モチベーション研修とは?目的や研修内容・メリットを解説

最終更新日時:2023/08/23

組織・マネジメント

モチベーション研修

組織全体の活性化に役立つ「モチベーション研修」。組織の特色にあわせてさまざまなスタイルで取り入れられるモチベーション研修ですが、どのような目的で導入されるのでしょうか。本記事では、モチベーション研修を導入する目的をはじめ、研修内容やメリットなどを解説します。

モチベーション研修とは?

モチベーション研修とは、社員の仕事に対するモチベーション向上を図るための研修です。モチベーション研修は、大きく以下の2種類に分けられます。

  • 全社員向けの研修:自分自身のモチベーション管理のスキルを習得する
  • 管理者向けの研修:部下のモチベーションを管理するスキルを習得する

どちらも、モチベーションを向上させることによって個々のパフォーマンス向上や組織成長を図ることを目的としています。

そもそも「モチベーション」とは、「行動を起こすための動機」を意味する言葉です。

一般的に人間の動機には「外発的動機」と「内発的動機」の2種類があるといわれています。外発的動機としては給与や評価、罰則などが挙げられ、外部から与えられる物事によって自分の行動が左右されます。

一方、内発的動機は「この目標を達成するために行動したい」「楽しいから挑戦したい」など、自分自身の内的な感情が行動動機となります。

モチベーション研修においては、主に内発的動機によるモチベーション向上を目指し、自発的に成長していくためのスキルを身に付けます。

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モチベーション研修の目的とは?

モチベーション研修は、組織の生産性向上や社員のエンゲージメント向上を目的として行われます。

社員の仕事に対するモチベーションが向上すると「もっと自分のスキルを伸ばしたい」「より事業を拡大させるにはどうしたらよいだろうか」など、自発的に考えて行動できるようになります。

社員一人ひとりが自分や会社の成長に向けた行動をとることによって、自ずと組織全体の生産性も向上していくでしょう。また、仕事に対して積極的に関わっていくと、組織の状況を自分事として考えられるようになるため、エンゲージメントの向上も期待できます。

しかし、モチベーションは常に一定に保てるわけではなく、上昇するときもあれば低下するときもあるでしょう。とくに低下するときの原因としては、以下の要素があります。

  • やりがいが感じられない
  • 仕事の目的が分からない

労働環境や報酬など外的要因の見直しも有効ではありますが、その効果は一時的なものです。外的要因に頼らずにモチベーションを維持させるには、内発的動機の構築が必要になります。

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モチベーション研修の内容

モチベーション研修は、以下の順番で行われます。

  1. 自己分析
  2. 自己分析と業務の関連付け
  3. 目的・目標との関連付け
  4. モチベーションを保つためのセルフコントロール
  5. 社員のモチベーション向上の促し

各フェーズの内容を詳しく解説します。

1.自己分析

まずは、自分自身を理解するための自己分析を行います。モチベーションが上がるための要素は人それぞれ異なります。そのため「自分のモチベーションは、どのような要因によって影響されているのか」を理解しなければなりません。

モチベーション要因を考える際に参考となるのが、アメリカの心理学者デイビット・マクレランド氏が提唱した欲求理論です。この理論では、人間の行動動機は以下の4つに分けられるとされています。

  • 達成:自分の力で目標を達成したい
  • 権力:権威ある地位や仕事を与えられたい
  • 親和:仲間と良好な関係を築きたい
  • 回避:失敗や批判を回避したい

上記のなかで自分が重視していることは何か、過去にやりがいや楽しさを感じた仕事はどのようなものであったかを振り返りながら、自分自身が持つ価値観を見直します。

2.自己分析と業務の関連付け

自己分析によって自分の価値観を整理したら、実際の業務と関連付けていきます。自分自身がどのような生き方や働き方をしたいかが明確になることで、その後とるべき行動が分かるはずです。

たとえば「人に喜んでもらえるのがやりがい」であるならば、やりがいを感じるためにはどのように仕事に取り組めばよいのか、どのような業務が向いているのかなどを具体的に考えていきます。

なかには、新たな業務へチャレンジしたいという人も出てくるでしょう。その場合は、上司による柔軟なサポートも必要となります。

3.目的・目標との関連付け

次は目的・目標との関連付けを行います。具体的には、会社や部署で掲げる目標を達成することで、自分にはどのようなメリットが得られるのかを考える作業です。自分の価値観と目的・目標を関連付けることによって、会社の目標は自分自身の目標達成につながると理解でき、仕事に対するモチベーションも高まります。

たとえば「業績30%アップ」という目標があった場合、目標達成に寄与することで周囲からの評価の向上が期待できるでしょう。そのほか、自己成長や社会貢献、仲間の意欲向上などさまざまなメリットがあるはずです。多角的に価値を見つけ、内発的動機の構築につながるよう関連付けを行いましょう。

4.モチベーションを保つためのセルフコントロール

内発的動機がしっかりあったとしても、モチベーションは上がり下がりを繰り返すものです。モチベーション研修においては、モチベーションを保つためのセルフコントロール方法も学びます。

セルフコントロールを行うためには、自分の行動を分析することが有効です。どのような行動をとるとモチベーションが下がるのか、反対にどうしたらモチベーションが上がるのか、過去の経験を基に整理します。

自分の思考回路や行動傾向を把握しておくことで、モチベーションが下がる行動を意図的に避けることができるようになるでしょう。セルフコントロールの方法は人によって異なるため、自分にとって最も有効な手段を理解しておく必要があります。

