マネジメントツールおすすめ8選比較!種類や導入するメリット・無料版を紹介
プロジェクトを円滑に進めるために欠かせない「マネジメントツール」。重要な情報の可視化や、チームのコミュニケーションの促進などに役立ちます。本記事では、おすすめのマネジメントツール8選を比較。ツールの種類や導入メリット、選ぶポイントもあわせて解説します。
目次
マネジメントツールとは?
マネジメントツールとは、プロジェクトや人材の管理を目的としたITツールです。
一口にマネジメントツールといっても、プロジェクト管理や社内のナレッジ共有、従業員のスキル管理など、用途に応じてさまざまなツールがあります。搭載されている機能もツールによって大きく異なるため、自社の目的や課題に合わせて使い分けることが大切です。
マネジメントツールを活用することで、情報共有やコミュニケーションがスムーズになり、業務効率化や生産性向上などの効果が期待できます。
マネジメントツールの種類
マネジメントツールは以下の6種類に分けられます。
- ナレッジマネジメントツール
- タレントマネジメントツール
- ピープルマネジメントツール
- ワークマネジメントツール
- スキル管理ツール
- プロジェクト管理ツール
各マネジメントツールの特徴をみていきましょう。
ナレッジマネジメントツール
ナレッジマネジメントツールとは、従業員の持つノウハウや知識を組織内で蓄積・共有・管理するためのツールです。共有されたナレッジを活用し、属人化の防止や業務効率の向上、従業員のスキルアップを図ることを目的としています。
ナレッジマネジメントツールの主な機能としては、文書管理や社内Wiki、ヘルプデスク(FAQ)、検索・マイニング、マニュアル作成などが挙げられます。テキストだけでなく画像や動画も活用できるため、機械の操作方法や商談の様子といった紙資料では伝わりにくい情報の共有も可能です。
▷【解説】ナレッジマネジメントとは?注目される背景や手法・具体例を紹介
タレントマネジメントツール
タレントマネジメントツールとは、従業員の職務経歴や実績、保有資格、スキルなどに関する情報をまとめて管理できるツールです。主に人事担当者の使用を想定しており、従業員一人ひとりの能力や適性を活かした人員配置や戦略的な育成によって、生産性向上や組織力強化を実現するのが目的です。
従業員のデータと顔写真を並べて表示されるツールも多く、名前と顔が一致しない事態を避けられます。また、組織図作成機能も搭載されており、システム上で人事異動のシミュレーションもおこなえます。
▷タレントマネジメントシステムとは?機能や特徴・活用事例を紹介!
ピープルマネジメントツール
ピープルマネジメントツールとは、現場でのマネジメントを最適化するためのツールです。マネージャーが従業員一人ひとりの可能性を引き出し、モチベーションやエンゲージメントを高めることで、組織力強化を図ることを目的としています。
目標管理・1on1ミーティング・フィードバックなどのイベントを効果的におこなえる機能が搭載されており、マネジメントに関するデータの可視化や集約・分析が可能です。リアルタイムで目標や従業員のコンディションを把握できるほか、ChatworkやSlack、Gmailなどの外部ツールと連携できるものもあるため、マネージャー業務の効率化にも役立ちます。
ワークマネジメントツール
ワークマネジメントツールとは、タスク管理や作業の進捗状況、メンバーの作業負荷などを可視化できるツールです。チーム全体のリソースやメンバー一人ひとりの進捗状況を正確に把握し、業務効率化と成果物の品質向上に役立ちます。
ルーティンワークの自動化や経費精算などの機能も搭載しており、プロジェクト管理ツールよりも幅広い用途での利用が可能です。
スキル管理ツール
スキル管理ツールとは、従業員の持つスキルや保有資格、実務経験などを一元管理するシステムです。コミュニケーション能力やマネジメント能力など、数値化しづらい能力を可視化できる点が特徴です。
スキル分析によって算出した結果は、人材育成の計画や社内研修の企画、人員配置などに活用できます。ツールによっては、人材育成の進捗管理や研修の受講者選定など、工数のかかる業務を簡素化する機能も搭載されています。
プロジェクト管理ツール
プロジェクト管理ツールとは、プロジェクトのスケジュールや進捗、工数、タスクなどを一元管理できるツールです。プロジェクト管理業務の効率化や作業効率の向上、情報共有の円滑化などを目的としています。
