります。
また、「雑談チャンネル」を作成しておくこともおすすめです。業務に関係ないことや普段は立ち話でするような話ができるチャンネルを作成することで、コミュニケーション不足になることを防げます。
(3)事前にスケジュールを共有しておく
業務報告をする際、事前にスケジュールを共有しておくことも重要です。テレワークでプロジェクトを進めると「誰が」「いつ」「何をするのか」ということが不明確になり、蓋を開けたら何も進んでいないという事態が発生する可能性があります。
スケジュールが共有されていないと、プロジェクトに遅延が発生してしまったり、急いで進めたことが原因で納品物の質が下がったりしてしまい、お客様に迷惑をかけることになる可能性があります。
このような事態を防ぐためにも、チーム内で事前にスケジュールを共有しておき、業務の進捗に関して指摘し合える関係を構築しておくことが大切です。スケジュールの共有はタスク管理ツールやカレンダーツールを活用することで効率的にできるようになります。
(4)絵文字・チャットのルールを決めておく
チャットツールで業務報告をする場合、絵文字やチャットのルールを事前に決めておきましょう。
文字ベースでのコミュニケーションは気持ちが伝わりにくかったり、部下が遠慮して言いたいことが言えなかったりすることがあります。
このような状況を見過ごしてしまうと、コミュニケーション不足となり、プロジェクトが円滑に進まなくなる可能性があります。
このような事態を防ぐために、「絵文字を使用して気持ちも同時に伝える」や「業務が終了するごとに報告・連絡・相談をする」などのルールを決めておくことが大切です。
コミュニケーションを取ることに遠慮してしまう部下でも、遠慮なく連絡することができるようになります。
(5)文章の言い換えを活用する
テレワークで業務報告をはじめとする連絡をする際、文章の言い換えを活用することで本来伝えたいことを伝えられるようになります。
文章でコミュニケーションを取ることは難しく、「本来伝えたいことが伝わらない」、「怒っていると勘違いされる」ということがよくあります。
伝えたいことを文章でも伝えられるようにするには、文章の言い換えを活用することがおすすめです。例えば何かを依頼された時に「大丈夫です」という言葉はよく使うでしょう。
しかし、この「大丈夫です」には、「依頼を引き受けます。業務内容について教えてください」という意味や「業務内容について理解しているので行動に移します」など、人によって意味が異なります。
このようなことで認識の齟齬が生まれてしまうことがあるため、具体的な文章に言い換えるようにしましょう。
(6)ビデオチャットで会話する場合は表情を大袈裟にする
ビデオチャットで会話する場合は、普段より表情を大袈裟にすることが大切です。ビデオチャットは少しの表情の変化や小さな頷きはわかりにくいため、話してから話を聞いていないと思われてしまう可能性があります。
話し手が気持ちよく話せるようになるためにも、表情の変化や頷きは大袈裟にして、相手に話が伝わっていることをアピールするようにしましょう。
(7)情報共有はオープンな場所で行う
チーム内の情報共有は個人に向けたダイレクトメッセージではなく、オープンな場所で行うようにしましょう。個人間だけで情報共有を実施すると、チームのメンバー間で情報の格差が生じてしまいます。
この情報の格差はチームの和を見出す原因にもなり得ます。このような事態を避けるためにも、情報共有はオープンな場所で行うことが大切です。
テレワーク時に業務報告を作成する際の注意点
テレワークの業務報告を作成する際にはいくつか注意するべきことがあります。その注意点とは以下の4つです。
- 業務内容は具体的に記載する
- 感想を書かない
- 勤務時間は正確に記載する
- 業務・作業予定は箇条書きで書く
それぞれについて具体的に解説します。
(1)業務内容は具体的に記載する
業務報告を作成する際、業務内容は具体的に記載するようにしましょう。「資料作成」や「〇〇社への訪問」など曖昧な表現の場合、上司もどのような業務をしたか把握することができません。
そのため、業務報告を作成する時は「〇〇社への提案資料作成」や「〇〇社に自社商品の提案をするために訪問」など具体的な内容を記載することが大切です。そうすることで、上司も管理しやすくなります。
(2)感想を書かない
業務報告を作成する際、感想は書かないようにしましょう。「疲れた」や「嬉しかった」などの感想を業務報告書に記載しても、何にも役立ちません。
また、業務報告書を確認するのは上司です。感想を確認することは、上司にとっても非生産的、かつビジネスマンとして適切ではありません。
所感の欄には、あくまでも課題や問題点を記載します。感想を書いても何も改善できないため、感想は書かないように注意しましょう。
(3)勤務時間は正確に記載する
勤務時間は正確に記載する必要があります。勤務時間を誤魔化し、偽りの時間を記載してしまった場合、労働基準局から是正勧告等を受ける可能性があります。
是正勧告を受けた場合、企業名を公表される可能性があり世間に悪い印象を与えてしまいます。このようなことがないように、残業をしたらその旨をしっかり記載するようにしましょう。
(4)業務・作業予定は箇条書きで書く
業務報告書には、業務・作業予定は箇条書きで書きましょう。業務報告書はわかりやすいことが非常に重要です。しかし、長文で記載するとわかりづらくなったり、確認する上司に手間をかけてしまったりすることになります。
一方で、業務・作業予定を箇条書きで書くことで簡潔でわかりやすい報告書となります。このように、業務報告書で業務・作業予定を記載する際は、箇条書きを活用することをおすすめします。
テレワーク時におすすめの業務報告ツール6選
最後にテレワークに最適な業務報告ツールを6つ紹介します。自社に業務報告ツールの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
(1)gamba!
