テレワークで集中できない原因と集中するための対策9選を紹介

最終更新日時:2022/05/24

テレワーク

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テレワークが急速に普及する中で、自宅での仕事になかなか集中できず、やる気が起きないといった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、テレワークに集中できない原因と対策、ちょっとしたコツをご紹介します。企業が講じるべき対応策もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

テレワークに集中できない7つの理由や原因

自宅やそのほかのオフィス外でのテレワークに集中できない場合、以下の7つのような理由や原因があると考えられます。

  1. 子どもなど家族の影響を受ける
  2. 他の物や音に気がいく
  3. 規則正しい生活をしていない
  4. 休憩と業務の線引きが曖昧
  5. テレワークのための環境づくりが不十分
  6. 仕事とプライベートの切り替えができていない
  7. 人目がなくモチベーションダウンしてしまう

1.子どもなど家族の影響を受ける

家族が同居している場合、生活音などが気になってテレワークに集中できないことがあります。

特に、小さな子どもがいるご家庭では、泣き声やおもちゃなどの物音といった生活音を抑えたり、「仕事中は話しかけない」といったルールを理解させるのは困難です。そのため、特に「集中力を保つ」ことが難しくなってしまいます。

2.他の物や音に気がいく

テレワーク中に他の物や音に気を取られてしまい、集中できないこともあります。その理由は、オフィスとは違い、自宅には仕事に関係のない物が点在しているからです。

仕事で使うデスクに漫画や雑誌、読みかけの本が置かれている、あるいは、ついついテレビをつけたまま仕事をしてたり、家事に気がとられてしまったりといった仕事に適した環境が整っていないケースは、テレワークの生産性を低下させてしまう最たる例といえるでしょう。

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3.規則正しい生活をしていない

生活リズムの乱れは、集中力にも影響を及ぼします。特に、フレックスタイム制のテレワークを実施している企業においては、始業・終業の時刻を、社員の自己管理にある程度委ねることになるでしょう。

しかし、なかには自己管理が徹底できずに、ダラダラと働いてしまったり、夜中の労働が常態化してしまう社員も現れます。このような不規則な生活が、集中力を低下させる原因となることがあります。

4.休憩と業務の線引きが曖昧

オフィス勤務では、「周りの目」に対する意識から、間食や雑談といった、業務の合間のリフレッシュも、無意識的に適度な量と回数にとどまっていたかと思います。

しかしテレワークでは、この周囲の目がないため、休憩と仕事の線引きが曖昧になってしまい、ついズルズルと休憩時間を延ばしてしまったり、間食の回数が増えてしまったりします。このような業務の中断は、適度であればいいリフレッシュになりますが、度を越すと生産性を低下させる要因となります。

5.テレワークのための環境づくりが不十分

テレワークのための環境づくりができていないと、集中して仕事をするのは困難です。オフィスでは仕事に適したデスクやチェアが用意されています。

しかし自宅では、高さや座り心地など、長時間のデスクワークには向かないデスクやチェアを使わざるを得ないことも多いのではないでしょうか。さらには、住環境上、仕事専用の部屋が準備できないケースも珍しくはありません。

このような環境での作業は、仕事に集中できないだけでなく。腰痛や肩こりといった体調不良にもつながります。

6.仕事とプライベートの切り替えができていない

自宅で仕事をすると、プライベートと仕事、オンオフの切り替えができないこともあるでしょう。当然ですが、自宅は、そもそも日常生活を送り、くつろぐための空間でもあります。

特に、新型コロナウイルス感染症対策として、急遽テレワークをすることになった場合などは、仕事専用のスペースを確保することが難しく、環境が整わないことがあります。

7.人目がなくモチベーションダウンしてしまう

先にお伝えした通り、基本的に一人で仕事をすることが多いテレワークには「周囲の目」がありません。

また、社員同士など他者とのコミュニケーションも減ってしまうことや、周囲の勤務状況がわからず、仕事のモチベーションを保てないという人もいます。

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テレワークで集中するための対策法9選

テレワークでは、集中するための環境づくりにおいて、多少の工夫が必要となります。

ここでは、テレワークでの仕事に集中するための効果的な対策を9つご紹介します。

1.規則正しい生活を送る

テレワークでも集中力を高めるには、規則正しい生活を送るように心がけましょう。不規則な生活リズムを正すには、以下のポイントを意識してください。

  • 始業・終業の時刻を厳守する
  • 十分な時間と良質な睡眠を心がける
  • 決まった時間に起床し、朝日を浴びる
  • 出社時と同じタイムスケジュールで過ごす