搭載されている機能はツールによって異なりますが、主なものとしてはガントチャートなどの進捗管理機能やWBSなどのタスク管理機能が挙げられます。また、ファイル共有やWiki、メッセージ、チャットといった情報共有やコミュニケーション促進に役立つ機能が備わっているものも多く、プロジェクトを円滑に進めるうえで欠かせないツールといえるでしょう。
▷プロジェクト管理とは?目的ややり方・メリットやフローを紹介
おすすめのマネジメントツール8選を比較【無料版あり】
マネジメントツールは多数の会社から提供されており、ツールによって特徴や機能はさまざまです。無料プランや無料トライアルが用意されていることも多いため、操作性や使用感を確認しながら、自社に最適なツールを選びましょう。
ここでは、おすすめのマネジメントツールを8つ紹介します。
1.Qast
Qast(キャスト)は、any株式会社が提供するナレッジマネジメントツールです。個人が持つ知識やノウハウを組織のナレッジとして蓄積し、企業全体の生産性を高める「ナレッジ経営」の効率化に重点を置いています。
業種・職種を問わず、直感的に操作できるシンプルなUIで、誰でも簡単にナレッジを投稿・閲覧できます。疑問は「Q&A」に、自ら発信するナレッジは「Wiki」に投稿する仕組みになっており、豊富なテンプレートからの投稿やAI解析による自動タグ付けも可能です。
無料デモは最大10人まで招待できるため、複数のチームメンバーで利用してみるとよいでしょう。
提供元 | any株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 4,000社以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
2.Confluence
Confluence(コンフルエンス)は、アトラシアン社が提供するナレッジマネジメントツールです。IT企業を中心に世界中で広く利用されており、導入実績は75,000社を突破しています。
プロジェクト管理や戦略計画、製品要件、ミーティング議事録など、目的や用途に合わせて豊富なテンプレートが用意されており、簡単にドキュメントを作成できるのが特徴です。また、リアルタイムでの共同編集やコメントの追加、メンバーへの通知も可能なため、チームコラボレーションの活性化にも役立ちます。
10人まで無料利用できるフリープランが用意されているため、まずは小規模なチームから導入してみるのもよいでしょう。
提供元 | Atlassian Pty Ltd |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 年間一括払い
■ 月額払い
|
導入実績 | 75,000社以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
3.sai*reco
sai*reco(サイレコ)とは、株式会社アクティブ アンド カンパニーが提供するタレントマネジメントツールです。従業員の職務経歴や実績、適性検査での結果など、人事データを一元管理します。
蓄積した人事データの分析結果は、求める人物像の立案や人材育成に役立てられます。システム上で過去と現在の組織図を確認できるため、人事異動のシミュレーションも可能です。適性を反映した人員配置によって、生産性向上や組織力強化につなげられます。
また、人事評価や入退社の手続きなど、工数のかかる業務をシステム上で完結できる点も魅力です。14日間の無料トライアルが用意されており、機能や操作感を試してから導入可否を検討できます。
提供元 | 株式会社アクティブ アンド カンパニー |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 220円~/月/1名あたり |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
4.スキルノート
スキルノートは、株式会社Skillnoteが提供するスキル管理ツールです。製造業に特化したスキル管理ノウハウをベースに、現場の運用に合わせたサービス設計がなされているのが特徴です。
従業員のスキルや資格、教育訓練記録などを一元管理し、人材育成や配置、技術力強化に活用できます。また、研修企画の立案や対象者選定、受講者リストの作成などの業務を一括管理できるため、教育・研修運営の効率化にも役立ちます。
また、スキル体系の構築から運用設計までサポートしてくれるなど、導入・活用支援が充実しているのも魅力です。導入前に実際の画面や操作感を確認したい場合は、無料オンラインデモを利用してみましょう。
提供元 | 株式会社Skillnote |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 150社以上 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
