CRMをメールマーケティングに活用する方法!連携可能なツールも紹介!
CRMを使ったメールマーケティングを始めたいが、どうやって良いか分からない企業担当の方もいるのではないでしょうか。この記事では、CRMを活用したメールマーケティングの方法と活用事例、メールツールと連携可能なおすすめCRMツールを紹介します。
目次
CRMの役割とは?
CRMとは「顧客関係管理」のことを指し、広義では企業と顧客が良い関係性を維持するために管理する施策という意味の言葉です。
一方で、狭義では「顧客関係管理を行うシステムやツール」といった意味もあります。近年、日本の労働人口減少により、担当者が顧客に個別対応するような営業方法では、全顧客に高品質のサービスを届けることが難しくなりました。
そこで、CRMツールを導入することで、少ない労力で効率的に顧客との良好な関係を維持し、営業に役立てることができるようになります。
CRMのシステムやツールには以下の4つの役割があります。
- 顧客管理システム
- メール配信
- 問い合わせ管理
- セミナー・イベントの開催・実施
それぞれの役割について解説します。
▷CRM(顧客関係管理)とは?機能や重要性など基本知識をわかりやすく解説
(1)顧客管理システム
自社の商品・サービスの購入履歴がある顧客の基本的な情報を管理します。
管理する情報には以下のようなものがあります。
- 氏名
- 住所
- メールアドレス
- 電話番号
- 紹介者情報
- 家族情報
- 過去の問合せ情報
- 見積書の作成状況
- 商談内容
CRMシステム・ツールはこれらの情報を一元管理します。
(2)メール配信
管理している顧客情報をセグメントに分けてメール配信できます。一斉配信や自動化により、作業時間を短縮可能です。
(3)問い合わせ管理
各問い合わせの内容や履歴を管理して可視化できます。問い合わせメールを担当者が個々に受け取る方法と違い、CRMでは情報を一元管理するため、対応漏れや二重対応を防げるようになります。
特に問い合わせが多い質問にはFAQを設置することで、対応の手間を省けるようになります。
(4)セミナー・イベントの開催・実施
CRMは、セミナーの申し込みフォームや参加者リストの作成が可能です。セミナーには集客から実施、アフターフォローなどいくつかの工程があり、それぞれ互換性のない別のツールを使っている企業もあります。
CRMは集客からアフターフォローまでを同じツールで実施できるため効率的です。また、過去のセミナー参加履歴から、顧客の購買意欲を数値化することもできます。
CRMをメールマーケティングに活用する方法
CRMをメールマーケティングに活用する方法は以下の流れで行います。
- 顧客データを収集する
- CRMの属性分析でグルーピングする
- 分析結果ごとにメール送信をする
- メール配信を自動化する
それぞれの工程について解説します。
(1)顧客データを収集する
まず、顧客データの収集から始めます。氏名や住所、メールアドレスといった基本的な情報以外に、自社商品の購入履歴やポイントの履歴など、後に行う顧客の属性分析に必要なデータを集めます。
(2)CRMの属性分析でグルーピングする
収集した顧客データをCRMの「属性分析」機能を利用してグルーピングします。顧客の行動履歴や属性情報などでグループ化することで、グループごとに適切な内容のメールを配信できるようになります。
また、メールを配信する前に「このグループにメールを配信するとどのような反応を期待できるか」といった仮説を明確にしておくと、配信後の分析に役立ちます。
▷セグメンテーション分析とは?重要な理由や具体的な方法・成功事例を解説
(3)分析結果ごとにメール送信をする
属性分析でのグルーピングが終了したら、そのグループに適切な内容のメールを作成し、送信します。
CRMを活用すると、メールが開かれたか割合がわかる「開封率」、途中でメールを読むのをやめてしまった割合を示す「離脱率」なども確認できます。メールを送信したら、開封率や離脱率などの数値をもとに分析し、次の施策を検討します。
(4)メール配信を自動化する
1回目のメール送信が完了後、メール配信を自動化します。手動で行う手間が省け、作業時間が短縮できます。適切な配信タイミングで顧客に自動送信できるところも、CRMの強みです。
また、メールの送信後はフィードバックを受け取ることも忘れてはいけません。開封率や離脱率などのチェックは毎回必ず行い、改善施策を策定していきましょう。
▷CRMでリードナーチャリングの成果を上げるには?効果的な活用方法を解説
CRMをメールマーケティングに活用した3つの事例
実際にCRMをメールマーケティングに活用した3つの事例を紹介します。
(1)購入した製品ごとにフォローメールを送信した事例
こちらは化粧品をインターネットで販売している会社の事例です。元々メルマガを配信していたものの開封率が低下傾向にあり、この状況を改善するためにCRMを導入。
メルマガの内容を「製品購入後のフォローメール」としたところ、メルマガ会員が有益な情報と認識するようになり開封率が向上しました。
また、フォローメールだけでなく、購入からフォローまでの一連のメールを自動化したことによって作業効率がアップし、コスト削減にも役立ちました。
