人材開発とは?人材育成との違いは?効果的な手法や必要性を解説

最終更新日時:2022/12/16

人事管理システム

企業や組織を成長させるためには、分野に通じた技術や知識を持った人材が必要になります。社員の技術や知識を向上させるために注目されている方法が、人材開発です。本記事では、人材開発とは何か、人材育成との違いから効果的な手法、必要性まで徹底解説します。

人材開発とはどのような取り組み?

人材開発とは、研修や指導を通じて社員一人ひとりのスキルや知識を高め、パフォーマンス向上を図る取り組みのことです。

そのため、すぐに成果が出るわけではなく、長い時間をかけて個々のゴールを設定し、そこに向かって能力やスキルを伸ばします。

また、人材開発を通じて社員のパフォーマンスが向上することにより、戦略的な人事や組織単位のブラッシュアップが可能になるだけでなく、社員のモチベーションアップも期待できます。

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人材開発を行う目的は何なのか?

人材開発の目的は、自社の社員の能力やスキルを最大化させることにあります。

例えば、新入社員で配属されたばかりだと、オフィスソフトや社会人として必要なコミュニケーションスキルをまず最初に学びます。続いて、配属先で必要な専門的なスキルを習得し、社員の成長を図ります。

他にも、部署が変わるだけでなく、管理職に昇格した場合はマネジメントスキルが必要だったりと、社員一人ひとりに応じた研修や指導で知識やスキルを伸ばすことが大切です。

そのため、人材開発の最終的な目的としては、企業における経営戦略の実現と計画達成です。

人材開発と人材育成の違いは?

人材開発と人材育成は、共に社員のスキルアップや知識を高めて人材を育てることですが、研修や育成を提供する対象と実行期間が異なります。

人材開発が全社員を対象として短期的にアプローチするのに対し、人材育成は、役職や年齢などで社員を区切り、長期的にアプローチしていくものです。

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人材開発の必要性はあるのか

企業が経営環境の変化に対応していくために、継続的な人材開発の実施は欠かせません。

これまで多くの企業は人材に関して質より量の考え方で、さらに個々のスキルよりも年齢や勤続年数を重視していました。しかし近年では、企業の経営を発展させるためには量より質、つまり社員一人ひとりが持つ知識やスキルの向上が大切だと再認識されています。

年功序列を中心としたマネジメントから脱却するにも、社員一人ひとりのパフォーマンス向上にフォーカスした人材開発の必要性が、現代の経営戦略の基盤となるでしょう。

人材開発が抱える課題

現代の企業経営に必要不可欠となっている人材開発ですが、課題もいくつか存在します。ここでは、人材開発が抱える課題について確認していきましょう。

手法に執着する

人材開発の成果が出ない原因としては、手法に対する執着が挙げられます。

端的に「他社で成果が出ているから自社でも導入してみよう」と導入をしてみたはいいものの、結局自社の目的や人材に合わず、導入が無駄になってしまうパターンもあります。

そのため、人材開発を効果的に進めるためには、事前に社内の課題を明確にし、人材開発の具体的な目的を掲げることが重要です。

環境が整っていない

社員を育成・指導するための環境がしっかりと整備されていなければ、人材開発における十分な成果は期待できません。

このような場合、現場環境の課題や改善策などを経営陣に発信することが重要になるため、普段から経営陣と交流の持てる環境づくりが企業には求められます。

指導者の人員不足

企業の人材開発において、指導者の人員不足も大きな課題となっています。指導者側の社員は既存の業務をこなしながら、人材育成をこなさなければなりません。

指導者の人員配置は、まず現状の現場における課題を把握し、指導者を増員した際の仕事環境の負担を最小限に抑えることが大切です。

指導者の能力不足

指導者については、人員不足だけでなく能力不足にも目を配る必要があります。

いくら課題を定め環境を整えたとしても、指導者側が十分なスキルを持ち合わせていないと、育成される側の社員のスキルアップに繋がりません。

そのため、指導者候補との能力の正確な把握を目的として事前に面談などを実施するとともに、経営陣など上層部のスキルアップも必要不可欠と言えるでしょう。

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人材開発に効果的な手法

人材育成とは違い、人材開発では短期的な成果が求められます。そこで、ここでは人材開発に効果的な手法を解説します。

OJT(On the Job Training)

