MAツールでお問い合わせフォーム作成・運用するメリットと方法について
MA(マーケティングオートメーション)ツールを使用することで、HTMLやCSSなどの知識がなくても簡単にお問い合わせフォームを作ることが可能です。本記事では、MAツールでお問い合わせフォームを作成・運用するメリットや活用方法をご紹介します。
目次
MAツールでお問い合わせフォームを作成するメリット5選
MAツールではツール内の機能として、お問い合わせフォームや資料請求フォームなどをスムーズに作ることが可能です。これは、MAツールにおける欠かせない重要な機能です。まずは、MAツールでお問い合わせフォームを作成するメリットについて詳しく見ていきましょう。
(1)知識がなくてもお問い合わせフォームが自社で作成可能
通常、お問い合わせフォームを作成するにはWebサイトやHTML、CSSなどの専門知識・スキルが必要です。しかし、MAツールを活用すれば、それらの知識・スキルは必要ありません。専門部署に頼ったりアウトソーシングしたりしなくても、簡単にフォームを作成できます。
そのため、余分な手間やコストがかからないので、その予算を他のマーケティング施策や人材確保などに回すことが可能です。
(2)複数のお問い合わせフォームを作成可能
MAツールを活用すれば、複数のお問い合わせフォームを簡単に作成できます。原則としてフォームの数に制限は設けられておらず、どれだけ作っても別に費用がかかることはありません。
加えて、作成するのにはほとんど時間がかからないのもメリットです。制作会社や専門部署に依頼して制作してもらうよりも、はるかにスピーディーに必要なフォームを確保できるので非常に便利です。
(3)テンプレートとして保存・修正可能
一度作成したお問い合わせフォームや資料請求フォームなどは、テンプレート化してツール内に保存しておけるのもメリットです。
テンプレートが用意されていれば、同様のフォームが必要になったときも一から作る必要がないため、業務効率化につながります。テンプレートが充実してくればどんどん効率は上がるため、簡単なボタン操作と細かい部分を設定するのみで、必要に応じてお問い合わせフォームを設置することが可能です。
(4)制作会社に依頼するより早くて安くて安全
通常、自社にHTMLやCSSに長けている人材が不足している場合は、フォーム作成は外部の制作会社に依頼することになります。しかし、お問い合わせフォーム作成にあたっては、顧客の氏名や電話番号、メールアドレスといった重要な個人情報を取り扱うことになるため、可能であれば自社で完結したほうが安全性が高いです。
また、制作会社を選定し、要件をまとめて発注するといった工数がかかるため、納品までに時間がかかるケースも多いです。
MAツールなら、専門知識も必要なく、セキュリティ対策も行いながら簡単かつ素早くフォームを作成できます。制作会社を頼るより、安全性の高さや納品の早さの点で魅力的です。
(5)ユーザー情報を自動でMAツールに連携可能
MAツールを利用してお問い合わせフォームを作成すると、入力・送信された顧客情報は自動的にMAツールに連携されます。
通常、CMS(コンテンツ管理システム)を通して作ったお問い合わせフォームから顧客情報を得たときは、MAツールを連携させるためにプログラミングや別のデータベースが必要です。しかし、MAツールならこの工程をすべてカットすることが可能です。データ連携の工数が減るため、生産性向上につながります。
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MAツールでお問い合わせフォームを運用するメリット3選
MAツールを使ってお問い合わせフォームを運用すれば、さまざまな営業・販促活動に役立ちます。
ここで解説するメリットは以下の3つです。
- ユーザーの行動履歴の可視化
- スコアリング機能の活用
- ユーザーごとに効果的な情報を届けられること
それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。
(1)ユーザーの行動履歴の可視化
MAツールでお問い合わせフォーム作成をすれば、入力された情報はMAツールに素早く連携され、行動履歴の解析が可能です。
問い合わせや資料請求を行ったユーザーはどんな行動をとり、具体的にはどのようなページに興味を持っているのかといった行動がより可視化されることで、最適なアプローチ方法の判断が可能になり、営業の優先順位を明確化することができます。
