チームのタスク管理が上手くいかない?進捗共有の重要性や方法を解説
「チームのタスク管理や共有が上手くいかない」と悩んでいませんか?チームでのタスク管理の課題は、実は、ちょっとしたコツをおさえるだけで解決することがあります。本記事ではチームのタスク管理が上手くいかない原因から、円滑な業務推進を実行する管理方法までを解説します。
目次
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チームのタスク管理が上手くいかない原因
チームのタスク管理が円滑に機能していないのであれば、その原因は必ずあります。主な原因として考えられるのは、次の3つです。
- プロジェクトの目標をメンバーが把握できていない
- 作業工数やスケジューリングの見積もりが甘い
- チーム内で情報共有やコミュニケーションができていない
では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
(1)プロジェクトの目標をメンバーが把握できていない
チームのタスク管理が上手くできない原因の1つ目は、メンバーが目標を把握していないケースです。
通常、タスクは大きなプロジェクトを達成するプロセスに関わる業務を指します。そのため、タスクを振り分ける際にも、どのような目標を達成するために必要なタスクなのかを、しっかりと共有しなければなりません。
メンバーが目標を把握していないプロジェクトは、チームとしての連帯感がないばかりか、各タスクの担当レベルでの責任感が低くなりやすく、期日への意識も高まりません。そのような状況では、イレギュラーな業務やトラブルが発生した際の協力体制も構築できないでしょう。
目標は、必ずチーム全体で把握し、タスクの必要性への理解を得ておくことが、「チーム」として機能するためには重要です。
(2)作業工数やスケジューリングの見積もりが甘い
チームのタスク管理が上手くいかない原因の2つ目は、ひとつのタスクを完了するまでの作業工数やスケジューリングの見積もりが甘いことがあげられます。
事前にタスクの作業工数を予測したり、スケジュールを組んだりする場合、人は楽観的に考えてしまう傾向にあります。そのため、遅延や不測の事態が起こる可能性を含めずに考えてしまうのです。
しかし、関わるメンバーが多ければ多いほど、不測の事態によるタスクの遅れといったトラブルのリスクは自ずと高くなります。そのため、余裕のないスケジュールを組んでしまうと、ちょっとしたトラブルの対応であっても、結果的に仕事全体に影響が出てしまうのです。
(3)チーム内で情報共有やコミュニケーションができていない
チームのタスク管理が上手くいかない原因の3つ目は、チーム内で情報共有やコミュニケーションが取れていないことです。
チームで仕事を進めるときには、メンバーそれぞれが自分のタスクだけを把握していればOKではありません。タスクの前後関係や他のメンバーのタスクについても共有しておく必要があります。チームの目標に対して、誰が何のために、どんな作業をしているのか理解しておくことで、期日やタスクの必要性への意識が高まり、よりスムーズに仕事が進められるからです。
情報共有ができていないと、ただ自分のタスクをこなすだけになり、コミュニケーションも生まれないため、チームとして質の高い仕事はできません。タスク管理表やツールを活用するなどして、チーム内で情報共有ができる環境を整える必要があります。
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タスクの進捗をチームで共有する重要性
プロジェクトの進行管理の効率を上げるには、チームのタスクや進捗の共有が重要です。メンバー全員での情報共有ができれば、以下3つのメリットが得られます。
- プロジェクトの遅れを未然に防ぐことができる
- 各メンバーの作業量の偏りが分かる
- メンバーのモチベーションが高まる
ひとつずつ詳しく解説していきます。
(1)プロジェクトの遅れを未然に防ぐことができる
チーム全体にタスクや進捗状況の共有ができていれば、誰が今どのタスクを進めているのかが分かるようになり、プロジェクトの遅れを未然に防ぐことができます。
タスクが思うように進まないとき、「他のチームメンバーに迷惑がかかる」「頑張れば遅れは取り戻せるはず」と考えて、一人で抱え込んでしまうケースも少なくありません。
このとき、タスクの進捗がメンバー全員に共有されていれば、日常的なコミュニケーションも活発になり、声掛けやフォローもしやすくなるのです。実際に問題が起こる前に気づく体制を作ることで、プロジェクトの遅れを未然に防げるのです。
(2)各メンバーの作業量の偏りが分かる
作業量の偏りが、プロジェクト全体の観点から見える化できるのも、チームで情報を共有するメリットのひとつです。
均等にタスクを振り分けたつもりでも、実際に進めていくと想定よりも工数がかかる作業もあります。このようなタスクを特定のメンバーが複数抱えてしまうと、結果として作業量に偏りが出てしまうのです。
各メンバーのタスクの進捗が共有されていれば、作業時間の見立ての誤りや作業量の偏りなどが発生してもすぐに見つけられます。タスクの再振り分けや人員の投入など、すぐに対応ができるので、スケジュールに影響が出ることなく仕事が進められるのです。