睡眠は時間だけでなく質も重要です。就寝前の「スマホいじり」などは、なるべく避け、熟睡できる環境を整えましょう。

さらに、起床後には朝日を浴びるように心がけてください。人は朝日を浴びることで、精神の安定や脳の働きに深く関わるセロトニンという脳内物質を分泌しやすくなるといわれています。このセロトニンの分泌により、集中力を高める効果も期待できるのです。

そしてテレワークでも、休憩などは出社時と同じタイムスケジュールを過ごすことで、効果的かつ効率的に集中する習慣が身につきます。

2.快適なビジネス環境を作る

テレワークにおける快適なビジネス環境づくりも重要です。そこでまずは、普段作業しているデスクやデスク周辺が整理され、仕事と関係のないものが置かれていないかチェックしてみましょう。雑誌や漫画、趣味のものといった仕事に必要ないものが視界に入る場合は、置き場所を見直します。

仕事専用のデスクやチェアの準備、モニターの購入などは、デスクワークに適した環境づくりの上で、有効な対策であることは確かですが、コストや住環境などの個々の事情もあるはずです。できることから始めるようにしてください。

3.部屋着から着替える

テレワークで集中力を高めるには、部屋着と仕事着を区別し、仕事前は、必ず着替えて身だしなみを整えることも効果的です。

このような行動習慣が、仕事へのスイッチとなり、オンオフの切り替えに大いに役立つことがあります。

4.ToDoリストを作る

ToDoリストの作成も、テレワークでの集中力や生産性の維持に役立ちます。ホワイトボードやメモ帳、タスク管理ツールなどを活用し、1日のタスクを洗い出し、それぞれの作業時間を見積もった上でリスト化していきます。

やるべきことと作業時間の2点を意識しながら仕事をすることで、業務効率が向上します。

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5.仕事中のルールを設ける

仕事中にも家族が家にいるという方は、テレワーク時のルールを話し合い、家族の協力を仰ぐことも必要です。ルールの例としては、「就業時間中はむやみに話しかけない」「ワークスペースには立ち入らない」「テレビや音楽などの音に配慮する」などが挙げられます。

あくまで「仕事中」であることを家族にも理解してもらい、できる限り集中できる環境づくりに協力してもらいましょう。

6.チャットなどでコミュニケーションを取る

テレワークでは、意識してコミュニケーションを取るようにすることも大切です。特に、1人暮らしの方は、テレワークによる日々のコミュニケーション不足が、孤立感や孤独感を招き、大きなストレスとなってしまう場合があります。

このようなストレスは、仕事へのエンゲージメントやモチベーションの低下をも引き起こす場合があります。

チャットツールなど、メールや電話よりも気軽に会話ができるツールなども活用しつつ、日々のコミュニケーションを活性化していきましょう。

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7.音楽を流す

人によっては、音楽がモチベーションや集中力を高めるのに効果的な場合もあります。

静かすぎたり、家族の生活音が気になったりして集中力が続かない場合は、お気に入りの音楽をかけたり、作業用BGMを流したりするといいでしょう。気分が切り替わり、仕事にも前向きに取り組めるようになります。

8.ストレッチや散歩でリフレッシュ

テレワークの場合、通勤もなく、社内の移動などもないため、必然的に長時間のデスクワーク、座り姿勢が続くことになります。

そのため、リフレッシュする時間を意識的に取り入れるのも良いでしょう。リフレッシュの方法としては、業務の合間の短時間のストレッチや散歩などがおすすめです。

9.タスク管理ツールを使う

チーム全体でテレワーク中の業務効率を上げるには、タスク管理ツールの使用も効果的と言えるでしょう。タスク管理ツールとは、各人のタスク量や進捗状況などが手軽に更新でき、かつ簡単に共有できるツールのことです。

今、誰が、どんな作業をしているのかがメンバーに共有されるため、勤務状況が可視化されるだけでなく、業務の自己管理に役立てることも可能です。

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テレワークで集中力を高めるコツはある?

