RPAを活用してデータ入力を効率化!方法や他サービスとの連携

最終更新日時:2023/06/12

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RPAを駆使したデータ入力の効率化

データの入力業務は、単純な作業ではあるものの、作業量が膨大になるため多くのリソースを割いている企業も多いはずです。従業員の貴重なリソースを単純作業であるデータ入力にかけてしまうのは最適とはいえません。そんなデータ入力はRPAによって自動化することが可能です。この記事では、データ入力においてRPAを活用するメリットや導入する手順について紹介していきます。

データ入力業務が抱える課題

データ入力業務は、単純作業でありながらさまざまな課題を抱えています。ここでは、データ入力業務が抱える課題について解説します。

ヒューマンエラーが起こりやすい

手動でデータ入力業務を行うと、文字の打ち間違いや入力漏れ・入力場所の誤りなどヒューマンエラーの発生する可能性があります。

入力ミスが発生すると作業の差し戻しやトラブルの原因になるため、慎重に作業を進めると効率の低下にも繋がります。場合によっては、小さなミスでも重大な問題になることがあり会社の信用に関わることも考えられるでしょう。

作業に時間と手間がかかる

1つひとつのデータ入力作業は簡単ですが、入力時間や人的リソースは必要です。また、作業量が多くなるほど時間と手間がかかるため、多くのリソースを割かなければなりません。

また、データ入力は単調な作業が多いため、作業量が多いと社員の疲労が溜まりやすくストレスの原因になります。その結果、生産性の低下に繋がってしまうことがあるでしょう。

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RPAでデータ入力業務を自動化させるメリット

データ入力の課題を解決してくれるのがRPAです。RPAでデータ入力業務を自動化させると、企業にとってさまざまなメリットがあります。ここでは、RPAでデータ入力業務を自動化させるメリットについて解説します。

ヒューマンエラーを防止できる

RAPでデータ入力業務を自動化すると、ヒューマンエラーの防止に繋がります。RPAはプログラムに沿って自動で作業を進めるため、人不注意や疲労を原因とした人的ミスがなくなります。

また、ミスを気にしたり作業を早く終わらせようとしたりする従業員の心理的負担も軽減できるでしょう。

作業工数削減が見込める

RPAを導入するとデータ入力が自動化できるため、作業工数の削減が見込めます。また、空いたリソースをより重要度の高いコア業務に割り振れる点もメリットです。単純作業による従業員の業務負担も軽減できるので、他の業務に集中できるようになるでしょう。

また、RPAにデータ入力を任せられることによって、従業員は重要なコア業務や別の作業に取り組めるので、生産性の向上が見込めるのも魅力といえます。

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RPAによる自動化が向いているデータ入力業務

データ入力業務の中でも、RPAによる自動化が向いている業務にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、RPAによる自動化に向いているデータ入力業務を解説します。

経理の入力業務

経理は、会社の収益計算のために膨大な量のデータ入力業務を行います。また取引先に対する請求関連の書類や社内における給与関連の書類など、扱う書類の幅も広いです。経理担当者は長時間同じ作業をする必要があるため、肉体的・精神的な負担も大きくなるでしょう。

経理のデータ入力作業をRPAで自動化すると、従業員の負担が軽減できます。また、従業員の不注意や疲労が原因のヒューマンエラーも減らせるので、ミスが許されない経理業務の生産性を大幅に向上できます。

営業の入力業務

営業は、顧客の名刺管理や取引先の情報管理にデータ入力作業を行います。また、受注管理や見積書・契約書の発行などを送付する際に、情報の入力が必要になるでしょう。

しかしRPAを導入することで、入力業務の自動化が可能です。データ入力が自動化されることで営業活動に使える時間が増えるため生産性の向上に期待ができます。

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経費精算の入力業務

経費精算にまつわるデータ入力作業も、作業量は膨大です。たとえば、交通費請求のルート確認や領収書の金額確認など、小さな業務でも処理しなければならない業務の数が多いため担当者の負担は大きいでしょう。

