BtoCメルマガの役割と効果UPさせる方法!BtoBとの違いや注意点とは?
BtoC企業が、消費者に対してアプローチできるマーケティング手法のひとつにメルマガ配信があります。本記事では、BtoCメルマガの役割と効果を上げる方法についてご紹介します。また、BtoBメルマガとの違いや注意点も合わせて解説するので、参考にしてみてください。
目次
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BtoCメルマガの役割
まずはBtoCメルマガの主な役割について、次の3点を解説します。
- セール情報等のお知らせ
- お誕生日クーポン等の配布
- ブランドイメージの醸成
セール情報等のお知らせ
BtoCメルマガの役割の1つ目は、セール情報等のお知らせです。
「週末だけの大特価」「メルマガ会員限定セール」などの言葉を使って特別感を演出すると、消費者の購買意欲が高まる傾向にあります。
BtoCメルマガで有効な件名を付けたり、魅力的なセールのお知らせを送ったりすることで、消費者に興味をもってもらえます。
また、BtoCメルマガでお知らせする場合は、タイミングに注意しなければなりません。
例えば、休日の前日や大型連休、給料日付近にBtoCメルマガを配信することで、消費者の購買意欲を高めることができます。
お誕生日クーポン等の配布
顧客の誕生日に合わせてクーポンを配布するといった特別なお知らせができることも、BtoCメルマガの大切な役割のひとつです。
特別感を演出し、顧客の購買意欲を高める働きが期待できます。
ブランドイメージの醸成
セール情報や誕生日クーポンの他、ブランドイメージの醸成や構築などもBtoCメルマガが担う大切な役割のひとつです。
ブランドに関わる画像や動画を工夫して届けることで、読者に常に新しいブランドイメージを覚えてもらうことができます。
ブランドに対して好意的な印象を持ってもらうようなメッセージを込めることで、ユーザーが商品の比較検討を行う際に、自社商品を選んでもらえる確率が高まります。
BtoBとBtoCのメルマガの違い
企業間での取引を指すBtoBと、企業と個人との間での取引を指すBtoCでは、役割だけでなく、メルマガそのものに大きな違いがあるので注意しなければなりません。
ここでは、BtoBとBtoCメルマガの違いについてご紹介します。
商材や商品単価
BtoBとBtoCメルマガでは、商材だけでなく商品単価の設定や傾向が異なります。
BtoBで扱う商材は、最終的にユーザーに届けるための原材料やシステム・ツールなどです。一方、BtoCの商材は、システムやツールを使って開発されたり、工場などで生産された完成品です。
商品単価はBtoBの商材のほうがBtoCよりも高額になる傾向があります。ただし、BtoCには自動車や住宅、旅行など一部高額商品も含まれます。
意思決定者
BtoBの場合、商品やサービスの購入にあたり、複数の担当者が比較検討を重ねます。
その結果を上司に報告し、決裁者の会議で問題ないと判断された場合に購入が最終決定されることが少なくありません。
一方、BtoCの場合は決定権は個人単位なので、対象の人物が「今購入したい」と考えたタイミングで購入が決定されることがほとんどです。
商品やサービス購入までにかかる時間
BtoBの場合は、サービス購入までに1か月~数か月程度かかることも少なくありません。
意思決定までにかかる日数が長いのは、社内で検討し複数人の決裁を経なければならないからです。
一方、BtoCの場合は決定権を持つのは基本的に個人なので、早ければ即日、遅くても数日以内には購入決定する場合が少なくありません。
商品やサービスに求められているもの
BtoBの場合、商品やサービスに求められるのは以下の3点です。
- 安心
- 信頼
- 価格が妥当か
例えば顧客企業が製造業の場合、顧客は購入した商品やサービスを使って製造を行い、完成後に販売します。
その後、完成品がユーザーの手に渡って評価され、安心・信頼は企業の信用に関わる要素なので、もっとも重視することになるのです。
一方BtoCでは、以下の3つが重要視されます。
- 安い
- 人気
- すぐ手に入るかどうか
購入までのプロセスが短く、個人の判断で購入の有無が決定されるBtoCでは、「すぐに手に入るか」「価格は手頃か」が重視され、市場での人気も判断基準に含まれる傾向にあります。
定着率
BtoBでは、単発の購入ではなく、その後を見据えた長期的な利用を検討しているケースが少なくありません。そのため、何度も同じ企業の商品を継続的に購入したり、契約を延長する場合が多く、定着率は高いといえるでしょう。