5.スキルナビ
スキルナビは、株式会社ワン・オー・ワンが提供するタレントマネジメントツールで、スキルの管理と評価に重点を置いているのが特徴です。従業員一人ひとりのスキルや保有資格、職務経歴などのさまざまなデータを分析し、人事評価や人員配置に活用できます。
人事評価は360°評価をはじめ、さまざまな評価手法に対応可能です。スキルアップを目指す従業員に対しては、研修の受講状況や試験の結果などをあわせて管理できます。また、サポート体制が充実しており、初期設定や画面設定の代行を依頼できます。
提供元 | 株式会社ワン・オー・ワン |
初期費用 | 0円 |
料金プラン | 40,000円~/月 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
6.Trello
Trello(トレロ)は、アトラシアン社が提供するプロジェクト管理ツールです。直感的にタスクの管理・可視化ができるかんばん方式を採用しており、シンプルな操作性が特徴です。
Trelloでは、ボード上ですべてのタスクを整理し、担当者やタスク内容、期限などを記載したカードを作成します。作成したカードを「作業中」や「完了」などのステータスごとに設定されたリスト上で移動させることで、作業の進捗を一目で把握できます。
さらに、PREMIUMプラン以上であれば、タイムラインやカレンダー、ダッシュボードなどのビューも利用でき、さまざまな角度からプロジェクトの状況を確認することが可能です。
提供元 | Atlassian Pty Ltd |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | ■月払い
■年払い
|
導入実績 | 200万以上のチーム |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
7.Redmine
Redmine(レッドマイン)は、ファーエンドテクノロジー株式会社が提供するプロジェクト管理ツールです。オープンソース型のため、ライセンス費用や月額基本料金は発生しません。プログラミング知識に精通した人材が社内にいれば、自由にカスタマイズも可能です。
タスク内容はチケット単位で管理され、期日や担当者、進捗状況を設定できます。チケットに登録された内容を基に、日々の作業進捗をガントチャートで管理します。
また、プロジェクト管理・タスク管理以外にも、顧客からの問い合わせ管理や社内のナレッジ共有、サーバー運用記録といったさまざまな業務で活用可能です。
提供元 | ファーエンドテクノロジー株式会社 |
初期費用 | 0円 |
料金プラン | 0円 ※クラウド版は別途料金が発生 |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
8.Asana
Asanaは、Asana, Inc.が提供するワークマネジメントツールです。かんばんボードの作成によって、作業の進捗状況をリアルタイムで把握できます。かんばんカードにはタスク内容や担当者、期日などを記載し、ステータスに応じて移動します。
ドラッグ&ドロップでカードを移動できるため、大きな負担はかかりません。オートメーションを活用すれば、タスクの割り当てを自動化できます。事前にルールを設定しておけば、GmailやOutlookなどで作成したタスクの割り当ても可能です。
また、Asana Intelligenceを活用すれば、メンバー一人ひとりにかかっている作業負荷を可視化できます。AIによる高精度分析によって、配置転換やスケジュール調整など、チームのリソースを正確に汲み取った判断をマネージャーは下せます。
提供元 | Asana, Inc. |
初期費用 | 0円 |
料金プラン | ■年間払い
■ 月額払い
|
導入実績 | 100万以上のチーム |
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
マネジメントツールを選ぶポイント
ここまでおすすめのマネジメントツールに関して紹介してきました。しかし、はじめてマネジメントツールを導入する場合、どのような点に注意すべきか分からないという方もいるでしょう。
マネジメントツールを選ぶ際は、3つのポイントを意識することが重要です。
ポイントの内容を一つひとつみていきましょう。
自社の導入目的や環境に適しているか
