ステップメールの最適な回数や間隔とは?基本的な考え方や注意点も解説
あらかじめ作成したメールをスケジュールに沿って、自動配信するステップメール。ステップメールの効果を最大化するためには、内容だけでなく、配信回数や頻度も考慮することが重要です。本記事で、ステップメールの作成方法、注意点も含めて詳しく解説します。
目次
ステップメールとは?
ステップメールとは、資料請求や会員登録など特定のアクションを起こした顧客に、あらかじめ用意した複数のメールを順を追って自動配信する仕組みです。
顧客との信頼関係を構築しながら、製品購入やサービス利用など、次の行動につなげることを目的としたマーケティング手法のひとつで、内容、配信回数、配信頻度などは、自由に設定ができます。
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メールマガジンとの違い
ステップメールとメールマガジンには、配信のタイミングと対象に違いがあります。ステップメールは、顧客がアクションを起こした時点がメール配信のスタートになります。配信対象は、アクションを起こした顧客のみです。
一方のメールマガジンの配信タイミングは、新製品の紹介など自社が伝えたい話題があるときで、マガジンの購読希望者全員が対象となります。
配信期間で比較すると、メールマガジンは基本的に無期限です。読者が登録を解除するまで、あるいは企業が配信をやめるまで続きます。一方のステップメールは、スタートからゴールまでをスケジューリングした期間限定の配信です。
また、メールの内容にも違いがあります。ステップメールはあらかじめ作成した文章を配信するので、いつ誰が読んでも違和感のないことが前提です。メールマガジンの場合は、セールのお知らせなど、そのときに伝えたいタイムリーな話題を盛り込みます。
また、ステップメールは前回の内容を受けた内容ですが、メールマガジンは、1回完結である点も、違いといえるでしょう。
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ステップメールの最適な回数・頻度
ステップメールの目的は、顧客との信頼関係を構築することと、製品の購入やサービスの利用など次のアクションにつなげることです。その目的を果たせる回数と頻度が最適ということになりますが、残念ながら正解はありません。
ひとまず、一般的な回数と頻度と、配信結果から調整する方法を押さえておきましょう。
一般的な配信回数と頻度
一般的なステップメールの配信回数は、3~7回程度といわれています。少なすぎては顧客にアピールできません。逆に多すぎると、迷惑に思われる可能性が高くなります。
配信頻度は、顧客との信頼関係を築くまでは3~5日に1回程度、信頼関係が築けて以降は少しずつ間隔をあけていくのが一般的です。
配信結果から回数や頻度を調整する
自社製品に最適な配信回数や頻度を見つけるには、配信しながら結果を検証し、調整していくことが唯一の方法といえます。
まずは、自社として考えた回数、頻度でステップメールを作成し、配信してみましょう。そのメールのクリック率、開封率、購入率などを検証し、数値アップを目指しながら、回数や頻度を調整します。場合によっては、メール内容の再検討も必要です。
この作業の繰り返しが、自社にとって最適な回数や頻度を見つけることにつながります。
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ステップメールのメリット
では、ステップメールにはどのようなメリットがあるのでしょうか。大きく3点が挙げられます。
- 顧客に自動的にアプローチできる
- 段階的に信頼関係を構築できる
- 自社ブランドの認知度、想起率が上がる
顧客に自動的にアプローチできる
ステップメールは、スケジュールや内容を設定すれば、自動的にメールが配信されます。
メールであれ訪問であれ、リソースが顧客一人ひとりに対応するとなると労力も時間もかかりますが、自動的にアプローチできればリソースに負担はかかりません。
この点は、業務の効率化を図る上でも、大きなメリットといえるでしょう。
段階的に信頼関係を構築できる
順を追ってコンタクトできるステップメールは、顧客との信頼関係構築にも効果的です。
例えば、資料請求をした顧客に、いきなり訪問のアポイントを取ろうとしても、警戒心を抱かれかねません。
しかし、まずお礼のメールを送り、次に資料に関する疑問の有無を尋ねるメールを送るというステップを踏めば、顧客の心理的な距離を縮めることができます。
このようにして信頼関係を築ければ、購買行動につながる可能性も高くなるでしょう。
自社ブランドの認知度、想起率が上がる
例えば資料請求があっても、顧客にとっては「とりあえず請求してみただけ」ということも考えられます。請求したから企業名やブランド名を覚えているとも限りません。
しかし、丁寧なステップメールを送ることで自社を認知してもらえれば、思い出してもらえる確率は間違いなく高まります。
マーケティングにおいても、大きな強みになるでしょう。
ステップメールのデメリット
ステップメールの主なデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
- 配信先のメールアドレスが必要
