テレワークとリモートワークの違いとは?意味や定義・導入メリットを解説

記事更新日:2022/05/26

テレワーク

テレワーク・リモートワーク

近年よく耳にするようになったテレワークとリモートワーク。何気なく使っている言葉ですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、そんなテレワークとリモートワークの違いについて、意味や定義など詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

テレワークとは?

テレワークとは「tele(離れた場所)+ work(働く)」を掛け合わせた造語で、オフィスから離れた場所で業務を行う働き方のことです。元々テレワークはアメリカで生まれた働き方で、日本では1984年にNECが初めてテレワークを導入しました。

ですが、新型コロナウイルス感染拡大の前は馴染みが薄い言葉でした。クラスター防止や働き方の多様化を実現するために、多くの企業がテレワークを導入したここ数年の間で、テレワークの認知度が急激に高まっています。

テレワークの意味・定義

モバイル端末を活用し、オフィス以外の遠隔地で業務に励む働き方を指します。日本テレワーク協会によると、「ICT技術を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」と、定義されています。

テレワークの起源

1970年代のアメリカでテレワークという言葉が生まれました。当時、自動車製造による大気汚染が社会問題となっていたアメリカは、自宅で仕事ができる体制を整えるため、テレワークを導入しました。

日本ではインターネットの普及が始まった1984年に、NECがサテライトオフィスの創設と同時にテレワークを初めて導入しました。NECは結婚や出産で退職する女性が多く、優秀な人材の流出に悩んでいました。

育児との両立を目指せるよう、サテライトオフィスの創設とテレワーク導入を同時に行っています。

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リモートワークとは?

リモートワークとは「remote(遠隔)+work(働く)」を掛け合わせた造語で、オフィスから離れた場所で業務を行う働き方全般を指します。主に民間企業に所属する会社員やフリーランスの働き方を形容する場合に、リモートワークは使用されます。

リモートワークはデザイナー・エンジニア・ライターなど、納品物の質で評価される職種と相性が良い働き方です。上記の職種は一人ひとりの担当案件・業務内容が異なる他、勤務地によって納品物の質にさほど大きな影響を与えないからです。

複数人で業務を進める場合もビジネスチャットやweb会議ツールを活用すれば、手軽にコミュニケーションを取れます。

リモートワークの意味・定義

テレワークと同様にモバイル端末を活用し、オフィス以外の遠隔地で働くことを指します。リモートワークはテレワークよりも後に生まれた言葉で、人々の間に定着してから日が浅く、語源や定義は明確化されていません。

リモートワークの特徴

オフィス以外の場所で働く会社員やフリーランスを対象に、多く使われる言葉です。デザイナー・エンジニア・ライターなど、スキルや知識を活用して業務を進める職種にリモートワークは適用されています。

一人で業務を完結できる・社員ごとに担当案件が異なる・納品物で評価されるなど、働く場所や時間に囚われない職種と相性が良いです。

チーム単位や複数人で作業を進める場合も、web会議やチャットツールを利用すればコミュニケーションが取れるため、大きな問題に発展しません。

テレワークとリモートワークの違いとは?

テレワークは言葉の定義が明確化されている一方、リモートワークの定義はありません。ただし、違いは定義の有無だけで、どちらも言葉の意味は一緒です。オフィス以外の場所で業務を行う働き方を指します。

また、傾向的にテレワークは政府や自治体など、行政側が使う言葉として認知されています。一方、リモートワークは民間企業の社員・フリーランス・個人事業主の働き方を形容する場合に使われるケースが多いです。

テレワークには明確な定義がある

日本テレワーク協会では、「ICT技術を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」と、定義しています。つまり、ノートPC・スマートフォン・タブレット端末を活用し、オフィス以外の場所で働くことが、テレワークに該当します。

また、テレワークは、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務の3種類から選択可能です。それぞれの特徴を紹介します。

在宅勤務

オフィスに出社せず、自宅で仕事を行う働き方です。就業時間中はメール・チャット・電話で上司や同僚と連絡を取りながら、業務を進めていくのが特徴です。

在宅勤務へ完全にシフトしている企業もあれば、週に1〜2日オフィスへの出社を組み合わせるハイブリッドワークを導入しているケースもあります。

ハイブリッドワークを導入すると、コミュニケーション不足解消・社員の主体性向上・オンとオフの切り替え促進など、多くのメリットが望めます。コミュニケーション不足や業務効率低下にお悩みの場合は、ハイブリッドワークの導入を検討してください。