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5.社員のモチベーション向上の促し

社員のモチベーション向上の促しは、主に指導者層が部下のモチベーションを高めるために行うものです。指導者の言動によって、部下のモチベーションは大きく左右されます。部下のやる気やパフォーマンスを引き出す対応を知っておくのはもちろん大切ですが、同時にモチベーションを下げてしまう言動を理解しておくことも重要です。

たとえば、発言に一貫性がなかったり、威圧的な態度で接したりしては、部下のやる気を削いでしまうでしょう。自分の言動が相手にどのような影響を与えるかを理解する必要があります。

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モチベーション研修を導入するメリット

モチベーション研修の導入には、以下のメリットがあります。

  • 社員のモチベーションが向上する
  • 指導者のマネジメントスキルが向上する
  • 組織が活性化する

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

社員のモチベーションが向上する

モチベーション研修による大きなメリットは、社員のモチベーションが向上することです。

モチベーション研修では、自己分析などを通じて仕事に対するモチベーションの向上を図ります。報酬や他者からの評価など、外的な動機を自分でコントロールすることは難しいものです。モチベーション研修によって自分の内発的動機を見つけることで、外的要因に左右されずに自分のモチベーションを高められるようになるでしょう。

また、仕事のやりがいや意義を再確認できるため、意欲的に業務に取り組めるようになります。

指導者のマネジメントスキルが向上する

モチベーション研修を行うことで、指導者のマネジメントスキル向上も期待できるでしょう。

指導者の場合は自分自身のモチベーション維持だけでなく、部下のモチベーションを高める方法を学びます。どうしたら部下のモチベーションが高められるか、モチベーションが低下した際はどう対処したらよいのかを理解することで、部下のパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

部下との良好な関係性構築にもつながるため、業務面でのマネジメントもスムーズに行うことができるでしょう。

組織が活性化する

モチベーション研修で社員一人ひとりの意識が変わることで、組織全体の活性化も期待できます。仕事に対するモチベーションを高く保てるようになると、次第に業務に取り組む姿勢も変わっていき、高いパフォーマンス発揮が期待できるようになります。その結果、組織全体の業績向上や事業拡大につながるのです。

また仕事が楽しくなることで、組織に対するエンゲージメントも高まり、離職防止にもつながるでしょう。一人ひとりが自発的に仕事ができる姿勢を身に付けることで、組織全体を活性化させることができます。

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モチベーション研修の導入事例

ここからは、実際の企業で行われたモチベーション研修の事例をご紹介します。ぜひ、研修を行う際の参考にしてみてください。

【導入事例1.】株式会社マイネット

ゲーム事業を展開する株式会社マイネットは、複数のIT企業と共同で、新人育成プログラム「シェア研修」を開催しています。

シェア研修は2012年にスタートし、計7社が合同でビジネスマナー研修やマインド研修、マーケティング研修などを行っています。同社の研修の特徴は、他社の同世代と共に研修を行う点です。これにより、互いに刺激を与え競争心を育みながら仕事に対するモチベーション向上を図っています。

【導入事例2.】株式会社ヴィクトリア

スポーツ用品店を展開している株式会社ヴィクトリアでは、2014年にスポーツの面白さを体感するための新人社員研修を実施しました。

千葉県のゴルフ場を貸し切り、ベテラン社員がゴルフを実演指導。ゴルフの楽しさや用具の重要さを新入社員に体感してもらうことで、店舗で仕事をする際、顧客にスポーツの魅力を生き生きと伝えられるようになることが期待されています。

【導入事例3.】オタフクソース株式会社

お好み焼き用ソース「オタフクソース」で有名なオタフクソース株式会社では、「キャベツ農場研修」というユニークな研修を行っています。

「キャベツ農場研修」は、お好み焼きの材料であるキャベツの栽培を体験することで、お好み焼きの魅力を発信できる社員を育成することが目的の研修です。農家の方と交流しながら栽培体験できるのが特徴で、自社事業に対するエンゲージメントやモチベーション向上につながる研修といえるでしょう。

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モチベーション研修の導入に成功するポイント

モチベーション研修を成功させるためには、以下のポイントをおさえる必要があります。

  • 研修の目的・目標を明確にする
  • モチベーション研修を実施したら効果を測定する

モチベーション研修の効果を最大化するために、ポイントをしっかり把握しておきましょう。

研修の目的・目標を明確にする

モチベーション研修を導入する前に、研修を行う目的や目標を明確に設定しましょう。モチベーションが向上することでどのような効果が得られるのか、なぜモチベーション向上が必要なのかを社員に共有します。これにより、社員が意欲的に参加するようになり、研修の効果を最大化できます。

また、モチベーション研修は座学やグループワーク、異業種交流などさまざまなスタイルから選択可能です。自社の目的にあった研修を選択しましょう。

モチベーション研修を実施したら効果を測定する

モチベーション研修終了後には、効果測定を行いましょう。効果測定の方法には、社員に対するアンケートやヒアリング、各種サーベイを実施するなどがあります。研修後の社員の状況を知ることで、新たな課題の発見や、次回の研修内容の改善につなげられます。

また、研修の効果を社員に共有することで、さらなるモチベーションの向上につなげることも可能です。効果を振り返り、適切なフォローを行いながら、社員のモチベーション維持をサポートしましょう。

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モチベーション研修を導入し組織の生産性向上を実現させよう

当記事では、モチベーション研修の概要や効果について解説しました。個々のモチベーションは、組織全体の成長に関わる重要な要素です。モチベーション研修を有効に活用しながら、生産性やエンゲージメントの向上を目指しましょう。

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