労働基準法で定められる連続勤務とは?何日から違法?要点まとめ

記事更新日:2022/11/16

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連続勤務する男性

会社から連続勤務の指示が出た場合、何日から違法となるのでしょうか。この記事では、労働基準法の連続勤務や休日出勤などの計算方法、定義などを説明します。さらに、会社からの出勤の指示に違法性があった場合の対処法などもあわせてご紹介します。

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連続勤務に関する法律

会社の業務の状況により、従業員が連続して出勤することもあるでしょう。しかし、連続勤務により従業員の健康を害することのないよう、法律には規制があります。

ここでは、連続勤務を規制する法律として、労働基準法について解説します。

労働基準法とは

労働基準法は労働者が会社で働く際の最低条件について定めた日本の法律です。制定は1947年で、憲法第27条第2項の賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は法律でこれを定める、との条文に基づいています。

労働基準法には、賃金や勤務時間、休日などのほか、労働者を守るため多くの項目を規定しています。なお、連続勤務に関する規定は労働基準法に定められています。

労働三法の一つ

労働者の基本的な権利は、労働三法に規定があります。労働三法には、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法があり、いずれも戦後に制定されました。

労働基準法は、先に解説したとおり労働の最低条件を定めた法律です。労働組合法は労働組合と会社との関係について規定しています。労働関係調整法は、労働者と会社との労使紛争を解決することが目的の法律です。

違反すると罰則になる

労働基準法に違反すると、事業者は書類送検されます。労働基準法の罰則は第117条〜第120条に規定されており、懲役または罰金などを事業者に課します。

労働基準法に違反した際、労働基準監督署への従業員やその家族などの通報に基づき、労働基準監督署は調査、指導勧告を行います。

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労働基準法の規定での最大連続勤務日数

労働者の最大連続勤務日数は原則として12日です。この日数は労働基準法第35条第1項に定められており、12日間を基本として考えます。

ここでは、最大連続勤務日数の具体的な日数の計算方法と、違反した場合の労働基準法の罰則などを解説します。

労働基準法第35条第1項の定め

使用者は、労働者に対して毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない、と労働基準法第35条第1項に定めがあります。

つまり、1週7日のなかで1日は休日をとらせなければ違法ということです。この規定をもとに最大勤務日数を計算しますが、実際の勤務日数には誤解が多いため、次で具体的な計算方法をご紹介します。

最大連続勤務日数の具体的な計算方法

まず、1週間の起算日を定める必要があります。日曜日を起算日とした場合、第1週目は週の起算日が休日となり、第1週での連続勤務日数は月曜〜土曜日までの6日間です。

次に第2週が繁忙であったため連続勤務した場合、第2週の末日である土曜日に休日を付与すれば労働基準法違反にはなりません。

この場合、第2週は6日間連続勤務となるため、第1週の連続勤務日数6日と第2週の最大連続勤務日数6日を合算した12日間が最大連続勤務日数となります。

つまり、1週間の起算日は自由に決定できるので、1週目の最初と2週目の最後を休日とした場合に最大連続勤務となり、その日数は12日です。

なお、先に解説した、1週間のなかで1日休日が必要という規定により、最大連続勤務日数が6日ではないことに注意しましょう。

違反した場合の罰則

労働基準法の第119号第1項に、原則として使用者は労働者に週に1回以上の休日を与えないと6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処すると規定があります。

ここでいう使用者とは、労働基準法第10条に定められた、事業主または事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいいます。

つまり、会社の代表と指揮命令の権限を持つ管理職も含むことに注意が必要です。最大連続勤務日数に違反すると、仕事の指示を出す管理職にも労働基準法の罰則が及びます。

変形休日制における連続勤務日数

先に労働基準法第35条1項の規定により、連続勤務日数は最大で12日であることを解説しました。しかし、一部例外として変形休日制を会社が採用している場合、最大連続勤務日数は24日までが適法です。

ここでは、変形休日制における連続勤務日数の具体的な計算方法と注意点などを解説します。

変形休日制とは

変形休日制とは、労働基準法の第35条第2項、前項の規定は4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない、と規定された休日制をいいます。

ここでいう前項の規定とは、先に解説した同条第1項の1週間に1度の休日制により最大連続勤務日数が12日となることを意味しています。

変形労働時間制を採用した場合の給与計算方法とは?

変形休日制による最大連続勤務日数の計算方法

変形休日制を採用することで、最大勤務日数をさらに増やすことが可能です。4週28日のうち4日の休日があればよいので、4週の最初の週に4日の休日を付与し、残りの24日を連続勤務としても違法ではありません。

つまり、変形休日制では最大連続勤務日数が24日となります。

変形休日制を導入するときの注意点

変形休日制はあくまで例外規定であり、1週1日制が原則です。会社が変形労働制の制度を採用する際は、次の条件を満たす必要があるので注意が必要です。

  • 労働基準法施行規則第12条の規定により、就業規則に4週間の起算日を記載すること。
  • 労働者10人未満の場合は就業規則の作成義務がないため、変形休日制を採用する旨を、就業規則に準ずる方法により従業員に周知させる義務が生じること。

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休日手当はどうなる?

