CRMの誕生から発展の歴史を解説!顧客管理の重要性を歴史から紐解く!

2022/8/2 2022/08/02

CRM(顧客管理システム)

CRMのイメージイラスト

今やビジネスにおいてなくてはならない「CRM」。顧客管理を意味するCRMはいつどこで誕生し、どのような変遷をたどって発展してきたのでしょうか。本記事では、CRMの歴史や広まった背景、そして現代においてCRMが大切といわれる理由について詳しく解説しています。

CRMのこれまでの歴史の流れ

「Customer Relationship Management」の略であるCRMは、「顧客関係管理」を意味しています。CRMの誕生も含め、顧客管理の方法は時代の流れとともに変化してきました。ここでは、CRMの歴史についてご紹介します。

(1)1990年代前半:アメリカでCRMが誕生

CRMは、アメリカで1990年代前半に誕生し、顧客管理やビジネスに必要な概念とされました。顧客管理はビジネスを行う上で必要不可欠な手法で、この顧客管理を適切に行うことで他社との差をつけることが可能となったのです。アメリカで生まれたCRMは、その後、日本に伝わり浸透していきます。

当時、日本でも情報武装化の波が押し寄せており、お客様に関するデータをダウンロードし営業活動に利用しようとしていました。顧客の購買履歴から思考を分析し、商品の提案やキャンペーンの開催などを行っていたのです。

(2)1990年代後半:CRMブームが到来

1990年代後半になると、様々なCRMパッケージが誕生。1998年にはアンダーセン・コンサルディング(現・アクセンチュア)による「CRM-顧客はそこにいる」という書籍が注目を浴び、CRMの概念を確立させたのです。

顧客対応の中核となるのは、顧客データベースです。

  • 性別
  • 年齢
  • 住所
  • 電話番号
  • 購買履歴
  • 問い合わせ
  • クレーム内容

これらをデータ化して管理することで、お客様が求める商品をすぐに見つけることができるのです。購入商品に関する問い合わせがあった場合も、すぐに対応できるので顧客満足度の向上を目指せます。

やがて大企業の間でCRMブームが訪れました。他社に後れを取らないようにとCRMの導入が進んだものの、当時は「統合型CRM」という大規模システムであったため、本格的に活用するには時間がかかりました。

(3)2000年代:SFAと連携・統合システムへ

2000年代後半になると、それまで個別にシステム管理していたCRMが多種多様なアプリケーションと連携し、「統合化システム」として発展を遂げました。特に、営業支援システムであるSFAとCRMの連携が、大きな効果をもたらしたのです。

この時点では企業の導入に対するハードルも下がり、事業発展のサポートとして活躍する場面も増えてきます。

(4)2010年代後半:AIを利用するなど発展が進む

2010年代の後半にさしかかると、IT技術の更なる発展により、CRMにビックデータやAIの活用など様々な新要素が導入されてきます。CRMはこれまで蓄積してきた顧客データを元に、営業活動へと活かす方向で利用されるようになってきました。

進化したAIによって、CRMがこれまでの顧客データから提案してくれるような機能も搭載可能です。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンでも利用できるため、幅広い企業や業種で取り入れられています。

現在では、個人が起業するハードルも下がり、従来と比べて対応する業種も増えてきました。そうした展開にもCRMは対応しているため、増えた顧客の管理もことで効率よく行えます。

歴史から見るCRMが普及した理由

1990年代に誕生したCRMは、経営戦略の要として発展を繰り返してきました。ITの飛躍的な進化に伴い、現在では第三世代(CRM3.0)に至っています。

CRMはERP(企業資源計画)や SCRM(サプライチェーンマネジメント)とは異なり、経営戦略として誕生しました。そのため、企業や団体によってサービスが異なることを前提とし、また企業が永続的に発展することを目指したコンセプトモデルなのです。

  • CRM1.0(第一世代):SFAやMA(マーケティングオートメーション)といったシステムとの個別最適化が可能
  • CRM2.0(第二世代):CRM1.0とサブシステムを統合した統合型CRMが完成
  • CRM3.0(第三世代):現在のCRMシステムで、AI技術とインプリシットの全体最適化が叶った最終形態

発展を続けてきたCRMは経営において必須のシステムへと進化。顧客ファーストの現在において、CRMが普及するのは自然の流れです。

(1)One to Oneマーケティングの必要性が高まった

One to Oneマーケティングとは、顧客一人ひとりのニーズや購買履歴をもとに、自社製品の購入やファンを増やすことに繋げるマーケティング手法です。

新規顧客の獲得は、既存顧客を維持することの4~5倍ものコストがかかるといわれています。従って、既存客を大切にするOne to One マーケティングの手法は、さらに重要性を増しているのです。

1990年後半、大量生産・大量販売を前提とした「マスマーケティング」によって、消費経済の成熟化に合わせた対応の必要性が高まりました。マスマーケティングとは、多数の顧客を対象にしたマーケティング活動のことで、幅広い客層に対応していないと効果が得にくい手法です。

RM(リレーションシップマーケティング)とは、顧客との関係性を構築し、優良顧客へと育てていくマーケティング手法のことをいいます。RMによってリピーターの増加や顧客単価がアップし、口コミなどによる情報の拡散も見込めるでしょう。

