テレワークはなぜ難しいのか?難しい理由や導入に向けてやるべき対策

最終更新日時:2023/01/12

テレワーク

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テレワークがスタンダードな働き方になりつつある昨今ですが、社内の仕組みや費用面の課題から、テレワークの導入を躊躇している企業もあるのではないでしょうか。本記事では、導入の障壁となっている理由や、テレワークをスムーズに取り入れるためのアイデアなどご紹介します。ぜひ、自社のテレワーク導入の参考にしてみてください。

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テレワークという働き方について

テレワークとはICT(情報通信技術)を用いた時間や場所を限定しない働き方のことで、大きく以下の3つに分けられます。

  • 在宅勤務
  • サテライトオフィス勤務
  • モバイルワーク

テレワークとも呼ばれる在宅勤務は、その名の通り従業員が自宅で働く勤務形態のことで、オフィスに通勤する必要がないため、捻出した時間でプライベートを充実させ、理想のライフワークバランスを実現することも可能です。

サテライトオフィス勤務は、職場とは別に設置されたオフィスに出社する働き方で、自宅のテレワーク環境が整っていないなどの理由から、在宅勤務が難しい場合に重宝されます。サテライトオフィスは自社所有の事務所ですが、場合によってはレンタルオフィスやシェアオフィスで仕事を行うケースもあります。

モバイルワークは、移動中の電車の中や取引先、カフェなど出先で仕事をする働き方です。外回りが多い営業などの職種の場合、場所を選ばず仕事ができることから、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。

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テレワークの導入が難しい7つの理由

テレワークの導入が難しいとされる7つの理由を挙げてみました。

  • コミュニケーションを取る事が難しい
  • ファイルの構築や共有が難しい
  • セキュリティ面に不安がある
  • 勤怠管理が煩わしい
  • 社内対応が必須の業務がある
  • 人事評価の制度が難しい
  • 導入に必要な時間やコストが大きい

ここからは、それぞれの理由について解説していきます。

1.コミュニケーションを取る事が難しい

テレワークには、コミュニケーションを取る事が難しいという側面があります。オフィス勤務では、対面で話をしたり同僚との日常的な会話からアイデアが生まれたりすることもあります。

一方で、テレワークは1人で作業をすることが多いため、コミュニケーションの不足が懸念されがちです。コミュニケーションが不足すると、プロジェクトの進捗状況や管理などの業務に支障をきたすこともあるでしょう。

テレワーク中のコミュニケーション方法を解説!よくある課題と対策法とは

2.ファイルの構築や共有が難しい

テレワークではファイルの構築や共有が難しいという弱点があります。オフィスには社内ネットワークがあるため、従業員の間で共有ファイルを利用できます。

しかし、テレワークの導入によって社内ネットワークにアクセスできなくなると、ファイルを共有するためにメールを利用するなど、手間がかかってしまいます。

3.セキュリティ面に不安がある

テレワークの導入を考えたとき、セキュリティ面に不安を感じる企業が多い傾向があります。個人のパソコンにはセキュリティ対策が不十分なこともあり万が一、ウイルスに感染してしまうと、業務に大きな支障をきたす可能性もあります。

また、出先のカフェなどでフリーWi-Fiを利用した際、大切な情報が第三者に盗まれてしまう可能性も否めません。もしこのような状況から情報漏洩に繋がれば、企業の信頼も失われてしまいます。

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4.勤怠管理が煩わしい

勤怠管理が複雑というの点もテレワーク導入を難しくしている要因です。オフィス勤務であれば、出社しているか否か、または仕事をしているか否かはデスクに行けば確認できます。

ところが顔が見えないテレワークの場合、仕事をしていることを確認するために何かしらのツールなどを用いなければなりません。こうした不透明さが煩わしいと感じる要因となっている場合もあるでしょう。

5.社内対応が必須の業務がある

テレワークが浸透した今日でも、社内での対応を必要とする業務も存在します。例えば仕事に利用するツールが、社内のパソコンからしか接続できないこともあります。その場合、業務を担うために誰かが出社しなければなりません。

6.人事評価の制度が難しい

テレワークを導入すると、人事評価が難しくなるといった課題があります。従業員が在宅で仕事をすることで、上司と部下が対面する機会が減ってしまうからです。

オフィスでの勤務と異なり、働く人の顔を見て仕事ができないテレワークでは、従業員の仕事ぶりをこれまでの評価基準で判断することが難しくなります。

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7.導入に必要な時間やコストが大きい

テレワークを導入するには、時間やコストがかかります。例えば、従業員が在宅で使用するパソコンなどの購入には、当然ながらコストが必要です。テレワークで仕事をするために必要なサーバーやツールを用意するためにも時間や費用がかかります。

