マンダラートとは?目標達成や業務改善に役立てるメリットや作り方

記事更新日:2022/06/28

業務効率化・業務改善

マンダラーとを作成するマス目の紙

目標達成に有効なツール「マンダラート」をご存じでしょうか。メジャーリーガーの大谷翔平選手が高校時代に活用していた手法で、ビジネスシーンでの業務改善にも効果的です。本記事では、マンダラートとはどういうツールなのか、活用するメリットなどについて解説していきます。

大谷翔平も活用している?マンダラートとは

マンダラートとは、仏教に由来する「曼荼羅模様(マンダラ模様)」と、「アート」を組み合わせた造語で、Excelや紙に曼荼羅模様のような「9×9」のマス目を作り、アイデアを書き込むことで、思考の整理や拡大を図る手法です。

マンダラートはビジネスシーンにおいて、目標達成のためのフレームワークとして活用したり、思考を深めるためのツールとしても役立ちます。

2021年にMLBのアメリカンリーグで年間MVPを獲得した大谷翔平選手が、花巻東高校時代にマンダラートを活用していたことが報道され話題になりました。大谷翔平選手はマンダラートに、将来の自分の姿や夢に対する思考を整理してどのように実行するのかまとめています。

実際に、大谷翔平選手が記載したマンダラートを紹介していきます。

体のケア サプリメントを飲む FSQ
90kg
インステップ改善 体幹強化 軸をぶらさない 角度をつける 上からボールをたたく リストの強化
柔軟性 体づくり RSQ
130kg
リリースポイントの安定 コントロール 不安をなくす 力まない キレ 下半身主導
スタミナ 可動域 食事
夜7杯
朝3杯
下肢の強化 体を開かない メンタルコントロールをする ボールを前でリリース 回転数アップ 可動域
はっきりとした目標、目的を持つ 一喜一憂しない 頭は冷静に心は熱く 体づくり コントロール キレ 軸でまわる 下肢の強化 体重増加
ピンチに強い メンタル 雰囲気に流されない メンタル ドラ1

8球団

スピード160km/h 体幹強化 スピード160km/h 肩周りの強化
波をつくらない 勝利への執念 仲間を思いやる心 人間性 変化球 可動域 ライナーキャッチボール ピッチングを増やす
感性 愛される人間 計画性 あいさつ ゴミ拾い 部屋そうじ カウントボールを増やす フォーク完成 スライダーのキレ
思いやり 人間性 感謝 道具を大切に使う 審判さんへの態度 遅く落差のあるカーブ 変化球 左打者への決め球
礼儀 信頼される人間 継続力 プラス思考 応援される人間になる 本を読む ストレートと同じフォームで投げる ストライクからボールに投げるコントロール 奥行をイメージ

マンダラートは上の表のように、1つの目標と8つの関連語句を含めた81個の実行施策がリストアップされる形となります。

マンダラートを作成するときは、できるだけ具体的に、かつ目標は今の自分よりも高めに書き込むことがポイントです。

マンダラートとマトリックス法の違い

目標達成のためのアイデア発想法の1つに、「マトリックス法」があります。マトリックス法もマンダラートと同様に、マス目を利用した思考法です。

マトリックス法はマンダラートと違い、縦軸と横軸の2つの軸を使用して作成します。

マトリックス法は「現状分析」と「課題解決」に使用され、アップル社の創設者であるスティーブ・ジョブズも、マトリックス法を用いて製品戦略の思考を整理していました。

マトリックス法を作成する際、対象を大雑把にせずできるだけ明確にすることが大切です。

以下に、現状分析と課題解決に用いるマトリックス法を見ていきましょう。まずは、現状分析に使用するマトリックス法について、アップル社の例を確認します。

一般消費者 プロ
デスクトップ iMac Power Mac
ポータブル iBook Power Book

スティーブ・ジョブズの場合、「4事象マトリックス」(2×2)と呼ばれる図を使用していました。現在のアップル社の原点となるマトリックス法です。

続いて、課題解決に向けて用いる一般的なマトリックス法です。

重要度と緊急度のマトリクス

ビジネスシーンにおいて、1度は上のX型マトリックス法を見たことがあるという人も多いでしょう。

業務改善提案やタスクをこなすうえで何から手をつければいいかわからない時に、X型のマトリックス法を活用すれば、やるべき順番が明確になり効率性がアップします。

目標達成のためにマンダラートを活用する6つのメリット

実際にマンダラートを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。以下の6つにまとめたので紹介していきます。

  1. 簡単で使いやすい
  2. 分析しやすい
  3. アイデアを増やしやすい
  4. 目標を明確にできる
  5. 新たな発見がある
  6. 共有しやすい

1.簡単で使いやすい

マンダラートは、複雑に考える必要もなく、簡単に使いやすいアイデア発想法です。

マンダラートを活用すると、短時間に多くのアウトプットができるため、フレームワークに詳しい人でなくても使用できます。実際、大谷翔平選手もマンダラートを高校生時代に取り入れていました。

