ロスジェネ世代とは?年齢や特徴は?ゆとり世代や他世代との違いを解説

2022/08/31 2024/04/02

デジタル化

ロスジェネ世代とは

ロスジェネ世代とは、バブル崩壊後の就職氷河期に就活を行った世代のことを指します。厳しい時代を生き抜いてきたため、優秀な人材が多いのが特徴です。本記事ではロスジェネ世代の意味や特徴、同世代が抱える課題と支援策を詳しく解説していきます。

ロスジェネ世代の特徴・意味とは

ロスジェネ世代は、バブル崩壊後の1991年前後からの約10年間に就職活動を行っていた新卒の社会人を指す言葉です。失われた時代を意味するロスト・ジェネレーションに由来し、「就職氷河期世代」や「不遇の世代」などと呼ばれることもあります。

不況が続く厳しい時代だったことから、就職や雇用の面で思うようにいかず、苦しんだ人が多くいると言われる世代です。

ロスジェネ世代は何歳を指す?年齢について

ロスジェネ世代は1970年~1984年頃に生まれた、2024年現在で40代~50代前半の人を指します。

バブル崩壊後のかつてない不景気の中で就職活動を行った経験から、ほかの世代にはない特徴を持っているとされています。

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ロスジェネ世代が生まれた背景〜バブル景気について〜

ロスジェネ世代が生まれた最大の原因はバブルの崩壊でした。経済活動が不況に陥り各企業で大幅な人員削減が行われ、就職が難しくなったことが主な背景です。

バブル期である1986年~1991年は、日本の株価や地価が異常なほどの高騰を続ける好景気で、多くの人が正規雇用として労働していました。

しかし、1991年~1993年にかけてバブル景気は崩壊を迎えます。実体以上に高騰した地価や株価を懸念した政府によって、金融政策の転換が行われたのです。多くの企業が倒産し、生き残った企業でも株価・地価の暴落から人員削減をしなければならない状況に陥りました。

バブル崩壊の影響で雇用枠が大幅に減少したため、この時代に就職活動を行った人々が就職難となり、ロスジェネ世代が生まれました。

ロスジェネ世代に共通している特徴

就職氷河期を乗り越えたロスジェネ世代は、この世代ならではの特徴を持っています。

仕事に対して前向きな傾向がある

ロスジェネ世代は、仕事に対して前向きな姿勢がみられます。働きたくても働けない状況を知っているため、仕事があることに対する感謝の気持ちが大きい傾向にあるのです。

また、就職は難しいという前提意識があるため、仕事への意欲や企業への忠誠心が高く、指示に対して忠実に従う人が多いとされています。

リストラを目の当たりにしていることから、職を失わないための努力を惜しまない傾向にあるのも特徴です。

貯金を好み節約家が多い

不況な時代を過ごしたロスジェネ世代は貯金を好む傾向があり、節約家とも言えます。バブル崩壊のような突然の不景気に備えたい気持ちが根底にあるのかもしれません。

バブル世代は消費活動が活発で、ステータスの象徴でもあるブランド品や高級車を購入する人も多く存在しました。

しかし、ロスジェネ世代は経済的に厳しい状況を経験していることから、ステータスとしてのブランド品や高級車への興味は薄く、消費活動にも現実的な感覚を持っている傾向があります。

就職活動に慎重な傾向がある

就職活動に慎重な傾向は、ロスジェネ世代によくみられる特徴のひとつです。正規雇用の枠が少なく激戦だった時代を知っているため、確実に採用をつかむために準備する人が多いと言われます。

希望よりも条件を下げて就職活動を行うなど、あまり無理な高望みはしません。自身の能力よりもワンランク下の企業を狙い目にするためか、採用側には優れた人材として映りやすくなります。

優秀と言われる人が多い

ロスジェネ世代は就職氷河期という厳しい戦いを勝ち抜いたため、優秀と言われる人材が多い傾向にあります。限られた雇用の席につくために、資格やスキルを磨く人が多数いたのも特徴です。