(3)メンバーのモチベーションが高まる
全員が他のメンバーのタスクや進捗状況を把握できれば、チームとしての連帯感が生まれ、チーム全体の生産性も高まります。
タスクや進捗の共有により、自分以外のメンバーの仕事ぶりが見えてくるため、誰がどのタスクを担当し、どれくらいのスピードや質で進めているかが把握できるのです。
能力やスキルの高いメンバーの仕事を見ることで、それが刺激となり、より高い仕事をしようという意識とともに、モチベーションが高まる効果も期待できるでしょう。
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チームのタスクを管理する方法
チームのタスク管理が上手くいかない原因や、チーム全体でタスクの進捗状況を共有する大切さを確認してきました。ここからはチームのタスクを管理する具体的な方法を3つ紹介します。
(1)ゴールまでのタスクを洗い出す
まずは、プロジェクトの達成に必要なタスクをすべて洗い出す作業を行いましょう。その際、タスクはできるだけ細分化するのがポイントです。
タスクを細分化することで見落としがちな小さなタスクが見えるほか、そのタスクを進める上で適したメンバーを決められます。
また、ゴールまでのタスクをすべて洗い出すと、同時に、スケジューリングの正確性も向上します。不測の事態が起きても対処できる余裕を持ったスケジュールを組むことが可能になるでしょう。
(2)タスクを実行する人とスケジュール調整を行う
次にタスクを実行する人とスケジュールの調整を行います。
タスクは、主に「個人タスク」と「複数人で進めるタスク」の2種類に大別されます。タスクを一緒に進める人同士、プロジェクト全体の進捗状況と照らし合わせながら、スケジュール調整を進めましょう。
実際にタスクに取り掛かる際には、チームの各メンバーがプロジェクトの完了期限を都度確認し、それぞれのタスクが順調に進んでいるのかを把握しておくことが大切です。遅れが出ているメンバーがいれば、人員配置の変更などのフォローを入れつつ、常にスケジュールを調整しながらチーム全体を管理しましょう。
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(3)日々の進捗管理とリスケジュールを行う
日々の進捗管理とリスケジュールもチームのタスク管理には欠かせません。
チーム全体でスムーズに仕事を進めるためには、日々の進捗状況を正確に把握しておく必要があります。タスクによっては想定より時間がかかるなど、遅れが出ることも珍しくありません。日々の進捗管理を行うことで、深刻な遅れへと発展する前に対処を考えられるようになります。
また、スケジュールは状況に応じて組み直すことが必要です。プロジェクトの方向性が変わったり、トラブルが起こったりと、仕事には不測の事態が起こります。そのときには、最初に立てた予定に縛られることなく、リスケジュールを行いましょう。
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チームのタスクを上手に管理・共有するコツ
チームのタスクを上手に管理・共有するには、いくつかコツがあります。ここでは3つのコツをご紹介します。
(1)メンバーがお互いのタスクに気を配っているかチェックする
プロジェクトを成功させるには、チームの各メンバー自身が抱えているタスクだけではなく、他のメンバーのタスクにも配慮できているかがカギとなります。
特に、納期が迫っている、タスクに遅れが生じているといった状況であれば、なおさらメンバー同士のコミュニケーションが重要です。お互いのタスクに気を配れていないと感じたら、定期的にヒアリングの機会を設けるなどして、意識度をチェックしましょう。
ヒアリングでは、タスクの進捗は順調か、なにか困りごとはないか、チーム内でトラブルはないかなどを聞き取っていきます。問題があるようなら、スケジュールや仕事量、メンバー構成などを見極め、改善策を講じてください。
(2)メンバー同士で遅れをカバーし合える体制を作る
チームのタスクを上手に管理・共有するには、メンバー同士が遅れをカバーし合える体制を作ることが重要です。
管理者が指示を出して余裕のあるメンバーをサポートに入れることも大切ですが、タスクの進捗が共有できていれば、遅れが出ているメンバーをフォローしようという体制が自然と醸成されるようになるでしょう。
そして何より、カバーし合える体制作りには、チーム内での信頼関係が欠かせません。普段からプロジェクトの管理者とメンバーがコミュニケーションを取り、日々の報告がスムーズにできるような環境作りを心がけてください。
(3)タスクを管理・共有できるツールを使う
タスクを管理・共有できるツールを使うと、メンバー同士の進捗状況の見える化やタスクの進行管理が簡単にできるようになります。
ツールの活用によって、作業中のタスクの確認だけでなく、各メンバーが抱える仕事量も俯瞰的に確認できるため、遅れが出そうなタスクへのフォロー、スケジュールの組み直しなどの対応もより効率的に行えるでしょう。
