請求書発行ってどの部署の仕事?経理や営業の担当者はチェック!

2022/9/7 2022/09/07

請求書発行システム

請求書発行業務のイメージ

請求書発行までのプロセスには、営業・案件担当者・経理など、部署の垣根を超えて複数の社員が関わることになるため、誰が発行すべきなのか迷ってしまうことがあります。そこでここでは、請求書発行を営業もしくは経理が行う場合のそれぞれのメリットとデメリット、効率的に行うためのフローやアイデア、おすすめのシステムを紹介しています。

請求書を発行する部署は企業によって違う?

請求書発行をどの部署で行うかは、企業によってルールが異なります。

「営業」か「経理」のどちらかが担当することが一般的ですが、大きなプロジェクトであれば、その案件を統括する部署が関連する請求書を一括して管理することもあるかもしれません。

いずれにしても、請求書の発行は、日常的に発生する業務の一つであり、取引先との信頼関係や財務管理にも変わることから、最も効率的かつミスのない管理体制が構築できる方法を選択すべきであると言えます。

営業担当者が請求書発行を行うメリットとデメリット

では、営業担当者が請求書の発行を行う場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。まずはメリットから確認していきましょう。

(1)営業担当者が請求書発行をするメリット

営業担当者が請求書を発行するメリットは、大きなものとして主に3つあります。

  • 取引先の請求書の締日や支払日を把握している

#1: タイムリーな請求書の発行が可能

営業は、取引の進行に直接関わっているため、タイムリーな請求書の発行が可能です。請求書発行の遅延は、場合によっては失注してしまう可能性もあることから、迅速な請求業務はリスク管理の面でもメリットとなります。

また、営業は受注時だけでなく日常的に取引先と連絡をとっていることもあり、代金の回収もスムーズに行えるでしょう。

請求書発行を忘れた・遅れた時の対処法は?お詫びメール文例付きで解説

#2: 内容入力にミスが起こりづらい

取引について、社内で一番詳細な情報を把握しているのも営業です。

そのため、詳細を把握している当事者が作成することで、情報共有の手間なく請求書の発行ができ、かつ、情報のもれや誤認などによるミスも起こりづらくなるでしょう。

請求書などの証憑書類における記載事項の誤りは、取引先との信頼関係に影響することもあるため、効率化とミスが起きにくい環境の両面を整えられることは、大きな利点となるはずです。

#3: 取引先のルールを熟知している

請求書を発行する際には、締日や支払い日を設定することになりますが、取引先のルールに従うのが通例です。

そのため、取引先ごとに異なる条件を管理する必要があり、取引先の状況やルールに精通している営業が行うことが効率的と言えるでしょう。

(2)営業担当が請求書発行をするデメリット

続いて、営業が請求書を発行するデメリットについても確認していきましょう。

#1: 不正のリスクがある

経営コンサルティングを行うKPMGが行った「日本企業の不正に関する実態調査(2019年)」の資料によると、企業で不正が発生する根本的な原因は「業務の属人化」であるとされています。

取引を担当する営業担当が直接請求書を発行する場合、限られた担当者のみで一連の業務が完結してしまうため、ある意味では「不正をしやすい環境」であるとも言えます。

営業担当者にとっては、疑われているような不快感があるかもしれませんが、自身を守るためにも「第三者の目」によるチェック体制は必要と言えるでしょう。

[出典:株式会社KPMG FAS「日本企業の不正に関する実態調査」]

#2: 営業部の業務負荷になる

請求書発行の件数によっては、コア業務である営業活動が圧迫されてしまう懸念もあります。営業担当者以外でも作業可能な業務により、営業活動が圧迫される、あるいは、担当者の残業が大幅に増えてしまうようでは、最適な業務体系とは言えません。

