DXフレームワークとは?経済産業省が提唱する内容をわかりやすく解説

記事更新日:2022/06/06

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DXとデジタル化のイメージ画像

ビジネスにおいてDX(デジタルトランスフォーメーション)が必要不可欠になる中、DXフレームワークを取り入れる企業が増えつつあります。本記事では、DXフレームワークを提唱した経済産業省の「DXレポート2」について詳しく解説していきます。DXを成功させる4つのポイントも紹介します。

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DXフレームワークとは?

DXフレームワークとは、DX推進を成功させるための具体的なアクションである「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」「デジタルトランスフォーメーション」という3段階の指標を利用し、DXの各アクションを取組領域とDXの段階に分け、整理したものをいいます。

DXフレームワークは、経済産業省が発表した「DXレポート2」で提唱されました。DXに向けて現状で具体的なアクションが不透明な企業でも、より具体的なDXアクションを可能にすることを目的としています。

[出典:経済産業省「DXレポート2」]

経済産業省が提唱するDXレポート2

「DXレポート2」は、2020年12月に経済産業省から発表されました。

経済産業省におけるDXの取り組みの端緒は、2018年5月に発足した「デジタルトランスフォーメーションに向けた研究会」が、日本企業におけるDX実現に向けた課題を整理し検討を始めたことにあります。

同研究会は、2018年9月に現状のDX実現に対する課題をまとめた「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」を発表。さらに同年12月に「DX推進ガイドライン」が策定され、DXを推進するための具体的な経営戦略・企業ビジョンなどが提示されました。

[出典:経済産業省「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」]

「DXレポート2」では、2018年から始まったDX推進の流れを汲んだ上で、さらに新型コロナウイルスの蔓延により急速に普及したリモートワークや業務の電子化を踏まえ、再度日本におけるDXの現状と対策が提唱されました。

DXレポート2の役割

「DXレポート2」の役割は、新型コロナウイルスの蔓延により大きく変化したDXの本質を再定義し、企業のDX化を推進することにあります。

DXの推進を目指す企業の大きな指針であった「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」は、新型コロナウイルスの蔓延により再定義を迫られました。

そのため、アップデート版となる「DXレポート2」は、日本企業のDX推進における新たな羅針盤となるべき存在と言えます。

DXレポート2が示す5つのポイント

「DXレポート2」は、日本企業のDX推進における5つのポイントを示しています。ここでは、DX推進の鍵となるポイントについて、ひとつずつ紐解いていきます。

1.DX政策の現状

「DXレポート2」が公表されたのは、2018年5月に公表された「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」からおよそ2年半が経過した2020年12月。

しかし、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調べによると、2020年10月時点における企業約500社のDX推進への取り組み状況を分析した結果、実に全体の9割以上がDXに未着手またはDXの途上であることが明らかになりました。

DX推進に取り組む企業が少数にとどまっているだけでなく、「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」は、「DX=レガシーシステム刷新」「現状で競争優位性を保てていればこれ以上のDXは不要」などという本質的ではない解釈を生みました。

「DXレポート2」公表段階における各社のDX対策は、企業によってDX推進の進捗に大きな差が生じていることを浮き彫りにしました

2.DXの本質

2020年初頭の新型コロナウイルス感染報告から、企業は事業活動において変化を余儀なくされました。これにより、DX化の阻害要因としてレガシーシステムの存在が浮き彫りになり、企業は変化に対する迅速な対応を迫られました。

「DXレポート2」では、コロナ禍で明白となったDXの本質について次のように述べられています。

  • 事業環境の変化へ迅速に適応する能力を身につけること
  • IT化だけでなくこれまでの企業文化(固定観念)を変革し、レガシー企業文化から脱却すること

「DXレポート2」ではこれらがDXの本質であるとともに、企業の目指すべき方向性であることを示しています。

3.DXの緊急性

コロナ禍は、企業のみならず企業で働く私たちの固定観念をも刷新しました。たとえばテレワークをはじめとしたデジタルによる社会活動の変化は、コロナ収束後も元には戻らないでしょう。また消費者の購買行動におけるデジタルシフトも加速しています。

このような社会活動の変化における顧客の変化に対応するには、デジタル技術が不可欠です。企業はデジタル競争の敗者とならないために、レガシー企業文化の刷新とデジタル化を前提とした顧客目線のビジネス変革を求められています。

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4.企業が取り組むべきアクション

「DXレポート2」では、DX化の推進に向けて企業が取り組むべきアクションも提唱しています。アクションは「超短期・短期・中長期」の3段階に分かれており、それぞれの段階で次のようなアクションを示しています。

【直ちに(超短期)取り組むアクション】

  • 業務環境のオンライン化
  • 業務プロセスのデジタル化
  • 従業員の安全・健康管理のデジタル化
  • 顧客接点のデジタル化

【短期】

  • DX推進体制の整備
  • DX戦略の策定
  • DX推進状況の把握

【中長期】

  • デジタルプラットフォームの形成
  • 産業変革のさらなる加速
  • ベンダー企業の事業変革
  • ユーザー企業とベンダー企業との新たな関係
  • DX人材の確保