BtoCの場合は、購入は一度きりのことが多く、リピート購入する確率は低い傾向にあります。
消費者は、ブランド全体というよりも商品単体を見ているため、その商品が流行しているタイミングで購入し、トレンドが変わったらまた別の商品に流れるケースが多いからです。
見込み顧客の情報量
企業数よりも個人消費者の方が数が多いため、BtoCはBtoBに比べて見込み顧客の情報量は膨大です。
そのため、BtoCでは個人情報の管理を厳重に行わなければなりません。
顧客数に見合った配信リストやメルマガの内容を準備する必要があるBtoCに対し、BtoBでは企業ごとに分けて管理すればよいため、BtoCに比べると情報管理は煩雑になりにくい傾向にあります。
BtoCメルマガを行うメリット
BtoCメルマガを導入することにより得られるメリットは少なくありません。ここからは、BtoCメルマガのもつメリットについてご紹介します。
利用者が多い
近年では、スマートフォンの普及により多くの購買層がSNSを利用しています。そのため、若者を中心にメールの利用率は低い傾向にあります。
ただし、年齢層が上がるにつれて60歳前後をピークにメール利用率が上がっていくという調査結果も報告されています。
またメールを利用する目的でインターネットを利用する年齢層は、30代以降が8割を占めるという結果も出ています。インターネットの主な目的については、約65%の人がメールの送受信のためと回答しています。
このような結果から、ある一定の年齢以上のユーザーに対しては、SNSと同等かそれ以上に、BtoCメルマガの効果が高いという見方もできるでしょう。
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広告と比べると費用がかからない
SNS広告を出稿する場合、広告費はもちろん広告代理店や運用代行業者への手数料が発生する場合があります。また、軌道に乗るまでに多額の費用と時間がかかるケースもあるでしょう。
一方、BtoCメルマガであれば広告出稿費がかかりません。また、顧客リストとメールまたは自動配信ツールなどがあれば即日運用することも可能です。
配信ツールの中には無料で利用できるサービスもあるので、広告での運用よりも低コストで開始できる点に大きな利点があります。メールは利用者も多いため、より多くのユーザーにさまざまな情報が届けられるでしょう。
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顧客満足度を上げることができる
BtoCメルマガでは、購入した顧客に対して後日お礼のメールを送ったり、誕生日やクーポン配布のメールを送ったりすることができます。
購入の有無や顧客の行動に合わせてステップをいくつか用意し、そのステップに合わせてメールを段階的に送ることで、アフターフォローも行えます。その結果、顧客は安心して商品を使えたりリピート購入できたりするため、顧客満足度向上にもつながります。
顧客ごとに最適なアプローチを可能にする手法を有効活用すれば、見込み顧客を優良顧客に育てたり、ファン化することにつながるので、将来的な売上の拡大にも貢献するでしょう。
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BtoCメルマガで効果を上げる方法
BtoCメルマガで効果を上げる方法には次の4つがあります。
- 一斉配信と個別配信を使い分ける
- ステップメールを活用する
- SNSやEC等のオムニチャネルと連携できるMAツールを使う
- 消費者の購入頻度が高まるタイミングに送信する
一斉配信と個別配信を使い分ける
購入後も個人に対してアピールするためには、一斉送信を活用して定期的にアピールを重ねることが大切です。
しかし、画一的なメールを一斉送信するだけでは、リピート購入につながらない可能性もあるので注意しましょう。
メールを送る際に、まずはどのような層がメールを見ており、どの程度の開封率なのかということをしっかりと調べることが大切です。
一斉送信を行うとともに見込み顧客の属性を検証し分析を重ねることで、今後のメール配信に役立てられます。
不特定多数に一斉送信をした後は、検証を重ねることでニーズのある客層に必要な情報を個別で届けることが可能になります。
一斉送信する方法と、個別送信で顧客満足度を満たす方法をうまく使い分けた上で、ターゲット絞った効果的なメルマガの配信方法を見つけていきましょう。