モバイルワーク

モバイルワークは商談の合間や移動中に、ノートPC・タブレット端末・スマートフォンを駆使して、業務に励む働き方を指します。外出機会が多い営業マンに適用される働き方です。

外出先でもメールチェック・資料作成・商談報告を行えるため、一度帰社して作業をこなす必要は無くなります。

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィス勤務とは、本社から離れた場所に設置された小規模オフィスで仕事に励む働き方を指します。インターネット環境・会議室・モニターなど、業務に必要な設備が一通り揃っており、快適な環境で仕事に打ち込めます。

コワーキングスペースやシェアオフィスとは異なり、自社専用のワーキングスペースとなるため、不特定多数の方との接触を避けられる点が特徴です。

リモートワークという言葉は近年浸透

リモートワークは主にIT企業やベンチャー企業を中心に使われ始めました。リモートワークという言葉が、広く浸透したのはここ数年です。ただし、テレワークと意味は一緒で、明確に区別する必要はありません。

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テレワークとリモートワークの言葉の使い分け

テレワークは定義が明確化されており、公的機関や大企業で主に使用されています。一方、リモートワークはデザイナーやクリエイターなど、クリエイティブな仕事に就く方を中心に使われています。

普段の生活でも「リモート」が使われている背景もあり、テレワークよりもカジュアルな言葉として定着しているからです。また、フリーランスや個人事業主の働き方に対してもリモートワークが使用されます。

テレワークは定義が明確なため、公的機関や大企業で使用される

テレワークは日本テレワーク協会によって明確に定義されているため、より正確な情報発信が求められる公的機関や大企業で使用されています。

IT企業やフリーランス・個人事業主はリモートワーク

リモートワークはテレワークと異なり、明確な定義はありません。ただし、意味自体は変わらず、webデザイナー・ゲームクリエイター・開発ディレクターなど、クリエイティブな職種に就く方を中心にリモートワークが浸透しました。

また、自宅で働くフリーランスや個人事業主の働き方を表現する場合もリモートワークが使われます。

リモートワークは若干カジュアルな言葉となる

リモート会議・リモートレッスン・リモート飲み会など、リモートという言葉は汎用性が高く、生活の様々な場面で使用されています。同僚・先輩・友人との会話では聞き馴染みのあるリモートを使用すると、親しみやすさを相手に与えられます。

明確な決まりや基準はないのでTPOに合わせる

テレワークとリモートワークの言葉の使い分けについて、明確な決まりはありません。どちらも同じ意味を持っており、どちらを使っても会話は成立します。相手から言葉の使い方に関して指摘される機会も無いため、過度に意識する必要はありません。

ただし、初めて会う顧客との商談や大人数を集めた会見では、明確に定義されているテレワークを使用した方が、スマートな印象を相手に与えられます。

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テレワーク・リモートワークの導入メリット

テレワークの導入によって得られるメリットは以下の6点です。

  • コスト削減
  • 離職防止
  • 生産性向上
  • ワークライフバランス改善
  • 育児と介護との両立
  • 非常事態下での継続性確保

企業と社員側に多くのメリットをもたらします。

コスト削減

在宅勤務を導入するとオフィスに通勤する必要が無くなり、交通費・移動費を削減できます。さらに、社員や取引先とのコミュニケーション・書類作成・データ入力など、業務に必要なやりとりはオンライン上で完結するため、印刷費・インク代・OA機器のリース代などを削減できます。

さらに、ペーパレス化の促進によって、これまで用意していた書類の保管スペースも必要無いため、オフィスの省スペース化を実現可能です。

離職防止

テレワークの導入によって柔軟な働き方を実現できる環境が整い、優秀な人材の離職を防げます。育児・介護・パートナーの転勤があった場合でも、仕事を続けられるからです。居住地が変化してもインターネット環境さえ整っていれば、引き続き業務に励めます。

併せてフレックスタイム制を導入すると、社員が仕事量を調整しやすくなり、無駄な残業の削減・業務効率改善・成果物の品質向上が望めます。

生産性の向上

マイペースで仕事に取り組めるため集中力を保ちやすく、業務効率改善が期待できます。誰かに作業を中断されることがないからです。黙々と業務に励める環境が整い、業務中のストレスや無駄な残業を削減できます。