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(2)スコアリング機能の活用
MAツールにおけるスコアリング機能とは、より温度感の高いリードを洗い出すために、リードの関心度別にスコア(点数)をつけることです。
このスコアリングは、リードの行動ログといった情報に基づいて行われます。フォームを作って運用すれば、問い合わせ履歴やその前後のWebサイト閲覧履歴などからスコアリング機能の活用がより便利になり、積極的にアプローチすべきかどうかの判定が可能です。
具体的には、メール開封は1点、LPのTOPページ閲覧は2点、フォームで離脱した場合は3点といった具体的なリードの行動ログに合わせてデータを視覚化し、定量的な判断基準で優先順位を明確化します。
(3)ユーザーごとに効果的な情報を届けられる
MAツールのお問い合わせフォームを運用すれば、ユーザーごとにより効果的な情報を配信することにも役立ちます。
お問い合わせフォームから情報送信を行ったユーザーにはフォームに対応させたステップメールを配信して、効果的に育成や他商材のリード獲得につなげていくことが可能です。
MAツールにはユーザーの特定の行動に合わせて特定のメールを配信するステップメールの機能が備わっているため、MAツールと連携しているお問い合わせフォームを運用すれば、ユーザーへのアプローチを一貫して準備することが可能です。
もちろん、関心度にマッチするようなコンテンツ内容や配信タイミングを検証したり、頻度を調節したりすることも可能です。
MAツールで作成したお問い合わせフォームを活用する方法
商品やサービスへの関心度を測るためには、MAツールで作成したお問い合わせフォームを積極的に活用することが重要です。続いては、その活用方法について解説します。
(1)お問い合わせフォームで活用できる3つのポイントを把握する
お問い合わせフォームにMAツールを活用するには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
- 問い合わせの内容
- 問い合わせを行う前の各ページの閲覧履歴
- リード流入の理由とタイミング
これら3つのポイントをMAツールで確認すれば、より効率的に成果を上げることが可能です。
具体的には、どのような問い合わせだったのか、チェック項目で何を選んだのか、どのような経緯で問い合わせに至ったのかを分析・把握します。
その上で、リード流入の理由やタイミングなどがわかると、よりパーソナライズした営業活動につなげられるため、成果に直結しやすくなります。
(2)お問い合わせ直前のWeb閲覧履歴を活用
MAツールでフォームを作成し、Webサイトに設置すれば、問い合わせ直前に顧客がどんな行動をとっていたのかが把握できます。Webサイト内でどんなページを見ていたのかをチェックすれば、ニーズや関心度を可視化することが可能です。
例えば、商品ページを細かく見ていたのか、あるいは料金ページを細かく見ていたのかといったアクセス解析ができれば、ニーズに合わせた最適な訴求方法が明確になります。
このようなアクセス解析機能を活用して行動をチェックすれば、プロモーションの内容やアプローチをかけるタイミングの精度も向上するはずです。
(3)リード管理機能を使用してリードのロイヤルティを推測
MAツールを活用すれば、問い合わせをしてきたリードと過去に接触した履歴があるかどうかを確かめることも可能です。
例えば、セミナーや展示会、フェア、メール開封などで1度でも接触がある場合は、備わっている機能によって履歴を明らかにできます。これによりリード獲得の経緯や時期を見極め、リード別のロイヤルティがわかるようになる仕組みです。
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MAツールでのお問い合わせフォームの作成方法
フォーム作成の手順は、基本的にどのMAツール製品においても非常に簡単です。
それでもやはりWebの専門知識やプログラミングスキルが必要なのではないか、と不安に感じる人も多いかもしれません。しかし、原則としてMAツールでのフォーム作成には専門スキルは不要です。実際に「誰でも簡単に」を魅力としてうたっている製品もたくさんあります。