テレワークにおいて集中力を高めるには、以下のようなコツがあります。それぞれを詳しく解説していきましょう。

5分スイッチを使う

集中するきっかけづくりとして、「5分スイッチ」を試してみるのはどうでしょうか。

「5分スイッチ」とは、やる気が起きなかったとしても、まず5分間は、他のことを気にせず、決めた作業のみをやってみることです。このときは、必ずタイマーなどをセットし、時間を測るようにしてください。

5分という時間制限を設けることで、自然に集中力が高まるだけでなく、制限時間後も集中力が維持できるようであれば、そのまま業務を続けると良いでしょう。この方法は、始業時の「オン」への切り替えにも役立ちます。

もし5分間すら集中できないようであれば、リフレッシュしてから仕事をしてみましょう。

数字を入れた目標を定める

テレワークの業務効率を上げるには、定量的な目標を定める方法も効果的です。定量的な目標とは、「30分以内に資料をまとめる」「今日は指示書を5件作成する」などの、「数字」を明確にした目標です。

このような定量的目標は、達成・未達成が明確になるため、目的意識とスピード感を持った業務ができるようになります。そのため日々のToDoリストを作成する際にも、意識すると良いでしょう。

「自分はいつまでにこれを完了させる」と周りに伝える

程よい緊張感や業務効率の改善や生産性にも好影響を及ぼします。

そのため、周囲に目標を共有し、「達成できなくても問題ない」という気持ちの緩みを引き締めることも効果的といえるでしょう。このような共有は、日々のコミュニケーションの活性化にもつながります。

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どうしてもテレワークに集中できない人はどうする?

ここまでご紹介した対策を取り入れてもテレワークに集中できない場合は、可能であれば仕事環境を変えてみましょう。環境が変わるだけで気分が切り替わり、仕事スイッチをオンにすることができる可能性もあります。

例えば、火曜日と木曜日は、コワーキングスペースやカフェで作業するといった「マイルール」により、仕事にメリハリをつける方法もあります。いずれにせよ、テレワークは集中できるよう工夫する「自助努力」が必要であることを忘れないようにしましょう。

テレワークで企業が取り組むべきこと

テレワークにおける業務の改善は、社員自身の努力や工夫だけでなく、企業によるサポートも重要です。ここでは企業における支援や施策について解説します。

テレワーク環境整備のための支援を実施

シェアオフィスやサテライトオフィスの設置は、自宅での仕事環境を整えることが難しい社員の課題解決において、有効な施策の一つとなります。しかし、このようなオフィスの設置は、コストも必要となり、すぐには対応できないケースも多いでしょう。

その際は、フレックスタイム制を導入することで、家庭になんらかの事情を抱える社員も「集中しやすい時間」を工夫しつつ働くことが可能になります。

パソコンなどの必要な機器を貸与

パソコンなどの仕事に最低限必要となる機器は、セキュリティの面を考慮し、私用のパソコンなどを使用するのではなく、会社が貸与するのが最善です。

そのほかにも、デスクやチェア、モニターといった、仕事環境を整える目的での物品購入に関しては、社員ばかりに負担を強いるのではなく、支援制度を設けるなどのサポートをすることで、企業側も業務効率の改善に協力して取り組むことが大切です。

従業員の評価方法の見直し

テレワークでは従業員の評価方法を見直しましょう。オフィスでの勤務とは異なり、テレワークでは勤務状況を直接確認することはできません。

そのため、勤務態度といった定性的な評価が不明瞭であったり、定量的な評価のみに偏ってしまったりなど、社員が評価を不公平だと感じてしまい、不満を抱くことがあります。

そのため、これまでの評価基準を見直し、テレワークにおける新たな評価制度を設けるようにしましょう。大切なのは、評価する側とされる側の「何を」「どのように」評価するのかという理解と認識を一致させることです。

テレワークにおける評価方法には、その前提として、日報の提出、各個人の目標設定、定期的な面談の実施といった、さまざまな取り組みが挙げられます。自社に合った方法を選択し、評価基準の明確化を目指しましょう。

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テレワークに集中できない時はまず対策法を実践

テレワークで集中できない原因は、環境や不規則な生活、モチベーションの低下などさまざまです。

集中できないからといって、効率の悪い作業を続けるのではなく、まずは自己管理の一環として、今回ご紹介した対策も参考にしつつ、改善に向けた努力をしましょう。

また、企業側も社員が快適にテレワークができるよう支援する必要があります。支援制度の充実だけでなく、テレワークにおけるコミュニケーションの活性化などは、企業文化を変えていくための全社をあげた取り組みが求められる場合もあります。

社員がどんな課題を抱えているのかを明確にしながら、ぜひ自社に合った対策や支援を実践してください。

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