MAツール運用で分析すべき指標って何?効果を最大化するための活用法

2022/2/19 2022/02/19

MAツール

MAとKPIの画像

ユーザー毎に最適なデジタルコミュニケーション施策を実現するため、企業における導入が加速しているのが、MAツール(マーケティングオートメーション)です。本記事では、MAツールの分析すべき指標をご紹介します。また、効果を高める活用法も解説しますので、ぜひ実践してみてください。

MAツールの分析指標になる顧客セグメントとは

セグメントとは、集団やまとまりを区切った区分という意味です。ビジネスにおける顧客セグメントは、顧客を所属先・役職・地域などで分類したグループを指します。セグメントごとに特徴があることから、分析はすべての分類で実施することが推奨されているのです。

マーケティングにおけるセグメントは、サービス利用者のニーズをセグメントに分類する手法を含み、この分類作業自体をセグメンテーションと呼びます。

顧客セグメントはマーケティングの基礎かつMAツール運用で分析すべき指標になるため、まずは顧客セグメントについて理解しなければなりません。顧客セグメントの設定が正しく行われることにより、ターゲットに商品やサービスを適切に届けることが可能になります。

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MAツールで分析すべき8つの指標

MAツールを駆使した分析指標の種類は非常に多岐にわたります。より多くの情報を分析することで分析の精度が高まることもありますが、本当に分析したい項目は何か、その項目を分析するために必要な指標は何かという大きな目的を見失ってはなりません。ノイズとなってしまう情報も含まれるケースがあることから、必要な情報は選定する必要があります。

取得したい分析指標を検討するためには、どのような種類の指標があるのか理解することが大切です。後から取得したいと思った場合は、追加することも可能ですが、追加にはコストがかかってしまうこともあるので、導入時によく検討することをおすすめします。

ここでは、分析指標の種類について解説します。

(1)流入経路

流入経路とは、ユーザーが自サイトへアクセスした道筋のことです。お店のアンケートなどで「どこから知りましたか?」といった質問項目がよくありますが、こちらをWeb上に置き換えると想像しやすいかと思います。

Web上では、直接ユーザーに聞かなくても、流入経路はツールを利用して調べることが可能です。流入経路にはさまざまな種類があり、代表的なものとしては以下のような項目が挙げられます。

  • SNS広告
  • リスティング広告
  • メール
  • 自然検索

自サイトへの流入経路をまとめることにより、効果的な広告はどのチャネルなのかといった情報を得ることができ、今後の方針の決定や施策に向けての分析、予算の最適化が可能になります。

(2)属性

マーケティングにおける属性とは、年齢・所在地・部署・役職などの情報です。ユーザーの属性を細かく分類することで、現状のユーザー層とターゲットとの差異が明確になります。

例えば年齢が同じでも役職が違う場合は、年収が違うなどの差異があるので、同じ年代でも求めているものが全く変わってしまうということもあるでしょう。

ターゲットを明確に定義することでリピーター率の増加にも寄与できるため、属性ごとに分類して分析することが重要です。属性ごとの情報を収集することで、狙うターゲット別に異なる最適な施策が実行できるという大きなメリットも得られます。

(3)ウェブサイトの訪問回数

ウェブサイトがどの程度の頻度でアクセスされているのかを分析することも、指標のひとつです。単純なアクセス合計回数に加えて、週に何回以上の訪問、初回訪問、初回から何日後の訪問などといった情報を取ることで、顧客の興味関心の度合いをスコアリングすることができ、より深く精度の高い分析を行うことが可能です。

さらにページの滞在時間を調べることによって、すぐ離脱されてしまうページには改善が必要という分析を行うこともできます。月間アクセス数や日毎のアクセス数が分かると、サイトの運用にも役立つでしょう。

ウェブサイトの訪問を分析することで、季節ごとのイベントや時期によって適切な台数のサーバーを増強できるようになるなどのメリットもあります。

(4)メルマガの配信データ

定期的に送信しているメルマガが本当に有益なのかを見直す必要があるため、ユーザーのメルマガに対するリアクションが分析指標に用いられます。このような分析にも、MAツールの活用がおすすめです。

MAツールでは行動履歴を追うことができ、全体の開封率とユーザー個々の開封状況、CTAのクリック率などが把握できます。他にも自社サイトの滞在時間やアクセス回数などの顧客データを自動で一元管理できることから、メール配信だけでなくマーケティングの材料を包括的に管理・分析が可能です。

