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【最新】ナレッジマネジメントの成功事例8選!事例から学ぶ成功ポイント

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ナレッジマネジメントという経営手法があります。活用する企業が増えているナレッジマネジメントですが、導入しているイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。当記事では、ナレッジマネジメントの成功事例8選と事例から学べる成功ポイントを紹介します。

ナレッジマネジメントの成功事例8選

ナレッジマネジメントの成功事例8選を紹介します。

1.マッキンゼー

マッキンゼーは、主にコンサルティングサービスを提供する企業です。各プロジェクトを通じて獲得したナレッジを資産化するため、ナレッジマネジメントを導入しました。

同社では、ナレッジを共有しやすいよう、ナレッジに同一のフォーマットを設けています。そのため、従業員がナレッジの作成方法に迷うことがありません。また、ナレッジ共有に対してインセンティブを設け、従業員が積極的にナレッジを共有する仕組みを構築しました。

このように、同社はナレッジ共有のハードルを下げたり、仕組みづくりをおこなったりすることで、ナレッジマネジメントに成功しています。

2.ケッピーデザイン

ケッピーデザインは、スコットランドの建築設計会社で、医療施設や教育施設などの建築・設計をおこなっています。しかし、若手社員の増加にともない、育成が追いつかないという課題を抱えていました。そこで、以下のようなナレッジマネジメントに取り組み始めます。

  • 社内コミュニケーションの活性化
  • 個人・チームが得た知識の組織全体への共有

同社は上記のような取り組みによって、上司が若手社員を育成するだけでなく、若手社員自らが学べる機会を与えました。その結果、上司が教育にかける時間の削減にもつながったのです。

3.チェンフー

チェンフーは、観賞魚の輸出業を営む企業です。同社ではオフィス外で働く従業員が多く、社内システムへのアクセスが困難だったため、ナレッジが共有されないという課題がありました。そこで、オフィス外からでもナレッジを共有できるよう、専用のシステムを導入したのです。

専用システムの導入によってナレッジが共有され、「魚の検疫」や「袋詰め」などのマニュアル作成が可能になりました。マニュアルによって正しい管理方法が共有されたことから、商品到着時の魚の死亡率低下という効果につながっています。

4.NTT東日本法人営業部

NTT東日本の法人営業部では、効率的なナレッジマネジメントを実現するため、オフラインとオンラインの両方でナレッジ共有が促進される環境・仕組み作りに注力しました。

オフラインでは、社内コミュニケーションの活性化によってナレッジ共有が進むよう、「フリーアドレスの導入」「ドリンクコーナーのあるリフレッシュゾーンの設置」をおこない、従業員同士が気軽に知識・経験の共有ができる環境を提供しています。

オンラインでは、営業本部の全従業員が個々のホームページを開設し、自分のホームページに日報やタスクなどの記録をアップロードすることで、全従業員の業務状況の確認が可能になり、業務に関する情報共有が円滑化しました。

5.富士フイルムビジネスイノベーション

富士フイルムビジネスイノベーションは、オフィスプロダクトやソリューション事業を展開する企業です。同社には、製品開発の最終段階で設計変更が発生するといった製品開発に関する課題を抱えており、これは開発段階ごとの担当者が異なる知識を持っていることで生じるズレでした。

そこで、製品開発の初期段階から全担当者の持つ情報を共有する必要があると、ナレッジマネジメントに取り組み、同社独自のシステムを導入しました。

独自のシステムでは、すべての設計者・技術者のナレッジが蓄積されるようになったため、開発担当者はナレッジを活用しながらの設計が可能となったのです。その結果、最終段階での設計変更といった非効率なトラブルの発生防止につながっています。

6.キーエンス

キーエンスは、センサー・測定器・画像処理機器など、さまざまな機器の開発・生産をおこなう企業です。他企業と異なるのは、同社のナレッジマネジメントではナレッジの共有だけでなく、ナレッジの募集もおこなっている点です。

本来、ナレッジは個々の持つ知識・経験を自ら発信することで共有します。しかし、同社では知りたいナレッジについて募集をかけ、全支店からの回答を得ることができるという仕組みがあります。

自分の知識・経験のなかで「ナレッジ」とは認識していないナレッジも存在するでしょう。そのため、募集をかけることで自分の知識・経験が「ナレッジとして役立つんだ!」と、新たなナレッジ共有につながっているのです。