業績に影響が出てしまうほどの作業量が発生しているのであれば、営業アシスタントを配置する、経理部との連携体制を構築するなどの見直しが必要です。

経理担当が請求書発行を行う場合のメリットとデメリット

続いて、経理が請求書発行を行う場合のメリットとデメリットについても見ていきましょう。

(1)経理担当者が請求書発行をするメリット

経理担当者が請求書を発行する場合、主に内部統制の面でのメリットを得ることができます。

#1: 入金管理が効率的に行える

経理担当者が請求書を発行する場合、入金予定日、金額、取引先、取引の内容は、すでに経理部門にて把握されていることになります。

そのため、入金予定があらかじめ把握でき、入金額が請求額と合致しているかを確認する入金消込の作業や、相違があった場合の対応、入金確認後の領収書発行や各種帳簿への記載などの処理業務がスムーズに行えます。

#2: 営業担当による不正を防ぎやすい

経理が請求業務を担当することで、必然的に取引から請求までの間に「第三者の目」によるチェックが入ることになります。そのため、「業務の属人化」による不正が防げることもメリットです。

このようなチェック体制の強化は、営業と経理どちらが業務を担当することになったとしても内部統制を図る目的において、実施すべき取り組みと言えるでしょう。

(2)経理担当が請求書発行を行うデメリット

次に、経理担当が請求書を発行するデメリットについてです。

#1: 営業部との連携を強める必要がある

経理担当が請求書を発行する場合、経理担当者は当該取引に直接関わっているわけではないため、営業担当からの情報共有の手間が生じることになるでしょう。

また、スムーズな共有ができるよう、体制や環境を整える必要もあります。最適な環境が整うまでは、ストレスを感じることや、ミスが発生しやすくなるリスクもあるため注意しなければなりません。

#2: 経理部に請求書発行業務が集中してしまう

企業規模によっては、会社の請求業務が全て経理に集中することで、そのほかの「業績管理」や「予算管理」などのコア業務に支障をきたしてしまうこともあります。

特に請求業務は、月末や月初などの短期間に集中するため、計画的に負荷を分散することが困難です。決算時期など、経理が多忙を極める時期と重なってしまうと、遅延や請求漏れといったトラブルにつながってしまう可能性がある点は、組織として、あらかじめ解決策を準備しておくべきデメリットと言えるでしょう。

営業と経理担当が連携して請求書発行を行う場合の流れ

ここからは、経理にて請求書発行業務を行う場合の情報共有や連携の流れについてご説明していきます。一般的には、以下の5つのステップ順に業務を行うことになります。

  1. 営業担当が取引先に納品書を発行する
  2. 納品書の控えを経理部へ共有する
  3. 納品書をもとに経理部が請求書を発行する
  4. 請求書控えをもとに入金管理を行う
  5. 請求書を保管する

(1)営業担当が取引先に納品書を発行する

納品前に請求書を発行することもありますが、通常は、納品物に問題がないことを確認した上での請求書発行となるでしょう。

納品書には、必ず以下の内容を記載します。

  • 納品先(取引先)
  • 発行元
  • 発行日
  • 品目(取引詳細)
  • 個数
  • 金額

納品書のフォーマットには、税法上の定めなどはありませんが、上記の項目については、必ず記載するのが通例です。また、請求書の締め日と支払日のルール、請求書の受領期限については、請求書の発行前に取引先に確認しておきましょう。

(2)納品書の控えを経理部へ共有する

納品書の控えと共に取引先の請求書の受領期限、締め日と支払日を経理部へ共有します。

見積書があれば、必要に応じて共有しておくと良いでしょう。また、見積書と納品書、請求書などの書類は、「同じ案件に同じ番号」を付与しておくと、文書管理の手間が軽減されます。

請求管理システムを導入している場合は、見積書から領収書発行までの一連の業務とデータが一元管理できるため、関連部署への情報共有もリアルタイムで手間なく行えます。そのため、共有忘れなどのうっかりミスによるトラブルを軽減することができるでしょう。

(3)納品書をもとに経理部が請求書を発行する

営業から共有された情報をもとに、請求書を発行します。

請求書の発行は、以下の記載必須項目をフォーマット化しておくと作業が効率化できます。

  • 請求書発行者の氏名または名称
  • 取引内容(商品・サービス名や数量)
  • 取引金額
  • 取引年月日
  • 請求先の氏名または名称

請求書の事業名を記載する際は、必ず「御中」や「様」を書き忘れないようにしましょう。

(4)請求書控えをもとに入金管理を行う

入金が確認されたら、入金消込や領収書発行などの処理を行います。経理で請求書を発行した場合は、領収書の発行も経理部にて行うことになるでしょう。

領収書発行までに時間がかかる場合は、入金が確認できている旨を先に担当の営業に伝えておくようにしてください。そうすることで、営業とお客様間のやり取りもよりスムーズになります。