ロスジェネ世代における優れた人材の多くは、IT業界の成功者としても頭角を現しています。同世代の就職期ではITの発達が目覚ましく、ITを通じて企業に貢献し、そこから起業家として躍進するケースも少なくありませんでした。

雇用にありつくために自らの能力を磨いた人、ITという時代の流れに乗った人など、幅広く優秀な人材が多いのがロスジェネ世代なのです。

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ロスジェネ世代と他の世代との違い

ロスジェネ世代以外にも、日本ではあらゆる世代に呼び名がつけられています。それぞれの世代の特徴からロスジェネ世代との違いを理解していきましょう。

ゆとり世代

ゆとり世代とは1987年~2004年に生まれた人のことで、ロスジェネ世代の次の世代にあたります。

2002年、ゆとり教育と呼ばれる、豊かな人間性の育成を目的とする学習指導要領が施行されました。このゆとり教育を受けて育った世代であることが呼び名の由来です。

ロスジェネ世代との違いとして、仕事よりプライベートに重きを置き、自分のための時間を重視する傾向が挙げられます。

仕事の面では失敗を恐れ慎重になりやすいことから、「指示待ち」「モチベーションがない」ととられることも珍しくありません。ただ、指示されたことは確実にこなし、他者と協力し合うことを得意としています。

また、ゆとりの世代は生まれた時期によって「つくし世代」「ミレニアル世代」などの呼ばれ方もします。

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バブル世代との違い

バブル世代は、1988年~1992年のバブル期に社会へ出た人のことで、1965年~1969年に生まれた世代が該当します。

各企業が事業拡大に向けて大量雇用を行った時期であるため、ロスジェネ世代とは異なり就職活動で苦労した人が少ないのが特徴です。好景気に親しんだためか将来を楽観的に考える人が多く、ポジティブ思考な傾向にあります。高度経済成長の恩恵を最も受けた世代とも言えるでしょう。

バブル世代が過ごしたのはインターネット環境が整備されていない時代であり、人と直接会って話すことがほとんどでした。対面でのコミュニケーション能力に長けている人が多いのは、時代特有の環境が影響しているのでしょう。

バブル世代は団塊ジュニア世代などを含めて「X世代」と呼ばれることもあります。

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団塊世代との違い

1947年~1949年の戦後ベビーブーム期に生まれた世代を団塊世代と言います。学生運動が最も盛んだった時期に大学生時代を過ごし、高度経済成長期の真っただ中だった世代です。

ベビーブームからなる同世代の多い環境に身を置いていたため、圧倒的なライバル数というロスジェネ世代とは違った背景の就職競争を経験しています。

このような時代の特徴から、団塊世代には競争意識が強い人も多いようです。また、終身雇用や年功序列が強く根付いていた時代でもあるため、上下関係といった礼儀に厳しく、会社への忠誠心が強い世代とも言えます。

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新人類世代との違い

新人類世代は、1955年~1964年に誕生した世代です。子ども時代を高度経済成長期と共に過ごし、成人になる頃には学生運動も沈静化していきました。

思春期にはアニメやゲームが流行し始めるなど、団塊世代やそれ以前の世代にはない新しい価値観を持ち始めたことから、新人類と呼ばれるようになったのです。

新人類世代が就職活動を行う頃には、高度経済成長期を経て社会環境が成長・成熟しつつありました。そのため消費意欲が高い傾向にある点は、ロスジェネ世代との大きな違いと言えるでしょう。

さとり世代との違い

さとり世代が生まれたのは1987年〜2004年の間で、ゆとり世代と同時期です。インターネットで容易に情報収集ができるようになった時代を過ごした世代で、当時流行していたネット上の掲示板「2ちゃんねる」のやり取りから生まれたと言われています。

良くも悪くも情報に溢れた環境で育ったさとり世代は、キャリア志向の強いロスジェネ世代と違って、夢や高い目標を掲げることよりも、現実的で堅実な将来を望む傾向にあります。競争意識が低く、いかに合理的であるかを重視する人が多いのも特徴です。

