労働時間15分切り捨ては違法?給与計算時に注意すべき勤怠時間について

記事更新日:2022/11/18

給与計算システム

15分単位での計算

給与計算は労働基準法を理解して対応する必要があるため、専門的な知識と経験が必要な重要な仕事です。そして、もっとも気を付けたいのが時間に対する対価の考え方です。このくらいと思っていたことが、実は違法だったという話も珍しくはありません。こちらでは労働時間の15分切り捨てなど、給与計算時の時間について注意すべき点をまとめています。

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そもそも勤怠管理とは?

従業員の方々の労働時間や有給休暇について会社側が把握し管理すること、これを勤怠管理といいます。

勤怠管理をしっかり行うことで、各従業員に対し適切な対価を支払うことができ、ボーナスについても還元できるのです。

勤怠管理は会社を経営していくうえで、重要な業務であり、従業員に果たす義務の1つといえます。

給与計算の初心者が抑えるべき重要ポイント【基礎知識まとめ】

給与計算は特に重要

勤怠管理の中でも特に重要な業務となるのが「給与計算」です。従業員の労働に対し適切な対価を支払うためにも、間違いがあっては困ります。

給与計算にミスがあれば従業員からの信頼を失うことにもなりかねません。給与計算には社会保険料や所得税などの控除する金額もあります。給与計算の知識も必要となる重要な業務です。

人的なミスを事前に防ぐ

従業員数が少ない会社ではエクセルなどを利用して給与計算するところもあるでしょう。その場合、法改正や手当に変動があったとき、間違いが起こりやすくなります。

こうした人的なミスをなくすために給与管理ソフトや給与管理をアウトソーシングすることも1つの方法です。

個人向けや従業員数が少ない会社向け、さらには大企業向けの給与管理ソフト・アプリやアウトソーサーに依頼するのもおすすめです。

給与計算のミスを防止するには?5つの原因と対策方法を徹底解説

給与計算で間違いが発生した場合の対処法は?防止策についても解説

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労働基準法での労働時間に関する取り扱い

労働者の最低基準として定められているのが「労働基準法」です。「労働者の生存権の保障」が目的のこの法律では、労働契約・賃金・労働時間・休日や有給休暇、就業規則などについて「最低基準」として定められました。

従業員を雇用している側として、労働基準法を理解することは重要なことです。労働基準法を1から10までくまなく勉強する必要はありませんが、基礎中の基礎となる労働時間については、知識を持っていなければなりません。

特に労働時間の中でも、法定労働時間や時間外労働は正確に覚えておく方がいいでしょう。

法定労働時間

法定労働時間や休憩、休日について労働基準法で以下のように定められています。

  • 1日8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはならない
  • 労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければならない
  • 少なくとも毎週1日の休日、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければならない

つまり、1日8時間、1週間に40時間を越えない労働時間が法定労働時間です。

時間外労働について

労働基準法において1日8時間、1週間に40時間という法定労働時間が定められています。

法定労働時間を超えて労働させたときには、割増賃金の支払いが必要です。法定労働時間を超えた労働時間を、時間外労働といいます。

夜勤手当の給与計算方法とは?時間帯の定義や割増賃金との違いについて

給与計算に関する労働時間の取り扱いと注意点

給与計算では、会社の給与締め日までに働いた労働について賃金の計算を行います。ただし、会社によって給与計算に関する時間の取り扱いが違うため、気を付けなければなりません。

労働時間は原則1分単位で計算する

原則として、労働時間については「1分単位」で計算します。ただし、通達することで例外的に1分単位での計算ではない処理が認められることもあります。

労働基準法第24条では、賃金全額払いの原則があり、労働時間を切り捨てれば労働基準法違反です。しかし労働時間を1分単位で計算してくれる会社はほとんどありません。

違法であるはずなのに、なぜ1分単位の計算以外の計算処理が認められているのでしょう。

例外として端数を処理する場合もある

たとえ会社の就業規則で労働時間の15分単位計算や30分単位計算が掲載されているとしても、原則、賃金全額支払いに関する当該部分は労働契約としての効力がありません。

つまり、切り捨ててはいけないことになります。ただし、時間外労働や休日出勤・深夜労働の時間に関しては、例外として端数処理が認められているのです。

例外として認められている端数処理は、以下のような条件時に認められています。

  • 1ヵ月の時間外労働・休日労働・深夜業の各々の時間数を合計した際、1時間未満の端数がある場合
    :30分未満の端数は切り捨て
    :30分以上1時間未満は1時間に切り上げ

以下例)

  • 1ヵ月の時間外労働の合計時間が8時間25分だった場合
    :25分は切り捨て 割増賃金対象時間は8時間
  • 1ヵ月の時間外労働の合計時間が8時間45分だった場合
    :45分を切り上げ 割増賃金は9時間

こうした労働時間の端数処理計算において、常に切り捨て処理はできません。常に切り捨てる部分が「未払い」となってしまうからです。(労働基準法第37条により定められている)

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ケースで確認!正しい勤怠管理方法は?

