【初心者必見】オンライン商談の基本の流れや実施方法を簡単に解説
働き方の変化により、営業活動には欠かせない「商談」も対面からオンライン商談へと変化しているのではないでしょうか。そんな中、なかなか対面時のような成果が出せずに悩むビジネスパーソンも少なくありません。そこで本記事では、オンライン商談の基本的な流れや実施方法を初心者にも分かりやすく簡単に解説します。
目次
「非対面型」の営業|オンライン商談とは?
オンライン商談とは、パソコンのほか、スマホやタブレットなどのデジタル端末を使用し、Web上で商談をおこなう非対面型の営業手法のことです。
端末とインターネット環境さえあれば実施可能なため、場所を問わず商談をおこなえる点が大きな特徴と言えるでしょう。また、相手先への訪問が不要となることから、移動時間や交通費が節約できるなどの管理面のメリットも多く、営業手段の一つとして取り入れる企業が増えています。
▷オンライン商談(Web商談)とは?基本知識やメリット・人気ツールを紹介
オンライン商談が注目されている理由
まずは、今なぜオンライン商談が注目されているのか、その理由について解説します。
在宅勤務などのテレワークの増加
かねてより働き方改革への重要性が高まっていた中で、新型コロナウイルス感染症が発生し、テレワークによる在宅勤務が急速に拡まったことは、オンライン商談拡大のきっかけとなりました。
しかし、当初は安全性を確保するための手段として活用されていたオンライン商談ですが、現在では、その高い効率性などメリットに魅力を感じ、継続している企業が増えています。
営業手法の変化
デジタル時代においては、問い合わせや資料請求など、興味関心を示す何らかのアクションを起こし顧客(見込み顧客)に対して営業活動をおこなうインサイドセールスという営業手法が主流になりつつあります。
見込み顧客を取り逃がさないためにも、問い合わせや見積もり請求といった行動に対して、迅速に対応しなければなりません。そのため、日程や時間を調整しやすいオンライン商談によって、チャンスを逃さないという動きがあります。
▷オンライン商談で成約率を上げる方法とは?対面営業との差や違いについて
通信環境の進化
通信環境の進化も、オンライン商談が注目されている理由に挙げられるでしょう。3Gから4G、4Gから5Gと、世の中の通信環境は進化し続けており、大容量かつ高速の通信が可能となっています。
そのため、オンライン商談でも、対面時と遜色ないコミュニケーションが実現でき、スムーズに会議を進めることができるとして、通信環境の進化に合わせてオンライン商談も注目されるようになったのです。
オンライン商談のスタンダードな5つの流れ
続いて、オンライン商談のスタンダードな5つの流れを解説します。
- オンライン商談の了承を得る
- クライアントを招待する
- 商談で使用する資料を共有する
- オンライン商談を開始する
- クライアントにアフターフォローを行う
1.オンライン商談の了承を得る
まずは、商談をオンラインで行ってよいか商談相手から了承を得ましょう。商談相手によっては、職場環境などを理由に対面での商談を希望されたり、オンライン商談に抵抗があったりすることも考えられます。
そのため、オンライン商談の可否については、あらかじめ相手からの了承を得ることが大切です。了承を得る際は、以下のように「相手におけるメリット」を添えつつ伝えるとよいでしょう。
「オンラインでのご商談であれば、◯◯様のご負担も少ないかと存じますが、いかがでしょうか?」
▷【例文あり】オンライン商談の招待・お礼メールの書き方!成約率UPの秘訣は?
