人材確保を成功させるには|取り組みの事例や参考にしたいアイデア・定着させる秘訣

2023/07/28 2023/07/28

組織・マネジメント

人材確保を成功する方法

働き方の多様化や少子高齢化などの社会的背景から、企業が求める人材を確保することが難しくなっています。自社に必要な人材を確保するには、どのような方法があるのでしょうか。当記事では、人材確保を成功させるために、参考となるアイデアや取り組み事例を紹介します。

人材確保の必要性

人材確保は、企業の成長や存続、無駄なコストを削減するために重要です。

少子高齢化の進む現代では、業界や職種問わずに深刻な人手不足が発生しています。内閣府の調査によると、生産年齢人口は1995年の約8,716万人をピークに、2065年には約4,529万人に減少することが報告されています。

人材不足が続くと事業の成長が滞るほか、商品・サービスの開発や研究にリソースを割くのが難しくなるでしょう。後継者がおらず、企業の存続危機に陥るケースも考えられます。

事業の継続と発展のためには、人材確保の必要性を深く理解しなくてはなりません。現状からどのような取り組みをすれば人材を確保できるか、よく考える必要があるでしょう。

[出典:内閣府「令和4年版高齢社会白書」]

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人材確保に失敗してしまう原因

人材確保に失敗してしまう原因としては、次のことが考えられます。

  • 募集方法が適していない
  • 採用基準が明確に定まっていない
  • 社内の課題を把握できていない
  • アピールポイントが上手く伝わっていない

自社に当てはまる原因があれば、早急に改善しなくてはなりません。それぞれの原因について知り、対策を行いましょう。

募集方法が適していない

募集方法に問題がある場合、求人を掲載しても応募がこないケースがあります。

不適切な募集方法の一つが、求人情報の不備です。求職者が知りたい休日や福利厚生、業務内容、年収などの情報がわかりにくいと応募がこない可能性があり、応募資格を絞りすぎている場合なども応募がこない原因です。

募集方法にネットサービスを利用している場合、ホームページなどはしっかり用意しておきましょう。検索情報がないと、求職者は企業の全容がつかめず不信感を覚える恐れがあります。求職者が仕事を探すときの行動を想像し、適切な募集方法へとつなげてください。

採用基準が明確に定まっていない

自社にどのくらいの知識・スキルをもった人材が欲しいか、採用基準を明確にしてください。明確ではない場合、採用段階で自社ニーズを満たした人材の確保が難しくなります。

組織内で円滑なコミュニケーションを図るために、価値観や性格などについても提示する必要があるでしょう。自社と価値観の異なる人材を採用すると、入社後のミスマッチにより早期退職につながるケースが考えられます。

採用基準を明確に定めておけば、採用の質が向上するだけではなく、応募数の増加も望めます。知識やスキルレベル、価値観など自社に必要な人材の特徴を明確にしましょう。

社内の課題を把握できていない

企業や組織がどのような課題を抱いているかを把握できていない場合、人材確保に失敗する可能性があります。

採用にまつわる課題の一つが、社員が辞める原因です。「なぜ離職に至ったのか」という根本的な課題を放置したままにすると、同じ理由での離職が続く恐れがあります。企業全体の離職率が高まるほか、優秀な人材の確保が難しくなることがあるでしょう。

組織に対する社員の不満として多いのは、賃金や評価についてです。たとえば、評価基準があいまいだと「適切な評価をもらえない会社」と感じさせ、社員の不満が大きくなります。不満が改善されなければ離職理由になり、人材不足に拍車がかかってしまうでしょう。

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アピールポイントが上手く伝わっていない

人材確保を難航させる理由は、自社におけるアピールポイントの認知不足かもしれません。求職者にとって魅力のある企業と思えなければ、募集をかけても人が集まらないでしょう。

アピールポイントが伝わらない例に、ホームページの更新を怠っていることが挙げられます。魅力を発信するどころか「自社ホームページも管理できない企業」といった悪い印象を与えることも考えられるでしょう。

SNSや動画サービスなども、企業の魅力を伝えるのにうってつけのプラットフォームです。求職者の目にとまるようにアピールポイントを発信することで、求人への興味を引き出したり企業印象を高めたりできます。

企業情報を適切に公開して具体的な魅力をアピールし、他社との差別化を図りましょう。

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人材確保を成功させるためのアイデア

人材確保を成功させるためのアイデアは、以下のとおりです。

  • 採用したい人材像を明確に定める
  • 求人情報や媒体を見直す
  • 自社のアピールポイントを整理して発信する
  • 競合他社の求人情報を確認する
  • 採用ページや公式ページを刷新する
  • 専用ツールやシステムを活用する

ただ求人を出すだけでは、求める人材の確保はできません。人材確保に必要なアイデアを理解することから始めましょう。

採用したい人材像を明確に定める

自社でどのような人材を採用したいか、人物像を明確に定めましょう。人事担当者や現場社員、経営層などそれぞれ欲しい人材は異なります。求める人材像が不鮮明なまま採用すると、実際に欲しい人材とのミスマッチが生じやすいのです。