このような時間やコストをかけるのであれば、これまで通りオフィスに出社する形でよいと考える経営者の声も聞こえてきそうです。

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テレワークの導入が難しい傾向がある向いていない業務

業種だけでなく、業務の内容によってもテレワークの導入が難しいケースがあります。特に、以下のような業務は、テレワークに向いていないとされています。

  • 対面での接客が必要なサービス業
  • バックオフィス対応が必要な総務や人事
  • 顧客訪問を含む営業職

ここからは、それぞれの業務の特徴とテレワークに向いていない理由について解説します。

対面での接客が必要なサービス業

サービス業はテレワークに不向きとされる業種の一つで、対面での接客が基本とされるため、基本的に在宅での勤務は難しいです。

利用客が実店舗を訪れることが前提になっているので、サービス業はテレワークが推進されにくい業界と考えられています。

バックオフィス対応が必要な総務や人事

総務や人事もテレワークが難しいといわれています。請求書がオフィスに送られてくると、書類の対応は社内で行う必要があります。

昨今、電子捺印が浸透しつつありますが、書類に捺印する習慣が残っていると自宅に持ち帰ることができず、オフィスでの作業を必要とします。

顧客訪問を含む営業職

対面商談を基本としてきた営業職も、テレワークが難しい職種と考えられています。営業では、商談相手と向き合った交渉が重視されていることもあり、テレワークの導入には消極的であるともいえるでしょう。

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テレワークの導入が基本的にできない職種・業種

様々な企業で導入されているテレワークですが、全ての職種・業種に向いているわけではありません。

業種や職種の特性や働き方によっては向いていないこともあり、導入したくてもできないというのが現状となっています。

テレワークに向いていない業種は下記があげられます。

  • 接客業
  • 医療や福祉
  • 製造業

小売店などで接客に携わる人たちはテレワークが難しいと考えられています。接客業は来店した利用客とコミュニケーションを取ることが求められ、店舗にスタッフがいないと営業が成り立ちません。

また、医療や福祉の分野もテレワークに向いていないとされています。これらの業種は、患者や利用者と対面する必要性があることから、基本的に現場で応対することになります。

そして工場を所有するような製造業も、テレワークが難しい業種の一つとされています。工場での管理や作業は、その場を離れると難しいものが多いことがその理由です。

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難しいテレワークの導入を進める対策方法

テレワークの導入が難しいという場合は、以下のような方法が効果的です。

  • 導入までの手順を検証
  • テレワークの仕組みを制定
  • 便利なツールの利用
  • 評価基準の制定
  • セキュリティ対策の推進
  • オフィス勤務時の相互協力
  • 助成金の活用

上記のような方法を取り入れることで、テレワークを導入するハードルが下がります。

導入までの手順を検証

テレワークを導入する手順を検証してみましょう。手順を具体的に把握することで、導入できるか否かを判断できます。その際、以下のようなステップで進めてください。

  1. テレワークを導入する目的を明確にする
  2. テレワークの対象範囲を決める
  3. 現在の社内制度を把握する
  4. テレワークに必要なツールをリスト化する
  5. テレワークにかかる工数・コストを算出する

重要なのは、現在の社内制度を踏まえてテレワークの導入を検討することです。社内制度をカバーしないままテレワークに移行すると、業務に支障をきたしたり従業員から不満の声が上がるかもしれません。

テレワークの仕組みを制定

テレワークを導入する際は、まずこの仕組みを作りましょう。セキュリティ面を考えると従業員は個人のパソコンを使用せず、会社から支給されたパソコンを使うことが理想です。

また、社外から社内ネットワークにアクセスするにはVPNやクラウドサーバーを利用する必要があるなど、インターネット環境を整備し、これらの仕組みを作ることがテレワークの土台となります。

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便利なツールの利用

テレワークでは、業務に合ったツールを用いることで、効率的に仕事を進められるようになります。

対面での応対で成り立つ接客業はテレワークの導入が難しい職種です。しかし、テレワークをする従業員が、ECサイトを訪れる利用客とビデオ通話を利用した接客販売が行われています。

手元に商品を置き、実物をカメラで映しながらコミュニケーションを取ることで、リアル店舗での応対に近い感覚での応対を可能としています。

患者と向かい合った応対が求められる医療分野もテレワークが難しい業種ですが、育児中の放射線科医師が在宅で読影業務を実施。電子カルテで情報を管理することでテレワークを可能としているケースを、東京産業労働局が公開しています。

例えば、テレワークで稟議書の回覧ができないのであれば、ワークフローシステムを利用しましょう。このシステムで書類を電子化することで、在宅でも承認や申請作業を行えるようになります。ワークフローシステムを取り入れることで、オフィス外でも承認や申請の作業を可能とします。