経費精算にまつわる業務も、RPAによる自動化が可能です。RPAを活用したツールなら、領収書のスキャンで経費精算を行えたり、ICカード情報を自動で読み取って交通費精算をしたりできます。入力データの間違いもチェックできるので、担当者の負担も軽減できるでしょう。

人事総務の入力業務

人事総務におけるデータ入力作業も、RPAによる自動化が可能です。自動化ができる業務の主な例は、採用サイトに登録された情報を元にした候補者情報の管理や定型メールの配信などです。

また、勤怠情報の集計から明細書への反映、給与の振り込みといった勤怠管理の自動化もできます。他にも、人事情報管理・変更の反映や株主総会の招待対象者を選別・招待メールの配信といった業務も、自動化できるでしょう。

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EC運営の入力業務

ECサイトの運営にも、膨大なデータ入力業務が発生します。受注した商品の出荷依頼や基幹システムへのデータ入力などがその一例です。また、大量発注を受ける場合は、人の手で入力作業を行うのは非常に時間がかかります。

しかしRPAでは、入力業務の自動化ができます。在庫管理もしやすく部門間の連携もスムーズになるため、業務の大幅な効率化が可能です。また、空いたリソースを販促業務に当てられるので、売上アップにも繋がるでしょう。

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RPAをデータ入力業務に活用する手順

RPAをデータ入力業務に活用するには、どのようにすればよいのでしょうか。ここでは、RPAをデータ入力業務に活用する方法について解説します。

データ入力業務の内容を見直す

データ入力業務の内容を見直し、業務プロセスを洗い出しましょう。業務プロセスを洗い出すことで業務の全体像を把握でき、RPAで自動化すべき業務が何か明確にできます。

また、業務の課題も明らかにしておきましょう。課題の洗い出しには、実際に業務を担当している従業員へのヒアリングなどが有効です。

業務に導入するツールを選ぶ

RPAで自動化すべき業務が決まったら、実際に導入するツールの選定をします。RPAにはさまざまな製品があるため、自動化したい業務に対応できるか確認して選ぶようにしましょう。

他にも、料金プラン・操作性・提供元によるサポートの有無・対応言語など、比較すべきポイントは多くあります。自社にあった製品を選定できるように、しっかりと比較検討しましょう。

無料トライアルを試運転する

多くのRPAツールは、無料トライアルを実施しています。無料トライアルは一部の業務が無料で試せるので、実際に操作性を確認してから本格導入がおすすめです。使用感や導入効果・環境との相性が良いかなどを確認するようにしましょう。

また、本格導入の前に不安や不明なポイントを提供元に問い合わせて、懸念点を解消することも大切です。

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改善点を参考に導入する

無料トライアルで実際に一部の業務にRPAを導入し、明らかになった改善点を参考に本格導入を行います。導入の際は一度にすべての業務を自動化するのではなく、効果の見込める業務から優先して自動化するようにしましょう。

また、RPAを管理・修正する担当者の選定も大切です。さらに、運用を続ける中で浮上した改善点やトラブルを即座に対応できる体制も整えましょう。

運用効果を検証しつつ改善する

RPAの運用開始後は、定期的に効果検証を行ってください。RPAを導入しても期待通りの成果が得られた場合は、他の業務への導入も検討し、成果が出ていない場合は原因を分析し改善しましょう。

また、定期的なメンテナンスも行い、エラーが発生していないかの確認も重要です。

RPAと他サービスの連携は効果を高める

RPAは他ツールを組み合わせることで、データ入力業務をより効率化できます。ここでは、RPAと連携できる他ツールについて解説します。

OCR

OCRとは、Optical Character Recognitionの略で、紙や画像上の文字をスキャンして読み取り、デジタル上で利用できるテキストデータに変換する技術のことです。

