セルフマネジメントとは?自己管理スキルを高める方法や必要性・具体例を簡単に解説

最終更新日時:2023/10/27

組織・マネジメント

セルフマネジメントとは

近年、テレワークの普及により、オフィス以外の場所で働くことが増えてきました。このような状況下では、自分自身の時間やタスクを適切に管理する「セルフマネジメント」のスキルが求められます。この記事では、セルフマネジメントとは何か、スキルを高める方法、具体例を解説します。

セルフマネジメントはなぜ必要なのか?その意義とは

セルフマネジメントとは、自己の行動や感情、時間を自分自身でコントロールし、目標達成に向けて自己管理するスキルのことです。

たとえば、ワークライフバランスを重視するなかでは、自分で仕事とプライベートのバランスを自分で管理する必要があり、テレワークにおいても、以下にして効率よく業務を進めるかの自己判断が求められるでしょう。つまり、自分自身の時間やエネルギーをどのように使うべきか、自分で判断しながらパフォーマンスを最大化できる能力が必要なのです。

さらに現代社会では、情報化社会の進展やグローバル化の進行、働き方改革などにより、個々の自由度や自己決定の機会が増えたことから、セルフマネジメントの必要性がより高まっています。

その背景を詳しくみていきましょう。

ITの進化とワークスタイルの変化

デジタル技術の進化により、オフィスでなくとも働く環境を整えられるようになったこともあり、テレワークを導入する企業は、今もなお増え続けています。

さらには、出退社の時間を自由に決められるスーパーフレックスタイムなど、場所だけでなく、働く時間の自由度を高めた制度を取り入れる企業もあるなど、柔軟な働き方が、社会的にも認められるようになりました。しかし、柔軟に働く中では、自らの仕事の進捗や成果に責任を持ち、生産性を高めるために自分自身で工夫するセルフマネジメントのスキルが、より重要になります。

特にテレワークでは、上司や同僚の目がないことから、自分自身でタスクの優先度や作業効率が管理できなければ、生産性はどんどん低下してしまいます。

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個々の能力が重要視されているため

市場競争が激化した現代のビジネス環境においては、情報や個々の知識を「重要な資源」として、新たなサービスや製品、ビジネスモデルを生み出せるか否かが、企業価値を左右する要素となっています。

そのため、個々の社員の能力や知識は、企業の未来を左右する重要な資源であり、それぞれの独自の視点やアイデア、スキルセットを最大活用できるセルフマネジメントの能力がより一層必要とされているのです。

セルフマネジメントを構成する6つの要素

セルフマネジメントには、効果的に自己を統制・管理するための6つの要素が存在します。それぞれを詳しく説明します。

メンタルヘルスケア

セルフマネジメントの中でも特に重要な要素となるのが、メンタルヘルスケアです。

これは、心の健康状態は、個人の思考、判断、行動に直接影響を与えるためです。過度なストレスや疲労といった心の負担が放置されると、パフォーマンスが低下するだけでなく、精神的な疾患を引き起こす可能性もあるでしょう。そのため、日常におけるストレスの有無や原因を自覚し、自分なりの対処法を知っておくことが重要です。

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レジリエンス

レジリエンスとは、逆境や困難な状況に直面したときに、それを乗り越え、回復・成長する能力のことを指します。

ビジネスの現場では、予期せぬ障害や困難に遭遇することもあるでしょう。たとえば、レジリエンスが高い人は、仕事でのミスや予測できなかったトラブルの発生を学びの機会として捉え、冷静さを保ちながら問題解決や自己改善への行動を取ることができます。

また、レジリエンスの高い人は、ストレス耐性が強い傾向にあるともいわれています。

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、怒りの感情を適切にコントロールして、健全な方法で表現するためのスキルを意味します。

ビジネスシーンに限らず、相手との良好な関係を保つために必要なスキルであり、信頼関係のもとリーダーシップを発揮するうえでも、大切なスキルの一つです。心理学的な研究からも、怒りの感情が高まると判断力や思考力が低下することが示されており、冷静で理性的な意思決定をするためにも備えるべきスキルといえるでしょう。