2.クライアントを招待する
相手からオンライン商談の了承を得られたら、オンラインミーティングツールより会議URLを共有して、オンライン商談へ招待しましょう。
この際、オンライン商談を効率的に進められるよう、会議内容をある程度決めておき、事前共有しておくのも効果的です。相手にとっても、前もって会議の大まかな流れが把握できていれば、商談内容の理解度が高まるといったメリットがあります。
3.商談で使用する資料を共有する
オンライン商談では、相手に見せたい資料がある場合「画面共有」の機能を使用しておこないます。
しかしこの場合、相手は自分のパソコンなどの画面を通して資料を確認することになるため、資料の「見え方」は、どうしても相手の環境に左右されてしまうことになり、細かい文字や数字が見えにくいといった問題が生じる可能性もあります。
画面で見せることを想定して、文字のサイズに気を配るなど、資料作成を工夫することも重要ですが、できれば、事前に資料を共有しておくと安心といえるでしょう。
さらに、日程調整から実際の商談日まで長期間空く場合は、商談の数日前〜前日を目安に、改めて会議URLや商談の大まかな内容を伝えるリマインドメールを送ると親切です。
▷オンライン商談で効果的な営業資料とは?作成ポイントやプレゼンのコツ
4.オンライン商談を開始する
オンライン商談当日は、時間に余裕をもってミーティングルーム(会議URL)に入室し、「回線に問題はないか」「カメラの向きは適切か」「マイク・スピーカーが機能しているか」などを確認しましょう。
また、オンライン商談が初めての相手の場合は、よくあるトラブルなども事前に把握しておくことで、不具合が起きた先もスマートに対応することできるようになります。
5.クライアントにアフターフォローを行う
オンライン商談は、終わったあとのアフターフォローも大切です。
できれば、簡単な議事録を送付しつつ、改めて商談内容で分からなかったことや、欲しい情報などはないかを確認します。アフターフォローは商談に対する相手の反応をいち早く確認できるだけでなく、相手との信頼関係構築にもつながります。
オンラインで商談を行うメリット
オンライン商談の流れを確認したところで、商談をオンラインでおこなうことによるメリットについてもみていきましょう。
オンライン商談のメリットは、主に5つあります。
- ネット環境があれば行える
- 移動時間を減らせる
- 商談を効率よく実施できる
- 天候の影響を受けにくい
- 社内で商談内容を共有できる
1.ネット環境があれば行える
オンライン商談は、インターネット環境とデジタル端末さえあれば、オフィスに限らず、自宅・カフェ・コワーキングスペースなど場所を問わずに実施することが可能です。
ただし、あくまで商談であることを忘れず、周囲の音などの環境に配慮するのはもちろん、ビジネスシーンに相応しい場所かどうかに気を配りましょう。
カフェやコワーキングスペースなど、不特定多数の人が行き来する場所を利用する場合は、相手に失礼がない場所かだけでなく、その場にいる周囲の人たちに迷惑がかからないかも併せて確認することが大切です。
2.移動時間を減らせる
「移動時間」を削減できるのもオンライン商談の大きなメリットです。
営業の仕事は、1時間の商談のために往復2時間を移動に費やすといったケースも珍しくありません。また、移動手段も車、電車、バスなどさまざまなため、必ずしも移動時間を仕事にあてられるとは限らないでしょう。
しかし、オンライン商談では、移動時間を削減することで、1日の時間を有効に活用できます。遠方の取引先を訪問するための早朝出勤なども不要となることから、ワークライフバランスも実現しやすくなります。
▷オンライン商談のメリット・デメリットとは?対面営業との違いを比較
3.商談を効率よく実施できる
オンライン商談は、移動時間を商談の時間にあてることができるため、1日の商談数を増やすことも可能です。
また、移動時間を考慮せずスケジュールを組める点は、先方との日程調整がスムーズになるメリットもあるため、タイミングを逃すことなく商談を実施できるようになります。限られた人員と時間の中で、効率よく「商談数を増やす」方法として、オンライン商談は、非常に有効な手段の一つと言えるのです。
4.天候の影響を受けにくい
公共の交通機関や車などを使った移動を伴う場合、当然ですが、台風や大雨などの天候の影響を受けることになります。
また、事故などのトラブルにより、時間に遅れてしまうといった不測の事態を回避することができます。オンライン商談であれば、こうしたトラブルの影響を最小限に抑えつつ、商談を進めることができるためリスク管理の側面からも有用です。
5.社内で商談内容を共有できる
営業における人材育成の課題には、スキルがノウハウが属人化、あるいはブラックボックス化しやすいといった点がよく挙げられます。
しかし、オンライン商談で使用するツールの多くは録画機能が搭載されているため、高い成果をあげているセールスパーソンの商談を同席することなく映像で共有することが可能です。この点は、オンライン商談ならではの強みと言えるでしょう。
録画機能は、新人社員の商談を共有し、的確なフィードバックをおこなう際にも活用することができます。
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オンラインで商談を行うデメリット