RPAとOCRを連携することで、データ入力の業務を大幅に効率化できます。具体的には、書面データでスキャンした情報を自動でシステムなどに転記するといった業務に対応可能です。

AI-OCR

AI-OCRとは、OCR技術にAIを搭載したツールです。従来のOCRは、クセのある手書き文字や紙面の汚れなどによって、文字認識の精度を低下させることがありました。しかしAI-OCRでは、読み取りを行うごとに搭載されたAIが学習し、文字認識の精度を高めることが可能です。

AI-OCRとRPAを組み合わせることで、精度の高いスキャンで読み取ったテキストデータをRPAが適切な場所に保存・転記できます。精度が高いスキャンで入力ミスを減らせるため、業務の効率化に繋がるでしょう。

ERP

ERPとは、Enterprise Resource Planningの略で、統合基幹業務システムと呼ばれています。ERPは、会計・人事・生産・物流・販売などの企業経営における重要な業務を、まとめて管理できるシステムです。

ERPはさまざまな部門の情報を管理するため、入力すべきデータ量は膨大です。そこで、RPAを導入して入力作業を自動化することで、従業員の負担を減らし業務の効率化を実現できるでしょう。

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RPAでデータ入力を効率化する際のポイント

RPAでデータ入力業務を効率化するためには、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、RPAでデータ入力を効率化する際のポイントについて解説します。

業務を可視化する

現在の実態を把握するために、業務を可視化しましょう。入力業務を含めた一連の業務プロセスを洗い出し、流れや前後の業務に関する関連性の確認が大切です。

また、従業員の経験やスキルに頼っている業務には、マニュアルには載っていない工程もあります。業務を可視化することで、RPAツールが本当に有効か判断できるでしょう。

必要性を明確にする

業務によっては、前後の工程との結び付きが強かったり従業員による判断が必要だったりするため、RPAの導入で非効率的になってしまうこともあります。そのため、洗い出した入力業務にRPAを導入すべきか検討が必要です。

場合によっては、業務自体をなくした方が作業を効率化できることもあるでしょう。よって、該当する入力業務がそもそも必要かどうか判断することも大切です。

現場と相談する

RPAの導入は、業務を効率化できる一方で、これまで慣れていた作業手順を変えなければならないデメリットもあります。そのため、RPAの導入には現場従業員の理解が必要です。

導入することによって今までの作業内容がどのように変化するのか・どういった作業が必要になるのかなど、口頭での説明だけでは浸透しない可能性もあるため、マニュアルの作成や社内説明会の導入などをも検討してみましょう。

もし現場の理解が得られないまま導入を進めてしまうと、混乱が生じたり業務が非効率になったりする恐れがあるので注意が必要です。

効果測定を行う

RPAの導入後は、定期的に効果測定を行いましょう。導入によってどれくらい業務時間の削減ができたかなど、具体的な数値を用いた効果の可視化が大切です。

また、運用における改善点も洗い出しましょう。効果測定を通じて運用と改善を重ねることで、よりRPA導入の効果を高められます。

データ入力の自動化におすすめのRPAツール

RPAツールは多くの企業が出しているため、どれがいいのか判断できないことがあります。ここでは、データ入力の自動化におすすめのRPAツールを5つ紹介します。

UiPath

UiPathは、さまざまな業務に柔軟に対応できるRPAツールです。プロセスマイニングにより自動で業務プロセスを明らかにし、自動化すべき業務を明確にできます。また、効果の監視・分析も行えるため、改善をしながら効果的な運用ができるでしょう。

アプリケーションや自動化ツールはローコード開発が可能で、ドラッグ・アンド・ドロップで簡単に作成できます。また、NLP・AI/MLとの連携により、高度な作業の自動化も可能です。

提供元UiPath株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン
  • Free:無料
  • Pro:$420〜/月
  • Enterprise:要問い合わせ
機能・特徴
  • プロセスマイニングによる業務工程の分析
  • ローコード開発
  • UIとAPIによる自動化
  • NLPやAI/MLと連携
URL公式サイト

BizRobo!

