SDGsにおける環境問題に関する4つの目標|課題や取り組みについて解説!

最終更新日時:2023/04/12

SDGs

環境問題とSDGs

人類にとって普遍的な課題となっている環境問題。そのような中、SDGsによって解決に向けた重要な目標が提言されました。本記事では、SDGsの掲げる環境問題に関する4つの目標について、環境問題の現状や日本企業の取り組み事例など併せて解説していきます。

SDGsにおける環境問題解決の重要性

SDGsとは、2015年の国連総会により採択された持続可能な開発目標で17の目標が掲げられています。それぞれの目標は密接につながっているため、掲げられた目標や概念を理解していくためには、構造的な目標の把握が必要です。

SDGsの概念を構造的に表したのが、レジリエンス研究所所長のヨハン・ロックスとローム博士によって考案された、「SDGsウエディングケーキモデル」です。SDGsウエディングケーキモデルでは、経済・社会・生物圏の3階層に目標が分類されています。その土台となっているのが「生物圏」であり、環境問題はここに分類されます。

SDGsウエディングケーキモデルの構造によると、生物環境のキーワードは環境問題と気候変動です。環境問題や気候変動を解決しなければ、経済や社会問題の解決は難しいといえます。

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SDGsの課題となる環境問題の現状

SDGsでも、さまざまな課題解決の根本と考えられているのが地球の環境問題です。ここでは、環境問題の現状を解説していきます。

地球温暖化

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次報告書によると、陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、1880年から2012年の期間で約0.85℃上昇しています。また直近30年の各10年間は、どの10年間よりも高温を記録していると報告されています。

さらに有効な対策を講じない場合、2081年〜2100年の世界の平均気温は2.6℃上昇し、平均海面水位も最大82cm上昇するという予測です。

温室効果ガス

2019年に世界で排出された温室効果ガスは約335億トンといわれています。国別に確認すると上位5カ国は、中国・アメリカ・インド・ロシア・日本です。地球温暖化の具体的な目標が示されたのは、2015年に開かれた「国連気候変動枠組条約締約国会議」にて合意された「パリ協定」です。

パリ協定では、各国が実現すべき温室効果ガスの削減目標数値も発表されました。パリ協定を受けて日本でも温室効果ガスの削減に着手しており、2021年には「地球温暖化対策計画」を閣議決定し、2030年度までに温室効果ガスの46%削減を目指すことなどを表明しています。

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SDGsの掲げる環境問題に関する4つの目標

SDGsが掲げる17の目標のなかで、環境に関わる目標は4つあります。ここでは、4つの目標をそれぞれ解説します。

6.安全な水とトイレを世界中に

地球環境や生き物にとって必要な水について、「人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」ことが目標です。

「2030年までに全ての人々が安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成すること」など、6つのターゲットが定められています。2030年までに、開発途上国での水や衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力などの拡大や、地域コミュニティの参加支援の強化なども目標に掲げられています。

13.気候変動に具体的な対策を

「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」ことを掲げた目標です。「全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する」など3つのターゲットが定められています。

また2020年までにUNFCCCで緑の気候基金を本格始動させることや、気候変動関連の効果的な計画の策定と管理能力のメカニズム推進も掲げられています。

14.海の豊かさを守ろう

「海洋と海上資源を持続可能な開発に向けて保全し利用する」ための目標です。「2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する」など7つのターゲットが定められています。

国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施して、海洋及び海洋資源の保全や持続可能な利用の強化なども実施目標です。

15.陸の豊かさも守ろう

「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処。そして土地の劣化の阻止・回復、生物多様性の損失を阻止する」ことが目標です。

「2020年までに国際協定の下での義務に則って、森林・湿地・山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する」など9つのターゲットが定められています。また生物多様性と生態系の保全などのための資金増額や、保護種の密漁や違法な取引に対処する世界的な支援強化などの目標も掲げられています。

SDGsで目指す持続可能な社会に向けて必要な取り組み

SDGsとは、2015年の国連サミットにより採択された持続可能な開発目標で、2030年の目標達成が設定されています。ここではSDGsで目指す持続可能な社会に向けて、私たちがやるべき必要な取り組みを解説します。