ミスマッチを防ぐためには、具体的なペルソナ設定を行いましょう。ペルソナ設定では、欲しい人材の知識やスキル、過去の経験やライフスタイルなどを細かく設定する必要があります。人物像を明確に定めると、採用に関する取り組みへの意識が社内で統一可能です。採用後のミスマッチ防止にもなり、採用成功率の上昇に役立つでしょう。

しかし、採用ハードルを高くしすぎると、応募数が減少する可能性があるため注意してください。部門や業務内容に応じて許容ラインを設けるなどし、応募率が下がり過ぎないようにしましょう。

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求人情報や媒体を見直す

人材確保のためには、求人情報や媒体の見直しが重要なので、社内でまとめた欲しい人材像をもとにわかりやすい記載を心がけましょう。

担当業務や給与体系など、企業が伝えたいことだけでなく求職者目線で知りたい情報も漏れなく載せる必要があります。充実した求人情報は応募者の興味をひき、応募率を高めることから人材確保の成功にも寄与するのです。

求人を掲載する媒体は、自社の対応人数や予算に応じて絞り込みます。応募が多い求人はどれか、なぜ多いのかなどを見極めて適切な求人媒体を選択しましょう。求人広告や転職エージェントの活用以外に、SNSによる採用活動も可能です。自社の求人に合致する媒体を活用し、採用率アップを目指してください。

自社のアピールポイントを整理して発信する

採用活動を行ううえで、自社のアピールポイントを整理して発信することは重要です。自社で働く魅力を発信し、他社と比較して「〇〇の部分が優れている」と求職者に感じてもらえれば、応募数の増加が期待できます。

実際に現場で働く社員の意見をアンケートで聞いてみるのもよいでしょう。アンケート結果を生の声として発信すれば、社内イメージが伝わりやすいためおすすめです。

競合他社の求人情報を確認する

人材確保がうまくいかない場合、競合他社の求人情報を確認・分析してみましょう。同じ業界や職種の募集で、競合他社よりも成果が芳しくなければ、他社に劣る部分があると考えられます。優秀な人材を確保するためには、競合他社との違いを分析により見つけ出し、常に求人情報をブラッシュアップしなくてはなりません。

採用活動そのものを比べてみるのも一手です。SNSに力を入れているか、どんな魅力を発信しているかをリサーチし、採用率を上げるための参考にしましょう。

採用ページや公式ページを刷新する

応募予定の企業の採用ページや公式ページは応募の判断材料となるため、定期的な刷新が必要です。デザイン性はもちろん、求職者が求める情報を掲載しなくてはなりません。

採用ページや公式ページで欲しい情報がなければ、企業に対して魅力を感じにくくなるでしょう。情報更新やデザイン性を妥協すると、人材確保の機会損失につながる可能性があるのです。

社内の雰囲気が伝わる写真を掲載すると、入社後のイメージが浮かびやすく好印象となります。応募率の上昇に関わる企業のイメージアップにも期待できるでしょう。

専用ツールやシステムを活用する

コストを抑えつつ効率的に採用活動を行うには、専用ツールやシステムの活用がおすすめです。

採用支援ツールは、採用工数やノウハウに課題を抱える企業をサポートするためのツールです。採用支援ツールの導入により、採用のプロに業務委託や人材紹介を依頼できます。豊富な知識をもったサポーターから支援が受けられるため、採用活動の効率化が可能です。

無料で採用活動をしたいなら、SNSでの求人掲載も視野に入れましょう。利用ユーザーが多いためさまざまなターゲット層に訴求できるほか、DMを活用して直接コミュニケーションを取ることもできます。

採用活動における工数やコストを削減したい場合は、採用支援ツールやシステムを積極的に活用しましょう。無駄を減らすことで採用に関するほかの部分を研磨でき、人材確保の成功率アップに貢献できます。

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確保した人材を定着させる秘訣

人材を確保できても離職されてしまえば、努力が水の泡となります。確保した人材を定着させるためには、以下のポイントを押さえましょう。

  • 社内の制度や仕組みを見直す
  • 社員への支援や研修を充実させる
  • 働きやすい労働環境を整備する

それぞれ詳しくみていきましょう。

社内の制度や仕組みを見直す

適切な評価や働きやすい制度は、社員のモチベーション向上につながります。モチベーションを上げて職場に定着してもらうために、社内制度や仕組みの見直しが必要です。

評価制度の見直しにあたっては、労働者の声を聞くことが大切でしょう。社員へヒアリングやアンケートを実施したり、評価者への研修を行ったりして、適切な評価ができる体制を築いてください。

福利厚生の充実化も、社員が安心して働ける大事な要素です。男性の育児休暇制度や、フレックスタイム制の採用などが挙げられます。福利厚生の利用を積極的に呼びかけ、社内に普及させることも重要です。