(5)請求書を保管する

請求書は、証憑書類として税法上「法人企業であれば7年間」・「個人事業主であれば5年間」の保管が義務付けられています。長期間にわたる保管が必要なため、多くの場合、膨大な量になります。

後に閲覧が必要になった際に、目当ての書類がすぐに見つけられるよう、日付・取引先・案件・部署など、ファイリングのルールを明確に決めておき、雑多な保管にならないよう注意しましょう。

請求書発行を適切に効率化するポイント

ここからは請求書発行業務の連携を高めつつ、適切に効率化するポイントを3つ解説していきます。

(1)改ざんできない請求書発行方法を用いる

請求書は、税法上の証憑書類となるため、データでのやり取りをする際には、必ずPDF化などして容易に改ざんできない方法を用いるようにしてください。また、保管の際も関係者以外が容易にデータにアクセスしたり、書類を持ち出したりすることのないよう、環境を整えておくことも重要です。

(2)納品書や請求書を一元管理する

同じ案件に対して、見積書や納品書、請求書などの書類がバラバラに保管されていると、作業効率が上がらないだけでなく、「差し替えた最新版が共有されていなかった!」などのミスの原因にもなってしまいます。

またその都度、担当者宛にメールでデータを送るといった運用は手間が増えるだけでなく、うっかり忘れなどのヒューマンエラーが発生しやすい方法です。管理においても、共有の手間が軽減できる方法で、ルール化と一元化を図るようにしましょう。

(3)請求書を電子化する

請求書業務の抜本的な効率化を目指すのであれば、電子化がおすすめです。ただし、電子化する際には、電子帳簿保存法などの関連法令に定められた要件をクリアする必要がある点に気をつけましょう。

また、これらの法令に適用した電子化システムを導入することで、より安全に請求書の電子化を取り入れることができます。

請求書電子化のメリット・デメリットとは?システム導入の重要性を解説

電子帳簿保存法の基本知識を解説!データ保存要件や法改正のポイントとは?

納品書作成から一元管理できる請求書発行システム5選

ここからは、請求書発行システムを5つ紹介していきます。

(1)Misoca

Misocaは無料で始められる請求書発行システムです。各種書類のテンプレートが用意されているため、書類作成の手間を軽減できるでしょう。

無料から始められる手軽さや、低価格な料金プランがあることから、フリーランスなどの個人事業主における請求業務でも活用されています。

提供元 弥生株式会社
初期費用 要問合せ
料金プラン 初期プラン:0円
プラン15:880円(税込)/月
プラン100:3,300円(税込)/月
プラン1000:11,000円(税込)/月
機能・特徴
  • 見積書
  • 納品書
  • 請求書テンプレート
  • ロゴ
  • 印影の挿入
  • 請求書の自動作成予約
  • 自動メール送信
  • 取引登録
  • 請求書の一括作成
  • 注文書
  • 注文清書
  • 領収書
  • 検収書
  • チーム機能など
URL 公式サイト

(2)マネーフォワード クラウド請求書

電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応したマネーフォワード クラウド請求書では、請求業務のステータスが一目でわかる機能により、請求もれや回収もれを防ぎます。

また定期的に請求書発行が発生する案件については、「自動作成機能」で、手間を最小限にしつつ発行もれを防ぐことができます。

提供元 株式会社マネーフォワード
初期費用 要問合せ
料金プラン ■法人向け
※下記の金額は基本料金です。基本料金に従量課金と有料オプションが加わります。・スモールビジネス(小規模事業者向け)【年額プラン】

  • 3,278円(税込)/月
  • 39,336円(税込)/年

【月額プラン】

  • 4,378円(税込)/月

ビジネス(中小企業向け)

