人材不足・人手不足の原因とは?解決策や解消した事例を紹介!

2023/07/21 2023/07/25

組織・マネジメント

人材不足・人手不足の原因

年々深刻化を増す、「人手不足・人材不足」。さまざまな業種で問題となっていますが、なぜ人手不足・人材不足は起こるのでしょうか。本記事では、人手不足・人材不足の意味や違いを押さえ、その原因や現状、影響にせまり、解決策や解消した事例を紹介します。

人手不足とは?

人手不足とは、企業の事業を運営するために必要な働き手の人数が足りていない状態を指す言葉です。特定の業務やプロジェクトにおいて、作業量が多い場合やニーズが急増した場合に発生します。

企業の人手不足が深刻化すると、1人あたりの負担が増えてしまいます。これによって生産性が低下し、結果的にサービスの質が落ちてしまうのです。

この状態を放置すると従業員が疲弊すると離職率が上がり、その穴を埋めるために1人あたりの負担がさらに増えてしまうという悪循環に陥ってしまいます。

人材不足とは?

人材不足とは、業務の遂行に必要な専門知識・スキルをもった人材が足りていない状態を表す言葉です。

企業が事業を継続するためには、利益を生み出す従業員の存在が欠かせません。そのうえで利益を効果的に生み出す場合、営業職や企画職など、それぞれの業務の遂行力をもった人材を集めることが重要です。

この職種単位のポジションに適した人材を集められない状態を、人材不足と呼びます。

企業の事業領域によっては、高度な知識・スキルを求められるポジションや、免許制の職種も存在します。これらのポジションは特に人材不足に陥りやすいため、注意が必要です。

人手不足・人材不足の違い

人材不足と人手不足は、どちらも人が足りていない状態を指す言葉ですが、細かな意味が異なります。

人材不足は特定の知識やスキルをもった人材が不足している状態を指すのに対し、人手不足は労働者の数が不足している状態を指す言葉です。

人数が揃えば解決する人手不足に対して、人材不足は人数と能力どちらの条件も満たす必要があります。

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人手不足・人材不足の現状

日本における人手不足・人材不足の問題を把握するためには、現状を知ることが大切です。ここでは人手不足・人材不足の現状について解説します。

人手不足の現状

企業の人手不足状況を示す調査(帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2023年4月)」)からは、人手不足の厳しい現状がうかがえます。これによると正社員の人手不足企業の割合は51.4%、非正社員は30.7%と、2012年の調査開始以来最高水準の高い値となりました。

業種別にみていくと、正社員においてもっとも人手不足の割合が高いのは、旅館・ホテル業です。DXによるデジタルシフトでニーズが急増している情報サービス業、メンテナンス・警備・検査業と続きます。

一方非正社員における人手不足の割合は、飲食店業・旅館・ホテル業・飲食料品小売業の順に高い結果となりました。

地域別では、関東(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)、中部(愛知県、岐阜県、三重県)、関西(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)の三大都市圏と地方エリアを比較した場合、地方エリアのほうが人手不足を感じる企業が多いことが明らかになっています。(厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析-人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-」)

[出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2023 年 4 月)」]
[出典:厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析-人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-」]

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人材不足の現状

経済産業省がまとめた「2017年版 中小企業白書」によると企業は、高度な専門性をもって事業活動をリードする「中核人材」と、中核人材の指揮を受けて事業活動をサポートする「労働人材」ともに不足している傾向にあります。

そのうえで部門ごとの人材不足の状況をみていくと、製造業で成長・拡大フェーズ・安定・維持フェーズにある中小企業ではともに、以下のポジションの人材に不足感が強いことが明らかになっています。

  • 研究開発・設計
  • 営業・販売・サービス
  • 生産・運搬のポジション

一方で非製造業の成長・拡大フェーズにある中小企業では「営業・販売・サービス」を筆頭に「経営企画」、「内部管理」の順で不足を強く感じていました。安定・維持フェーズの中小企業では相対的に人材の不足感は弱まっていますが、「営業・販売・サービス」の領域で不足しているとの回答が高くなっています。

[出典:経済産業省「2017年版 中小企業白書」]