OJT(On the Job Training)とは、実務を通じて社員を育成する方法のことをいいます。

上司や先輩をトレーナーとして配置し、日頃の実務を通じて社員の知識やスキル習得を図り、企業における経営戦略の礎を作っていきます。

先輩社員が新入社員と一緒に通常業務をこなしながら教育するため、手間とコストがかからず業務に支障をきたさないことがメリットです。新入社員も実務を経験するので、より早く現場での知識を学べます。

Off-JT(Off the Job Training)

Off-JT(Off the Job Training)とは、OJTの逆で実務から離れて社員を育成する方法のことをいいます。

具体的には、日頃の現場から離れた場所である研修ルームなどに対象となる社員を集め、すでに構成されたカリキュラムなどに基づいた指導や育成を実施します。

実務に関してはOJTに比べて得られる知識は少ないですが、業務の意味や知識などを座学で深められます。さらに、Off-JTでは一度に大勢の社員の育成が可能であり、それぞれがバラけることなく一定の知識やスキルを身に着けることが出来ます。

SD(Self Development)

SD(Self Development)とは、企業の用意した育成プログラムなどではなく、社員が自ら知識やスキルを習得して能力アップを図る自己啓発のことをいいます。

具体的には、業務に関連する資格の取得や外部のセミナーに参加といった方法が挙げられます。

SDによる社員の能力向上は、社員一人ひとりの継続性や意識の高さがポイントになるため、企業側としても社員の資格取得における費用の一部負担といった取り組みが必要になるでしょう。

人材開発の取り組み事例

近年、多くの企業で人材開発の取り組みが行われています。

ここでは、人材開発に取り組んでいる企業の事例を紹介します。

GEジャパン株式会社

GEジャパン株式会社は、法人金融や不動産ビジネスを中心に事業を展開しています。

アメリカに本社を構える親会社のGE(ゼネラル・エレクトリック)では、企業内大学に宿泊施設を設け、幹部候補の育成プログラムを実施しています。

指導者側の育成にも力を入れており、必要なスキルを持ち合わせた人材を選抜しています。さらに、指導者のための3日研修も用意するなど、人材育成をするための基盤もしっかりと整えています。

また、デジタルラーニングによる多彩なコンテンツを準備し、あらゆる年齢や役職の社員にも対応可能です。

キヤノン株式会社

キヤノン株式会社は、電気機器や半導体などを製造・販売する電子機器メーカーです。

社内研修のほとんど外部委託ではなく自社で実施することで、業務に基づく実践的な知識の習得とともに、社員同士のコミュニケーション強化によるスキルやモチベーションアップが図られています。

そのため、指導する側と受講者との関係も深められるため、研修後でも気軽に質問出来るなど社員の成長に繋がる環境も定着しています。

セガサミーホールディングス

セガサミーホールディングス株式会社は、ゲームなどの総合エンターテイメントグループです。

人材開発の一環として、2014年に株式会社サイダスとタレントのマネジメントシステムを構築しています。

これにより社員情報の見える化が実現し、社員に適した人員配置が可能になったため、戦略的な経営戦略を可能にしています。

博報堂

株式会社博報堂は、デジタルマーケティングや事業開発などを中心とした広告代理店です。

2005年に設立した「博報堂大学」では、若い社員のキャリア育成制度や世代別にキャリア開発の支援プログラムを構築し、個々の社員におけるキャリア育成の幅を広げています。

社員一人ひとりが自身を見つめ直し、将来のキャリアを見据えたプログラムを受講することが出来るので、スキルや能力だけでなく、内面的な成長も期待できます。

富士通Japan株式会社

富士通Japan株式会社は、2020年にグループ会社の株式会社富士通マーケティングと富士通エフ・アイ・ビーが統合したICTソリューション企業。

富士通グループ全体として、毎年4月に新入社員の人材開発に取り組んでおり、社員の成長段階に応じたフォローアップや、社員同士の評価制度によるモチベーションの向上を図っています。

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人材開発に役立つツール

企業の人材開発促進には、ツールの活用も欠かせません。

ここでは、人材開発に役立つルーツを解説します。

あしたのチーム|シェアNo.1の人事評価システム

「あしたのチーム」は、シェアNo.1の人事評価システムツールです。

教育から人事評価制度の構築・運用をクラウド化することにより、社員の能力と企業の成長を支援します。

「あしたのチーム」の導入により、人材開発だけでなく離職率の低下や社員同士のコミュニケーションの促進が期待できます。

提供元株式会社あしたのチーム
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績4,000社以上
機能・特徴