【年額プラン】

  • 5,478円(税込)/月
  • 65,736円(税込)/年

【月額プラン】

  • 6,578円(税込)/月

■PO準備・中堅〜上場企業向け
要問合せ

■個人向け

・パーソナルミニ

【年額プラン】

  • 880円(税込)/月
  • 10,560 円(税込)/年

【月額プラン】

  • 1,078円(税込)/月

・パーソナル

【年額プラン】

  • 1,078円(税込)/月
  • 12,936円(税込)/年

【月額プラン】

  • 1,408円(税込)/月

・パーソナルプラス
※月額プランなし

【年額プラン】

  • 3,278円(税込)/月
  • 39,336円(税込)/年
機能・特徴
  • 定期的な請求書の自動作成
  • ロゴ・印影の登録
  • 一括メール送信・一括郵送
  • 郵送代行
  • カード決済
  • ステータス管理
  • 回収消込表
  • 権限管理
URL 公式サイト

(3)CLOUD PAPER

CLOUD PAPERでは、作成した請求書のワンクリックでPDFファイル化とダウンロードなしの直接印刷が可能です。

また、会計ソフトのfreeeとの連携により、会計処理の手間を大幅に削減し、経理業務を包括的に効率化できる点が特徴と言えるでしょう。

提供元 株式会社SICシステム SIC System Co.,Ltd.
初期費用 0円
料金プラン ライト:1,000円(税込)
スタンダード:3,000円(税込)
プレミアム:5,000円(税込)
エキスパート:10,000円(税込)
機能・特徴
  • 見積請求書作成
  • 入金金額を自動表示
  • 進行中プロジェクト表示
  • 状態管理
  • 郵送代行
  • 売上レポート
  • 発注・納品・領収書発行
  • チーム・承認機能
  • 繰り返し請求
  • データエクスポート
  • 窓付き封筒
  • freeeと連携
URL 公式サイト

(4)board

boardは、未請求や未払いなどのアラートを「Chatwork」や「Slack」といったチャットツールでの通知に反映することで、情報共有のリアルタイム性を高め「聞くよりも先に共有」の環境づくりが実現できるツールです。

また、見積もりや受注などの更新があるたびに自動で反映されるため、その都度集計する手間なく、常に最新の状況を把握できます。

提供元 ヴェルク株式会社
初期費用 0円
料金プラン Personal:1,078円(税込)/月
Basic:2,178円(税込)/月
Standard:4,378円(税込)/月
Premium:6,578円(税込)/月
導入実績 有料導入4,000社以上
機能・特徴
  • 発注管理
  • 支払管理
  • 窓付封筒対応
  • 合計請求書
  • 書類テンプレート
  • 送付状
  • 予算管理
  • 自動ロック設定
  • 検索項目の自由な配置
  • API
URL 公式サイト

(5)INVOY

各種書類の作成、請求書の自動作成などの基本的な機能が無料で利用できるINVOYは、特に個人事業主にとっては、ぜひ利用すべきツールと言えるでしょう。

有償プランでは、さらに資金繰り表の作成や口座の自動連携といった機能も使えます。

提供元 FINUX株式会社
初期費用 無料
料金プラン 【月払い】

  • Free:0円
  • Standard:980円(税込)/月

【年払い】

  • Free:0円
  • Standard:9,800円(税込)/年
導入実績 累計登録者数80,000ユーザー突破
機能・特徴
  • メンバー招待
  • 権限管理
  • 入金消込
  • 請求書発行
  • 見積書作成
  • 発注書作成
  • 納品書作成
  • 領収書作成
  • メール送信
  • ワンクリック郵送
  • 入出金明細CSVアップロード
  • 取引先管理
  • 自動作成予約
  • 請求書レイアウト
  • 資金繰り表
  • 支払い機能
URL 公式サイト

部署連携を強化してスムーズな請求書発行を行いましょう

請求書発行は、営業と経理どちらが行う際にも、それぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、案件数や人員の状況などを鑑みて、柔軟に業務担当を決め、体制を最適化する必要があります。

ただし、請求書発行業務を営業が担当したとしても、経理における入金後の会計処理などは必ず発生します。双方の負担やミスを減らすためにも、連携の強化や情報共有がスムーズに行える環境づくりは必須の取り組みと言えるでしょう。

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