テレワーク・在宅勤務中のサボりはバレる?バレる理由やバレたときのリスク

テレワークにおける生産性低下の原因のひとつとなっているのが、「周囲の目」がないことによるサボりです。特に在宅ワークにおいては、「気が散って集中できない」「休憩からの切り替えができない」といった経験をされた方も多いかと思います。本記事では、そんなテレワーク中のサボりについて、バレる理由やバレた時のリスクなど詳しく解説していきます。
目次
テレワーク中のサボりはバレるの?
テレワーク中のサボりは、上司やチームへのこまめな業務報告といったルールの運用や、ネットへのアクセス管理やアプリの使用状況を把握するツールの導入といったデジタル技術を活用した監視などによりバレる可能性があります。
また、このような仕組みやツールの利用がなくとも、日々タスクの進捗を共有し、定期的に目標の見直しや生産性の振り返りなどをおこなっている企業であれば、必ずと言っていいほど、バレると考えていいでしょう。
そのため、在宅ワークなど、いくら気が緩みがちな状況であっても、自身において集中できる環境づくりや工夫をしつつ、生産性を維持しなければなりません。
テレワーク中のサボりがバレる9つの理由
テレワーク中のサボりがバレる理由は9つあります。ここでは、その9つの理由について、詳しく見ていきましょう。
パソコンの操作ログ
会社が「資産管理ソフト」などの端末管理ソフトを導入している場合は、主に以下のようなパソコンの操作情報を管理者が把握できることになります。
- パソコンの起動や停止
- ログイン情報
- ファイル操作
- アプリの利用状況
- プリントアウトの記録
- ウェブアクセス履歴
- メールの送受信ログ
資産管理ソフトは本来、システムトラブルが起きた際に、直前の操作などを把握することで問題を検出しやすくしたり、セキュリティ対策を強化したりするために使用されるツールです。
しかし、上記のような情報を収集できることから、テレワークにおける勤怠状況の見える化として使われているケースもあるのです。
端末の位置情報
テレワークを導入している企業においては、パソコンの他、スマホやタブレットなどのモバイル端末が従業員一人ひとりに支給されることも珍しくはありません。
そこで、このようなモバイル端末には、「MDM」と呼ばれるモバイル端末管理ソフトが搭載されている場合があります。
MDMは、紛失や盗難などの被害に遭った際のセキュリティ対策として、遠隔操作により端末をロックしたり、端末の情報を消去して初期化したりできる機能のほか、モバイル端末の位置情報を取得できる機能なども搭載しています。
セキュリティ対策の一環として有効な機能を搭載していることから、実際に導入してる企業は多く、多様な機能の使い道として、テレワークの勤怠管理に活用されているケースもあります。
勤怠管理システムの監視機能
「監視」というと、あまり聞こえはよくありませんが、会社には、正確な給与計算や、健全な労働環境を実現する目的において、従業員の勤怠を正確に把握する義務があります。
したがって、テレワークの時の勤怠管理を効率的におこなうため、勤怠管理システムを利用している企業も多いのではないでしょうか。
このような勤怠管理システムには、GPS機能による打刻時の位置情報の記録や在席確認機能、生体認証によるなりすまし打刻の防止機能などを搭載しているものもあります。
在席確認方法は、カメラ機能を使用した顔認証による在席の判別や画面のスクリーンショットが不定期に記録される機能など多岐に渡ります。
これらの機能の運用は、監視の目的だけでなく、長時間労働を防止することや効率よく仕事に取り組むための意識づくりの一環としても活用されています。
ウェブ閲覧ログ
先にお伝えした通り、端末管理ソフトでは、ウェブのアクセス履歴などを管理することも可能です。
ウェブ閲覧ログでは、いつ、どのサイトの、どのページにアクセスしたのかの記録が残るため、業務とは関係のないサイトに頻繁にアクセスしている履歴から、テレワークのサボりが発覚することもあります。
社内システムの各種ログ
社内システムの利用時に生成されるログは、作業量の推測にも役立つため、これらのデータからテレワーク中のサボりがバレる場合もあります。
社内システムには、会計や販売、人事給与などに使用されている基幹システム、営業支援などの業務系システム、ワークフローなどの業務支援系システムが挙げられます。
どのような履歴が残るのかはシステムの種類によっても異なりますが、多くの場合は操作や変更履歴の各種ログを記録しています。
オフィス出勤時とテレワーク時のログを比較することで、不自然に長時間操作をしていない時間などがあれば、サボりが一目瞭然となってしまうでしょう。