(2)プレゼントメールでジムの退会率を下げた事例
こちらはスポーツジムを運営する会社の事例です。CRMを導入し情報を分析したところ、ジムの利用率が低下している会員は退会率が高いといった結果に。
これを踏まえ、一定の利用回数に満たない会員に対して「ジム入会の目的を思い出せるような内容」「プレゼントの進呈」などのメールをセグメント別に配信しました。上記の取り組みを続けた結果、退会率を低下させることに成功しました。
(3)休眠発掘メールで顧客の再開発を行った事例
休眠発掘メールとは、一定期間自社に関わる活動がない顧客(休眠顧客)に対して送信するメールのことです。CRMで半年間やり取りのない企業を抽出。近況を伺いながら自社商品やサービスをメールで再アピールし、商談につながり受注となりました。
休眠顧客にアピールするタイミングの見極めにも、CRMの情報をうまく活用することが成功へのカギだと言えるでしょう。
メールソフトと連携可能!おすすめのCRMツールを紹介
最後におすすめのCRMツールを9選紹介します。ぜひCRMを選ぶ際の参考にしてください。
(1)ZOHO CRM
ZOHO CRMは、顧客管理・営業支援(SFA)ができるシステムです。顧客管理だけでなく、営業支援も同じシステムでできることが特徴です。営業マネージャーは自分のチームの営業進捗や状況を把握できます。
また、導入のしやすさも優れており、初期費用は無料。インターフェースがわかりやすいため、初めてCRMを導入するといった会社でもすぐに活用しやすいのが魅力です。
提供元 | ゾーホージャパン株式会社 |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | 月間契約
年間契約
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導入実績 | 世界25万社導入 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(2)eセールスマネージャー
eセールスマネージャーは、情報の見える化によって業務を効率化してくれるシステムです。営業活動を可視化することにより、管理者が売上予想や見込み案件を把握できるようになります。
また、PCだけでなくスマホやタブレットから入力できるため、外出先でも時間を無駄にすることがありません。活動報告を一度入力するだけで他の全てのツールに自動で反映されるのも魅力です。
提供元 | ソフトブレーン株式会社 |
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初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | スタンダード:11,000円/月額/1ユーザーあたり ナレッジシェア:6,000円/月額/1ユーザーあたり スケジュールシェア:3,000円/月額/1ユーザーあたり |
導入実績 | 5,500社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(3)GEO CRM
GEO CRMはマップで顧客管理ができるCRMツールです。「顧客カルテ機能」によって、顧客にヒアリングしたその場で顧客情報を入力できます。
また、連携できるシステムの種類も豊富です。財務管理システムと連携することで管理の手間を省けます。
提供元 | ナレッジスイート株式会社 |
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初期費用 | スタンダード:55,000円(税込) プロフェッショナル:110,000円(税込) |
料金プラン | スタンダード:月額1,980円(税込)/ID プロフェッショナル:月額2,640円(税込)/ID※どちらも最低ID契約数10 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(4)B→dash
B→dashは社内に分散しているデータを統合して管理できるCRMツールです。ノーコードかつAll in Oneで顧客情報を管理できるところが特徴。データ加工や統合の技術がテンプレート化されているため、ITに詳しくない担当者でも簡単に扱えます。
また、管理できるデータは顧客情報だけでなく、見込み顧客の行動履歴や、広告データなど多岐にわたります。わかりやすくデータを一元管理したい場合におすすめです。
提供元 | 株式会社データX |
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初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 600社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(5)Oracle CRM
クラウド型とオンプレミス型のどちらかを選んで利用できる「Oracle CRM」。使用範囲が広く、用途や目的に応じて複数のツールを利用できます。