社内の動きが簡単に見られるようになる日報アプリ「gamba!」。登録実績が15,000社を突破し、継続率が97%という高品質なサービスとなっています。
gamba!を利用することで以下の3つの課題を解決できるようになります。
- 情報のムラがある
- 現場の声を把握できていない
- 時間を無駄にしてしまう
gamba!はオリジナルのテンプレート機能によって、必要な情報を集めて管理しやすくなり、情報のムラを解決することができます。
また、コミュニケーション機能が豊富に搭載されており、SNS感覚で社内の動きを把握することができるため、現場の動きも把握することが可能です。
さらに、タイムライン表示機能によって日報が時間の流れに沿って表示されるため、読みやすくなっています。
15日間の無料トライアルも実施しているため、導入を検討している企業は気軽に試してみることができます。
(2)未来日報
日々の活動報告をしながらお客様の情報の管理もできる「未来日報」。未来日報には以下の3つの特徴があります。
- 日報の作成
- お客様情報の管理
- お客様へのアプローチ促進
日報を作成してチーム内で共有することができます。また、日報から自動的に顧客データを抽出して管理することも可能です。さらに、スケジュールを作成することで、自動的に次のアクションが示されるため、お客様へのアプローチの促進にも役立ちます。
未来日報は30日間の無料トライアルも実施しています。業務報告ツールを試してみたいという企業にもおすすめです。
(3)BeWorks
情報活用を実現する業務日報グループウェアの「BeWorks」。2019年の新潟ITアワードソリューション部門最優秀賞も受賞しており、評判が高いツールとなっています。
BeWorksの主な機能は以下の5つ。
- 日報の作成・共有
- 案件の進捗管理
- グループウェアによる会社の見える化
- ビッグデータの分析
- スマホでの使用
このように、業務報告の機能を超え、グループウェアやビッグデータの分析によって課題や問題点の解決にも役立てることが可能です。
(4)FieldPlus
スマホやPCからリアルタイムで業務報告ができる「FieldPlus」。初期費用が無料、月額料金が6,050円(税込)で、気軽に利用開始することができます。
FieldPlusには以下の機能が搭載されています。
- 報告テンプレートの作成
- 報告の入力・送信
- 報告の確認
- お知らせ配信・確認
他の業務報告ツールの場合、テンプレートがすでに用意されていることがほとんどです。しかし、FieldPlusはテンプレートが自由に作成できるため、自社に合った形で利用することができます。
さらに、スマホからも入力・送信できるため、移動時間や待ち時間などを活用して入力することもできます。現場の従業員も簡単に入力できて、かつ低価格の業務報告ツールを探しているという企業におすすめです。
(5)Chatwork
中小企業向けビジネスチャットの「Chatwork」。ビジネスチャット国内利用者数3年連続No.1を誇り、導入企業は354,000社を突破しています。
Chatworkの主な機能は以下の4つ。
- チャット
- ビデオ/音声通話
- タスク管理
- ファイル管理
シンプルであるため、誰でも簡単に使えます。また、社内外の誰とでも繋がることができたり、大企業や官公庁でも導入可能なセキュリティ水準であったり、カスタマイズができたりするなど、高品質のビジネスチャットツールとなっています。
無料プランもあり企業規模も問わないため、これから業務報告ツールを導入する全ての企業におすすめです。
(6)Pace
日報を提出するだけで、リアルタイムで営業利益を可視化できる「Pace」。ホームページ制作会社やデザイン会社をはじめとする、プロジェクト型の業種の企業に多く導入されています。
Paceの主な機能は以下の通りです。
- 日報
- 作業分析
- 集計機能
- 利益シミュレーション
- データ管理・登録
- メンバー管理
特に利益シミュレーターは他の業務報告ツールにはない機能で、Excelを使わずとも単価や販売数、原価、固定費を入力することで利益をシミュレーションすることができます。
プロジェクト型の業種で業務報告ツールの導入を検討している企業におすすめです。
テレワーク時の正しい業務報告の書き方を把握すること
本記事では、テレワークにおける業務報告に関して、重要性や業務報告書の書き方、円滑に行うコツなどを解説しました。また、おすすめの業務報告ツールも紹介しました。
テレワークを実施するにあたって業務報告は非常に重要になります。正しい業務報告の書き方を学んで、業務を円滑に進められるようにしましょう。
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