大量消費社会からの脱却

大量消費社会からの脱却は、気候変動への対策です。私たちが大量消費することで企業がより生産活動を行うため、石油や電気・ガスなどのエネルギーが大量に消費されます。

化石燃料を消費することは、地中深くに貯蔵されている二酸化炭素を大気にばらまくことにもつながります。そのため、私たちが大量消費を抑制すれば、温室効果ガスの抑制にも期待できるでしょう。一人ひとりが意識すると大きな変化になることを理解して、生活スタイルを見直してみてください。

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脱炭素社会の実現

脱炭素社会の実現に向けて、日本政府は2020年に「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という、カーボンニュートラルを目指す宣言です。

また個人でできる取り組みも、「脱酸素ポータル」というホームページ内で紹介しています。食品ロスをなくすことや、CO2を多く排出するガソリン車での移動を控えることなどが具体的な対策です。またゴミの排出量を削減したり、マイ箸・マイバック活動などが個人でできる取り組みとされています。誰でもできる取り組みも多いため、脱炭素社会に向けて意識してみましょう。

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再生可能エネルギーの導入拡大

太陽光や風力・バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入拡大も、私たちにできる取り組みのひとつです。日本政府も再生可能エネルギーの導入拡大は、エネルギー安全保障の強化や低炭素社会の実現に必要だと考えて普及を推進しています。

なかでも再生可能エネルギーは、私たちがエネルギー供給に参加することで普及の後押しになります。蓄電池や太陽光パネル設置などのコスト面で問題点はあるものの、今後新たなエネルギー源となることを意識する必要があるでしょう。

森林の保護

国連森林フォーラムが中心となり、関係各国や国際機関と連携する森林の保護活動が国際的な取り組みです。

日本国内でもグリーン購入法を整備し、持続可能な森林経営を阻む違法伐採の措置や、天然林など森林の保護などが行われています。また、コミュニティ・フォレスト活動を間接的に支援する活動なども積極的に取り組んでいます。

途上国への資金面での支援

SDGsの17番目に設定されているのが、「パートナーシップで目標を達成しよう」です。17の目標には19のターゲットが掲げられていて、資金や技術などの手段別に7グループに分けられています。途上国は貧しく、SDGsの目標達成には先進国からの援助が必要です。

SDGsのターゲットに設定されているとおり、途上国への援助は資金だけに限りません。ODAを有効に使うなど効果的な援助を行っていくことが、今後も求められています。

SDGsが企業になぜ必要なのか?注目された背景や企業にもたらす効果

SDGsの目標達成に向けて取り組む日本企業の事例

SDGsの目標達成に向けて、日本の大手企業では環境に配慮した取り組みが行われています。ここでは、代表的な3社の取り組みを確認します。

東日本電信電話株式会社(NTT東日本)

「NTT東日本グループ環境目標2030」を掲げ、デジタルコンテンツ化でCO2排出量の削減を目指しています。

また太陽光発電システムを利用した自然エネルギーの発電・利用や、業務車両を100%EV化するなどの取り組みも行われているのが特徴です。その中で、約8,000台の業務車両を休日に社員に提供するカーシェアリングなども実施しています。

日本航空株式会社(JAL)

2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す」目標が定められ、バイオジェット燃料の活用や省エネ機材への移行などの取り組みに着手しています。またコンテナを軽量化し積載重量の軽減で、消費燃料を抑える工夫も行っています。

日本マクドナルド株式会社

日本マクドナルドでは、店舗と物流で省エネ活動を行っています。たとえば店舗にLED照明を導入し、デマンド監視装置を設置し無駄な電力使用量の低減をしています。

物流では、環境負荷の少ないモーダルシフトに切り替えるなどの取り組みも日本マクドナルドの特徴です。

【解説】SDGsの面白い取り組みまとめ!ユニークな事例を厳選して紹介

【解説】企業がSDGsに取り組むメリット・デメリットとは?

SDGsの掲げる環境問題に関する4つの目標を押さえておこう

本記事では、SDGsにおける環境問題を解説しました。SDGsとは持続可能な開発目標で、17の目標が掲げられています。

それぞれの目標は密接につながっており、すべての土台となる環境問題に関する目標へのアプローチは、世界中の最重要事項ともいえるでしょう。SDGsが掲げる4つの目標を意識して、自分たちでできることから始めてみてください。

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