導入することで、徹底した顧客管理ができるようになり、アプローチのチャンスを逃しません。マーケティングの強い味方となるでしょう。
提供元 | 日本オラクル株式会社 |
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初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(6)sansan
sansanは、営業・マーケティングに最適なデータを活用する営業DXサービス。接点データベースを構築し、受注実績がある企業データベースと紐づけることで、類似企業を抽出できます。
また、外部システムとの連携も可能です。これまで自社で導入していたシステムと連携することで、より効率的な営業・マーケティングを行えます。
提供元 | Sansan株式会社 |
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初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 業界・規模問わず8,000社 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(7)GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは業績向上を実現させる営業管理ツールです。シンプルな管理画面が特徴。直感的に入力や分析ができるため、すぐに使いこなせるようになります。
運用開始までの時間も短く、平均で導入から1月後には運用を開始している企業がほとんどです。また、必要な項目と機能を厳選し、ニーズに合わせたプランを選択可能。ツールの利用料金を抑えたい場合にも向いています。
提供元 | 株式会社ジーニー |
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初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ライト:1,628円(税込)/1ユーザー/月 スタンダード:3,278円(税込)/1ユーザー/月 プロ:5,478円(税込)/1ユーザー/月 エンタープライズ:10,780円(税込)/1ユーザー/月※最低10ユーザーから契約 ※最低利用期間は1年 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(8)AppSuite
AppSuiteはスケジュール管理やワークフローなど、あらゆる業務を効率化できるCRMツール。アプリ作成ツールと組み合わせて、業務をシステム化します。業種や職種にあったアプリを自社の目的に合わせてカスタマイズも可能です。
自社でアプリの作成が難しい場合は、作成支援・代行のサービスも提供しています。
提供元 | 株式会社ネオジャパン |
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初期費用 | 0円(クラウド版) |
料金プラン | クラウド版:440円(税込)/月/1ユーザー ※最低利用期間(最低契約期間)は1ヶ月間スモールライセンス:43,780円〜(税込)/月 ※新規ライセンス5ユーザーの価格エンタープライズライセンス:550,000円〜(税込)/月 |
導入実績 | 官公庁から金融機関、一般企業まで462万人以上 (2022年1月現在) |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
(9)Kintone
Kintoneは、各社の業務に合わせて効率的な方法を実現できる業務システム。自社のニーズに合ったアプリを必要な分だけ追加して、カスタマイズして使用します。顧客管理だけでなく、交通費申請や日報、お弁当注文アプリまで、機能は多岐にわたります。
また、顧客情報や売上情報はリアルタイムで更新・共有することが可能です。あらゆる最新の情報を一元管理することで、仕事の質やスピードをアップできます。
提供元 | サイボウズ株式会社 |
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初期費用 | 無料 |
料金プラン | ライトコース 月額858円/1ユーザー 年額10,087円/1ユーザースタンダードコース 月額1,650円/1ユーザー 年額19,404円/1ユーザー※どちらも5ユーザーから契約可能 |
導入実績 | スタートアップから大企業、官公庁まで20,000社以上 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
CRMで効果的なメールマーケティングの実践へ
本記事では、CRMをメールマーケティングで活用する方法を紹介や活用事例、おすすめのCRMツールを紹介しました。CRMツールを活用すれば、顧客の状況に応じた最適なタイミングでメールを自動送信できるようになります。
ぜひ本記事を参考にCRMツールを導入して、効率的なメールマーケティングを始めましょう。
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