CTB分析とは?特徴や目的・分析方法をわかりやすく解説!
CTB分析とは(Category、Taste、Brand)の3つの指標を用いた顧客の分析方法です。この記事では、CTB分析の意味や特徴、目的と実際の分析方法を解説しています。顧客ニーズを知り、さらにマーケティングに活かしたい企業担当者はご一読ください。
目次
▷【最新2022年】無料で使えるおすすめCRM15選比較!有料版との違いも解説
CTB分析とは
CTB分析とは顧客分析方法の1つです。CTBという3つの指標を使って顧客をグループ分けし、購買行動を予測します。CTB分析について詳しく解説していきましょう。
(1)CTBの意味
CTBは、Category(カテゴリー)、Taste(テイスト)、Brand(ブランド)の頭文字から取った言葉です。CTBには、具体的に次のようなものが含まれます。
- C=Category:商品の種類(大分類から小分類まで)
- T=Taste:形、色、模様、質感、デザイン、サイズなど
- B=Brand:ブランド、メーカー、キャラクターなど
(2)顧客の購買予測のために使われる指標
CTBは顧客の購買予測のために使われる指標です。指標は物事を判断する際の目印であり、切り口でもあります。
CTBは、商品の種類(C)やデザイン(T)、ブランド(B)という3つの切り口を使って顧客を分類し、どのような顧客がどのような商品を好むのかを分析するために使われるのです。
そして、その分析結果に基づいてニーズを把握し、購買予測を立てていきます。
▷CRM(顧客関係管理)とは?機能や重要性など基本知識をわかりやすく解説
CTB分析の特徴
CTB分析の主な特徴は下記の2点です。
- 顧客の属性を使った分析方法である
- 顧客の趣味嗜好を分析できる
それぞれ解説していきましょう。
(1)顧客の属性を使った分析方法である
1つ目の特徴は、顧客の属性を使った分析方法であることがあげられます。属性とは、顧客の性別や年齢、住所、職業、年収、家族構成などです。
同じような顧客分析の方法に、デシル分析やRFM分析があります。
デシル分析で顧客を分析する際の指標となるのは購入金額です。購入金額が高い順に10等分(デシル:ラテン語で10等分という意味)にして、ランク付けし顧客分析をする手法です。
一方RFM分析では、購入時期(Recency)、頻度(Frequency)、購入金額(Monetary)の3つの要素に着目して、顧客をグループ分けし分析します。
デシル分析は購入金額の高い優良顧客に着目する手法で、RFM分析は優良・休眠・新規顧客を切り分けて、顧客層ごとにいかに効率的にマーケティング施策を打ち出すかに主眼が置かれています。
CTB分析は、この2つの手法とは異なり、「属性」から具体的な顧客像を浮き彫りにする分析方法です。
▷RFM分析とは?目的や分析手法・活用メリットや具体事例を解説!
▷おすすめRFM分析ツール5選!機能や料金・活用ポイントも解説
(2)顧客の趣味嗜好を分析できる
顧客の趣味や嗜好を分析できるのも、CTB分析の特徴です。CTB分析では、属性によって顧客をグループ分けします。
そのため、特定の顧客グループが好む傾向にある、商品の種類、形や色、ブランドなどを抽出・分析して、各種施策に活用できるのです。
CTB分析の目的とは
顧客の属性を使って趣味や嗜好を分析するCTB分析には、ほかの分析方法とは異なる目的があります。
- 顧客の嗜好に合わせたマーケティングを行う
- 購買予測から商品の企画を考案する
- 自社の購買層を明確にする
(1)顧客の嗜好に合わせたマーケティングを行う
CTB分析の目的は顧客の嗜好に合わせたマーケティングを行うことで、属性によってグループ分けされた顧客には異なる趣味や嗜好があります。
購入金額や時期、頻度という「数値(定量)」の指標とは別の「質(定性)」という指標を使って、マーケティングや営業活動を行うのです。
同じ商品でも、顧客グループによって好まれる色や形があります。つまり、アピールする訴求ポイントが異なるのです。顧客の嗜好に合わせたアプローチが可能になるため、効率的なマーケティングが行えます。
▷CRMマーケティングとは?基本知識から成果を上げる戦略の考え方について
(2)購買予測から商品の企画を考案する
商品企画のためのリサーチも、CTB分析の目的の1つです。