メールの送信ログ
各種メールシステムを利用しているのであれば、送受信のログが記録されます。そのため、主に、送信時のログを確認することで、テレワーク中のサボりがバレる場合があります。
普段、頻繁に外部とのやり取りをしている担当者のメール送信量が極端に少なければ、仕事をしていなかったと理解されても仕方ありません。
また、メールの送信ログは、送信者、宛先、件名やメール本文、添付ファイル名などの情報を詳細に収集することができるため、サボりだけでなく、業務とは無関係な私的な使用が発覚する場合もあります。
メールの送受信ログは、本来であれば情報漏洩の防止やウィルス感染時のメール確認などが主な目的になりますが、テレワーク中のサボりを確認することもできるのです。
仕事の進捗状況
適切なタスク管理や進捗状況の共有などを日常的におこなっている組織であれば、前述のようなツールによる情報収集や監視をすることなく、サボりがバレることもあり得ます。
上司の目が行き届かないテレワークでは、部下の勤務態度や勤務状況に不安を抱える管理職の方は少なくありません。
そのため、テレワーク導入を機に、新たな評価方法や目標設定手段の構築、日報や各種報告などの運用ルールの見直しを実施したという企業もあります。
目標からあまりにも大きな乖離が見られたり、1日の業務量にバラツキが激しかったりする場合には、サボりを疑われるきっかけともなるでしょう。
PCカメラの映り込み
テレワーク中のオンライン会議や打ち合わせにおいて、パソコンのカメラにお菓子やマンガ、つけっぱなしのテレビ画面などが映り込むことで、サボりがバレてしまうこともあります。
また会議では、よく画面共有もおこなわれるかと思います。その際に、業務とは関係のないアプリやウェブサイトなどが映り込めば、業務に集中していなかったのでは?と疑われても仕方がありません。
特に自宅での仕事は、集中を妨げる誘惑の多い環境ともいえます。サボりを誘発するような、気が緩みやすい環境で仕事をしているといった印象は、社内外を問わず相手に悪感を与えてしまいます。
違和感のあるコミュニケーション
メールやチャットなどのコミュニケーションにおいて、頻繁に遅れが生じるといったケースでも、サボりが疑われます。
当然ですが、仕事をしていれば、メール、チャット、電話などには、気づくことができるはずです。にもかかわらず「いつも返信が遅れる」、「急な電話に出られない」、「チームで進めているタスクの進捗を理解していない」などの状況が頻繁に起きるようであれば、会社にサボりの印象を与えることになります。
テレワーク中のサボりがバレた場合の3つのリスク解説
前段では、なぜテレワークのサボりがバレるのかをご説明しました。
社会人であれば、働く環境に依らず節度を保って業務にあたるべきですが、実際には、「サボり」を完全に排除することは難しいともいえます。
ここでは、テレワーク中のサボりがバレた場合の3つのリスクについて解説します。
1.人事評価が下がる
テレワーク中のサボりは、人事評価に影響する可能性があります。
言うまでもありませんが、サボりによって勤務態度といった定性的評価が下がるのはもちろんのこと、仕事をサボった場合、それに伴って生産性も低下しているはずです。そのため、定量的な評価も自ずと落ちることになります。
また、上司や同僚など、周囲の信頼も失いかねません。不可抗力によるミスなどと違い、サボりにより落ちた評価や失った信頼を取り戻すには、相応の努力が必要となります。
2.給与が支払われない
テレワーク中のサボりがバレた場合に、給与が支払われない可能性があります。
即座に給与の支払いが停止されることはないかもしれませんが、何度も注意を受けたうえで、改善されなかった場合には、各種ログデータを根拠に、給与が減額されたり、停止されたりする可能性がないとはいえません。
3.出社の義務化
テレワーク中のサボりがバレた場合には、オフィス勤務を命じられる可能性もあります。
テレワークの導入が進んでいるとはいえ、オフィスを縮小しつつも残している企業がほとんどです。そのため、自己管理ができない従業員と判断されれば、周囲の目があるオフィスでの勤務を義務付けられることになるかもしれません。
テレワークは、通勤時間の削減により時間を有効に使うことができ、ワークライフバランスを充実させることで、仕事への意欲をより高めることのできる、働く側にとってメリットの多い働き方です。
このような環境を、気の緩みによって手放すことになる代償は決して小さくはないでしょう。
サボりがバレた際にクビになることはある?