限られた顧客をライバル企業に取られないためにも、マスマーケティングではなくOne to One マーケティングが求められる時代になってきているのです。

(2)複雑化した顧客行動を把握する必要性が出てきた

世の中には多種多様な商品があふれ、様々なアイテムをインターネットでも簡単に購入できる時代になりました。AIの進化により、購買履歴から顧客の生活スタイルや嗜好など様々なデータを入手できます。

2022年現在、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、日々の生活に費やす費用のバランスが変わったという人も少なくありません。そのため、顧客行動はさらに複雑化しており、これまで通りのマーケティングでは効果を出すことが困難になっています。

そこで顧客行動を把握・分析し、解約予備軍への効果的なアプローチを行うことや、見込み顧客の満足度を高め優良顧客へと繋げることが非常に大切とされています。

顧客データには、顧客の属性のほかに以下のような行動に関するデータがあげられます。

  • 属性データ(年齢、性別、居住地、家族構成、職業、収入など)
  • 行動データ(WEBの閲覧履歴、SNS上の行動、購買履歴〈訪問回数や滞在時間、購入した商品、購入金額〉、GPSの位置情報など)

現代においてCRM(顧客管理)が重要な理由

物があふれ、多様な購買行動が当たり前になっている現在において、商材のクオリティだけでは差別化できないのが現状です。そのため、自社の認知度をより上げる必要性が生じてきましたが、新規顧客を獲得するためにかけるコストや期間は、年々上昇傾向にあります。

新規顧客を獲得することも大切ですが、既存の顧客をリピートさせることも重要です。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレ―トが提唱した「パレートの法則」によると、企業の売上の80%は上位20%の顧客から生まれているとされます。

つまり、既存客の満足度を高めることが、売上の向上に繋がっていくといえるでしょう。既存顧客を中心としたビジネスを成功させるためには、既存顧客への気配りが重要となります。そのため、顧客管理を重要とするCRMが求められているのです。

1.営業活動の効率化

従来、顧客情報は、営業担当者がエクセルに手入力し、メールやビジネスチャットで共有する必要がありました。分析をするにも他のツールを使用し、会議の際には一から分析するなど多額の人件費やツールの費用などのコストがかかっていたのです。

しかし、CRMを導入すれば、手順を省略し業務効率の最適化が可能となります。CRMによって節約した時間を他の業務に回すことで、コストの削減とパフォーマンスの向上が実現するでしょう。

ただし、CRMも製品によって多種多様な機能があり、企業によって必要となるシステムが異なります。自社にとって優先したい機能や価格を洗い出し、気になる製品を比較検討してみましょう。

2.既存顧客の管理・フォロー体制

情報化社会が進んだことにより、消費者は簡単に情報を入手できるようになりました。そのため、顧客のニーズは多様化傾向にあります。企業が顧客の満足度を上げるためには、顧客一人ひとりが求めるものに丁寧に対応していくことが必須なのです。

顧客情報を分析することでそれぞれの顧客のニーズに合った製品やサービスの提供をすることができ、顧客満足度を高めることが可能です。その結果、購買価格の上昇にも対応でき、優良顧客の増加も期待できます。

顧客の満足度を高めるためには、ニーズの把握だけでなくフォローも大切です。問い合わせ等に対する迅速な対応も必要です。IT技術が進みコミュニケーションがスピーディーになった現在において、顧客は待つという行為をわずらわしく感じてしまうからです。

そのため、問い合わせに対してすぐに対応できるシステムが今後重要視されるでしょう。顧客情報を管理していれば、購入履歴から購入商品に関するデータをすぐに引き出せます。つまり顧客管理は、フォロー体制を構築する際にも活躍するシステムなのです。

3.データ蓄積による分析と改善

これまで得た顧客情報の蓄積によって、根拠のある経営戦略を練ることが可能です。顧客への対応を分析することで、自社のサービスの魅力点と改善点が明確化されます。

さらに顧客管理を行うことで短期・中期的な売上見込みの予想や顧客との関係性を高める施策の実施も可能です。顧客が商品を閲覧した記録を利用し、顧客のニーズに合ったサービスを提供して購買欲を高めることもできます。

これまで成約に至らなかった案件も、原因を解明することで新規案件に繋げられる可能性もあります。このように、CRMの導入によって、自社のネックとなっている部分を見直し、顧客へのアプローチ方法の改善へ進めていくことができるのです。

CRMをうまく利用して顧客管理の効率化の実現へ

CRMは時代と共に30年かけて大きく進化してきました。現在社会は物にあふれており、商品の品質だけでは差別化が難しくなってきています。そのため、顧客との良い関係性がとても重要になってくるのです。

進化を遂げたCRMシステムをうまく導入することで、顧客との関係性を高め、自社の売上アップを叶えることも可能です。また、CRMは顧客管理の効率化も叶えてくれるので、コスト削減にもなるでしょう。削減したコストを別の業務に回すことで、業務の効率化もできます。

CRM製品は多種あるので、自社が求める機能とコストのバランスを比較し、検討してみましょう。

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