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キャリアデザイン

キャリアデザインとは、将来、ビジネスパーソンとしてどうありたいかを、具体的に設計することです。具体的には、自分の能力やスキル、興味、価値観、希望するライフスタイルなどを考慮しながら、キャリアパスをイメージし、そのキャリアを達成するには、どのような行動が求められるのかを、具体化していきます。

自分の生き方を自分自身で設計するキャリアデザインでは、自分の能力や価値への理解を高め、それに基づいて行動を計画し、実行するプロセスが含まれることから、セルフマネジメント能力の向上が期待できるのです。

タイムマネジメント

タイムマネジメントは、業務の生産性や成果を最大化するための時間管理手法です。

具体的には、業務の優先順位付けや効率的なスケジューリング、集中して行うべきタスクとマルチタスクの使い分けのほか、効果的な休息時間の管理などの行動があげられます。

適切なタイムマネジメントの実施は、業務の効率化だけでなく、個人のワークライフバランスの実現やストレス軽減への効果も期待されるでしょう。限られた時間をどう活用するかは、生産性や業績に直結するものであり、セルフマネジメントの中核をなす要素となります。

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ゴールアライメント

ゴールアライメントとは、個人の目標と組織の目標が一致している状態を目指す取り組みです。

個人の目標達成が、組織全体の目標達成に貢献できている状態であり、ゴールアライメントが実践されることによって、個々の社員は、自分の仕事がどのように組織の成長につながっているのかを認識できるようになります。

その結果、モチベーションが上がり、チームワークが強化される中で、目標を達成するための行動がよりイメージしやすくなることから、セルフマネジメント力も磨かれるのです。

セルフマネジメントをビジネスに活用するメリット

自己の能力を最大限に引き出すためのセルフマネジメントは、ビジネスにおいてさまざまなメリットをもたらします。ここでは、代表的な3つのメリットを詳しく説明します。

生産性を向上させる

セルフマネジメントによって、自分の目標が明確になり、合理的な計画と優先順位のもと、効率的に業務をこなせるようになれば、自ずと生産性は向上します。

また、この一連の行動は、無駄な時間やエネルギーの消費削減にもつながることから、必要なタスクにより集中できる環境が整うことになるでしょう。

チームワークが良くなる

アンガーマネジメントは、チーム内のコミュニケーションや人間関係を健全に保ち、ゴールアライメントは、チームとして「同じ目標に向かっている」ことへの意識を向上させてくれます。

一つの目標を見据えることで、自分だけでなく「お互いの役割や関係性」も見えてくることから、メンバー間、チーム間の協力や連携も生まれやすくなるでしょう。より高い成果を達成するための強固なチーム力が強化されるのです。

多様な働き方を実現できる

セルフマネジメントができる人は、時間を有効に管理し、自分でより効率的な方法を見出しながら作業できるほか、メンタルヘルスのセルフケアによって、モチベーションも維持する能力にも長けています。そのため、働く場所や時間の自由度が増しても、高い生産性をキープすることができるでしょう。

一方で、セルフマネジメントが苦手な人が、テレワークやフレックスタイム制など、自由な働き方をした場合、タスクや時間の管理ができず、生産性や業務品質が著しく低下してしまうことがあります。セルフマネジメントのスキルを高めることは、ゆくゆく自身の働き方の選択肢を増やせることにもつながるのです。

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セルフマネジメントができる人・できない人の違い

セルフマネジメントが上手な人と苦手な人には、どのような違いがあるのでしょうか。

ポジティブな考え方を持っている

ポジティブな考え方を持つ人は、困難や障害に直面したときでも、諦めることなく、問題を乗り越える方法や機会を見つける行動が取れる傾向にあります。一方、ネガティブな考え方を持つ人は、困難な状況におけるストレスに動揺し、問題解決に取り掛かることなく、すぐに諦めてしまいがちです。

セルフマネジメントには、自己成長の機会を自分で管理することも含まれるため、困難に立ち向かうことのできるポジティブシンキングは、必須の要素といえます。

優先順位の付け方を把握している

ビジネスにおいて、一つの業務のみを延々続けていればOKという場面は、そうそうありません。多くの場合、さまざまな業務を、納期や業務の関連性、重要度などの要素から優先順位を判断しつつ行っているはずです。