労働時間を正しく給与計算に活かすため、正しい管理方法について理解を深めましょう。いくつかのケースを確認し、どのような勤怠管理方法になるのか解説します。

遅刻時間の取り扱い

遅刻時間の取り扱いについて、以下のようなケースを見てみましょう。

例) 始業時間から7分遅刻して出社したAさんの遅刻時間の取り扱い

「給与計算する側から見れば、7分遅刻の給与計算は面倒なので、時間外労働の計算で使っている15分の端数処理を活用し、始業時間から15分切り上げで計算したい」

確かに7分を1分単位で計算して給与計算するのは面倒です。時間外労働の端数処理で利用する15分、30分単位として計算すれば単純かつわかりやすいと思います。

しかし、7分の遅刻を15分に切り上げて給与計算するのは違法です。早退も同じく、15分や30分に切り捨てせず、1分単位で計算することが必要です。

遅刻・早退した際の給与計算方法とは?賃金控除や処理の方法について

始業前や終業後の朝礼・終礼

始業前の朝礼、終業後の終礼など、実際の業務とは違う時間があります。昔は始業前の朝礼や始業前のミーティングなど、就業時間に含まれるのかどうかも考えず会社の言うことに従っていた方も多かったでしょう。

しかし、近頃は就業前の朝礼は労働時間に含まれるのか、またミーティングや就業後の終礼前にタイムカードを押して・・・・・・などの会社の通例に、「なぜなのか」と意義を唱える方も多いと聞きます。

給与計算の上では、就業前に行う朝礼や終業後の終礼について「管理監督者」や「会社」に拘束される時間となるため、賃金の支払いが発生すると考えます。

管理監督者や会社に拘束される時間であり賃金が発生するのであれば、もちろん遅刻や早退と同様、切り上げも切り捨ても不可能です。

これが強制ではなく参加するもしないも自由で、管理監督者や会社に拘束されるのではないものであれば、賃金支払いは発生しません。

残業時間に関する勤怠管理

労働基準法に反することについて以前よりも多くの方が知るようになりましたが、いまだに会社の労務管理を行っている人の中にも正しく理解していない人がいます。

残業時間についても、労働基準法に反することを行っている会社もあるようです。

例えば、昨日3時間の時間外労働(残業)をした場合に、翌日3時間早く上がって調整するといった方法がとられることがあります。

こうした残業した時間分、翌日に早上がりして相殺することについては問題ありません。問題は、通常労働時間に残業した分の相殺として早上がりし、「残業した分の割増賃金」を支払うかどうかです。

例として、4時間の時間外労働(残業)をしたとします。時間外労働ですから25%割増の賃金支払いが必要です。計算しやすいように時給換算で1,000円となる人が残業し、翌日に残業した分を早上がりして残業した分を相殺するとします。

  • 通常通りの時間外労働で計算した場合
    :1,000円×25%=1時間当たり1,250円
    :4時間の残業なので 4時間×1,250円=5,000円

相殺せず残業代として支払いしてもらえば5,000円のプラスとなります。しかしこれを相殺として翌日に4時間早上がりしても、時給換算すると平日労働時間内の勤務における早上がりですから早上がりは4,000円分です。

つまり、残業した翌日に早上がりで残業した分を相殺したとしても、1,000円未払いとなってしまうのです。

逆に用事があり早上がりした分を、翌日の残業分と相殺する際にも注意が必要です。1日の所定労働時間が8時間で働く人が3時間早上がりした場合に、翌日8時間プラス3時間働けば相殺できるという考え方は成り立たちません。

翌日に早上がりした3時間分働くとなると、1日11時間の労働です。労働基準法の中で1日の労働時間は8時間と定められています。8時間を越えたら「日」単位での計算が必要となるので、1日8時間を超えた分については、時間外労働分として残業代を計算した上で支払うことになるのです。

ただし、フレックスタイム制や1ヵ月の変形労働時間制などの定めがある場合はこれに当てはまりません。

【フレックスタイム制とは】

一定期間についてあらかじめ決まっている総労働時間の範囲内であれば、始業・終業時間を働く人が決められる働き方です。

毎月1日から月末までの1ヵ月といった「生産期間」が定められていて、この中で1週間の労働時間が40時間以内と定められています。(特例措置のある会社は44時間)フレックスタイム制の残業時間は、「生産期間内の総労働時間よりも実際に長く働いた場合」です。

【変形労働時間制とは】

一定期間内で労働時間を調整できる制度のことです。1ヵ月の労働日数が20日であれば1日8時間働くことでこの期間内の労働時間は160時間です。

変形労働時間制にすることで、月の半ば、忙しくない時期は6時間で退社、月末で忙しい時には10時間働くといった柔軟な働き方ができます。

変形労働時間制を採用した場合の給与計算方法とは?

給与計算で15分を切り捨てるのはNG!

給与計算をする際には、15分切り捨てなどの計算によって違法となることがあることにも理解が必要です。給与計算にミスがあれば従業員からの信頼を失う可能性も出てきます。

正確に、法律に準じた給与計算をするためにも、給与計算時に気を付けなければならない注意点など、しっかりと理解することが必要でしょう。残業などの15分切り捨てについて役立てて頂けたら幸いです。

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