- メールの作成や仕組みづくりに時間がかかる
配信先のメールアドレスが必要
ステップメールを作成しても、配信できるメールアドレスを獲得していなければ、意味がありません。
メールアドレスの取得にはいくつかの方法がありますが、例えばホームページからの資料請求時にメールアドレスを入力してもらうとしましょう。そのためには、集客力のあるサイト構築が必要となり、集客力を高めるためには、SEO対策や広告出稿など相応の労力や費用がかかります。
たとえホームページに集客できたとしても、提示する資料の魅力をしっかりと伝えられなければ、請求には至らず、立ち去られてしまうかもしれません。
もちろん、メールアドレスの取得方法はホームページ以外にもあります。展示会やセミナーで記入してもらうなどの方法もありますが、いずれにしても、ステップメール配信の前に、メールアドレス取得という工程を踏まなければなりません。この点は、ステップメールのデメリットといえます。
メールの作成や仕組みづくりに時間がかかる
ビジネスメールであれば、その場で文章を打ち、すぐに送信できます。
しかし、ステップメールは全体のシナリオ作成・段階ごとのメール文の検討・配信頻度の設定など、時間をかけて考えて仕組みをつくる必要があります。
また、仕組みができて以降も定期的に効果測定をすることが欠かせません。
一連の仕組みをつくり、運用を軌道に乗せるまでには時間がかかることも、ステップメールのデメリットといえるでしょう。
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ステップメールを作成する方法
重要なマーケティング手法のひとつであるステップメールは、どのように作成するのでしょうか。おおまかな流れは、次のとおりです。
- 目的、配信ターゲットの明確化
- コンテンツの作成と配信
- 開封後の効果検証
目的、配信ターゲットの明確化
まずは、ステップメールの目的と、配信ターゲットを明確にします。
目的は、資料を請求してもらう・問い合わせをしてもらう・セミナーの申し込みをしてもらうなど、ステップメールを読んだ顧客にとってほしい行動から考えてみてください。
ターゲット設定も重要です。対象は同じ製品でも、購入を検討しているターゲットと、興味を持った段階のターゲットでは、メールの文面も変える必要があります。訴求効果の高いメールを配信するためにも、ターゲットを明確にすることは、重要です。
コンテンツの作成・配信
目的とターゲットが明確になったら、具体的なコンテンツ作成に進みます。
顧客の気持ちを想像しながら、どのタイミングでどのような情報を提供すれば目的が達成できるかというシナリオを考えましょう。そのシナリオをもとに各メールのコンテンツを考え、配信回数や頻度を設定します。
メール文の作成で注意したいのは、テーマを絞り、内容を盛り込みすぎないことです。伝えたいことは多々ありますが、1通のメールに情報が入りすぎると、読むのが面倒になり、次からは開封してもらえないかもしれません。こうなってしまっては、ステップメールとしては失敗です。
文章を推敲し、顧客にとっての読みやすさも確認しながら、取り組みましょう。文面が作成でき、配信スケジュールを設定したら、自動配信を待ちます。
開封後の効果検証
ステップメールが配信されたら、「開封率」「クリック率」「コンバージョン率」などの数値を確認し、効果を検証します。
ステップメールのコンテンツや配信スケジュールが、はじめから完璧であるとは限りません。初回だけでなく定期的に検証を行い、課題を洗い出しながら改善策を講じることが大切です。
改善の繰り返しが、効果の最大化につながります。
▷【開封率UP】ステップメールの件名の書き方!具体例も使って簡単に解説
ステップメール作成・配信のポイント
ステップメールの作成、配信にあたってのポイントも確認しておきましょう。
- シナリオは細かく設定する
- メールごとに分析を行う
- メールマガジンとの使い分けを意識する
シナリオは細かく設定する
ステップメールの効果は、シナリオに左右されるといっても過言ではありません。顧客の心理や行動パターンをイメージしながら、細かく設定していきましょう。例えば、購買プロセスまでを法則化したAIDMAの法則を活用し「認知→興味→欲求→記憶→購入」という流れのシナリオを作ることも方法のひとつです。
さらに、「1通目:お礼」「2通目:社名の認知とサービス内容の告知」というように、各メールの役割も明確にしておくとよいでしょう。
ステップメールの最終的な目的は、購入などの行動につなげることですが、段階的に顧客との信頼関係を構築するという役割もあります。その点も意識することが、シナリオ設計のポイントです。
メールごとに分析を行う
ステップメールは、複数回の配信を通じてコンバージョンの獲得を目指します。そのためにも、1通ごとに分析を行うことが大切です。
例えば、1通目と2通目の開封率は高かったのに、3通目は低いという場合、2通目もしくは3通目の内容に問題がある可能性があります。
「1通ごとの開封率」「メールのクリック箇所」「メールの閲覧時間」など、ステップメールの配信システムを利用すれば、さまざまな分析が可能です。
改善を図りながら、効果の上がるステップメールを育てていきましょう。
メールマガジンとの使い分けを意識する