通常、優先順位の判断は、タスクの洗い出し、期限・重要度・緊急性の確認、作業レベルでのタスクの分割と作業時間の見積もりなどのプロセスを経て行います。それぞれのステップにおける適切な判断基準を把握しておくことで、的確な優先順位付けができ、生産性や効率を落とすことなく作業できるようになるのです。

ストレスを解消する手段がある

健康的なメンタルヘルスを維持するためには、自分なりのストレス解消法を知っていることも大切です。

休日の過ごし方だけでなく、ストレッチなどの簡単な運動や深呼吸といった業務の合間に手軽に取り入れられる対処法のほか、在宅ワークであれば、アロマテラピーなどの効果を活用してみるのもおすすめです。

ストレスの蓄積や放置は、モチベーションの低下や健康上の問題、人間関係のトラブルを引き起こすリスクを高めることにつながります。適度にストレスを解消できるセルフケアの方法を知ることで、高いパフォーマンスやモチベーションの維持もしやすくなるでしょう。

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セルフマネジメントのスキルを高める方法とは?

セルフマネジメントのスキルは、普段の行動や意識を通して磨くことも可能です。

最後に、自己管理スキルを高めるための方法を紹介します。

具体的な行動目標を掲げる

具体的な行動目標を設定することは、自己管理スキルを高める上での基本的なステップとなります。

目標は、「何を」「いつまでに」「どのように」達成するのかを明確にし、計測可能な数値目標を設定しましょう。具体的な行動目標を持つことで、日々の業務や行動の方向性が明確になり、進捗管理もしやすくなります。

また、日単位や週単位の目標設定は、目標達成へのモチベーション維持につながり、日々の目標を達成することで自己効力感が高められるのでおすすめです。

策定した目標は、達成度や課題などの定期的な振り返りを行うことで、継続的な自己管理スキルの向上が期待できます。

マインドフルネスを実施する

マインドフルネスは、現在の瞬間に意識を集中させ、ただありのままに、その瞬間を受け入れるための瞑想の一種であり、「今」への集中力を意識的に高めるためなどに用いられます。

具体的な実践方法としては、静かな場所での瞑想や、体のパーツを順番に意識しながらリラックスさせていくボディスキャン、足の裏の感覚に集中しながら歩く歩行瞑想などですが、一つ一つのシンプルな行動に意識を集中させることが重要な共通点です。

マインドフルネスの実践は、自分自身の内面をより深く理解し、自分の行動や反応を制御する能力を高めることにつながるといわれています。

自身の分析と把握を行う

自身の強み、弱み、興味、価値観への深い理解は、効果的な自己管理の出発点となります。

自己反省や気づきを書き溜める日記や、周囲からのフィードバックの収集、自己評価ツールの活用など、自己分析を効果的に行う方法はさまざまです。

自己の行動や思考、感情のパターンを分析・把握することで、何が自分の動機を刺激し、何がストレスとなるのかを明確にすることができるようになるでしょう。解像度の上がった「自分の内面や自分自身への理解」を基にした行動や意思決定では、より自己の目標や価値観に合致した選択が可能となることから、セルフマネジメントの質が向上します。

定期的な心身のケアを心掛ける

セルフマネジメントの基本となるのは、健康的な心身の状態を維持することです。長時間労働やストレスの蓄積は、心身の疲労や不調を招き、集中力や判断力の喪失、モチベーションの低下など、業務の質や生産性に影響を及ぼす要因となってきます。

十分な睡眠時間の確保、バランスの良い食事、適切な休息やリラックスの時間の確保なども、重要なセルフマネジメントの要素です。また、メンタルヘルスケアとして、自分自身の感情やストレスを適切に処理するための方法を学んでおきましょう。

セルフマネジメントは業務のパフォーマンス向上につながる

ビジネスパーソンにとって、セルフマネジメントは業務の効率化や生産性向上に直結する重要なスキルです。

目標達成に向けて、時間やリソースを調整できる能力は、働き方の最適化やパフォーマンス向上にもつながるでしょう。セルフマネジメントのスキルを磨いて、より高いパフォーマンスの発揮を実現しましょう。

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