オンラインで商談を行うデメリットを3つ紹介します。
- 信頼関係の構築が難しい
- 「実物」の共有はできない
- 通信環境の影響を受けてしまう
信頼関係の構築が難しい
オンライン商談では、提案から契約締結まで一度も直接対面しないまま、商談が進むことも珍しくはありません。
しかしながら、オンラインでの営業活動が定着しつつある一方で、一度も会わずに商談を進めることに対して、相手が違和感を抱いてしまうこともあるでしょう。
画面越しの会話では、表情や感情が伝わりにくく、お互いに人となりがわかりにくいことから、オンラインならではの伝え方や話し方などの工夫が求められるなど、関係性構築の難易度は必然的に上がってしまいます。
「実物」の共有はできない
オンライン商談では、デジタル化した資料の共有は可能ですが、製品サンプルなどの実物を共有することはできません。実物を画面越しに見せながらプレゼンをおこなったとしても、実際の色味や質感など、詳細までは伝わりにくいでしょう。
そのため、実物のサンプルなどを共有したい場合は、前もって郵送で送ったり、実物を見せるタイミングの商談は対面でおこなうなどの工夫が必要です。
通信環境の影響を受けてしまう
オンライン商談は、必ずインターネット環境を利用します。そのため、十分な通信環境が確保できていなかった場合、音声や映像が途切れるなどのトラブルが発生します。
音声が頻繁に途切れたり、映像がフリーズしたりする場合、情報が正しく伝わらないだけでなく、相手にとって大きなストレスとなることから、商談の成約率に悪影響を及ぼすこともあります。また、基本的な準備不足により、ビジネスパーソンとしての印象も悪くなってしまうでしょう。
オンライン商談をおこなう際は、インターネット環境に問題はないか、事前に確認することが大切です。
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オンライン商談を成功に導くコツ
次に、オンライン商談を成功に導くコツについてもご説明します。
オンライン商談の成約率を上げるコツは、主に、商談化する際、事前準備、商談中の3つのポイントに分けることができます。
テレアポ・商談化する際のコツ
商談化する際には、できる限りテレアポをおこなった日と、商談実施日までの期間を空けすぎないことが大切です。
オンライン商談は、対面での商談に比べ、重要性が低いと認識されやすく、決定後の日程調整を依頼されるリスクが高い傾向があります。実施日までの期間が空くことで、興味関心が薄れてしまい、結局、商談自体が流れてしまうことも考えられるでしょう。
そのため、オンライン商談のアポイントは、できる限り近い日時で調整するのがおすすめです。
オンライン商談前の事前準備のコツ
オンライン商談前の事前準備のコツを紹介します。
資料と台本を用意する
オンライン商談では、「画面共有」で資料を見せることになります。そのため、画面に映した時の「見え方」を意識して、文字の大きさやデザイン、文字の色などを工夫しつつ資料作成するようにしましょう。また、事前に相手方にどのような環境下で、オンライン商談にアクセスするのかを伺ったうえで、「見やすい資料」を作るのも効果的です。
また、スムーズな進行ができるよう、台本(トークスクリプト)を用意するのも良いでしょう。オンライン商談では、対面時と比較すると、相手の表情や感情を読み取りにくくなります。台本には、「ご不明な点はないですか?」、「ここまででご質問などはないですか?」といった問いかけを、適宜、入れておくと、相手も安心して商談に臨めます。
リマインドメールを送る
アポイントの取得日から商談実施日まで、長期間相手しまう場合は、商談日の数日前から前日を目安に、リマインドメールを送るようにします。
リマインドメールには、商談の機会をいただいた感謝を改めて伝えるとともに、日時・商談内容・会議URLなどの情報を記載するとよいでしょう。オンライン商談に不慣れな相手であれば、会議URLからの操作方法を記載しておくと親切です。
商談直前の準備を万全にする
商談直前は早めにミーティングルームに入室し、以下の点についてしっかり確認しましょう。
- 通信環境は安定しているか
- 商談中に必要となる作業画面の整頓
- 不要な映り込みがないか、明るさは十分か
- スピーカー&マイクは正常か
オンライン商談では、対面時よりも「沈黙」の時間を不快かつ長く感じやすくなります。スムーズな資料共有ができるよう、必要な操作をシミュレーションしておくとともに、ストレスのないコミュニケーションが取れるよう、映り方やスピーカー、マイクなどの環境を整えてから、商談に臨んでください。
オンライン商談中のコツ
オンライン商談中のコツを紹介します。
リアクションは「大きめ」を心がける
表情や声の抑揚が伝わりにくいオンライン商談では、大きめのリアクションを心がけましょう。
たとえば、うなずいて相槌をとっていても、オンライン上では動きにラグがあるため、相手からすると小さい動きはそれほど読み取れず、「相槌も打ってくれない」と感じてしまうかもしれません。
こういった誤解を生まないためにも、いつもより大げさにうなずいてみるなど、リアクションに工夫を加えましょう。
▷オンライン商談で使える便利な自己紹介の方法!印象を良くするコツとは?