人手不足・人材不足が起こる原因

企業において、人手不足や人材不足が発生する背景には、多くの原因が考えられます。ここでは主な5つの原因について解説します。

少子化・高齢化が続いているため

日本の出生数は、第一次ベビーブーム(1947年〜1949年)にピークを迎え、以降は減少傾向にあります。このような少子化傾向に加えて、平均寿命が延びたことにより高齢化が進行し、2007年には超高齢社会(高齢化率が21%を超えた状態)に突入しました。

少子化・高齢化により、労働力の中核となる生産年齢人口(15歳〜64歳)も減少していることから、人手不足・人材不足が起きやすくなっているのです。

特に日本の生産年齢人口は2020年時点で59.5%と、世界平均の65.2%を下回っており、人手不足・人材不足が深刻な状態となっています。

[出典:内閣府「令和4年版高齢社会白書」]
[出典:内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」]

1人あたりの労働生産性が低いため

日本は諸外国と比較して、1人あたりの労働生産性(労働に対して得られる成果)が低いといわれています。

労働生産性における2021年の国際比較では、OECD加盟国(全38か国)のなかで日本は29位を記録しました。

[出典:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2022」]

このことから、成果を出すために多くの人材・人手への需要が高まり、供給が追い付かない状態になっていると考えられます。

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採用のミスマッチが発生しているため

人手不足・人材不足は、採用のミスマッチが原因ともいわれています。これはスキルや条件の希望が、企業と求職者の間でかみ合わないことにより起こる問題です。

採用のミスマッチは需給のバランスを崩し、人手・人材の不足と過剰を引き起こします。この人手・人材の過不足を表す経済指標が、有効求人倍率(求職者1人あたりに対する求人数の割合)です。

有効求人倍率は1以上で売り手市場、1未満で買い手市場になります。本来であれば、すべての職業の有効求人倍率が1前後で推移することが理想です。

しかし、現状として有効求人倍率が5を超える職業や、1を大きく下回る職業があり、採用にミスマッチが生じていることがわかります。このことから、一部の職業では慢性的な人手不足が発生していると見て取れるのです。

業種有効求人倍率(倍)
建設・採掘従事者5.54
サービス職業従事者2.56
輸送・機械運転従事者2.22
職業計(全体)1.17

[出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年5月分)について」]

業務のIT化・DX化が進んでいるため

近年は人手不足を補うために、特定の業務にAIやIoTといったテクノロジーを取り入れ、業務プロセスを整えるIT化・DX化が進んでいます。

一方で、AIやIoTなどの高度な技術を効果的に扱えるIT人材が不足しており、十分な成果を得られていない状況です。

IT人材の不足数は年々増加傾向にあり、2030年には最大で79万人が不足する見込みであるといわれています。特に大企業と比べて中小企業のIT化・DX化は遅れているため、人材不足の問題をクリアしにくい状況であるといえるでしょう。

[出典:みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査」]
[出典:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」]

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働き方に対する価値観が多様化したため

働き方に対する価値観の多様化が進んだことも、人手不足や人材不足の原因の一つです。働き方や雇用スタイルの多様化が進んだことにより、現代の求職者には仕事よりもプライベートに重心を置く人が増えています。

結果として、働き方改革が進んでいない中小企業や、業務特性上不規則な労働時間となってしまう職種では、人手不足・人材不足がより深刻な傾向にあるのです。

企業は、人手不足・人材不足の解消のためにも、社会の変化に対応し、柔軟な働き方を尊重する環境を整備することが急務となっています。

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人手不足・人材不足による影響

人手不足・人材不足に陥ると、企業の経営・現場にはどのような影響が出るのでしょうか。ここでは企業の経営・現場が受ける主な影響を3つ紹介します。

1人あたりの労働時間が増加する

人手不足・人材不足が解消されない場合、業務が多忙化し、1人あたりの労働時間が増加します。これによって生まれるのが、残業時間の増加と休暇取得数の減少です。

これらの事象が起こると、従業員の心身にダメージを与えやすく、以下のようなさまざまなリスクを誘発する可能性を秘めています。

  • 働きがいやモチベーションの低下
  • 人間関係や職場の雰囲気の悪化
  • メンタルヘルスの悪化
  • 労働災害・事故の発生

上記は離職率の増加だけでなく、企業としての社会的信用を失うことにもなりかねません。

知識・ノウハウの蓄積・継承が困難になる

人手不足・人材不足が続くと、企業内での知識・ノウハウの蓄積・継承がうまく進みません。この背景には知識やノウハウの蓄積に時間かけられない、知識やノウハウを継承する社員がそもそもいないなどの問題があります。

