ロスジェネ世代とは?意味や年齢は?特徴や他世代との違いを解説

最終更新日時:2023/01/10

デジタル化

ロスジェネ世代とは、バブル崩壊後の就職氷河期に就活を行った世代のことを指します。厳しい時代を生き抜いてきたため、優秀な人材が多いのが特徴です。本記事では、そんなロスジェネ世代について、意味や特徴から活用できる支援策まで詳しく解説していきます。

ロスジェネ世代とは?

まずはロスジェネ世代のネーミングの由来やその意味、ロスジェネ世代に該当する年齢を詳しくみていきましょう。

ロスジェネ世代の意味

ロスジェネは、ロスト・ジェネレーションの略で、直訳すると「失われた時代」という意味になります。

ロスジェネ世代は、バブル崩壊後の1991年前後ごろからの約10年間に就職活動を行っていた新卒の社会人が該当するため、「就職氷河期世代」や「不遇の世代」などと呼ばれることもあります。

厳しい時代を生きたこの世代は、激しい不況によって思うようにならないことも多かった傾向があるため、失われた時代・ロスジェネ世代と呼ばれるようになったのです。

ロスジェネ世代の年齢

ロスジェネ世代は、1970年~1984年頃に生まれた、2022年現在で40代~50代前半の人を指します。

ロスジェネ世代は、バブル崩壊後のかつてない不景気の中で、就職活動を行った経験から、そのほかの世代にはない特徴を持っているとされています。

ロスジェネ世代が生まれた背景

ロスジェネ世代が生まれた最大の原因はバブルの崩壊でした。バブル崩壊により経済活動が不況に陥り、各企業で大幅な人員削減が行われたため、就職が難しくなったのです。

バブル期である1986年~1991年は、日本の株価や地価が、異常とも言えるほどの高騰を続ける好景気で、多くの人が正規雇用として労働していました。

しかし、1991年~1993年にかけて、実体以上に高騰した地価や株価を懸念した政府による金融政策の転換などにより、程なくしてバブル景気は終わりを迎えることになります。多くの企業が倒産し、生き残った企業でも株価・地価の暴落から人員削減をしなければならない状況に陥ったのです。

このように、雇用枠が大幅に減少したため、この時代に就職活動を行った人々が就職難となり、ロスジェネ世代が生まれました。

ロスジェネ世代の特徴

就職氷河期を乗り越えたロスジェネ世代には、この世代ならではの特徴を持っています。

仕事に前向き

ロスジェネ世代は、仕事に対して前向きな姿勢がみられます。働きたくても働けない状況を知っているため、仕事があることに対する感謝の気持ちが大きい傾向にあるのです。

また、就職が難しいと理解したうえで就職活動を行っているため、知識やスキル以前に仕事への意欲や企業への忠誠心が高く、指示に対して忠実に従う人が多いとされています。

そして、リストラを目の当たりにしていることから、職を失わないための努力を惜しまないという特徴も持ち合わせています。

貯金を好む

社会環境が不安定な時代を過ごしたロスジェネ世代は将来の不安を取り除くため、貯金を好む傾向があり、堅実家ともいえます。

バブル世代は消費活動が活発で、ステータスの象徴でもあるブランド品や高級車を購入する人も多く存在しました。

しかし、ロスジェネ世代は経済的に厳しい状況を体感していることから、ステータスとしてのブランド品や高級車への興味は薄く、消費活動にも現実的な感覚を持っている傾向があります。

優秀と言われる人が多い

ロスジェネ世代は就職氷河期という厳しい戦いを勝ち抜いたため、優秀といわれる人材が多い傾向にあります。

確実に正規雇用として採用されるために、募集が集中する大企業を避けて就職活動を行う人も少なくありませんでした。

その結果、人材が様々な企業へと分散したことが、ロスジェネ世代に優秀な人材が多いといわれる理由のひとつとなったと考えられています。

また、就職氷河期を勝ち抜くために、資格やスキルを磨く傾向もありました。このような動きから、ロスジェネ世代の人々は自然と優秀な人材へと成長していったともいえるでしょう。

