ロジカルシンキングのフレームワーク一覧|問題解決のコツや種類について

2023/12/13 2023/12/13

業務効率化・業務改善

ロジカルシンキングのフレームワーク

ロジカルシンキングは論理的思考とも呼ばれ、物事を体系的に考える力と矛盾がないように説明することをいいます。ロジカルシンキングを効率よく進めるには、フレームワークを活用するのがおすすめです。本記事では、ロジカルシンキングの基本的な考え方やフレームワークの種類、ビジネスシーンでの活用事例などを紹介します。

ロジカルシンキング(論理的思考)の定義とは?

ロジカルシンキングは、ある物事について筋道を立てて整理し、矛盾や破綻がないように論理的に考えて結論を出す思考方法です。

ビジネスシーンでよく使われている言葉のひとつですが、実は統一された定義はありません。ロジカルシンキングを身につけることで、物事を順序だてて話すことができるようになり、職場での効果的なコミュニケーションや問題解決能力の向上に役立ちます。

ロジカルシンキングとは?意味や鍛え方・構成要素を簡単に解説

ロジカルシンキングの基本的な考え方

ロジカルシンキングの基本的な考え方には、演繹法と帰納法の2つがあります。ここでは、それぞれの考え方について見ていきましょう。

演繹法

演繹法(えんえきほう)は、一般論やルールといったすでに知っている情報と新しい情報を組み合わせて結論を導き出す考え方です。

特定の物事を一般論に当てはめて考えていくため、複雑なテーマであっても自然な流れで結論付けることができます。ただし、前提そのものが間違っていると誤った方向に結論が導かれてしまうため注意が必要です。

帰納法

帰納法は、複数の事象を挙げて共通点を洗い出し、そこから結論を導き出す考え方です。前提となる事象の数が多いほど問題の本質にたどり着きやすくなるため、できるだけ多くの事象を挙げていくことが大切です。

ただし、それによって導き出された結論が必ずしも正しいとは限りません。そのため特定の物事の確実性の度合いなどを導き出すときなどに用いるのが有効です。

ロジカルシンキングのフレームワーク一覧

ここからは、ロジカルシンキングを効果的に行うためのフレームワークを紹介していきます。

So What?/Why So?

「So What?/Why So?」は、問題と課題について「So What?(だからなに?)」「Why So?(それはなぜ?)」と問うことで、因果関係があるかについて確認していく手法です。「So What?」は、提案や発見の重要性を問い、その意味や影響を明確にします。

「Why So?」は、So What?で出された要素が妥当であるかを検証していく作業です。ビジネスでのプレゼンテーションや議論において、これらの問いかけによって提案の妥当性を評価し、より深い理解や合意形成に役立てることができます。

なぜなぜ分析

なぜなぜ分析は、問題の根本原因を突き止めるために「なぜ?」という質問を繰り返す手法です。このフレームワークでは、分析対象となる事象を明確に設定していくことから始まります。

次に、挙げられた事象の根本原因を突き止めていき、それに応じて解決策を考えていくというステップで進めていくのが特徴です。ビジネスの現場では、プロジェクトの遅延や品質の問題など、複雑な問題を解決する際に有効です。この分析を通じて、問題の本質を理解し、より効果的な解決策を見つけることができます。

MECE

MECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)は、重複や漏れがないよう情報を整理していくフレームワークです。この手法では、問題や課題を明確に分割し、それぞれが重なり合わないように整理します。

同時に、関連するすべての要素を網羅することを目指すのが特徴です。新商品を企画する際など、複雑で膨大な課題を整理する際に活用されます。

MECE(ミーシー)とは?論理的思考法のフレームワークを具体例をわかりやすく解説

ロジックツリー

ロジックツリーは、複雑な問題を分解し、その要素を体系的に整理するフレームワークです。この手法では、主要な問題点から始めて、それをより小さな要因に分割し、各要因がどのように関連しているかを視覚的に表現します。

ビジネスの問題解決や意思決定を行う場合に、問題の全体像を把握し、各要素がどのように全体に影響を与えるかを明確にするのに役立ちます。これにより、問題や課題に関する論理関係を社内で共有したり、解決策を進めるうえでの優先順位を決めるのに役立つでしょう。

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ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、主張とその根拠となる情報をピラミッド状の図にまとめていくフレームワークです。この手法では、最も重要な結論やメッセージを先に提示し、その後にその根拠や詳細なデータを配置していきます。

ビジネスのプレゼンテーションやレポート作成に活用することで、聞き手は重要なポイントをすぐに理解できます。また、誰かに説明する以外に、自身の思考を整理する際にも有効な手法です。

ブレインライティング

ブレインライティングは、創造的な発想を促進する手法で、アイデアを書き出すことに重点を置いたフレームワークです。参加者が自分の考えやアイデアを書き留め、最後に他のメンバーと共有します。

この手法では、アイデアを書くシートを回覧板のように回していくのが特徴です。アイデア出しの手法としてよく知られるブレインストーミングとは異なり、大勢の前では発言しにくい人も気軽に意見を出すことができるのがメリットです。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、市場や競合他社の状況を視覚的に分析するツールです。まずはじめに、自社の商品・サービスの特徴など、購買決定要因となる要素を挙げていきます。

次に、洗い出された要素のなかからとくに重要な要素を抽出していき、自社と競合他社の商品・サービスを比較します。ビジネス戦略の策定やマーケティング計画に活用することで、競争優位性を把握したり、効果的な戦略を立てることが可能です。