また、先輩社員が退職する際に、後任者に十分な指導ができず、企業内での知識・ノウハウを失ってしまうケースもあるでしょう。

知識やノウハウは、企業の成長や競争力の源泉です。そのため、知識やノウハウを蓄積・継承がうまく進まないと、企業の競争力の低下により、経済的な損失を招くリスクがあります。

現状の維持・新規事業への参入が困難になる

企業が人手不足・人材不足になると、事業活動に大きな影響を受けます。

既存事業では必要な労働力を十分に確保できなくなり、業務遅延を回避するために残業が増加するでしょう。すると、労働環境の悪化から生産性の低下を引き起こし、サービス品質の低下につながる可能性があります。これにより現状の維持が難しくなり、事業所の閉鎖や営業時間の短縮など、事業の縮小につながる可能性もゼロではありません。

人手不足に起因し、事業の維持がままならなくなったことによる「人手不足倒産」も増加しています。人手不足倒産は、2023年上半期に110件を記録しました。これは年半期ベースで2013年から始まった統計において、過去10年で最多の記録です。

また、新規事業への参入においても、人手不足・人材不足は大きな障害となります。新たな市場・分野への進出には、専門性をもった人材が必要ですが、必要な人材の確保が難しくなるでしょう。これにより、新規事業の立ち上げが阻害され、競争力の低下が生じる可能性があります。

企業には人手不足・人材不足が長期化しないための対策が必要です。

[出典:帝国データバンク「全国企業倒産集計2023年上半期報」]

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人手不足・人材不足に陥りやすい企業の特徴

人手不足・人材不足になりやすいのは、特定の業種やポジションに限った話ではありません。慢性的な人手不足・人材不足に陥りやすい企業には、いくつかの特徴があります。

労働環境・条件が悪い

1つ目は、従業員に課している業務内容と、労働環境・条件が釣り合っていないケースです。いわゆる割に合わない仕事と認識されやすい業務状況を放置すると、採用率・離職率ともに悪化するリスクが高まります。

これは業務量と給与が釣り合うように調整すれば解決するほど、簡単な問題でもありません。職場の人間関係や成長支援、メンタルヘルス対策や働きがいの創出など、さまざまな要素が関係してきます。

人手不足・人材不足にならないためにも、労働環境や条件を総合的に見直すことが重要です。

業務効率化を推進していない

2つ目は、ITツールの導入や業務プロセスの見直しなど、業務効率化が進んでいないケースです。具体的には業務の重複や無駄を認識していない、業務の改善自体に取り組んでいないというような職場が当てはまるでしょう。

このような状態では、従業員が多くの時間を単純作業や非効率的な業務に費やすことになり、生産性が下がるためにモチベーションを保てない従業員の離職が増えます。

また、旧来の業務様式にこだわっている企業は求職者からも魅力的に映りません。従業員は出ていくのに新しい人は集まらず、結果として人手不足・人材不足に陥りやすくなるのです。

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評価の基準・制度が整っていない

3つ目は、評価の基準・制度が整っておらず、公平性・透明性を担保できていないケースです。このような状態では、従業員が自身の能力や成果が適切に評価されているかがわからず、モチベーションを維持できません。

自身の能力や成果が適切に評価されていないと従業員が感じてしまうと、業務の優先順位や成果に対する意識が希薄化し、生産性の低下や業績の悪化につながるリスクもあります。