IT業界に成功者が多い

ロスジェネ世代は、青年期から成人気にかけて、まさにアナログからデジタルへと大きく変化する社会を生きた世代でもあります。

デジタル化による恩恵や利便性を実感した世代でもあるため、ITに対する探究心や好奇心が強い人も多くいます。そのため、ITに強い人材が多く育ったのでしょう。

そして、就職氷河期により企業に就職できなかった人材が、自ら起業することも珍しくありませんでした。こういった理由から、ITに関する企業の創設者や成功者がロスジェネ世代に多いといわれているのです。

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ロスジェネ世代と他世代の違い

ロスジェネ世代以外にも、日本ではあらゆる世代に呼び名がつけられています。

それぞれの世代の特徴からロスジェネ世代との違いを理解していきましょう。

団塊世代との違い

1947年~1949年の戦後ベビーブーム期に生まれた世代を団塊世代といいます。団塊世代は最も学生運動が盛んだった時期に大学生時代を過ごしています。

また、団塊世代が該当する年代は、3年間という短期間であるものの、ベビーブームと呼ばれるほど同世代の人数が多いという特徴があります。

そのため、高度経済成長期で働き口はあるものの、同年代のライバルが多いという、就職氷河期とは違った背景の激しい就職競争を経験しています。

このような時代の特徴から、団塊世代には競争意識が強い人も多いようです。また、終身雇用や年功序列が強く根付いていた時代でもあるため、上下関係といった礼儀に厳しく、会社への忠誠心が強い世代ともいえます。

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新人類世代との違い

新人類世代は、1955年~1964年に誕生した世代です。高度経済成長期は、団塊世代が就職活動を行っていたのに対し、新人類世代は子ども時代を過ごしていました。

新人類世代が学生になる頃には、団塊世代に比べ学生運動も沈静化しつつあり、思春期にはアニメやゲームなどが流行し始めました。

団塊世代やそれ以前の世代にはない新しい価値観を持ち始めたことから、新人類と呼ばれるようになったのです。

そして、新人類世代が就職活動を行う頃には、高度経済成長期を経て社会環境が成長・成熟しつつあり、日本に自由な雰囲気があったのもこの時代の特徴でしょう。

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バブル世代との違い

バブル世代は、1965年~1969年のバブル期に生まれた世代を指します。

日本は好景気を迎えて各企業も事業拡大に向けて大量雇用を行ったため、この時期に就職活動を行ったバブル世代は、就職活動で苦労した人が少ない傾向がみられます。

若い頃に苦労が少なかったためか、将来について楽観的に考える人が多く、ポジティブ思考という特徴があります。

そのため、高度経済成長の恩恵を最も受けた世代ともいえるでしょう。

ただ、バブル世代が過ごしたのはインターネット環境が整備されていない時代であり、人と直接会って話すことがほとんどだったことから、コミュニケーション能力に長けている人が多いとされていることも特徴です。

また、バブル世代は団塊ジュニア世代などを含めて「X世代」と呼ばれることもあります。

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ゆとり世代との違い

ゆとり世代は、1987年~2004年に生まれた世代を指します。

2002年、ゆとり教育と呼ばれる、豊かな人間性の育成を目的とする学習指導要領が施行されました。このゆとり教育を受けて育った世代であることから、ゆとり世代と呼ばれるようになったのです。

ゆとり世代は、仕事よりプライベートに重きを置き、自分のための時間を重視する傾向があります。

仕事の面では失敗を恐れ慎重になりやすいことから、「指示待ち」「モチベーションがない」と批判されることも珍しくありません。ただ、指示されたことは確実にこなし、他者と協力し合うことを得意としています。

また、ゆとりの世代は「つくし世代」「ミレニアル世代」などの呼ばれ方もします。

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さとり世代との違い

さとり世代も1987年〜2004年と、ゆとり世代と同時期に生まれました。

さとり世代は、インターネットにより容易に情報収集ができるようになった時代を過ごし、「さとり世代」という言葉自体も当時流行していたネット上の掲示板「2ちゃんねる」のやり取りから生まれたと言われています。

良くも悪くも情報に溢れた環境で育ったさとり世代は、キャリア志向の強いロスジェネ世代と違って、夢や高い目標を掲げることよりも、現実的で堅実な将来を望む傾向が強いと言われています。

