テレワークで地方移住できる?移住に失敗しないポイントやメリット・補助金について

2022/05/24 2023/08/28

テレワーク

テレワークでの地方移住

テレワークが普及し、さらにニューノーマルな働き方として定着への動きを見せるなかで、テレワークをきっかけとした地方移住を考える人たちも増えています。本記事では、そんなテレワークでの地方移住について、メリットや支援金の活用などを詳しく解説します。

テレワークとは?

「tele(離れた位置・遠い)」と「work(仕事・働く)」の2つの単語からなる「テレワーク」とは、インターネットを介し、パソコンやモバイル端末などを使用して、働く場所にとらわれない柔軟な働き方をすることを指します。

テレワークでは、オフィス出社にこだわることなく、自宅やカフェなど、働く場所を自由に選べるだけでなく、移動中でも仕事することが可能になります。

ちなみに、近年流行している、観光地や帰省先で働きながら休暇をとる「ワーケーション」も、このテレワークに含まれます。

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テレワークによる地方移住が増加している背景

日本国内におけるテレワークは、1984年に日本電気株式会社(NEC)が、都内にサテライトオフィスを設置したことが始まりだといわれています。

意外にも40年近く前から、働き方として存在していたテレワークですが、新しい働き方として認められるようになったのは、やはり2020年以降といえるでしょう。

当初は、あくまで新型コロナウイルス感染症対策の臨時的な措置として導入されたテレワークでしたが、その後、長期化する状況の中で、テレワーク自体のメリットに目を向ける企業が増え、現在では、テレワーク中心の働き方へとシフトする企業も増えています。

そして、このテレワークの定着に伴い、オフィス出社の必要がなくなったことから、地方移住を希望する人が増加しているのです。

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テレワークで地方移住するメリット

テレワークによって地方移住するメリットは、主に3つの観点から考えることができます。

移住する人のメリット

都市部から地方移住する大きなメリットは、通勤ラッシュや渋滞、人混みなどのストレスから解放され、自然豊かな環境で、ワークライフバランスを充実させられることでしょう。

また、地方では都心と比べて生活費を抑えることができます。テレワークにより都市部の給与水準を維持しつつ、ゆとりある生活が叶うことや、故郷で家族・友人と過ごす中で、のびのびと子育てができることから、地方移住を選択する人も多いようです。

このように、地方移住することで仕事とプライベートを両立することができ、公私ともに充実させることが可能です。

このように地方移住は、近年流行しているキーワードの1つでもある「ウェルビーイング」の向上を図ることができるのです。

移住を受け入れる自治体のメリット

地方移住を受け入れる自治体のメリットは、地域活性化です。

テレワークを導入する企業が増加する2020年以前は、多くの若者が働くために地方から都心へ移住するため、地方は、人口減少による空き家の増加、地域の高齢化、税収減といったさまざまな課題を抱えていたのです。

しかし、地方移住者が増加し、地方公共団体の財政が改善されることで、行政サービスの水準が維持され、地域のコミュニティの活発化が可能になります。

企業のメリット

地方移住する従業員が増加することで、企業はBCP(事業継続計画)対策が可能になります。

例えば、全従業員がオフィス勤務の場合、その拠点が自然災害やテロ攻撃などの緊急事態に見舞われた際には、事業の継続が困難となり、再開するまでにも多くの時間を要することになります。

しかしながら、地方移住により、一定数の従業員が全国各地に分散されることで、万が一の事態でも事業を継続できる可能性が高まります。

また、従業員のワークライフバランスが充実することで、仕事へのエンゲージメントも高まり、集中力・生産性の向上を見込むこともできるでしょう。

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テレワークで地方移住するデメリット

テレワークで地方移住することには、移住する人、移住を受ける自治体、企業それぞれのデメリットもあります。

移住する人のデメリット

移住する人のデメリットとしては、交通機関や医療機関、買い物、飲食店などの生活利便性が低下する点が挙げられるでしょう。

そのほかにも、地域づきあいを面倒に感じたり、子育て世代においては、子どもの教育・進学の選択肢が狭まることに対し不安を抱える人もいるようです。

移住を受け入れる自治体のデメリット

移住を受け入れる自治体のデメリットには、移住者が定着できるような環境づくりやサポートをする手間が増えることです。

近年、「アドレスホッパー」と呼ばれる、定住する家を持たずに転々と渡り歩く人も増えています。そのため、移住を受け入れる自治体は、移住者に住みやすいと感じてもらい、定住へとつながるよう最大限サポートをすることが必要となります。