これら3つの段階における各アクションは、企業のアクションと政府の政策で構成され、企業と政府、両局面からのDX推進が必要とされています。

5.目指すべきデジタル社会の姿

「DXレポート2」では、DX化の先にある「目指すべきデジタル社会の姿」について、次の2つが記されています。

  • 共通プラットフォーム推進
  • デジタルアーキテクチャ推進

これら2つに共通することは、これからの目指すべきデジタル社会の姿において企業間の「横連携」が必須ということです。同レポートでは、横連携によって、協調領域におけるリソースの最小化や顧客や社会の課題に対して迅速な対応が可能になる、としています。

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DXレポート2が示す成功パターンとDXフレームワーク

「DXレポート2」では、3つの領域で形成される「DX成功パターン」を手がかりとした経営者によるDX戦略の立案、さらにはDXを3段階に分解し、DXフレームワークを活用するまでのロードマップが描かれています。

DX成功パターンの策定

「DXレポート2」では、経営者がDXに向けた戦略を立案する必要性が説かれており、その手がかりとなる「DX成功パターン」の策定を提唱しています。「DX成功パターン」を策定する上で、経営者は「経営とITは表裏一体である」という認識を持つこと、そして以下2つの視点が必要とされています。

  1. デジタルを“使いこなす”視点
  2. デジタル“だからこそ”の視点

「“使いこなす”視点」とは、市場にあふれるさまざまなデジタル関連製品・サービスによって、どのような価値が享受できるのかという視点です。「“だからこそ”の視点」とは、デジタルだからこそ可能になる、新たなビジネス戦略を考えるための視点を意味します。

これらの視点を持ち合わせ、DXの取組領域や具体的なアクションを検討する際の手がかりとなるものが「DX成功パターン」です。

戦略立案の前提となる3つの領域

「DX成功パターン」には、戦略の立案や展開の前提となる以下3つの領域が含まれます。

  1. 組織戦略
  2. 事業戦略
  3. 推進戦略

各領域では、次の内容が提唱されています。

【組織戦略】
企業全体の経営者・IT部門・業務部門が協調し、共通認識を持った上でDXの方針を決定する

【事業戦略】
既存事業の見直しにより、技術負債の軽減と事業の業績向上を狙う。そこで生まれた投資余力を新事業の創出にあて、両事業を並行して成長させることでDXの推進を図る

【推進戦略】
重点部門を見極めアジャイル的にDXを推進し、段階ごとにスピード感を持ってDXを実施する

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3つの異なる段階に分解・把握

「DXレポート2」では、企業がDXの具体的なアクションを設計するハードルを下げるため、DXを次の3段階に分解することを提案しています。

【デジタイゼーション】
アナログ・物理データ等のデジタルデータ化

【デジタライゼーション】
個別業務やプロセスのデジタル化

【デジタルトランスフォーメーション】
組織を横断して企業全体の業務やプロセスのデジタル化、そして「顧客起点の価値」を創出するための事業やビジネスモデルの変革

なお、DXの進捗により異なるので、全ての企業がデジタイゼーションから順に実施するものではありません。

DXフレームワークで推進領域・フェーズを明らかに

DXの各アクションを、取組領域と3つの段階によって整理したものが、下記の「DXフレームワーク」です。

DXフレームワークの3段階の指標

[出典:経済産業省「DXレポート2」]

DXフレームワークによりDX推進領域をフェーズごとに把握できるため、企業は「ゴール」であるDXに向けて、より具体的なアクションが可能になります。

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DXの推進を成功させるためには?

企業がDXの推進を成功させるためには、以下の4つのポイントが重要です。

経営戦略との整合性をとる

DXの推進によって企業が目指すべき方向性を見失わないよう、既存の経営戦略と整合性のとれたDX戦略が重要です。

企業のDX推進には、従来の「経営課題を解決するためのデジタル活用」という視点と並行して「デジタルの活用による新しいビジネスモデルの模索」という視点が必要です。デジタル技術を応用した戦略を打ち出すことで、新規のビジネスチャンスが見えてきます。

経営陣がコミットしていく

DX推進を成功させるには、経営陣がDXにコミットすることは必要不可欠です。不確実性の高いDXの推進を成功させるには、従業員の不安を取り除くためにも経営陣の迅速かつ的確な意思決定がポイントになります。

既存経営陣にデジタル分野の懸念がある場合には、ITに知見のある役員の登用も検討しましょう。

アジャイル型組織へ移行する

DX推進を成功させるには、アジャイル型組織への移行が必要です。

「アジャイル」とは「企画・実行・学習」のサイクルを、継続的にスピード感を持って反復することをいいます。組織がアジャイル型に移行することにより、DXを推進する上で各フェーズの状況に応じて柔軟かつ迅速な対応ができます。

評価できる指標を設定する

定量的に成果を測ることは、DX戦略においても成功の鍵になります。DXの推進を成功させるためには、顧客にどれだけの価値提供ができたのかを評価できる指標をプロジェクトごとに設定しましょう。

評価期間は、週次・月次・四半期などできるだけ短期の設定が望ましく、短いスパンの評価によってプロジェクトのスピーディーな改良・改善にもつながります。

DXフレームワークで自社の状況を明確に把握

今回は「DXフレームワーク」をはじめ、経済産業省が「DXレポート2」で提唱した内容について解説しました。

「DXフレームワーク」とは、DXにおける各アクションを取組領域とDXの段階に分けて整理したもので、企業をDX成功へと導く施策です。

「DXフレームワーク」の活用には、自社の状況把握が必要不可欠です。これからDXに取り組む企業は、まずは「DXフレームワーク」と現状を照らし合わせ、自社の状況を明確に把握することから始めてみましょう。

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