  • 人事システムシェアNo.1
  • 人事評価制度の構築
  • 人事クラウド導入
  • コンサルタントによる運用支援
URL公式サイト

Co:TEAM|1on1を起点としたマネジメントの強化が得意

「Co:TEAM」は、1on1を起点としたマネジメント強化を得意としているツールです。

1on1を起点として、フィードバック面談や個々の目標管理、人事評価までを互いに紐付け一元管理し、社員と企業の成長を融合させることにより生産性向上と管理工数削減を同時に実現します。

提供元株式会社O:(オー)/O:inc
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴

  • 目標管理
  • フィードバック(評価)
  • 1on1ミーティング
  • メンバーへの称賛
URL公式サイト

Wevox|エンゲージメントの可視化を行う

「Wevox」は、企業における社員一人ひとりのエンゲージメント向上を支援するのに役立つツールです。

対象となる社員のエンゲージメントを可視化できるのはもちろん、経営陣など企業の上層部だけでなく現場にいる社員の使いやすさを重視したツールとなっています。

提供元株式会社アトラエ
初期費用無料
料金プランWevox Engagement:330円(税込)/月

【追加オプション】

機能追加

  • セキュリティ:220円(税込)/月/人
  • メンバーサポート:220円(税込)/月/被閲覧(閲覧対象)者あたり
  • 高度分析:220円(税込)/月/閲覧(分析)者あたり
活用支援

  • Standard:880,000円(税込)/月
  • Light:440,000円(税込)/月
  • Basic:220,000円(税込)/月
  • Customize:応相談
機能・特徴

  • 行動の計測によるエンゲージメントの可視化、分析
  • 行動の可視化による組織カルチャーの可視化、分析
  • エンゲージメント向上の専門知識が学べるオンラインアカデミー
URL公式サイト

HRMOSタレントマネジメント|社員情報の一元管理が得意

「HRMOSタレントマネジメント」は、社員情報の一元管理を得意としたツールです。

人事データを単に一元管理するだけでなく、企業ごとに異なる課題に対して専任の担当者がツールの活用方法をレクチャーしてくれるため、企業単独で人材開発を進める必要がなく安心です。

提供元株式会社ビズリーチ
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ

2つのプランから選択

  • スタンダードプラン
  • データベースプラン
機能・特徴

  • 従業員データベース
  • 評価管理
  • 1on1支援
  • 組織診断サーベイ
  • 個人コンディションサーベイ
URL公式サイト

Geppo|従業員の状態を把握するのが得意

「Geppo」は、従業員の状態把握を得意とするツールです。

個人サーベイと組織サーベイを併用し、社員と組織の両面から課題を見える化することにより企業の本質的なPCDAを支持することを可能にします。

提供元株式会社リクルート
初期費用無料
料金プラン従業員の数に応じて料金価格が変動(1,001人以上は要問い合わせ)

  • 20,000円(~25人)
  • 39,800円(~50人)
  • 68,000円(~100人)
  • 108,000円(~200人)
  • 148,000円(~300人)
  • 198,000円(~500人)
  • 248,000円(~750人)
  • 298,000円(~1,000人)
  • 1,001人以上は要問い合わせ
機能・特徴

  • 個人、組織両方の課題を見える化
  • 本質的な働き方改善のPCDAを支持
  • テレワークによる従業員のストレスマネジメント
  • 従業員のコンディション変化発見ツール
URL公式サイト

人材開発とは個人の能力を高める取り組み

今回は、人材開発とは何か、人材育成との違いから効果的な手法や必要性などを解説しました。

人材開発とは、研修や指導を通じて社員一人ひとりのスキルや知識を高め、パフォーマンス向上を図る取り組みのことをいいます。

企業における経営環境の変化にタイプするためには、人材開発の遂行は避けて通れません。

まずは、人材開発の各種手法や他社事例、さらにはツールの活用なども視野に入れ、効率的に人材開発を進めていきましょう。

人事管理システム導入のメリット・デメリットとは?わかりやすく解説!

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