沈黙時は一言伝える
オンライン商談中に沈黙が生まれると、「通信に問題があるのかな?」など、相手を不安にさせてしまいます。
そのため、急に沈黙するのではなく「今、資料を画面共有するので少々お待ちください」などと一言あったほうが、相手は「準備してくれているんだ」と認識し、安心して待つことができます。
このように、話が途切れてしまうような場面では、「今何をしているのか」を、一言伝えるよう意識しましょう。
一方的に喋らない
一方的に喋らないことも、オンライン商談時の大切なコツの一つです。
オンライン商談では、会話に微妙なタイムラグが発生します。また、発言が被ってしまうと、どちらかの声がかき消されてしまい、聞き取れないといったこともしばしば起こります。
そのため、オンライン商談では一方的に喋らず、定期的に「ここまでで質問はありますか?」といった問いかけをするようにしましょう。定期的に相手に理解度を確認するタイミングを設けることで、相手も分からないことがあっても「次、聞かれたときに聞こう」と、こちらの話に集中してくれる可能性が高まります。
無料で利用できるオンライン商談ツール
無料で利用できるオンライン商談ツールを3つ紹介します。
- Zoom
- Whereby
- Chatwork Live
Zoom
Zoomは、すでに国内外の企業で導入が進んでいるオンライン商談ツールです。ビデオ会議だけでなく、チームチャットや電話システムなど、コミュニケーション機能が豊富に備わっています。
また、Zoomは多くの企業で導入されていることから、商談相手も操作に慣れていることもあるでしょう。そのため、商談相手にストレスをかけることなく、スムーズなオンラインミーティングの実現が期待できます。
提供元 | Zoom Video communications, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 | バーチャルミーティング、チームチャット、VoIP電話システム、オンラインホワイトボード、会話型インテリジェンスなど |
URL | 公式サイト |
Whereby
Wherebyは、ノルウェー発のオンライン商談ツールです。アプリやソフトウェアのダウンロードを必要とせず、インターネット環境さえあれば誰とでもビデオ通話ができます。
カスタム名やURLをカスタマイズできるため、商談名を設定することで相手がルームに入りやすくなったり、大まかな商談内容を把握することも可能でしょう。
提供元 | Whereby |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | Free:無料 Pro:$6.99/月 Business:$9.99/月 |
導入実績 | 500万社以上 |
機能・特徴 | ビデオ通話、ブレーンストーミング、エンゲージメント、ブレイクアウトなど |
URL | 公式サイト |
Chatwork Live
Chatwork Liveは、ビジネスチャットツールであるChatwork内の機能のひとつです。個人間でおこなわれるダイレクトチャットだけでなく、グループチャットからも起動させることができます。
社内のコミュニケーションツールとしても、社外とのオンライン商談ツールとしても活用できる点が魅力です。相手もChatworkを利用していれば、新たにWeb上から別の商談ツールを起動させる手間もかからないため、スムーズにオンライン商談を進められるでしょう。
提供元 | 株式会社Kubell |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | フリー:無料 年間契約
年間契約
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導入実績 | 3837万6,000社以上 |
機能・特徴 | チャット、タスク管理、ファイル管理、ビデオ/音声通話、コンタクト管理、通知、プロフィールなど |
URL | 公式サイト |
オンライン商談の流れを把握しておけば効率よく営業できる
コロナ禍においてオンライン商談をおこなう機会は増え、テレワークの浸透によりニューノーマルな働き方としても注目されています。
オンライン商談は、基本的な流れさえ把握しておけば、効率的に商談を進めることが可能です。オンライン商談のコツを掴むことにより、営業成功率の向上も期待できるでしょう。
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