顧客グループの趣味や嗜好が分かれば、どんな人にどのような商品が求められているかなどのニーズが予測できます。
これをもとに、新商品の企画考案や既存商品の改善などが行えるのです。
(3)自社の購買層を明確にする
CTB分析を行うことで、自社の購買層を明確にできます。
まずは、分類した顧客グループの中から代表的な顧客を抽出し、1人の具体的な顧客像を作り上げましょう。この顧客像を「ペルソナ」といいます。
ペルソナを設定し、そのペルソナの生活を丁寧に追って行くことで、どのような状況で自社商品を知り、比較検討し、最終的に何を基準に商品を選ぶのかなどが推測可能です。
CTB分析の実施方法
ここではCTB分析を行う際の、具体的な方法をお伝えしていきます。次の3つのステップで進めていきましょう。
- カテゴリーごとに顧客のおおまかな好みを掴む
- テイスト分析で顧客の嗜好を把握する
- 顧客が好むブランドを把握して販売戦略に反映する
(1)カテゴリーごとに顧客のおおまかな好みを掴む
最初に行うのは、カテゴリー分けと顧客のおおまかな好みを掴むことです。商品をカテゴリー別に分け、顧客属性ごとに、売れている商品を確認しましょう。
カテゴリーの分け方は取扱商品によって異なります。例えばアパレルの場合、メンズやレディース、キッズなどの大分類、トップスやボトムス、コート、帽子、靴などの中分類で分けることが可能です。より細かく分類すると、顧客の好みが掴みやすくなるでしょう。
(2)テイスト分析で顧客の嗜好を把握する
次に、テイスト分析で顧客の嗜好を把握します。
テイストに含まれるのは、形や色、模様、質感、デザイン、サイズです。カテゴリーで掴んだ顧客の好みを、より深く掘り下げていきます。
例えばコートの場合、分析対象の顧客が、どんなデザインや色、どの生地を使ったコートを好むかを把握するのです。
(3)顧客が好むブランドを把握して販売戦略に反映する
顧客が好むブランドを把握して、実際に販売戦略に反映させていきましょう。CTB分析のB=ブランドには、メーカーやキャラクターも含まれます。
特定のブランドやキャラクターを好んでいるのか、価格とのバランスや流行を考えているのかなども、しっかりと分析していきましょう。
ここまで分析ができれば、後は顧客の嗜好に合わせた販促を行います。
▷CRM活用の成功事例8選を紹介!活用ポイントや導入時の注意点を解説
▷CRMでリードナーチャリングの成果を上げるには?効果的な活用方法を解説
CTB分析を手軽に行うならCRM導入がおすすめ
CTB分析を実施するには、顧客リストや購買履歴、商品一覧などのデータが必要です。
また、顧客を属性で分類しなくてはなりません。これらをアナログで用意したり、分類したりするのは手間と時間がかかります。
そこでおすすめなのが、CRMツールの導入です。CRMツールを活用すれば、顧客情報や購入履歴などが一元管理できます。また、マーケティング部門や企画部門、営業部門など、部署をまたいだ情報共有も容易です。
CRMツールを導入すればデータの収集から統合までを効率的に行え、CTB分析を通して、実際の販売戦略にもスムーズに落とし込めるようになるでしょう。
▷CRM導入のメリット・デメリットとは?初心者にもわかりやすく解説
▷最適なCRMの選び方とは?自社の目的にあった選定ポイントと確認事項を解説
CTB分析を取り入れて顧客のニーズを把握しよう!
CTB分析は、カテゴリー、テイスト、ブランドという3つの指標を用いた顧客分析方法です。属性ごとの趣味嗜好が把握できるため、顧客ニーズに合わせたマーケティングが可能になります。より効率的なマーケティング・営業活動が実現できるでしょう。
さまざまなデータを扱うCTB分析を効果的に実施するには、CRMツールの導入がおすすめです。ツールを活用したCTB分析で、顧客ニーズを正確に把握し、マーケティングや販売戦略に生かしていきましょう。
▷CRM戦略とは?導入メリットや戦略立案の方法・具体的な進め方を解説!
▷BtoCにおけるCRMの役割とは?BtoBとの違いや活用方法を徹底解説!
▷セグメンテーション分析とは?重要な理由や具体的な方法・成功事例を解説
CRM(顧客管理システム)の記事をもっと読む
-
ご相談・ご質問は下記ボタンのフォームからお問い合わせください。
お問い合わせはこちら