アルバイトの給与計算について〜時給計算方法から注意すべきポイントまで〜

記事更新日:2022/11/16

給与計算システム

アルバイトと給与の時給計算について

基本的にアルバイトや派遣社員、契約社員などが時給で給与を支払われています。月給制とは違う時給制での給与計算はどんなやり方なのかを本記事で解説していきます。時給の給与計算で抑えておくべき基礎知識について把握しておきたい方はぜひ参考にしてみてください。

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時給の給与計算の基礎知識

企業での月給制の正社員の給与計算は、支給される金額の中から控除などが引かれて手取りを決めるようにします。

しかし、アルバイトをしている方の給与は、ほとんどの場合時給で支払いが行われます。時給の場合、給与計算をする時は1か月の給与額や労働時間を活用して計算を行うため、月給制の正社員の給与計算とはやり方も内容も変わってきます

月給とは違う時給の計算方法や基礎知識について把握していきましょう。

そもそも時給とは

時給は時間給とも呼ばれています。1時間単位で給料が支給される方法になっており、会社の保険に加入している場合は、支払われた給料の中から保険料といった控除が差し引かれます。

基本的に、アルバイトや派遣社員、契約社員で雇われている方は時給制となることが多いです。1時間で1,000円の時給だとすると、一日に8時間の労働で8,000円の給料が支払われます。

1か月の出勤日数が20日とした場合、1か月で16万円の給料が支払われます。

控除がある場合はこの金額から差し引かれるようになるので、時給で毎月の給料がいくらになるのか計算をしてから仕事選びをしてみましょう。

休憩時間は時給の対象外

時給制での支払いで注意してほしいのは休憩時間となっている時の賃金。時給制は休憩時間の賃金は発生しません。

あくまでも「労働した時間」がそのまま支給される金額に反映されるため、休憩中は賃金が発生しないことを前提にしておく必要があります。

1時間のお昼休憩を含めた9時間勤務の場合、お昼休憩の時間が差し引かれた8時間の労働時間分の給与が支払われます。

労働基準法によって、6時間以上の労働には45分以上の、8時間以上の労働には60分以上の休憩時間を設ける義務が課せられています。

また、月給制の仕事とは異なり、時給制だと休日や長期休暇をとった時も賃金は発生しません。時給制では有給などの制度が設けられていないため、休日を取っている期間は無給だということを考えて、毎月の給料がいくらぐらい入るかを把握しておきましょう。

原則としてアルバイトの時給は切り捨てNG

会社によっては、15分に満たない労働時間については切り捨てていることがあります。切り捨てにするとその労働時間の賃金が支払われません。

しかし、労働基準法では、規定された労働時間を延長した場合や、休日に労働させた時には、その時間分の割増賃金を支払うことが定められています。

そのため、15分に満たないからといって労働時間を切り捨てることは違法行為になるのです。労働者が規定された時間を超えて、1分でも残業をした場合には、会社がその分の賃金を割増で支払わなければいけません。

注意してほしいのは、1か月の労働時間を通算した時や30分未満の労働時間で端数が出た時には、その端数を切り捨てて時給の給与計算をすることが認められています。切り捨ててもOKな時とNGの時があるので、しっかりと確認しておくようにしましょう。

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アルバイトの給与計算に必要なものとは

では、アルバイトや派遣社員など、時間給で支払われている給与の計算のために必要なものを紹介していきます。

時給での給与計算は、働いた時間に応じた給与がそのまま支給されるので、月給制よりも給与の内訳が分かりやすくはなっていますが、確認事項もあるため、計算に間違いのないよう気をつけながら計算していく必要があります。

タイムカード

まずは労働者の勤務時間が確認できるタイムカードが必要になります。タイムカードがない場合は、勤務実績表やシフト表などを頼りにして、労働者の出勤日や勤務時間を記している書類が計算に用いられます。

これらの情報によって勤怠管理が行われ、労働者が一月の間にどれだけ働いたのかが確認できます。労働時間についての確認は、書類だけでなくパソコンに保存された記録も必要になるので、データを無くさないようにきちんと管理しておきましょう。

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従業員情報

この他にも、源泉所得税を徴収するために家族状況を把握しておく必要もあるので、扶養家族について記載のある書類も確認してください。

扶養家族の人数に応じて控除額などが発生する場合があります。しかし、労働者に扶養家族がいない場合は、労働時間のみを活用して給与計算を行うようにします。

給与規定

会社によっては、賃金についてのルールが膨大になっていることがあります。その際、本体の就業規則から切り離して作られた賃金規程がある場合があるので、事前にそちらの規程についても確認しておきましょう。

本体から切り離して作られていても、賃金規程も就業規則の一部とされるので、重要なものです。

また、賃金についてのルールが複雑になることもあるため、事前に賃金についての詳細を取り決めた規程を作成している会社もあります。そうなると、その規程が賃金についての詳細を記載した説明書となるので、しっかりと把握して保管しておくようにしましょう。

ほとんどの会社が、就業規則本体と切り離された賃金規程を作成しているため、賃金規程のほうに給料計算の基準や方法、割増賃金について、差し引かれる控除などの金額が記されています。

アルバイトや派遣社員の方も、給与計算の際にはこの賃金規程について確認しながら給与計算を行ってみてください。

就業規則

就業規則とは、労働する人が十人を超える会社で作成されている労働基準監督署に届ける書類のことです。

この書類の内容に始業と終業の時刻、休憩時間や休日など、労働に関する一定の事項が記載されています。労働者の健康に関する事項も就業規則の中に記載されているので、働くうえで大切な情報が詰め込まれています。

近年では働き方改革によって法改正も行われ、副業をしてもいいという規則も追加されることがあるので、就業規則の内容が変更する場合もあります。そのため、最初に確認したからといって、変更点の確認をしないまま放置するのはやめておきましょう。