このような支援をおこなっても、必ずしも移住者がその地域に定着するとは限らないため、その点はデメリットと考えることもできるでしょう。

企業のデメリット

テレワーク中心の勤務形態を取り入れ、オフィスを縮小している企業においても、定期的な「オフライン」のミーティングにより、コミュニケーションの活性化や目標に対する認識の統一を図りたいと考える企業は少なくありません。

しかし、テレワークによって地方移住者が増えた場合には定期的なオフラインミーティングは中々開催することができません。

実施できたとしても数ヶ月に1度程度の頻度になるため、コミュニケーションの頻度が少なくなったり、目標への認識が薄れてしまったりなどのリスクがあるでしょう。

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テレワークでの地方移住のパターン

テレワークで地方移住する場合、大きく分けて3つのパターンに分けられます。

Uターン

Uターンとは地方から上京して都心部で生活している人が地元へ戻ることです。例えば、福島県出身の人が大学進学〜就職をした後に、福島県で再就職するなどのケースがあてはまります。

都心部の企業に在籍している状態で地元に移住して働いている状態はもUターンに当てはまります。

Iターン

Iターンは都心部で生まれて地方に移住して働くことを指します。近年では、都心部での暮らしに疲弊し、自然と触れ合える地方部に移住するIターンが増加している傾向です。

現職を辞めずに移住した後も都心部の企業に属し、テレワークで働いているケースも多くあります。

Jターン

Jターンとは、自身が生まれた地域から進学や就職のために都心部に上京した人が、地元ではなく地元に近い都市に移住することを指します。

例えば、愛知県の地方部で生まれた人が東京都内で就職した後に、名古屋市に移住するケースが当てはまります。

実家にも近く、都心部での生活ができるので、Jターンを利用する人も増えている傾向です。

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テレワークで地方移住に失敗しないためのステップ

テレワークで地方移住を実現するには、以下の3つのステップを踏む必要があります。

  1. 業務内容が地方移住しても問題ないか確認する
  2. 移住先がテレワークに適した環境か確認する
  3. 生活コストや交通費用・時間を確認する

1.業務内容が地方移住しても問題ないか確認する

最初に、自身の業務が地方移住しても問題ないか確認しましょう。例えば、他社とのコミュニケーションが頻繁に発生する職種においては、他社も恒久的にテレワークを継続し、今後、社会状況が変わってもオンラインミーティングが可能なのかを確認しておく必要があるでしょう。

企業によっては、他社の状況にかかわらず、ミーティングはオンラインでおこなうことを「自社のスタンス」としてアナウンスしているケースもあります。社内の方向性が不明瞭なのであれば、その点も考慮するようにしてください。

また、テレワークが可能な職種へと転職した上での地方移住を計画するのであれば、主にエッセンシャルワーカーと呼ばれる、医療、介護福祉、保育、教育、交通機関などの公共サービス事業や小売業、警察官や消防士のほか、建設業や運輸業などは、一般的にはテレワークが困難な業界とされているため、注意するようにしましょう。

2.移住先がテレワークに適した環境か確認する

テレワークをするのであれば、当然ですが、円滑な通信環境の確保が必要不可欠です。地域によっては、「インターネットがつながりにくい」、「通信速度が安定しない」といったエリアがあり、テレワークをするにあたって十分な通信環境を確保できないケースもあります。