顧客が起こしたアクションをきっかけに、段階的な配信を行うステップメールとリアルタイムで一斉配信するメールマガジンは、役割も配信内容も異なります。
その違いを意識してステップメールの内容を考えることも、大切なポイントです。
ステップメールの配信例
では、具体的にどのくらいの頻度でどのような内容のメールを配信すればよいのでしょうか。2つの例を見てみましょう。
資料請求をセミナー参加につなげたい場合
セミナーの開催時期を見据え、資料請求からセミナー参加につなげたい場合の例です。
アクション直後:→1通目資料請求へのお礼 3日後:2通目→サービスの詳細を紹介 5日後:3通目→導入事例や口コミを紹介 7日後:4通目→他社との違いやメリットを紹介 10日後:5通目→2週間後に開催されるサービス活用セミナーを案内 |
関連商品の購入へともっていきたい場合
ある商品を購入した顧客に、関連商品も購入してもらうことを狙うときの配信例です。ひとつの商品購入が、すぐに次の商品購入につながるとは限りません。その点を配慮し、配信間隔を長めに設定している点がポイントです。
アクション直後:1通目→商品購入へのお礼 2日後:2通目→購入商品についてのよくある質問と回答 7日後:3通目→関連商品の詳細や口コミ紹介 12日後:4通目→関連商品の資料請求先を告知 17日後:5通目→関連商品のセール情報 |
ステップメールの配信におすすめのシステム
ステップメールの配信には、配信システムの利用が便利です。おすすめシステムを3点紹介します。
blastmail
blastmail(ブラストメール)は、全国の企業から官公庁まで、幅広く利用されているメール配信システムです。専門知識は不要、マニュアルを読まずとも直感的に操作することができます。
フォーム入力を行った顧客や空メールを送信した顧客に対し、宛先の自動登録・自動返信が可能なため、すべてのメールに手動で返信する必要がありません。
提供元 | 株式会社ラクスライトクラウド |
初期費用 |
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料金プラン |
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導入実績 | 18,000社以上(※2023年05月現在) |
機能・特徴 | メール配信機能、メール作成機能、宛先データの管理、登録・解除機能、効果測定、迷惑メール対策、セキュリティ対策など |
URL | 公式サイト |
WiLL Mail
WiLL Mail(ウィルメール)は、ドラッグ&ドロップなど簡単なマウス操作のみでHTMLメールを作成できるメール配信システムです。
配信後も、グラフやヒートマップなどで開封数、コンバージョン率、顧客の行動履歴などを分析、確認できます。スマートフォンにも完全対応しているため、受信環境ごとにメールを作成する必要もありません。
提供元 | 株式会社サパナ |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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導入実績 | 2,100社以上(※2023年05月現在) |
機能・特徴 | レスポンシブデザイン完全自動対応・HTMLメール作成、テキストメール作成、マルチパート配信、装飾メール作成、絵文字対応、携帯メール配信対応、SPF・Sender-ID 補助機能、オプトインメール配信、配信スケジュール予約、配信停止時間設定、テストメール機能、配信一時停止機能、ファイルダウンロード機能など |
URL | 公式サイト |
める配くん
める配くんは、メールの配信数に応じて多くのプランを提供するメール配信システムです。自社の配信数に合わせて、最適なプランを選択できるため、高い費用対効果が期待できます。
ChatGPTを使ったAIによる文章自動生成にも対応しているので、効率的なメール作成に期待できるでしょう。
提供元 | 株式会社ディライトフル |
初期費用 | める配フリー:無料(2023年7月31日までのサービス) める配ライト・める配7・める配10・める配20・める配50・める配70・める配100・める配アタッチ:8,800円(税込) |
料金プラン |
■年間プラン
■3ヶ月/6ヶ月プラン
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導入実績 | 2,000社以上(※2023年05月現在) |
機能・特徴 | ステップメール配信、誕生日メール配信、HTMLメール配信、テスト配信、マルチパート配信、予約配信、属性別配信、登録完了メール配信、SPF設定(迷惑メール対策)など |
URL | 公式サイト |
ステップメールを最適な回数で配信し効果を最大化しよう
ステップメールは、商品・サービス内容や顧客に合わせて、最適な回数と頻度で配信することが大切です。一般的な配信回数は3~7回といわれていますが、回数にも頻度にも正解はありません。ステップメールの配信を始めたら、定期的に分析を行いながら自社に最適な回数と頻度を探り当て、効果の最大化を目指しましょう。
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