(5)会員登録データ

会員登録制のWebサイトでは、MAツール導入によって会員登録情報や登録完了してから何日経過などの情報を収集できます。そのため、会員登録状況から、どの程度の期間が利用されやすいかといった傾向が見えてくるようになるのです。

リピーターが多いサイトであれば、既存のコンテンツが会員にきちんと届いており、継続的に質の高いコンテンツが提供できていると考えることができます。

反対に新しく会員になったユーザーのアクセスが少ないサイトの場合は、魅力的なコンテンツが発見してもらえていないため、アクセスの多いコンテンツをおすすめ表示させたり、メルマガで配信する施策が必要という答えを導き出せるのです。

自社とユーザーとの関係を強化するための施策を、会員に向けて効率的・効果的に展開しやすくなるでしょう。

(6)資料請求に関する数値

集客において資料請求は、興味を持ってもらったユーザーへより魅力を伝えられる機会であり、リード獲得のための有効な施策のひとつです。そのため、まずは資料請求に関するデータを収集する必要があります。収集するデータ例は、以下の通りです。

  • 申し込みがあってから何日経過しているか
  • どの資料のダウンロード数が多いのか
  • 資料別のダウンロード後のアクション状況

MAツールで資料請求に関するデータを分析することで、適切な施策を計画して実行できるようになります。

例えば、資料請求したユーザーの契約数などのデータを集計することで、資料自体の品質を見直すことが可能です。資料請求後に関するリードのデータ分析や入力フォームの数値分析も忘れずに行いましょう。

(7)アポイント数

アポイントを取ることは、営業活動においてほぼ必須となる取り組みです。MAツールを活用することで効率的にアポイントを取れるようになるでしょう。

例えば、アポイント数が最も多く獲得できた資料やLPなどを特定し、そのコンテンツを基準に他のコンテンツを改善することで全体のアポイント数最大化を実現できるといった効果があります。

また、前回アポイントからの経過日数を収集することによって、再度アポイントを取る際の日時を検討することができます。期間が空きそうな顧客へアプローチしやすくなり、顧客の購買意欲を維持しやすくなるでしょう。

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(8)購入履歴

購入履歴は顧客が潜在的に求めているものも含めて導き出すことができるため、重要なデータです。MAツールでは、最終購入日および経過日数、購入した商品のカテゴリー・セール中の購入状況などといった情報を取得することが可能です。取得した情報を使って顧客ごとの購入傾向が分かるため、顧客に合った商品をおすすめしやすくなります。

データを駆使して、顧客が求めている商品を自動で表示することにより、売上の向上やリピート率を高められるでしょう。また、商品購入後のフォローを行うために最終購入日のデータを活用するケースもあります。購入後の適切な期間にメールで確認するなどといったフォロー施策を打ち出すことも可能です。

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MAツール運用の効果を最大化するコツ

MAツールは便利なツールですが、導入したから安心という訳ではありません。効果的な活用を継続的に検証しながら運営する必要があります。MAツールの運営を最適化し、自社にあった利用方法を見つけることができれば、より事業の成長や会社の経営に貢献するはずです。

MAツールを使いこなすためには、収集できる情報にどのようなものがあるか、今のサイトやデータ構成、コンテンツなどの現状把握が必要です。現状を把握した上で足りないと判断した場合は、必要な情報を取得するようにするといった改善を行うことでMAツール運用時の効果はさらに高まる可能性があります。

また、MAツールの運用が十分に行える運用体制を整えることも忘れてはいけません。データの収集だけでなく、分析から改善まで運用できるようにすることが重要です。

ここからは、MAツール運用効果を最大化するコツについて解説します。

(1)サイト全体を俯瞰する

まずは、分析対象のサイトの解析を行い、サイト全体を俯瞰することが必要です。

MAツールの分析機能を使い、ユーザー1人1人がどのような行動をとったか把握します。サイトの現状を分析するツールのひとつであるGoogle アナリティクスでも、アクセス解析を行うことも可能なので、組み合わせて利用することをお勧めします。

収集できるデータはさまざまですが、サイトへの訪問者数・ページごとの閲覧数・滞在時間・流入経路などが挙げられます。収集したデータを分析して、サイト全体のパフォーマンスを高めることにより、サイト内でどういったユーザーがどのような行動をとったのかが把握できるでしょう。

このような分析からターゲットが本当に求めているコンテンツや情報が把握できるため、そのニーズに対してサイトが十分な価値を提供できているかなど、サイト全体の改善につながります