従業員の離職を防ぐ意味でも、公平かつ適正な評価の基準・制度を整えることが重要です。

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人手不足・人材不足の解決策

人手不足・人材不足を解消するには、さまざまな方法を検討し、自社に合った方法を取り入れることが重要です。ここでは主な解決策を6つ紹介します。

労働環境や条件・評価制度を見直す

人手不足・人材不足を解消するうえで重要なのは、労働環境や条件・評価制度を見直し、従業員の定着率を上げることです。

柔軟な勤務形態やテレワークの導入、福利厚生の充実などは、ワークライフバランスの向上や働き方の多様性を促進します。これにより従業員の満足度が向上し、定着率の改善が期待できるでしょう。

また、評価制度を改善し、従業員が自身の価値を認識しやすい環境を整えることも忘れてはいけません。評価の基準や方法の公平性や透明性を担保することは、従業員の働きがい創出にもつながります。

さらに、副業を解禁することで、従業員のスキルアップ支援に加え、他社の優秀な人材を引き入れることも可能です。

雇用・採用方法を変える

既存の雇用・採用方法にしばられず、幅広い手法を取り入れるのも、人手不足・人材不足の解消において重要なポイントです。

業務内容によっては、正社員以外の雇用形態でも対応できるものもあるでしょう。そのような場合にパート・アルバイトや業務委託での人材採用ができると、人手不足・人材不足に陥るリスクが下がります。

また、近年はハローワークや求人広告以外にも、さまざまな採用手法が生まれており、それらを活用するのも有効です。

手法概要
アルムナイ採用転職や起業などで自社を退職した社員を再び雇用する手法
リファラル採用自社の従業員や社外の取引先から人材を紹介してもらう手法
ダイレクトリクルーティング企業が求職者に対して直接アプローチする手法

IT人材を育成する

IT人材の育成をし、業務効率化の促進に取り組むのも、人手不足・人材不足の解決策として有効です。

AIなどのデジタル技術を取り入れることで、従来は人手で行われていた業務を自動化・高度化でき、生産性や業務品質の向上が期待できます。

具体的なデジタル技術の活用例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • RPAによるデータの転記・照合の自動化
  • チャットボットによる問い合わせ対応の自動化
  • IoTによる点検不備や仕分けミスの防止
  • RFIDタグによるレジ業務の無人化
  • データ分析による意思決定の支援

このような業務の自動化・高度化の推進にはIT人材が不可欠です。IT人材は慢性的に不足していることから育成を検討しましょう。

デジタル人材とは?必要なスキル・担う役割・育成や採用のポイントを解説

業務を効率化する

デジタル技術の採用以外にも、業務を効率化する術はあります。具体的には業務プロセス内のムリ・ムダ・ムラという非効率な要素を洗い出し、以前よりも業務の負荷を下げるという方法です。

非効率性が改善されると、業務にかかっている余計なコストや工数を削減できます。

業務は定期的な見直しをおこなうことで効率化されていくものです。長期的に同じ手法で処理している業務があれば、積極的に非効率な要素の特定と効率化をおこないましょう。

業務効率化の正しい進め方とは?得られる効果や注意すペきポイントを解説

女性・高齢者が活躍できる環境を整える

女性や高齢者が活躍できる環境を整えることで、人手不足・人材不足はより解消しやすくなります。この環境整備において必要となる要素が、ワークライフバランスの推進とポジションの創出です。

ワークライフバランスの推進では、長時間労働の抑制やテレワークによる働き方の制約解除、育児・介護支援などに取り組むとよいでしょう。これらを通じて、どのようなライフステージでも仕事とプライベートを両立しやすい環境を整えます。

ポジションの創出では、柔軟な働き方ができる、高齢者の豊富なノウハウを活かせる業務を検討することが重要です。適切なポジションを用意することで、人手不足・人材不足を補いながら、社内にノウハウを蓄積できるでしょう。

ワークライフバランスとは?定義やメリット・使い方や取り組み事例を解説

外国人を雇用する

国内の生産年齢人口が減っていることを考慮すると、外国人の雇用を推し進めるのも選択肢のひとつです。

異なる文化や価値観をもつ外国人労働者の存在により、人手不足・人材不足が補われるだけでなく、新しいアイデアやビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

外国人労働者の特徴として、多言語や異文化の理解に長けていることが挙げられます。ビジネスのグローバル展開が一般化し、かつインバウンド需要が高い日本にとって、外国人労働者の存在はプラスに働く場面が多いといえるでしょう。