ECRS

ECRSは「Eliminate(排除)・Combine(結合)・Rearrange(再配置)・Simplify(単純化)」という単語の頭文字を並べた言葉で、業務効率化を図る際に用いられるフレームワークです。まずはじめに、業務上不必要な要素を排除し、関連するタスクを結合して効率を高めます。

次に、作業の順序や配置を再検討し、最後にプロセスをよりシンプルにする方法を検討していきます。これにより業務の効率化が実現するだけでなく、コスト削減や属人化の防止など、ビジネスの運用改善や生産性向上に役立つでしょう。

ECRSの原則とは?業務改善フレームワークの活用メリットや成功事例を解説

PDCA

PDCAは「Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)」の4つのプロセスを繰り返し、継続的な改善を促進するフレームワークです。この手法では、まず目標や方法を計画し、その後実際に行動を起こします。次に実施した活動の効果を評価し、必要に応じて改善策を施します。業界や業種問わずプロジェクト管理や品質向上の取り組みで利用され、ビジネスパーソンにとっては馴染みのあるフレームワークのひとつです。

PDCAを繰り返していくことで、目標が明確になり、やるべきことに集中しやすくなります。また、目標と結果との乖離が明らかになるため、どのような行動で改善していけばよいかを考えるのにも役立つでしょう。

PDCAとは?サイクルを回す意味や具体例・失敗する原因をわかりやすく解説

GROWモデル

GROWモデルは、目標達成や問題解決をサポートするコーチング手法です。このフレームワークは「Goal(目標)・Reality/Resource(現状/資源)・Options(選択肢)・Will(実行意志)」の4つのステップから成ります。まず、達成したい目標を明確に設定し、現在の状況を評価します。次に、目標達成のためのさまざまな選択肢を探ります。

このとき、目標達成に必要な資源を考えることも大切です。そして最後に、具体的な行動計画を立てます。ビジネスのコーチングやチームビルディングに活用することで、個人やチームの潜在能力を引き出し、目標に向かって前進するためのサポートを行うことができます。

ロジカルシンキングの活用事例

ロジカルシンキングがビジネスの現場でどのように活用されるか、実際の事例を紹介します。

営業や商談

営業や商談の場面でロジカルシンキングを活用することで、効果的なコミュニケーションにつながります。

また、顧客のニーズや問題点を明確に理解し、それに基づいて製品やサービスのメリットを論理的に展開することが可能です。顧客の懸念や疑問に対して根拠に基づいた回答を提供することで、信頼性を高め、商談の成功率を向上させることができるでしょう。

業務改善

ロジカルシンキングは業務改善を行う場面にも有効です。業務の流れを分析し、非効率な業務や問題点を論理的に特定します。その後、データや事実に基づき、改善策を策定し実行に移します。ロジカルシンキングによって、業務プロセスの無駄を削減することで、生産性の向上が実現できるでしょう。

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マネジメント

マネジメントにロジカルシンキングを活用することで、明確な目標設定や効率的なリソース配分、有効な意思決定を行えるようになります。マネージャーはチームの課題を客観的に分析し、戦略的なアプローチを策定できるでしょう。

また、チームメンバーへの明確な指示とフィードバックを通じて、組織の目標達成に向けて全員を導くことが可能になります。

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ロジカルシンキングを鍛える方法

一見難しいと思われがちなロジカルシンキングですが、基本的な知識を学ぶことで思考法を身に付けることが可能です。ここでは、ロジカルシンキングのスキルを向上させるための実践的な方法を紹介します。

本やWebから情報をインプットする

ロジカルシンキングの技術を磨くためには、本やWebなどを活用するのがおすすめです。本は入門向けのものから上級者向けのものまであり、自身のレベルに沿って学んでいくことができます。

最初は、気軽に情報収集が行えるWeb記事などを読んで基本について学んでいくのもよいでしょう。ただし、Web上で公開されている記事には正確でない情報が含まれる場合もあるため、鵜吞みにせず参考程度にとどめるようにしてください。

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研修や講座に参加する

ロジカルシンキングのスキルを効率的に向上させたい場合は、研修や講座に参加してみるのもよいでしょう。1日で完結するものから、数か月間受講するものなど、さまざまな研修・講座が実施されています。通うのが難しい場合は、オンラインで受講できる講座がおすすめです。

これらの教育プログラムでは、論理的思考の基本原則や実践的なテクニックを学ぶことができます。また、他の参加者とのディスカッションやグループ活動を通じて、異なる視点からのフィードバックを得ることができるのもメリットのひとつです。

日常業務で経験を積む

ロジカルシンキングを鍛えるには、日常業務で積極的に経験を積むことが重要です。実際の業務の中で遭遇するさまざまな問題や課題を、論理的に分析し、解決策を導き出すことでスキルを向上できます。

具体的には、会議での議論の進行や報告書の作成、プロジェクトの計画立案などの場面で論理的な思考を意識的に取り入れていくとよいでしょう。

フレームワークを活用してロジカルシンキングの力を高めよう

ロジカルシンキングは、ビジネスにおける意思決定や問題解決の鍵となります。今回紹介した考え方やフレームワークを活用することで、論理的思考をより効果的に行うことが可能です。

これらの手法を日々の業務や自己学習で実践していくことにより、論理的な判断力やコミュニケーション能力を大きく向上させることができます。ロジカルシンキングのスキルを習得し、ビジネスパーソンとしての成長やキャリアアップに役立てていきましょう。

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