BizRobo!は、スモールスタートで始められるRPAツールです。ロボットの開発環境はインストール数に制限がなく、開発者が増えてもそのままのコストで運用できます。

ロボットはブラウザから簡単に稼働できるため、時間や場所を問わず作業が進められる点もメリットです。さらに、機械学習機能も搭載しているので、不安定なプロセスも安定して稼働できます。

提供元RPAテクノロジーズ株式会社
初期費用
  • BizRobo! mini:要問い合わせ
  • BizRobo! Lite:30万円
  • BizRobo! Lite+:30万円
  • BizRobo! Basic:要問い合わせ
料金プラン
  • BizRobo! mini:90万円/年
  • BizRobo! Lite:120万円/年
  • BizRobo! Lite+:180万円/年
  • BizRobo! Basic:720万円/年
導入実績導入実績2,300社(※2022年5月末時点)
機能・特徴
  • 開発環境のインストール数に制限なし
  • ブラウザからロボットの実行が可能
  • 機械学習機能
  • 充実したサポート
URL公式サイト

WinActor®

WinActor®は、Windows端末で操作可能なあらゆるソフトに対応したRPAツールです。PCにインストールするだけで利用できるため、特殊な開発環境は必要ありません。

プログラミング知識や言語の知識がなくても開発ができる点も魅力といえます。さらに、NTTデータ・パートナー企業が導入・運用のサポートを行うため、安心して利用できるでしょう。

提供元株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
初期費用無料
料金プラン
  • WinActorトライアルライセンス:無料(30日間)
  • WinActorフル機能版ライセンス:99万8800円(税込)/年
  • WinActor実行版ライセンス:27万2800円(税込)/年
  • 有償トライアルサービス:20万9000円(税込)
導入実績導入企業7,000社以上(2022年1月現在)
機能・特徴
  • Windows端末で操作可能なあらゆるソフトに対応
  • PCにインストールするだけで利用可能
  • 日本語・英語に対応
  • プログラミング知識や特殊な言語なしでロボットの開発が可能
URL公式サイト

BiZteX cobit

BiZteX cobitは、ノーコードで使えるRPAツールです。直感的な操作で作業ロボットの作成ができるため、専門知識がない方でも容易に扱えます。

クラウド型のRPAツールなので、インストール不要ですぐに使い始められる点も特徴です。Googleスプレッドシートとの連携も可能で、データ入力・収集作業の効率化ができます。

提供元BizteX株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プランカスタマイズプラン:要問い合わせ
機能・特徴
  • 直感的で簡単な操作
  • 多様なサポート
  • インストール不要で即日使えるクラウド型
  • Googleスプレッドシート連携
URL公式サイト

batton

battonは、スマートフォンのようなUIで操作しやすいRPAツールです。キーボードの操作だけで使用できるため、特別な知識がなくても簡単に利用できます。

導入・定着・目標達成に向けたサポートが手厚いのも魅力です。業務分析を元に自動化すべき業務の提案もしてくれるため、初めてRPAツールを導入する企業でも安心して利用できます。

提供元株式会社batton
初期費用要問い合わせ
料金プラン148,000円(税込)〜/月
機能・特徴
  • キーボード操作だけで利用可能
  • 業務分析を元に自動化すべき業務を提案
  • 1ライセンスでインストール数無制限
  • AI搭載
URL公式サイト

RPAや他サービスの組み合わせがデータ入力の効率化におすすめ

RPAを導入すれば、データ入力業務の効率化が可能です。さらに、他ツールと組み合わせて運用することで、さらに高い効果を見込めます。RPAを導入する際は、しっかり検討を重ね、適切なツールの選定が大切です。本記事を参考にRPAツールを導入して、データ入力業務を効率化させましょう。

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