また、web会議ツールの利用で対面商談からオンライン商談へ移行すると、営業活動の効率化と顧客満足度向上を実現できます。移動時間を顧客との商談に充てられるからです。顧客との接点が増え、リピート率改善・新規案件発掘・購入単価向上につなげられます。

ワークライフバランスの改善

テレワークの導入によって無駄な残業が減り、ワークライフバランスを改善できます。業務効率改善や通勤時間の削減によって、プライベートな時間を確保できるからです。

近年は価値観の多様化・趣味時間の充実・副業への挑戦など、様々な理由から仕事よりプライベートを重視する方が増えています。2019年にIBJが独身男女700人を対象に行った調査(※)では、男女とも8割以上の方が「プライベートを優先した働き方を実現したい」と、回答していました。

テレワークの導入でワークライフバランスが改善されると、従業員のモチベーションアップにもつながります。

[※出典:【700人調査、働き方改革と恋愛】仕事よりも「プライベート優先派」多数!残業時間が削減されたら「恋人」と過ごす時間に充てたい?!]

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育児・介護との両立

テレワークの導入で時間や場所に囚われない働き方を実現でき、育児や介護との両立が望めます。在宅で仕事をしながら、子どもや両親の様子を見れるからです。育児や介護によって仕事を辞めずに済み、キャリアアップ・収入の確保・スキルアップが望めます。

企業側にとっても優秀な社員の流出を回避できる他、企業のイメージアップにもつながります。

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非常事態下での継続性確保

新型コロナウイルス感染拡大や緊急事態宣言の発令など、イレギュラーな事態が起きても柔軟に対応できます。テレワークの導入によって、オンライン上で業務が完結できる仕組みが確立されているからです。

緊急時の事業停止リスクを最小限に抑えられ、取引先にも安心感を与えられます。

テレワーク・リモートワークの導入における課題

テレワーク導入時に発生する課題は以下の4点です。

  • ネットワーク環境のセキュリティ対策
  • 勤怠管理の複雑化
  • コミュニケーションの減少
  • 切り分けが難しくなる仕事とプライベートの境界

特に重要なのはセキュリティ対策です。社外からアクセスする機会が増えるため、第三者から情報盗取されるリスクが高まります。社員一人ひとりの意識向上に加え、セキュリティツールの導入を検討しなければなりません。

また、社員同士のコミュニケーション機会が減るため、オンライン会議やハイブリッドワークを活用し、社員のメンタルケアに努めてください。

ネットワーク環境のセキュリティ対策

社外からアクセスする機会が増加するため、情報漏洩のリスクが高まります。第三者が出入りするカフェやコワーキングスペースで業務を行った場合、ノートPCの盗み見・盗難・紛失につながる可能性があるからです。

パスワードの設定・スマートフォンの携帯・シンクライアント端末の導入など、情報漏洩のリスクを最小限に抑える取り組みが求められます。また、無料Wi-Fiのお店で作業する場合、Wi-Fi名(SSID名)に錠前マークがあるか確認してください。

通信が暗号化されている証明だからです。仮に通信のやりとりが暗号化されていない店で作業を行った場合、マルウェア感染・機密情報漏洩・サイバー攻撃を受けるリスクが高まるため、注意してください。

勤怠管理の複雑化

テレワークの導入によって、正確な労働時間が把握しづらくなります。オフィスワーク時に利用していたタイムカードによる管理方法が使えないからです。修正作業や管理負担の増大を避けるためにも、テレワーク導入前に勤怠管理を見直してください。

また、オフィスワークと異なり、上司や先輩からの監視の目はありません。自己管理能力が乏しい場合は業務に身が入らず、業務効率悪化や成果物の品質低下につながります。チーム単位で業務を進めている場合は、全体の作業進捗にも影響を及ぼします。

取引先に迷惑を掛けないよう、部署内で定期的に仕事の進捗具合を確認する機会が必要です。

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コミュニケーションの減少

社員同士気軽にコミュニケーションを図れる機会が減少します。チャットの場合は基本的に文章のみのコミュニケーションとなるため、相手の仕草・表情・声色がわからず、対面での会話と比べ微妙なニュアンスが掴めません。

特にチーム単位や複数人で仕事を進める機会が多い部署に所属している場合、寂しさや孤独感を覚えやすくなります。毎週オンラインで部署内ミーティングを行い、社員同士顔を合わせる機会を設けてください。