賃金についての内容が変更する可能性もあるので、就業規則は時折でも見直すようにしてください。特に時給の給与計算をする際に注目しておく就業規則の内容は以下の三つです。

  • 労働時間や休日の取り扱いなど、働き方について定められた規程
  • 賃金の取り扱い方についての規程
  • 減給する際や賞罰についての規程

この三つに関して抑えておくことで、給与計算をやりやすくすることができます。

なお、アルバイトの給与計算を円滑に進めたいのであれば、クラウド型の給与計算システムであるジンジャー給与の導入をおすすめします。

面倒な給与計算の手間が省けるため、業務効率の向上が望めます。

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残業代を含めた時給の給与計算

残業をした月の実質的な時給を把握するための給与計算をする場合は、残業時間も含めての計算を行う必要があります。その際の給与の求め方は以下の通りです。

1ヶ月分の給料÷1ヶ月の労働時間(定時×出勤日数+残業時間)

所定労働時間を8時間として、出勤日数は20日とします。そうすると1か月分の給料が20万円となり、ここに月の残業時間20時間を追加します。その時の式が以下になります。

20万円÷1ヶ月の労働時間(8時間×20日+20時間)=1,111.1…円

こうして算出された1,111.1円が実質的な時給となります。給与計算によって実質的な時給を把握した際には、労働している地域の最低賃金についてもチェックすることをおすすめします。

最低賃金は地域ごとに違っていますが、規定通りの給与をもらっていても実質的な時給を確認すると最低賃金を下回っていることがあるので、給与計算と一緒に把握しておきましょう。

今回の計算で用いた月給の内訳は、基本給や役職手当などの一律に支給される手当を含んだものを示します。通勤手当や家族手当といった、個人それぞれに発生する手当は含まないので注意してください。

また、所定労働時間とは会社がそれぞれ定めた労働時間のことを示すので、この時間内に残業時間は含まれません。雇用契約書や就業規則にも所定労働時間は明記されているので、しっかりと確認しておきましょう。

給与計算の端数処理の方法と注意すべきポイントについて

割増賃金でのアルバイト時給の給与計算

残業代が発生すると、残業代の分は割増賃金として給与の支払いがされます。その際の時給の計算方法は次の通りとなっています。

1年間の所定出勤日数(365日-所定休日日数)×1日の所定労働時間÷12ヵ月=1年間における1ヶ月の平均労働時間

月給÷1年間における1ヶ月の平均労働時間

月給を20万円(残業代無し)で所定労働時間を8時間とし、1年間の所定休日の日数を125日として計算したものが以下になります。

(365-125)×8時間÷12か月=160時間

20万円÷160時間=1,250円

この計算によって出された1,250円が実質の時給となります。計算に用いた年間所定休日とは、会社が定めている休日すべてが含まれます。夏季休暇や冬期休暇なども含まれますが、有給休暇は含まれないので、年間所定休日が何日あるか計算前に確認しておいてください。

時間外労働

本来の規程によって決められた労働時間以外に働いた場合は、時間外労働となります。これは定時を超えて働く残業と同じ意味で使われるため、時間外労働=残業としている会社もあります。

国で定められた制限のもと、1日8時間、1週間40時間というのが法定労働時間として決められています。この時間を超えると時間外労働となって、会社は割増賃金を支払わなければいけません。

休日労働

休日労働とは名前の通りで、本来は休日である日に勤務することを指します。労働基準法では、週1回の休日を必ず確保しなければいけないと定められているので、休日に出勤した場合はその日の給与が支払われるようになります。

ただし、アルバイトの方で注意してほしいのは、会社は仕事をしていても自分がシフト上では休日となっている場合です。その際に出勤していなければ、通常の休日としての扱いになるので、その日の給与は支払われません。

深夜労働

深夜労働の対象となる時間帯は、午後の10時から午前の5時を指し、この間に労働していると深夜の割増賃金が発生します。

深夜労働の割増は、法定で25%と決められています。そのため、1,000円の時給に対しての割増は25%分の250円が給与に加算されます。

夜勤手当の給与計算方法とは?時間帯の定義や割増賃金との違いについて

【Excel】勤務時間から給与計算をする方法

Excelで勤務時間から給与計算を行う場合は、給与計算するための式をセルに入力していきます。セルに入力する式はいくつかありますが、順番に紹介していきます。

時間計算:退勤時間-出勤時間-休憩時間=稼働時間×24

まず上記の式によって稼働時間を算出して、この式によって算出された稼働時間に24を乗算してから時間計算を行いましょう。出勤が9:00、退勤が18:00、休憩時間が1:00と仮定して式を作ると以下の通りになります。

18:00-9:00-1:00=8:00
8:00×24=8

最終的な時間計算による答えを出す時は、セルの表示形式の分類は標準を選択するようにしてください。

あとは時間×時給で計算するだけです。時給が1,000円だとすると、8×1,000で算出された金額が支給金額となります。

給与計算をExcel(エクセル)で行う方法とは?メリットやテンプレートも紹介

アルバイトの給与計算

アルバイトの給与計算は、基本的に以下の式を使って計算されています。

支給額=基本給+割増賃金-控除額

割増賃金は発生しないこともありますが、控除額がある場合は注意が必要です。控除は種類が多いため、差し引かれる種類について把握しておきましょう。

アルバイトの給与計算は規定を把握して進めましょう

アルバイトの時給の給与計算を行う時には、会社によって決められた就業規則や給与規定について把握したうえで計算を行うようにしておきましょう。

時間と時給が分かっていれば計算ができる場合もありますが、時間外労働などの割増賃金が発生している場合や、控除によって差し引かれる金額があると給与計算もややこしくなるため、計算時には注意してください。

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