地方移住を検討する際は、実際に現地を訪れた上で、通信環境をチェックすることをおすすめします。

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3.生活コストや交通費用・時間を確認する

地方移住する際は、生活の利便性やコスト、交通機関のほか、子育て世代であれば、行政による子育てへの支援制度の有無、保育・教育機関などもあらかじめ確認しましょう。

実際に生活した場合、どのようなライフスタイルとなるのかを、しっかりとシミュレーションしておくことが、地方移住後の満足度を高めるポイントとなります。

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テレワークで地方移住する際に利用したい移住支援金

「移住支援金」とは、東京23区に在住もしくは通勤する人が、東京圏外へと移住し、起業や就業する際に、都道府県・市町村から支給される給付金を受け取れる制度です。

移住支援金の受給額は最大100万円。単身の場合は最大60万円となっています。

移住支援金を活用するための条件について

移住支援金は、東京23区からの移住であれば誰でも利用できるものではなく、受給するためには以下3つの要件をすべて満たす必要があります。

1 【移住元】東京23区の在住者または東京圏から東京23区へ通勤している者

2 【移住先】東京圏以外の道府県又は東京圏の条件不利地域への移住者(移住支援事業実施都道府県・市町村に限る)

3 【就業等】地域の中小企業等への就業やテレワークにより移住前の業務を継続、地域で社会的起業などを実施

これらの条件を、以下に詳しく見ていきましょう。

[出典:内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生「移住支援金」より]

東京23区の在住者または23区への通勤者

移住支援金を活用するためには、東京23区の在住者または通勤者である必要があります。

地方移住する直前の10年間のうち、通算5年以上東京23区または東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県の首都圏に在住しながら東京23区に通勤していた人、さらに、移住する直前の1年以上は東京23区に在住か通勤していた人が対象になります(ただし、条件不利地域の在住者は対象外)。

また、雇用者であった場合は、雇用保険の被保険者としての通勤であることが条件となります。

そのほか、東京圏(条件不利地域を除く)に在住し、東京23区の大学や専門学校に通学、のちに東京23区内の企業に就職した人は、通学していた期間も対象期間として加算できます。

東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域への移住者

移住先が東京圏以外の道府県または東京圏の条件不利地域である必要があります。

条件不利地域は「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」「山村振興法」「離島振興法」「半島振興法」「小笠原諸島振興開発特別措置法」が対象である以下の地域のことを指します。

【一都三県の条件不利地域の市町村】

・東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村

・埼玉県:秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町

・千葉県:館山市、旭市、勝浦市、鴨川市、富津市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、東庄町、九十九里町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町

・神奈川県:山北町、真鶴町、清川村

[出典:内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生「移住支援金」より]

支援制度を利用した地方移住を考えるのであれば、移住先が移住支援事業をおこなっているか確認するようにしましょう。

移住支援事業をおこなっている場合、転入してから3ヶ月以上1年以内に申請する必要があります。また、申請後5年以上住み続ける意志があるかどうかも確認されます。

地域の中小企業等への就業やテレワークにより移住前の業務を継続

移住支援金を活用するには、就業に関する下記の4つの条件のうち、いずれか1つを満たす必要があります。

  • 移住先で中小企業などへ就業すること
  • テレワークによる(移住前の)業務の継続
  • 市町村ごとの独自条件を満たしていること
  • 地方創生企業支援事業の交付決定を受けていること(1年以内の起業支援金交付決定)

移住先での就業に関しては、移住先企業であれば「どこでもOK」ということではなく、「都道府県のマッチングサイトに掲載されている求人への就業」もしくは「プロフェッショナル人材事業または先導的人材マッチング事業を利用した就業」の追加条件も設けられています。

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移住支援金を活用する際の注意点

移住支援金の活用を検討する際、自分が受給対象者であるか、移住先が移住支援事業を行っているかしっかり確認しましょう。条件に該当しない、移住先が移住支援事業を行っていない場合は支援金を受給することができません。

また、地域によっては移住支援金以外にも独自の支援制度を用意している場合があります。このような制度は、重複して複数の制度を利用することが可能な場合もあるため、要件を満たすようであれば、積極的に活用することをおすすめします。

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テレワークの実現で地方移住が増加している

本記事では、テレワークをしつつ地方移住することのメリットやデメリット、支援金の活用について解説しました。テレワークが定着しつつある社会背景を鑑みれば、今後、地方移住を希望する人は、さらに増えるのではないかと考えられます。

テレワークによって地方移住による豊かな暮らしを実現し、ワークライフバランスの向上を目指してみてはいかがでしょうか。

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