マス目に記入していく際、要素が重複しても気にせず、まずは全ての項目を埋めてみることが大事です。そうすることで施策や課題感などが可視化され、今後のアクションへと繋げやすくなります。

2.分析しやすい

マンダラートを使用することで、自分の目標を3つの視点から分析しやすくなります。

3つの視点とは「虫の目」「魚の目」「鳥の目」のことで、物事を分析する際の比喩表現としてビジネスで使用されています。

  • 虫の目:ミクロ的視点
  • 鳥の目:マクロ的視点
  • 魚の目:全体の繋がりを見極める視点

マンダラートを活用すると自分の目標を多角的に分析できるうえに、新たな課題を発見できるなど、アイデアを生み出すことに繋がります。

3.アイデアを増やしやすい

マンダラートはアイデアを増やす際に効果があります。マンダラートを作成する際にはある程度機械的にマスを埋めていくため、順序立てて、短時間でアイデアをアウトプットすることができます。

最初は81マス全て埋めるのに苦労しますが、繰り返すことで徐々に創造力も向上していくでしょう。これまでは思い浮かべることがなかったアイデアを生み出せるようになり、解決策が見つかったり、次のアクションを起こしやすくなります。

4.目標を明確にできる

マンダラートを使用することで、目標を明確にできます。すべきことが細分化されるため情報の整理ができた状態で、ゴールに向け、実行すべき中間目標も定められます。

たとえば、スポーツで優れた成績を出すためには、基礎体力の向上や競技に特化した技術の向上が欠かせません。メディアサイトの運営であれば、アクセス数を増やすための検索エンジン最適化が必要となります。

具体的に施策が決まっていない状態では、目標達成に向けて何をすべきかわかりません。仮に進めたとしても、明確化されず曖昧なため施策が二転三転するでしょう。

マンダラートを活用すれば、目標とアクションが言語化されるので、無駄のない効率的な取り組みに繋がります。

5.新たな発見がある

マンダラートでアイデアをアウトプットすることで、今まで気づけなかった新たな発見ができます。

細かく掘り下げることで、目標を達成するための問題や課題の「抜け落ち」や「漏れ」を防げます。マスを埋めるために思考を深めたり、場合によっては複数のメンバーで議論することで、アイデアのブラッシュアップが期待できるでしょう。

マンダラートは思考を整理するのに最適なフレームワークであり、同時に視野を広げることで新たな発見に繋がる手法でもあります。

ビジネス課題に対する解決策や手段、実行するための効果的なプロセスの分析にも役立つでしょう。

6.共有しやすい

マンダラートは、組織内での知恵や知識を共有する際にも有効な手法です。マンダラートを導入すると、実績をあげている優秀な社員やベテランの考え方や知恵を共有できます。

たとえば、ハイパフォーマーや多くのノウハウを持つベテラン層と、新人や若手社員が一緒にマンダラートを作成すれば、思考法やアイデアの共有が可能になります。

経験値が低く実績のない社員にとっては、新たな視点や施策を学習する良い機会になるはずです。

マンダラートで知恵や知識を共有して可視化することで、メンバーのスキルや知識が強化され、組織力の底上げも期待できるでしょう。

マンダラートの作り方を3ステップで解説

ここからは、マンダラートの作り方や書き方を解説していきます。マンダラートは基本の書き方を押さえることで、無理なく作成できるでしょう。

作成までの流れを3つのステップに分けて紹介していきます。

  1. 目標を設定する
  2. 関連テーマを8マスに書き出す
  3. 関連テーマをもとに8つずつアイデアを出していく

1.目標を設定する

はじめに縦3マスと横3マスの正方形のマスを作成して、中心にはメインの目標を設定します。

アイデア アイデア アイデア
アイデア 目標 アイデア
アイアイデアデア アイデア アイデア

中心のマスには「今後達成したい目標」や「深掘りしたいテーマ」を記載すると良いでしょう。

いわゆるゴール地点なので、自分が理想としている姿や企業やチームが達成すべき数値目標などが入ります。

たとえば、以下のように中央のマスを埋めると良いでしょう。

  • SEOで売上を〇倍にする
  • 業績を〇倍にする
  • 営業成績で1位を取る

2.関連テーマを8マスに書き出す

関連A 関連D 関連F
関連B 目標 関連G
関連C 関連E 関連H

中央のマスを埋めたら、周りにある8マスに関連した語句をアウトプットします。

関連語句に悩んでしまい手が止まるかもしれませんが、正解や不正解はありません。メインテーマから派生するイメージを自分なりに書き出していきましょう。

3.関連テーマをもとに8つずつアイデアを出していく

メインテーマの周りに記載した関連語句を中心に新しくシートを作成して、周りに関連するワードを記入していきます。

アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア
アイデア 関連A アイデア アイデア 関連D アイデア アイデア 関連F アイデア
アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア
アイデア アイデア アイデア 関連A 関連D 関連F アイデア アイデア アイデア
アイデア 関連B アイデア 関連B 目標 関連G アイデア 関連G アイデア
アイデア アイデア アイデア 関連C 関連E 関連H アイデア アイデア アイデア
アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア
アイデア 関連C アイデア アイデア 関連E アイデア アイデア 関連H アイデア
アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア アイデア