現実世界を悟ったかのようなふるまいから「さとり世代」と呼ばれるようになったとされます。

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ロスジェネ世代が抱える課題

ロスジェネ世代は就職氷河期の真っただ中で就職活動を行ったため、正規雇用の割合が少ないという課題を抱えています。新卒時の就職活動でつまずき、そのまま非正規雇用として働いている人が多数存在するのです。

非正規雇用は正規雇用に比べ給与が低いうえ、業務内容も限られていることが多くなります。「スキルアップや職場教育の機会が少ない」「キャリアアップを目指しにくい」などの問題から、正規雇用への妨げにもなっているのです。

年齢的に働き盛りであり経済力も期待できるはずのロスジェネ世代ですが、現状は正規雇用と非正規雇用における格差が激しく、日本全体で改善に取り組むべき課題となっています。

ロスジェネ世代を支援する3つの施策

就職氷河期において就職難に陥ったロスジェネ世代には、3つの支援策が用意されています。求職者側と企業側、それぞれで使える施策について紹介します。

就職氷河期世代支援プログラム

内閣からロスジェネ世代の就職を支援する「就職氷河期世代支援プログラム」が2019年5月に発表されました。ロスジェネ世代で以下の内容に該当する人が対象です。

  • 安定した職に就きたい
  • 働くための準備がしたい
  • 生活に困りごとや不安を抱えている
  • ご自身や御家族のひきこもりのことで悩んでいる
  • スキルを磨きたい学び直したい
  • 地方での生活に興味がある
  • もっと社会で活躍したい(女性)
  • 公務員として働きたい

[引用:内閣官房「就職氷河期世代支援プログラム」より]

就職氷河期世代支援プログラムを活用すれば、ハローワークでの無料相談、資格取得・職業訓練支援、ロスジェネ世代限定の求人紹介など、ロスジェネ世代が正規雇用を目指すための支援が受けられます。

就職氷河期世代活躍支援プラン

「就職氷河期世代活躍支援プラン」は、ロスジェネ世代の活躍の場を広げるために厚生労働省が実施している支援です。以下のように、様々な段階にいる人を対象としています。

  • 不安定な就労状態にある方
  • 無業の状態にある方
  • 社会参加に向けた支援を必要とする方

[引用:厚生労働省「就職氷河期世代の方々への支援について」より]

就職氷河期世代活躍支援プランを活用することで、現在の仕事の見直しや就職支援など、現状に適した支援を受けることができます。

ハローワークにおける無料の職業訓練の提供や資格取得の支援のほか、自立支援相談なども受けることが可能です。

就職氷河期世代とは?年齢・特徴・社会問題や就職に関する支援を解説

企業に対する助成金・インセンティブ制度

「企業に対する助成金・インセンティブ制度」は、企業を通じてロスジェネ世代の雇用を促進するための制度です。

ロスジェネ世代の雇用に対して積極的になってもらうため、企業に助成金やインセンティブ制度を設けています。主な制度と利用できる条件は以下の通りです。

助成金・制度条件
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)ロスジェネ世代などの雇用
特定求職者雇用開発助成金(就職氷河期世代安定雇用実現コース)過去一定期間に正規雇用経験がないロスジェネ世代などの正規雇用
キャリアアップ助成金(正社員化コース)ロスジェネ世代などの非正規雇用者を正規雇用へ登用

このように、企業側にも様々な制度が用意されるなど、ロスジェネ世代の就職に関する支援は豊富にあります。実際に就職活動を行う際には、希望する企業が上記のような制度を活用しているかによって、雇用の積極度を見極めることもできるでしょう。

ロスジェネ世代の就業問題は社会課題として理解が必要

就職氷河期という厳しい環境下に置かれていたロスジェネ世代は、現在でも非正規雇用者が多いのが実情です。正規雇用者として働ける機会が限られてしまっており、社会全体の大きな課題のひとつとなっています。

ロスジェネ世代の課題を解消すべく、求職者と企業の双方に様々な支援制度が用意されています。支援策の活用を通じてロスジェネ世代の就業問題に取り組み、積極的に理解を深める必要があるでしょう。

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