この様子が、現実世界を悟っているようにみられたことで「さとり世代」と呼ばれるようになったのです。

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Z世代との違い

2000年代前半に生まれている人をZ世代と呼びます。

物心がついた時にはインターネット・SNSが普及していたため、情報収集に選択肢が多く、様々な価値観をもっているのが特徴です。

また、多様な価値観に肯定的な側面があるため、自身の価値観を尊重する傾向があり、場の空気に流されずに自らの意思を貫くこともできます。

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ロスジェネ世代が抱える課題

ロスジェネ世代は就職氷河期の真っただ中で就職活動を行ったため、正規雇用の割合が少なく、非正規雇用が多いという特徴を持っています。

非正規雇用は、正規雇用に比べ給与が低く、業務内容も限られていることが多いため、「スキルアップや職場教育の機会が少ない」「キャリアアップを目指しにくい」などの課題が挙げられます。

ロスジェネ世代は年齢的に働き盛りであり、本来であればそのほかの世代に比べて経済力のある年代であるにもかかわらず、一方では正規雇用として働けない状況にある人も多く、その格差が顕著であることなどが日本全体で問題視されているのです。

ロスジェネ世代を支援する3つの施策

就職氷河期において就職難に陥ったロスジェネ世代には、3つの支援制度が用意されています。

1.就職氷河期世代支援プログラム

内閣からロスジェネ世代の就職を支援する「就職氷河期世代支援プログラム」が2019年5月に発表されました。ロスジェネ世代で以下の内容に該当する人が対象です。

  • 安定した職に就きたい
  • 働くための準備がしたい
  • 生活に困りごとや不安を抱えている
  • ご自身や御家族のひきこもりのことで悩んでいる
  • スキルを磨きたい学び直したい
  • 地方での生活に興味がある
  • もっと社会で活躍したい(女性)
  • 公務員として働きたい

[引用:内閣官房「就職氷河期世代支援プログラム」より]

就職氷河期世代支援プログラムを活用すれば、ハローワークでの無料相談、資格取得・職業訓練支援、ロスジェネ世代限定の求人紹介など、ロスジェネ世代が正規雇用を目指すための支援が受けられます。

2.就職氷河期世代活躍支援プラン

「就職氷河期世代活躍支援プラン」は、ロスジェネ世代の活躍の場を広げるために厚生労働省が実施している支援です。以下のように、様々な段階にいる人を対象としています。

  • 不安定な就労状態にある方
  • 無業の状態にある方
  • 社会参加に向けた支援を必要とする方

[引用:厚生労働省「就職氷河期世代の方々への支援のご案内」より]

就職氷河期世代活躍支援プランを活用することで、現在の仕事の見直しや就職支援など、現状に適した支援を受けることができます。

支援の例としては、ハローワークでの求人紹介・面接対策・自立支援相談などが挙げられます。

就職氷河期世代とは?年齢・特徴・社会問題や就職に関する支援を解説

3.企業に対する助成金・インセンティブ制度

「企業に対する助成金・インセンティブ制度」はロスジェネ世代を直接支援する施策ではなく、企業を通じてロスジェネ世代の雇用を促進するための制度です。

企業がロスジェネ世代の雇用に対して積極的になってもらうため、助成金やインセンティブ制度を設けるといったものです。主な制度と利用できる条件は以下の通りとなっています。

このように、企業側にも様々な制度が用意されるなど、ロスジェネ世代の就職に関する支援は豊富にあります。実際に就職活動を行う際には、希望する企業が下記のような制度を活用しているかによって、雇用の積極度を見極めることもできるでしょう。

助成金・制度条件
トライアル雇用助成金ロスジェネ世代の雇用
特定求職者雇用開発助成金過去に正規雇用経験がないロスジェネ世代の正規雇用
キャリアアップ助成金ロスジェネ世代における非正規雇用者を正規雇用へ登用

ロスジェネ世代の就業問題を社会課題として理解すること

就職氷河期という厳しい環境下で就職活動を行ったロスジェネ世代は、現在でも非正規雇用者が多く、正規雇用者として働ける機会が限られてしまっていることが、社会全体の大きな課題のひとつとなっています。

しかしながら、この課題を解消するべく、様々な支援制度も用意されています。ロスジェネ世代が就職活動を行う際は、こういった支援策を積極的に活用するとよいでしょう。

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