(2)STP分析を行う

STP分析とは、マーケティング戦略の方向性を決めるためのフレームワークです。Sがセグメンテーション、Tがターゲティング、Pがポジショニングを表し、それぞれ内容が異なります。

  • セグメンテーション:市場や顧客を属性によってグループ分けすること
  • ターゲッティング:ターゲットと提供する製品・サービスを決めること
  • ポジショニング:市場の中での自社サービスの立ち位置を把握すること

この3つの観点から分析を行うことによって、「誰に・何を」提供することが重要なのか明確になるのです。それぞれの項目について深く分析することで自然と競合他社との差別化を図ることもできるため、差別化戦略の検討にもつながります。

STP分析を行った上でMAツールによる各種施策を実行・検証・改善することで、さらに効果が高まるでしょう。

(3)自然検索からの流入を注視する

自然検索とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンによる検索結果のことです。ユーザーが調べたいことに直結するため、自然検索からの流入は顧客となってくれる可能性が高い傾向があり、優先的に対応すべきリードとして考えることが一般的です。

自然流入を増やすためには検索結果の上位に表示する必要があることから、SEOに関する知識が必須です。SEOの対策については日々変わっていくため、良質のコンテンツを作成した後でも常に改善をし続けていかなければなりません。

現状のSEO対策がどの程度効果があるものなのかを調べるために、自然検索からの流入を分析しましょう。サイト運用初期は頻繁に記事の公開を行っており流入が多かったものの、記事の公開頻度が少なくなり流入が減ってしまうというサイトもありますので、定期的に自然検索からの流入データを収集することをおすすめします。

(4)分析と改善を意識してPDCAサイクルを回す

MAツールによる分析と改善は、基本的にセットで実施しましょう。分析結果をもとに改善策を実行する、つまりPDCAサイクルを回すことで、効率的かつスピーディーにサイトやサービスの改善・検証を実行できるようになるからです。

メルマガからの流入が少なければメールのタイトルや文面を見直し、また分析して改善するという流れを繰り返します。リードの数や質に課題がある場合は、スコアリングの基準を見直すといった対策が必要になります。

こういったPDCAサイクルを高速で回していくことで、サイトやサービスは効率的に改善されていきます。分析結果を確認したときにうまくいかなかったと感じた場合に関しては、元に戻すという選択肢を取ることも可能です。消費者のニーズや市場のトレンドは常に変化するため、繰り返し分析と改善を行いましょう

(5)見込み顧客を分析の上でセグメントを設計する

マーケティングを行う上で、見込み顧客の属性をセグメントごとに分けていくという作業は必須ですが、定性情報から行動情報まで多種多様な切り口があるため、どのようにセグメンテーションを行うか慎重に検討する必要があります。

セグメント設計が正しくできれば、施策の精度は格段に上がり、見込み顧客の獲得や育成にも大きく貢献するはずです。セグメント設計のポイントとしては、セグメントを適切な粒度で分類することが挙げられます。

細かく分析する方がよいと思われがちですが、細かすぎるとセグメントが複雑になってしまい、具体的な施策の実行を回しきれなくなる可能性があります。複雑になった結果、セグメント内の見込みユーザーの数が減ってしまうこともあるので、適切な粒度での分類を心掛けましょう。

(6)適切なKPI・KGIを設定する

MAツールを導入する上で、適切な「KPI」と「KGI」を設定することは必要不可欠です。

KPIは「重要業績評価指数」のことで、目標に到達するために実行すべきプロセスを評価するための基準となります。一方、KGIは「重要目標達成指標」のことで、最終目標が達成されているかを計測する指標です。

KPIとKGIの関係性をもう少し掘り下げると、最終的な目標であるKGIを達成するためにクリアしなくてはならない細かい目標がKPIということになるでしょう。例えば月間10万アクセスをKGIとするならば、KPIはキャンペーンメルマガの送信数や新規広告の掲載数などの施策を意味します。

MAツールを運用する際には、まず事業計画などの大上段の目標から整理した目標値、つまり適切なKPIとKGIが設定されているかが重要です。

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MAツールの分析指標を把握して運用効果を高めよう

顧客セグメントの種類には属性や行動データなどさまざまなものがあり、それぞれMAツールでの利用用途は目的によって異なります。MAツール運用による効果を最大化するコツを実践することにより、より改善に役立つ分析結果を収集することが可能です。

PDCAサイクルで自社の分析と改善を繰り返し行う際に、MAツールは非常に有効なツールです。MAツールを活用してより多くのユーザー獲得を目指しましょう。

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