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チームのタスク管理ができるおすすめツール5選
ここからは、チームのタスク管理ができるおすすめのツールを厳選して5つご紹介します。どれも機能性に優れた使いやすいものなので、ツール選びの参考にしてください。
(1)Backlog
Backlog(バックログ) は、株式会社ヌーラボが提供しているプロジェクト管理ツールです。サービス提供は15年以上前で、上場企業から中小企業までさまざまな業種で導入されています。
Backlogはプロジェクト管理に必要な機能がすべて入っているオールインワン型で、プロジェクト管理から課題管理、不具合を管理できるバグ管理システムなどが利用できます。
プロジェクトの課題と紐付いたガントチャートやマイルストーンを利用することで、プロジェクトの現在の状況がひと目で把握できるという特徴があります。
直感で使えるシンプルなデザインは使う人を選びません。タスクの管理者や期限も明確になるので、納期遅れやミスを防ぎやすいのも魅力のひとつです。
(2)Jooto
Jooto(ジョートー)は、企業やメディアと消費者を結ぶプラットフォーム「PR TIMES」でおなじみの株式会社PR TIMESが提供しているプロジェクト管理ツールです。
ドラッグ&ドロップだけのシンプルな使い方なので操作性に優れ、視覚的にわかりやすいためタスク管理が初めての人でも使いやすいのが特徴です。
また、ガントチャートで全体像と進捗がひと目でわかるほか、複数のプロジェクトを抱えていても、Jootoひとつで管理できます。メンバーが4人までならすべての機能が無料で利用できるので、まずはプロジェクト管理ツールを手軽に試してみたい方にもおすすめできるツールです。
(3)Trello
Trello(トレロ)は、アメリカのFog Creek Software(現・Glitch)が開発したプロジェクト管理ツールです。現在はオーストラリアの企業Atlassianに買収されています。
Trelloは「カンバン方式」と呼ばれるタスク管理が特徴で、ホワイトボードや画面上で付箋を動かすのと同じ感覚で管理ができるシンプルな操作性が人気です。
タスクカードによるタスク管理だけではなく、浮かんだアイデアなどのリスト化も簡単にできるため、難しい操作を覚える必要がないのは、導入する際のポイントになるでしょう。ただし縦長のデザインはスマートフォンで見てもそのままのため、ボードを俯瞰して見るのはやや難しく、パソコンやタブレットに比べると操作性が劣ります。
TrelloはSlackやEvernote、Dropboxといった外部のツールとも接続できるので、プロジェクトの特性やチームに適したタスク管理が可能です。
(4)Asana
Asana(アサナ)は、もともとFacebookの社内向けに開発されたプロジェクト管理ツールでした。2012年に改めて製品としてリリースされた後、世界各国で利用されています。
利用者を選ばない使い勝手のよさを目指したツールだけあって、視覚的にわかりやすく進捗状況の把握ができるため、プロジェクトのリスケジュールにも柔軟に対応可能です。
優先順位の管理やタスクの割り当てなどの作業も簡単なうえ、最重要タスクをすぐに洗い出せるなどの機能も満載。管理者だけがプロジェクトの管理をするのではなく、チーム全体で活用することで、プロジェクトをより効率的に進められるでしょう。
(5)Chatwork
Chatwork(チャットワーク)は、もともと社内向けのチャットツールとして開発されましたが、今では国内利用者数No.1(※)となるほど多くの企業や個人で利用されているコミュニケーションビジネスツールです。
社内外のユーザーとチャットで会話を進められるほか、自分が担当しているタスクや依頼されたタスクを期限ごとに管理したり、やり取りしたデータを閲覧・ダウンロードしたり、ビデオや音声通話を使ってオンラインで会話ができたりします。チャット機能だけでなく、日々のコミュニケーションの延長でタスク管理ができる利便性も選ばれている理由のひとつでしょう。
無料から利用できるうえ、IOS、Androidのアプリもあるため、パソコンやタブレット、スマートフォンなどさまざまな環境で気軽に利用できます。
まとめ:適切なタスク管理でチーム全体の業務効率化へ
適切なタスク管理は、チームで仕事を進める上で欠かせません。チームのタスク管理が上手くいかないときは、その原因を一つひとつ確認し、タスクの振り分けや状況の把握、スケジュール管理に無理はなかったのか、見直しが必要です。
そしてここでお伝えした、チームの情報共有のコツを参考に、各メンバー同士が上手にコミュニケーションを取り、タスクの遅れをカバーし合える体制作りを目指してください。
また、チームのタスク管理には、ツールの活用をおすすめします。チーム内での情報共有が円滑になることの効果は、想像以上に大きいメリットをチームにもたらしてくれるはずです。現在のチームにあったツールを導入して業務の効率化を図りましょう。
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