これまで基本的に対面商談を行ってきた営業職の場合、テレワークの導入が進むと、成約率が落ちるのではないかと懸念されています。

しかし、テレワークで対応できるオンライン商談ツールの利用によって一日に商談できる件数を大きく伸ばし、成約率を上げているケースもあるといいます。

どの業種でも共通して利用されているのが、対面しなくても会話に近いテンポでコミュニケーションが取れるチャットツールです。

人手不足が深刻な介護現場では、気軽にやり取りができるチャットツールの導入で従業員同士が親しくなり、業務の心理的負担が緩和されていると報告。

その結果、離職率の低下ももたらしていると、東京産業労働局が公開しています。

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評価基準の制定

テレワークを導入する際は、人事評価の基準を見直す必要があります。

業務形態が変わり、働く人と対面しないテレワークでは、従業員の頑張りややる気を定性的な方法で評価するだけでは不十分なためです。

人事評価システムの利用や数値を用いるなどして、目標を達成できたかどうかを判断する定量的な評価制度を取り入れるのが有効な手段といえます。

また、数値化することで従業員と顔を合わせないテレワークであっても、仕事ぶりを評価することができます。

ただし、定量的な評価にこだわるあまり、成果主義にならないように注意しましょう。成果主義に偏ってしまうと、公平に評価できず、顔の見えないテレワークで部下との信頼関係を損ねる懸念もあります。

テレワーク中の適切な人事評価の方法とは?よくある課題や対策方法を解説

セキュリティ対策の推進

テレワークではセキュリティ対策も重要で、従業員にはテレワークにおけるセキュリティ対策を周知する必要があります。

もし従業員がセキュリティポリシーについて理解していないと、カフェなどでフリーWi-Fiにアクセスしてしまい情報漏洩に繋がるなど、安全面でのリスクが高まります。

セキュリティリスクを避けるためにも、万全の対策を行い従業員への周知も徹底しましょう。

オフィス勤務時の相互協力

テレワークでは、オフィス勤務時の相互協力も必要です。

すべての業務をテレワークでまかなえるとは限らないからです。もし、出社が必要な業務を1つの部署のみが担うことになってしまったら、その部署の従業員から不満が出ることも考えられます。

そこで例えば、郵便物の対応のように出社しないと対処できない業務は、分担して当番制にするなど、公平に業務を担えるよう配慮しましょう。

助成金の活用

費用面の課題でテレワークの導入が難しい場合は、助成金を活用しましょう。

厚生労働省をはじめ様々なところで、テレワークの助成金を支給しています。

助成金名補助内容
人材確保等支援助成金(テレワークコース)1企業あたり、支給対象となる経費の30%

※ただし以下のいずれか低い方の金額を上限とする。

  • 1企業あたり100万円
  • テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円
IT導入補助金2022通常枠

  • 30万~450万円
  • 費用の1/2以内
  • (ソフトウェア費・クラウド利用料※最大1年分補助・導入関連費等)

都道府県によっても、テレワークに関する独自の助成金制度を設けている場合があります。ぜひ、どのような助成金を活用できるのか調べてみましょう。

[出典:東京産業労働局「TELEWORK活用ヒント」]

[出典:厚生労働省「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」]

[出典:一般社団法人 サービスデザイン推進協議会「IT導入補助金」]

テレワークに関連する助成金・補助金まとめ!該当基準や申請方法も解説

難しいのは日本だけ?海外のテレワーク導入事情

2021年に内閣府が実施した調査によると、全国のテレワーク導入率は32,2%で、コロナ前(2019年12月)の導入率である10,3%と比べると2年で約3倍になっております。

かなり普及が拡大しているのがわかりますが、海外と比べるとまだまだ導入は進んでいないことがわかります。

2015年に「WorldatWork」が実施したアメリカのテレワーク導入率は、85%と日本と比べて非常に高い導入率です。

これだけの数値を誇っている背景としては、テレワーク強化法が制定されているのが大きな要因です。

テレワークマネージャーを各省庁で任命し、テレワークが可能な社員はテレワークに移行するというものです。

国単位でテレワークを推奨しているため、日本と比べて非常に高い数値を誇っているのです。

参照元:内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動変化に関する調査

日本でテレワーク化が進まない6つの理由|取り入れるための解決策を紹介

テレワークを定着させるには?定着しない課題からわかる解決策

難しいテレワークは対策次第で導入も可能に

この記事では、テレワークの導入が難しい理由について触れてきました。実際に、テレワークの導入が難しいとされている業種や職種は存在します。

その一方で、さまざまなツールを利用し、コミュニケーションの活性化や評価制度の改案などを図ることで、テレワーク導入のハードルを下げることが可能です。

「テレワークの導入は難しい」と諦めていた場合でも、この記事でご紹介した対策などを取り入れることで、会社と働く人のどちらにも有益なテレワークの実現を目指すこともできるでしょう。

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