マネジメントツールには大きく分けて6つの種類があり、目的や求めている機能によって選ぶべきツールは変わってきます。そのため、マネジメントツールを導入する際は、事前に導入目的や期待するメリットを明確にしなければなりません。
たとえば、ナレッジの共有に課題がある場合は、ナレッジマネジメントツールを導入することで業務の属人化防止や従業員のスキルアップなどの効果が期待できます。また、現場のマネジメントを改善したい場合は、ピープルマネジメントツールを導入することで、目標管理・1on1ミーティング・フィードバックなどのイベントを効果的におこなえます。
また、自社の環境に適しているかも重要なポイントです。たとえばテレワークが中心となっている企業では、チャットやメッセージ、オンラインミーティングなどのコミュニケーションツールとの連携が可能なツールが向いているでしょう。
▷マネジメントに向いている人とは?スキルがある人の特徴やスキルを身につけるコツ
直感で操作しやすいデザインか
マネジメントツールを選ぶ際は、直感的に操作できるデザインのものを選びましょう。複雑なツールだと慣れるまでに時間がかかってしまい、かえって作業効率が低下したり、導入時の教育コストがかさんだりするおそれがあります。
また、せっかくマネジメントツールを導入してもメンバー全員が使いこなせなければ、正しく活用されず、期待した効果やメリットが得られません。したがって、ITツールに苦手意識のある従業員でもスムーズに使えるような、シンプルなツールを選ぶのが望ましいといえます。
費用とパフォーマンスが見合っているか
費用とパフォーマンスが見合っているかも、マネジメントツールを選ぶうえで重要なポイントです。
マネジメントツールはあくまで管理業務をサポートするものであり、すぐに売上アップや利益率改善といった効果が得られるものではありません。そのため、あまり高コストなツールを導入すると、収益悪化の要因となるおそれがあります。
マネジメントツールは多機能であるほど費用が高くなる傾向があるため、予算と必要な機能を照らし合わせたうえで、自社に合ったツールを選ぶことが大切です。さらに、長期的に利用することを踏まえ、事業の拡大や従業員数の増加も見越してコストを試算しておくとよいでしょう。
▷マネジメントスキルとは?身につけ方や高める方法を解説
マネジメントツールの導入により得られるメリット
マネジメントツールの導入によって得られるメリットは2点あります。
業務の可視化により情報共有がしやすい
マネジメントツールを導入することで、組織全体の業務や従業員に関する情報を可視化できます。
たとえば、プロジェクト管理ツールを導入すれば、各メンバーのタスクの内容や進捗をリアルタイムで確認できます。また、タレントマネジメントツールを導入すれば、従業員の実績やスキル、保有資格などを一元管理することが可能です。
これらの業務状況や従業員の特性を可視化することで、チーム内や組織での情報共有がしやすい環境が構築されます。それにより、業務の効率化や適切な人員配置・育成、マネジメントが可能となり、企業全体の生産性向上にもつながるでしょう。
社内コミュニケーションの活性化につながる
マネジメントツールを導入することで、タスクの進捗状況やナレッジ、他の従業員の情報などが確認・共有できるため、社内のコミュニケーションが活性化します。
従業員同士が頻繁に声をかけあうようになることで、対応もれや認識のズレに伴うトラブルの防止につながります。また、マネジメントツールのなかにはタスクの追加やナレッジの更新をメンバーに通知できたり、チャットやオンラインミーティングなどのツールと連携できたりするものもあるため、コミュニケーションの円滑化にも役立つでしょう。
特に近年はテレワークの普及や働き方の多様化により、対面でやりとりする機会が減っていることから、コミュニケーションに課題を感じている企業も少なくありません。マネジメントツールの導入により従業員の相互理解が深まり、協力しあえる体制ができることで、組織へのエンゲージメント向上やモチベーション向上などの効果も期待できます。
▷マネジメントの種類一覧|必要なスキルや役割・ポイントを解説!
自社の目的や課題に適したマネジメントツールを導入しよう
マネジメントツールにはさまざまな種類があり、用途によって適したツールは異なります。また、搭載されている機能や得られる効果もさまざまであるため、導入する際は自社の目的や課題を洗い出したうえで選定することが大切です。
本記事で紹介したおすすめのマネジメントツールや選び方のポイントなどを参考に、自社に合ったツールを導入し、企業全体の生産性を高めていきましょう。
組織・マネジメントの記事をもっと読む
-
ご相談・ご質問は下記ボタンのフォームからお問い合わせください。
お問い合わせはこちら