例えば、仕事をしていると見せかけて旅行に行っていたり、再三にわたって注意や指導をしたにもかかわらず改善が見られないような悪質なケースでは、クビになる可能性もあります。
社会通念上、サボりのような職務怠慢が、即刻解雇に相当する事由となることは、あまりありません。そのため、サボりの発覚後は、複数回の指導や軽い懲戒処分を下すなどで改善を図ることが必要となります。
これらの改善策を講じても状況が変わらず、改善の兆しがない場合には、サボりが正当な解雇事由になり得ることもあります。
テレワーク中のサボりがバレた時の対処方法
テレワーク中のサボりがバレたときの対処方法は、単純ですが、自分の非を認め素直に謝ることに尽きるでしょう。その場しのぎの嘘を重ねるようなことは、絶対にしてはいけません。
オフィス勤務時でも、仕事の合間に同僚と多少の世間話をしたり、間食を取ったりすることはあるはずです。そのため、常識の範囲内であれば、多くの場合、咎められるようなことはありません。
しかし、明らかに業務時間よりも休憩時間の方が長いようであれば、その理由を正直に伝え、改善に努めましょう。
ただし、体調不良などやむを得ない理由で仕事に支障をきたすような場合は、出来るだけ早めに上司に相談してください。
テレワーク中にサボらないための4つの対策
テレワーク中の仕事をサボらないためには、自己管理が大切です。ここではサボりの防止やテレワーク時の業務効率アップに効果的な4つの対策とポイントをご紹介します。
1.作業時間を徹底管理する
作業時間の管理は、効率的に集中力を上げるため、また、長時間労働を防ぐためにもおすすめです。
自宅でのテレワークは、リラックスできる快適な環境ですが、ダラダラと働いてしまったり、集中力を阻害する誘惑の多い環境でもあります。そのため、オフィス勤務時以上に、作業時間を意識して業務を進める必要があります。
具体的には、「25分の作業+5分の休憩」を1セットとし、4セット(2時間)ごとに30分間の休憩を取るポモドーロ・テクニックなどの時間管理術を活用するのも良いでしょう。
大切なのは、休憩を取らずに働くことではなく、自己管理によって生産性を維持することである点を忘れないようにしましょう。
2.作業環境を見直す
可能な限り、生活空間と仕事エリアを区別し、集中できる作業環境を作るのもおすすめです。マンガや雑誌、ゲームなど気が散る原因となるものは作業環境に置かないようにし、仕事中は目に入らないようにしましょう。
また、デスクやワーキングチェア、通信回線などの「仕事環境の快適さ」につながる要素を見直すことも、業務効率や生産性の向上に役立ちます。
3.オンとオフを上手く切り替える
福利厚生の食事補助サービス「Ticket Restaurant®」を提供する株式会社エデンレッドジャパンが行った調査によると、アンケートに答えた20~50代ビジネスパーソン(N=333)のうち、約6割がテレワークによって昼休憩の時間が減ったと回答しました。また、「お昼の休憩が減ったことで困ったことは?」の問いには、約7割が「オンとオフの切り替えができない」と答えています。
オフィス勤務の場合、ランチに外出することが、いいリフレッシュになっていたという方も多いのではないでしょうか。
しかし、テレワークにおいては、お昼の休憩時間が曖昧になるなど、就業時間とプライベートの境界線がはっきりしなくなることがよくあります。
オンオフの切り替えを上手におこなうには、たとえ家であっても仕事中はフォーマルな服装やオフィスカジュアルな服装に着替える、仕事部屋や仕事専用のエリアを作るといった方法が挙げられます。
なかには、ストレッチなど軽い運動を取り入れるといった例もありますので、いくつかの方法を試してみて、自分に合った切り替え法を取り入れると良いでしょう。
4.業務記録をつける
目標と進捗状況、作業結果を数値として記録する業務記録を習慣づけることも効果的です。
業務記録の活用は、テレワークにメリハリが出るだけでなく、自分の出来ているところ、出来ていないところが可視化され、業務改善策を立てやすくなるというメリットもあります。
タスク管理ができるアプリや、ToDoリスト機能のあるスケジュールアプリなどを使えば、手間なく効率的に業務記録をつけることができるでしょう。
テレワーク中でもサボらず集中できる環境を作ろう
本記事では、テレワーク中にサボりがバレる原因やリスクについて解説しました。
サボりは、明らかに生産性が落ちている、コミュニケーションが円滑に取れないなどの問題を発端に疑いが生じ、システムやウェブのアクセスログ、位置情報などの把握によって発覚します。
テレワークは、決して自由な時間ではなく、快適かつ柔軟な労働環境によって生産性を向上させることを本来の目的とした取り組みです。その点を肝に銘じ、自己管理を徹底した上で、業務や生産性の改善を目指しましょう。
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