人手不足・人材不足の解消事例

人手不足・人材不足の影響や解決策は理解したものの、他社がどのような取り組みをおこなっているのか気になる方も多いでしょう。ここでは人手不足・人材不足の解消事例として、4社の取り組みを紹介します。

ウィンナック株式会社(現アクロナイネン株式会社)

二輪、産業用機械などの部品を製造するアクロナイネン株式会社は、従業員の定着率の悪さに悩まされており、生産性の改善や技術継承に課題を抱えていました。

そこで同社が取り組んだのが、労働環境を改善するための社員課の設置です。経営層とのコミュニケーションを創出するだけでなく、福利厚生の見直しや障がい者雇用に対するサポート体制の強化を行いました。

これらの取り組みにより、同社の定着率は大幅に向上し、生産性の改善や業績拡大に寄与しました。

[出典:経済産業省「中小企業・小規模事業者の人手不足対応事例集(平成29年6月13日更新)」]

エイベックス株式会社

自動車関連部品や建設機械部品を製造するエイベックス株式会社は、入社10年未満の従業員が9割を占める状況であり、離職率が高まっていました。

同社が状況を改善するために取り組んだのが、採用方針の刷新と各種制度の見直しです。採用面では、女性の活躍が難しいという製造業のイメージを払拭すべく、文系・理系、性別や国籍にしばられず、多様な人材を受け入れる方針を打ち出しました。

加えて、研修制度では入社1年未満の従業員を対象に教育日を設定し、業務の理解やスキルの習得を促進しました。

また、残業削減の仕組みの構築や時短勤務制度の新設などにより、ワークライフバランスを強化したことで、離職率の改善や女性の採用増加を実現しています。

[出典:経済産業省「中小企業・小規模事業者の人手不足対応事例集(平成29年6月13日更新)」]

興南設計株式会社

プラントや構造物の設計、製品開発をおこなう興南設計株式会社の課題は、海外進出における人材採用でした。

課題解決として同社が取り組んだのが、各国の大学との連携と国庫補助事業の活用です。

各国の大学との連携においては、インドネシアのバンドン工科大学機械工学科の学生を対象に、奨学金制度を実施しました。これをきっかけに、タイやベトナムの大学とも関係構築をおこない、卒業生の採用を実現しています。

また、国庫補助事業を活用して外国人社員に対する研修を強化しつつ、異なる文化・考え方に寄り添うことに注力しました。

これらの取り組みの結果、同社はタイやインドネシアに海外法人を設立し、技術者の育成にも成功しています。

[出典:経済産業省「中小企業・小規模事業者の人手不足対応事例集(平成29年6月13日更新)」]

株式会社オハラ

食品製販業やOEM事業を展開する株式会社オハラは、季節食品への対応や商品の需要拡大などが原因で人手不足に悩まされていました。

同社の課題解決方法は、早朝の時短勤務制度の採用と新聞チラシの活用です。

工場の稼働時間を延ばすうえで、同社は早朝の時短勤務制度を導入しました。加えて、早朝の働き方に適した人材に60歳以上の高齢者を挙げ、ターゲット層が購読する新聞の折込チラシで求人募集をおこなうことで、多数の応募を獲得しました。

これにより、同社は人手不足を解消するだけでなく、労働意欲の高い高齢者の存在が若手社員の模範になり、社内の活性化にも寄与しています。

[出典:経済産業省「中小企業・小規模事業者の人手不足対応事例集(平成29年6月13日更新)」]

自社に最適の方法で人手不足・人材不足を解消しよう

世界的にみて高齢化の進行が早く、1人あたりの労働生産性が低い日本にとって、人手不足・人材不足は深刻な問題です。

人手不足・人材不足に陥った状態を放置していると、従業員の負担が増加し、生産性の低下や業績の悪化につながるリスクもあります。

人手不足・人材不足を解消するためには、働き方改革による多様な人材の受け入れ体制の整備や、幅広い手法による採用活動の強化が効果的です。

本記事を参考に、人手不足・人材不足を解消に向けて、自社に合ったやり方を試してみてください。

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