この手順を繰り返すことで、9マスのシートが合計9つ作成され、メインテーマと8つの関連語句を含めて、合計81のマスが全て埋まります。

マンダラートを作る際の6つのポイント

マンダラートを作るうえで、押さえておくべきポイントを6つ紹介していきます。

1.できるだけ具体的に目標設定する

中心に設定する目標(メインテーマ)は、大雑把でも問題ありません。ただし、中心の周囲8マスにある関連語句とその8つを中心に据えた新しいシートはできるだけ具体的に記入することが大切です。

なぜなら、最終的に具体的な行動ができるように落とし込まないと、マンダラートを使う意味がなくなるためです。ビジネスシーンでマンダラートを導入する場合には、具体的な数値やアクションを記載することで、方向性や進捗状況が確認しやすくなります。

2.81マス全て埋める

マンダラートを実践する際、重要なのが81マス全てを埋めることです。

81マス埋められない場合、十分に考えたり議論をしたことにならず、仮に実践したとしても中途半端な結果となりマンダラートの効果を発揮できません。創造力を向上させるためにも、81マス全てを埋めることが重要です。

なお、アイデアや施策が多い場合には無理に81マスで終わらせず、マスを増やしてマンダラートを発展させるやり方もあります。

3.目標は「定量化」して明確に

マンダラートのマスを埋める際、目標は定量的に数値化できるような項目にすると、より精度の高いマンダラートシートが完成します。

ビジネスで応用する場合には、「SEO記事を毎週10本投稿する」や「メルマガを週に2回配信する」といった明瞭な内容にするのがポイントです。

大谷翔平選手の場合、「スピード160km/h」の球速や「FSQ90kg」「RSQ130kg」などの筋トレの重量などが該当します。

4.達成できる目標を設定する

マンダラートの中央のマスには、できるだけ達成可能な目標を設定します。現状の自分から近いものを設定することで、達成後のイメージが想像しやすくマスをスムーズに埋められます。「何のための目標なのか」「本当に達成したいのか」といった視点で考えることが大切です。

ムリな目標設定をしてしまうと、モチベーションが低下してしまい、継続が困難となります。

継続できないとマンダラートを実践した意味がないので、現状の自分から近い目標を設定するようにしましょう。

5.類似したキーワードがないか確認する

全てのマスを埋めた後、シートの中で似ている施策やアイデア、キーワードがないか確認しましょう。思考に類似性があることで、実行する施策に偏りが発生する恐れもあります。

中央のマスの周囲にある8マスに記入したキーワードで類似がある場合、別のキーワードに変更することで、類似しているキーワードの効果が薄れるのを防止します。

ただし、メイン目標と周囲の8マス以外の、実践すべき施策やアイデアに類似性や重複があっても変更する必要はありません。

いくつか似たようなキーワードが出てきた場合、その施策やアイデアは優先して取り組むべき課題だからです。重要度に応じて優先順位を付けることで、効率的に目標を達成しやすくなります。

6.期限を設けて動く

設定した目標に対して、期限を設けて動くことで成果に繋がります。目標を決めたからには「いつまでに」を決めないと、始められない人がほとんどです。

達成するしないに限らず、期限は必ず設定しておくことをおすすめします。

マンダラートを活用するときの注意点について

マンダラートの作成で注意すべきなのは、目標を設定したもののアイデアが思い浮かばず記入できないケースや、あまり関連性のないワードで埋めてしまうケースです。

マンダラートは「81マス全て埋める」と解説しましたが、関連語句が案出できずに無理矢理に書き出すと、場合によっては内容や効果が薄いマンダラートシートとなる可能性があります。

内容が薄くなる場合、メイン目標の変更や目標の周囲にある8マスの関連語句の変更が必要です。

アイデアが思い浮かばず袋小路にはまらないように、「メインテーマの再考」や「関連語句の見直し」なども考慮しながら柔軟に進めていきましょう。

業務改善にマンダラートが有効な理由は?

マンダラートは具体的な改善点を可視化して共有できるため、業務改善においても有効な手法です。

マンダラートの作成でテーマやキーワードを案出する過程で、業務の改善点や課題を洗い出すことができ、具体的な対策を練ることも可能となります。

また、思考を深めることで、すでに可視化されている問題だけでなく気づけていない問題を発見できる場合もあります。

最終的な目標だけでなく中間目標も設定しやすいことから、進捗や達成状況を確認しながら実行できるのもマンダラートの特徴のひとつです。

プロセスや課題を可視化し、チームで共有することで、より効率的な業務改善策を講じることができるでしょう。

マンダラートを活用して業務の生産性向上に繋げよう

マンダラートはアイデアのアウトプットや業務改善において役立ちます。また知識やノウハウも共有できるため、組織力の底上げも可能です。

Excelや紙とペンなどがあれば簡単に導入できるフレームワークなので、業務改善や生産性向上を実現するために活用を検討してみましょう。

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