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ステップメールを活用する
段階を踏んで内容を精査し、顧客のニーズや求めている情報に合わせたメールを送ることで、購入後も顧客支援が可能です。
ステップメールを送る場合は、「購入後何日以内にどのような内容のメールを送る」など、特定の日付を起点とした定型的なメールを自動配信することで、効果的なマーケティングが可能になります。
また、期間や状況にあった内容のお礼メールや、不具合や不備があった場合のサポートの案内などを送ると、顧客の継続利用につながる可能性があります。段階的なメールを送っていくことで、リピーターの層を厚くすることや、メールを介して顧客と信頼関係を築くことも可能です。
SNSやEC等のオムニチャネルと連携できるMAツールを使う
BtoBでよく使われるMAツールは、BtoCでも効果的に利用できます。MAツールのメリットは、以下の通りです。
- 顧客管理システム(CRM)と連携できる
- SNSやECなどのオムニチャネルとも連携可能
- 配信機能が充実している
- 配信コンテンツの作成も簡単にできる
上記のポイントを確認し、自社のマーケティング施策と合致する場合には導入を検討しましょう。
その際、自社にどの程度の知識やスキルがあり、実際に社内リソースで運用可能かという点も確認することが大切です。
消費者の購入頻度が高まるタイミングに送信する
給料日やボーナス支給のタイミングはもちろん、連休付近に「この日だけの特別なセール」と題してメールを送ることで、短期間に購買意欲を掻き立てることが可能です。
適切なタイミングを試行錯誤しながら配信することで、顧客がどの期間に購買意欲が高まるのかについて調査できます。
その結果を踏まえ、ユーザーごとに最適なタイミングを探りながら、BtoCメルマガの効果を最大化させましょう。
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BtoCメルマガを送る上での注意点
企業が顧客に向けてメールを送るBtoCメルマガでは、いくつか押さえておきたい注意点があります。
メルマガの目的と送信先の属性が合っているか
メルマガを配信する際には、目的をもってメールを送り、届けたい相手に届いてほしい情報を適切に送信しなければなりません。
目的の内容と送信相手が合致していなければ、メルマガの効果を発揮するのは難しいでしょう。
そのため、どのような属性の顧客に何を伝えたいのか明確にすることが大切です。目的と送る相手を見誤らなければ、メルマガ配信の効果を高められます。
配信頻度とタイミングが適切になるよう調整する
目的やニーズによって配信頻度は異なり、配信頻度とタイミングには確立された方法がないため、社内での見極めが大切です。
頻繁に配信しすぎることで購買意欲がそがれる可能性がある反面、頻度が低すぎると忘れられる可能性や顧客離れのリスクもあります。
多くの人に見てもらい、さらに次の購入行動を促すために適度なタイミングを設定できるよう、PDCAを回しながら施策を微調整することも必要です。
▷メルマガの最適な配信頻度は?平均的な回数や意識すべきポイントを解説
特定電子メール法を守る
BtoCメルマガの配信は、「特定電子メール法」の適用対象です。そのため、メルマガの内容を法律に抵触しない内容に整えなければなりません。
- メールの送信に対してあらかじめ顧客の同意を得ているか
- 配信停止を希望した顧客の意に沿っているか
- 必要な情報を表示しているか
大きく分けて主に以上の3つの内容を守る必要があります。メルマガ配信を行う前に、しっかりと確認しておきましょう。
詳しくは、一般財団法人 日本データ通信協会のサイトなどをチェックしてください。
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BtoCマーケティングでメルマガを効果的に使おう
BtoCメルマガを導入することで、顧客が必要な情報を、顧客のニーズや必要なタイミングに合わせて送信できます。その結果、顧客が購入した後のサポートができ、満足度向上へつなげることも可能です。
また、BtoCメルマガを有効活用するためには、メリットと注意点を的確に押さえておく必要があります。自社の売上最大化に向けて、BtoCメルマガを効率よく行いましょう。
メルマガの配信やリスト管理を行う際には、専用の配信システムを導入することで作業を自動化・効率化できます。
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