連続勤務した場合、もともとの休日に出勤する可能性があります。休日に出勤すれば会社は休日手当を支給しなければなりません。休日手当は労働基準法に規定があり、きちんと支払わず規定に違反すると罰則をかせられます。

ここでは、連続勤務した際の休日手当について解説します。

休日出勤とは?給与計算方法・手当が発生するケースを解説

休日手当の対象日

先に解説しました労働基準法の休日の規定により、1週間に1日が休日手当の対象日となります。変形休日制を採用している会社では、4週間のうち4日休日を与えていれば適法となり、休日手当を支給する必要はありません。

しかし、4週間のうち4日未満の休日しか与えていない場合は、4日に満たない分の休日手当を支給する必要があります。このように、日曜日が休日手当の対象日とは限らないことに注意が必要です。

休日手当を支給する際の注意点

従業員に時間外や休日などに勤務させ休日手当を支給するには、所轄の労働基準監督署に前もって36協定(時間外・休日労働に関する労使協定)を提出しなければなりません。

36協定は、労使で締結しているだけでは無効で、所轄の労働基準監督署に届出することにより有効となります。36協定の届出をせずに時間外や休日などに勤務させた場合、労働基準法の規定により事業者は罰せられるので注意が必要です。

休日手当の計算方法

休日手当は、基本となる額の3割5分以上の割増率を乗じて支給します。たとえば、日給1万円の従業員が休日出勤した場合は、1万3,500円を支給する必要があります。

ただし、1週間の労働時間が法定労働時間の40時間を超えた場合、その時間は時間外労働となり割増賃金の対象となります。

時間外労働の割増率は2割5分となり、さらに1ヵ月の時間外労働が60時間を超えると、その超えた時間に対し5割以上の割増率で給与を支給します。

連続勤務に関する企業側の注意点

連続勤務に関する規定は労働基準法にあります。そのため、労働基準法の規定や用語などを正しく理解しておきましょう。ここでは、労働基準法での休日の定義や種類、さらに休日と休暇の違いなどを解説します。

労働基準法における休日の定義

労働基準法では、労働しなくてもよい日を休日と定義しています。休日には法定休日と法定外休日などがあります。

法定休日とは、労働基準法第35条に規定された休日をいい、1週1日の休日制を原則とし、例外として変形休日制の4週4休制などがあります。

また、法定外休日とは、労働基準法第35条の法定休日を上回る休日をいい、たとえば、祝日や年末年始休暇、週休2日制を採用している会社では法定休日を1日、法定外休日を1日として給与計算をします。

休日の種類

先に法定休日と法定外休日を解説しましたが、休日には振替休日や代休などもあります。振替休日とは、前もって休日を指定し出勤日と休日をいれかえた休日をいい、割増給与は支給されません。

また、代休とは、休日出勤後に他の出勤日を休日とする休日をいいます。代休では、すでに休日に出勤しているため、休日勤務分の割増給与を支払う必要があります。

休暇と休日の違いは?

労働基準法では、休暇と休日を明確に区別しています。休暇とは、従業員がもともと出勤する日に会社に事前届を提出することで取得する休みをいいます。

一方、休日は、もともと働く必要のない休みのことをいうため、休暇と休日の違いには注意が必要です。

企業の就業規則が違法だと思った時の対処方法

連続勤務や休日出勤を行う際、従業員は会社からの指示が違法でないか注意する必要があります。もし会社からの指示が労働基準法に違反している場合は、その指示に従う必要はなく、会社は労働基準法に基づき処罰されるからです。

ここでは、会社からの指示が労働基準法に抵触し違法となった場合の対処法について解説します。

まずは就業規則を確認する

就業規則には必ず休日に関する規定があるので、まず就業規則を確認します。その際、会社の勤務体制が1週1休制か、4週4休制かを確認し、連続出勤や休日出勤などの会社からの指示が就業規則に反していないか確認しましょう。

労働相談窓口に相談する

就業規則を確認し労働基準法に違反していると認識できた場合は、次に労働相談窓口に相談します。労働相談窓口には、労働基準監督署や労働局の労働相談コーナーなどがあります。労働相談窓口では、出勤簿やタイムカードのコピー、給与明細などが必要となるため、前もって準備したうえで相談するとよいでしょう。

弁護士に相談する

連続勤務や休日出勤により体調不良やけがを負ってしまった場合は、法律の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。弁護士に相談すると、法的な視点から会社への損害賠償もでき、会社がその支払に応じない場合は民事事件として裁判所での手続きも可能です。

まとめ

連続勤務の日数計算や給与の支給については労働基準法に定めがあります。従業員が1週間勤務した場合、事業者は1日の休日を与えなければならず、この際の最大連続勤務日数は12日となります。例外として4週4休の連続勤務が認められており、この際の給与計算では、4週中に取得した休日が4日に満たない分の休日手当を支給します。

従業員が休日出勤をする際は、会社は前もって36協定を労使間で提出し所轄の労働基準監督署に届け出をする必要があります。

36協定のない状態で休日出勤した場合、労働基準法違反となり罰則を課されます。休日出勤や割増率は就業規則に記載しなければならないため、もし就業規則が違法であった場合は労働相談窓口や弁護士への相談をおすすめします。

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