また、状況に応じて出社と在宅勤務を併用するハイブリッドワークを導入し、コミュニケーション不足解消を図るのも一つの選択肢です。

切り分けが難しくなる仕事とプライベートの境界

テレワークの導入で業務を中断される機会が激減するため、マイペースで仕事に打ち込めます。ただし、業務に集中し過ぎて仕事を切り上げるタイミングを見失い、結果的に残業時間増加につながるケースがあります。

特に在宅勤務の場合はプライベートの境界線が曖昧になりやすく、オンとオフの切り替えが困難です。長時間労働の慢性化に悩む社員が多く発生した場合は、出社と在宅勤務を併用するハイブリッドワークを導入してください。

社員自身が働き方を選べるため、主体性・業務効率・積極性が高まります。

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テレワーク・リモートワークを導入する際のポイント

テレワーク導入時に重要なポイントは以下の4点です。

  • セキュリティ対策は入念に行う
  • 勤怠管理システムを導入する
  • 業務プロセスをデジタル化する
  • コミュニケーションツールを導入する

一つひとつ内容をみていきましょう。

セキュリティ対策は入念に行う

マルウェア感染・ランサムウェア・内部漏洩など、様々な点に気を配ったセキュリティ対策を講じないといけません、情報漏洩のリスクを最小化するためには、複数のセキュリティツール導入が不可欠です。

例えば、EDRを導入するとスマートフォン・ノートPC・タブレット端末に入った脅威を素早く検知・隔離し、モバイル端末内の安全性を高められます。ウイルス対策ソフトでは検出困難なファイルレスマルウェアやランサムウェアにも対応しています。

さらに、侵入経路や影響範囲を分析できるため、今後のセキュリティ対策の参考データとしても活用可能です。また、IDaaSを導入すると不正アクセスのリスクを軽減できます。

ユーザーが社外からクラウドサービスやアプリにアクセスする際、多要素認証を要求するからです。ワンタイムパスワード・スマートフォンアプリ・指紋認証などを設定し、なりすましによる情報盗取を防げます。

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勤怠管理システムを導入する

勤怠管理システムの導入で、社員の出退勤時刻や労働時間を正確に把握できます。スマートフォン・ノートPC・ICカードなど、様々な方法で打刻できるため、働く場所を問わず出退勤時刻を正確に管理できます。

生体認証やGPSを活用した勤怠管理システムもあるため、不正打刻が起きるリスクを最小限に抑えることが可能です。また、残業時間・有給休暇・給与計算など、労務管理全般の作業をシステム上で完結できるため、管理負担軽減にもつなげられます。

業務プロセスをデジタル化する

ワークフローシステムを導入すると、複数人の承認が必要な申請作業を効率化できます。交通費精算・見積書・有給休暇申請など、各種申請・承認作業がシステム上で完結するからです。

外出機会が多い営業マンも商談の合間に作業を行えるため、わざわざ帰社して作業を行う必要はありません。無駄な残業を削減でき、コストカットやワークライフバランス改善につなげられます。

コミュニケーションツールを導入する

ビジネスチャットやweb会議ツールを導入すると、社員同士が気軽にコミュニケーションを取れる環境を構築できます。ビジネスチャットは複数人の方とすぐに情報を共有できる点がメリットです。

プロジェクトごとにグループチャットを作成し、チャットルームにメッセージを残せば、伝達事項を共有できるからです。タスク管理もできるため、業務の見落としや対応漏れのリスクを最小限に抑えられます。

一方、web会議ツールは互いの顔を見ながら会話できる点がメリットです。文章では伝わりにくい細かいニュアンスも伝えられるため、部署メンバーとスムーズな意思疎通が期待できます。

テレワーク中のコミュニケーション方法を解説!よくある課題と対策法とは

テレワーク・リモートワークを導入して時代に合った働き方を

今回の記事では以下の4点についてまとめました。

  • テレワークとリモートワークの違い
  • テレワークとリモートワークの導入メリット
  • テレワークとリモートワークが抱える課題
  • 課題解決へ導くポイント

テレワークとリモートワークは定義の有無が違うだけで、言葉の意味は一緒です。どちらもモバイル端末やオンラインツールを活用し、オフィスから離れて仕事を行う働き方を指します。

テレワークの導入でワークライフバランス改善・コストカット・育児や介護との両立など、社員と企業側双方に多大なメリットをもたらします。一方で、セキュリティ対策・コミュニケーション不足・勤怠管理の複雑化など、様々な課題を解決しなければなりません。

今回の記事で紹介したツールやポイントを参考に、課題解決を図ってください。

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