具体的な手順や特徴は製品によって異なりますが、基本的にはツールのテンプレート機能を活用してサイトに表示される情報や画像などを入力すれば、お問い合わせフォームや資料請求フォームが作成でき、自動で専用URLが発行される仕組みです。URLが作成された後は、WebサイトやSNSなどにリンクを設置すれば完了になります。
いざというときにはMAツールのベンダーのサポートに問い合わせることもできるため、基本的にハードルの高さを感じることはありません。
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その他のMAツールで利用できる便利な機能
MAツールには営業やマーケティングに役立つ便利な機能がさまざま搭載されています。最近は多機能かつ使いやすいツールも増えてきているため、MAツールを取り入れて業務効率化を目指すためには、フォーム作成以外の機能も把握しておくのがおすすめです。
ここからは、MAツールでできること・具体的な機能の一例をご紹介します。
(1)見込み顧客情報を一元管理
見込み顧客の一元管理をスムーズにできるのが、MAツールの大きな特徴です。営業活動や展示会などのイベントの際に交換した名刺の情報や、これまでに取引を行ったことのある個人・企業の情報まで、ツール内で一元管理できます。
見込み顧客の情報が、パソコンなどの情報端末の中にあったり、名刺ファイルや手書きの顧客リストにあったりするなど、あちらこちらに点在していることは意外と少なくありません。
しかし、こうした管理方法では、業務効率を下げたり見込み顧客の放置につながったりする可能性があります。そうなれば、本来受注できた案件を逃してしまう機会損失が発生する可能性も高くなります。
MAツールではこのようにオンライン・オフラインともに顧客情報の一元管理ができるため、情報の可視化や部門間の素早い連携にも貢献します。膨大な量の顧客データを扱う企業でも、情報の管理工数が減るため、業務効率化につながります。
また、既存のCRM(顧客管理システム)とスムーズに連携することで、より詳細な情報を一元管理することが可能になるので、企業全体のビジネスの生産性も大きく向上させることができます。
(2)メールの開封率・クリック率などの分析
MAツールでは、ランディングページのクリック率やメールの開封率などの分析及び各種レポートを作成することが可能です。MAツールでは顧客の行動をトラッキングすることで、ランディングページのクリック率やメールの開封率、フォーム別のコンバージョン率など重要なKPIの数値の確認が簡単にできます。
こうしたレポートは、ツールの機能として自動的に作成されます。そのため、手作業でデータを整理して分析を行う必要はありません。
またこのレポートをもとに、顧客の反応が良いメールやランディングページ、CVRの高い最適なフォームなどを検証しながらブラッシュアップできるのもマーケティングには欠かせない要素の一つです。
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(3)営業担当者へのアラート配信
MAツールには営業・プロモーションのチャンスを逃さないためのさまざまな便利機能があります。その一例が、営業担当者に対して設定可能なアラート配信機能です。
MAツールでは、見込み顧客の行動ログを事細かに記録することができるため、例えばメールを開封したときやサイトを訪問したときなどに、アラート配信の設定が可能です。
営業やプロモーション活動においては、顧客の関心度が高まっているタイミングをしっかりと見極めることが重要です。アラート配信で顧客の関心度の高まりを察知できれば、チャンスを逃さない効率的な営業活動につながるといえるでしょう。
▷MA(マーケティングオートメーション)ツールの機能一覧とできることを解説
MAツールを利用してお問い合わせフォームを作成しよう
フォームやランディングページなどのコンテンツ制作をスムーズかつ容易に行えるのは、MAツールが持つ大きなメリットです。
お問い合わせフォーム作成にあたっては、HTMLやCSSの知識・スキルは基本的に必要なく、誰でも簡単に使いやすいお問い合わせフォームや資料請求フォームなどが作成できます。また、見込み顧客の行動ログ・興味関心をスピーディーに可視化・分析することも可能です。
MAツールに備わった機能を最大限に活用し、業務効率化へとつなげてみてはいかがでしょうか。
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