社員への支援や研修を充実させる

教育体制やキャリア支援などを充実させておくと、入社社員の定着につなげられます。

仕事が覚えられず離職する新入社員は少なくありません。研修制度やメンター制度を確立しておけば仕事の覚えも早くなるほか、社員とのコミュニケーションも図れるため離職予防に効果的でしょう。

社員の能力を向上させつつ、希望の働き方を実現できるようなキャリア支援も重要です。ある程度のキャリアを積めば、業務の幅を広げたり、管理職へ抜擢したりする方法が考えられます。

キャリア支援が充実していれば、「キャリアアップがしやすい会社」と感じてもらい、企業への定着につなげられるでしょう。

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働きやすい労働環境を整備する

働きやすい労働環境の整備は、社員の満足度に直結するため非常に重要です。コミュニケーションを重視したデスク配置を取り入れるほか、仮眠室の導入も効果的となります。

近年はコロナウイルスの流行により、リモートワークが広く浸透しました。在宅業務などの新しい働き方に柔軟に対応することも、労働環境整備において必要です。

リモートワークでは、コミュニケーションが取りづらい点が課題として挙げられます。新入社員が社内に馴染めるよう、さまざまな工夫でカバーしましょう。入社後間もない社員は出社する機会を設けたり、質問がしやすい場を提供したりするのが得策です。

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人材確保の具体的な取り組み事例

人材確保の取り組みをするにあたり、どのようにして進めるべきかイメージが湧かない方も多いでしょう。人材確保の具体的な取り組みについて知れば、全体像がつかみやすくなります。

人材確保の具体的な事例から、取り組み方を見ていきましょう。課題に対して考えられる対応策や、結果的にどのような行動・成果につながるのかも紹介します。

募集に関する取り組みの事例

募集に関する取り組みの事例を紹介します。

課題

求人に掲載する条件を実際の労働条件よりもよく見せたり、不明瞭なまま掲載して採用活動を行っている。その結果、入社後に社員がギャップを感じてしまい、離職につながっている。

取り組むべき内容

虚偽の求人情報を掲載すると、法令違反やトラブルのもととなる可能性がある。採用に成功しても、選考辞退や早期退職が起こる。そのため、求人表に掲載する内容は、求職者の目線に立ち明確化する。

取り組み結果や対応策

募集活動におけるトラブルが減少し、選考辞退や早期退職を防げる。

選考に関する取り組みの事例

選考に関する取り組みの事例は、以下のとおりです。

課題

社員が業務の内容や労働条件を適切に理解していないため、イメージと異なるとの理由で早期退職が生じている。

取り組むべき内容

採用時の面談において、求職者に業務の内容や労働条件を説明して適切に理解してもらう。

取り組み結果や対応策:
採用面接の際に、労働条件などを具体的に説明する。職場見学を開催するほか、現場の職員から直接話を聞ける機会を設ける。

評価に関する取り組みの事例

評価に関する取り組みの事例は、以下のとおりです。

課題

上司の評価により点数が決められ、他部門との調整を含めて順位が確定する仕組みを採用している。しかし、社員の順位が上司の裁量に依存しており、不公平が生まれる可能性がある。

取り組むべき内容

評価者訓練を行う。

取り組み結果や対応策

訓練後に評価に際するマニュアルの作成を行い、どの評価者であっても社員が納得できる評価体制を進めている。評価面談の第一声を統一するなど、公正さを意識した仕組みを構築する。昨年度と比べたとき、社員の公平感と納得感が増加している。

教育訓練に関する取り組みの事例

教育訓練に関する取り組みの事例は、以下のとおりです。

課題

本人のスキルレベルを理解せずに業務を与えると、早期退職が発生しやすい。

取り組むべき内容

本人のスキルレベルに応じた業務を与える。このとき経験の有無に関わらず配慮が必要であるが、同じ業務でも会社ごとにプロセスが異なるためである。

取り組み結果や対応策

難易度の低い仕事から慣れさせ、熟達度合いに応じて業務レベルを高めていく。どの程度慣れたかを判断するために、コミュニケーションを密にとる。

労働条件に関する取り組みの事例

労働条件に関する取り組みの事例は、以下のとおりです。

課題

就業規則は作成できたが、労務管理の専門家からの助言なしで作成したため、不備などの懸念点がある。

取り組むべき内容

労働基準法に違反せず、会社の労働状況に合った規則作りを行う。

取り組み結果や対応策

労働時間や休暇の制度をわかりやすくするため、就業規則を再検討した。具体的には、始業時刻・終業時刻への不備について追記したり、欠勤や休暇に関する記載内容を整理したりした。

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自社に適した人材を確保するために原因や対策を把握しておこう

自社に適した人材を確保するためには、適切な採用活動が欠かせません。人材確保が難航する原因を知り、対策を把握しておく必要があります。

人材確保に失敗する原因を取り除き、成功のための工夫を積極的に取り入れましょう。人物像を明確に定めることや、自社のアピールポイントを整理して発信するなどさまざまな対策があります。

自社の課題を分析して適切な対策を講じることで、人材確保の実現を目指してください。

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ビズクロ編集部
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