7.花王株式会社

花王は、主にヘルスケア商品を提供する企業です。同社では、サポートデスクに寄せられた顧客の声を活用するため、ナレッジマネジメントシステムを導入しました。

サポートデスクに届いた声をシステム上へデータとして蓄積することで、商品開発部はいつでも顧客の声を確認できるようになりました。そのため、どのような顧客ニーズがあるのかや、細かいニーズも取りこぼさず把握できるようになり、ニーズに合わせた商品開発を実現したのです。

8.auコマース&ライフ株式会社

auコマース&ライフは、複数のショッピングサイトを運営する企業です。社内の問い合わせ業務やコールセンター業務を効率化させるため、ナレッジマネジメントとFAQシステムを同時に導入しました。

ナレッジマネジメントによってナレッジが共有され、顧客対応フローの改善が実現しました。そして、FAQシステムではナレッジをもとに、よくある問い合わせやマニュアルを管理したことで、顧客対応中のマニュアル確認が可能になり、顧客対応の質向上につながったのです。

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ナレッジマネジメントが成功しにくい理由

ナレッジマネジメントが成功しにくい理由を3つ紹介します。

  • 具体的な数値での判定ができず評価が難しい
  • コスト計算しにくい
  • ナレッジマネジメントの意味合いを理解できない

具体的な数値での判定ができず評価が難しい

ナレッジマネジメントは評価が難しいといわれています。ナレッジの管理・共有をおこなうことで、業務効率化・人材育成・連携強化などの効果をもたらします。しかし、ナレッジマネジメントの成果は売上といった具体的な数値での測定が難しいため、ナレッジマネジメント担当者の評価も困難です。

たとえば、ナレッジマネジメントが順調であっても、その担当者が適切に評価されず異動になった場合、ナレッジマネジメントが推進されなくなることもあります。

そのため、ナレッジマネジメント担当者が適切に評価されるよう、ナレッジマネジメントの評価指標を設けるなどの仕組みづくりが大切です。

コスト計算しにくい

ナレッジマネジメントは具体的な数値で測定できないうえ、ナレッジマネジメントに必要な人的コストをはかることも難しいという特徴があります。

つまり、どれだけの効果を生み出すのかが明確に分からないため、どれだけのコストをかけるべきなのかを判断しにくいということです。

たとえば、商品を1,000円で販売すれば1,000円という売上が発生します。その結果、商品の生産には700円のコストをかけて300円の利益を得よう、というように大まかなコストや利益を検討できます。しかし、ナレッジマネジメントではこのような計算・予測ができません。

そのため、ナレッジマネジメントをおこなう場合は、従業員へ定期的にアンケートをとるなどして、ナレッジマネジメントを通じて得た知識があるのか、従業員に役立っているのかを調査することが大切です。

ナレッジマネジメントの意味合いを理解できない

ナレッジマネジメントを理解できていないと、従業員は積極的にナレッジ共有をおこなわないでしょう。また、ナレッジを共有することで「地位や立場を守れない」と考える従業員も少なからず存在します。

このような状況では、ナレッジマネジメントが推進されず、いずれこのシステム自体がなかったものになってしまいます。

そのため、ナレッジマネジメント導入時には、目的・必要性にくわえ各従業員がナレッジマネジメントによって得られるメリットを伝えるなどして、ナレッジマネジメントを定着させることが大切です。

ナレッジマネジメントを成功させるポイント

ナレッジマネジメントを成功させるポイントを7つ紹介します。

  • ナレッジの定義を明確にする
  • 共有しやすい環境を整える
  • 外部組織も活用する
  • フレームワークを利用する
  • 社内で成功事例を作る
  • 悩みに関するデータを集める
  • ナレッジマネジメントツールを導入する

ナレッジの定義を明確にする

ナレッジの定義を明確にすることが大切です。ナレッジが何を意味するのか、どの程度の単位までナレッジとして共有すればよいのかなど、定義が明確でなければ、ナレッジを共有する側が迷ってしまいます。そのため、ナレッジとなる情報の項目や単位、共有方法などを明確に決めておきましょう。

たとえば、共有方法にはグループウェアへの追加やFAQ形式マニュアルへの追加などが挙げられます。ナレッジの定義を決める際は、ナレッジを活用する現場目線で、使いやすい共有方法や必要な情報を見極めることが大切です。

共有しやすい環境を整える

共有しやすい環境を整えることも重要です。ナレッジマネジメントでは、基本的に知識・経験のある従業員に自らナレッジを共有してもらわなければなりません。そのため、共有しやすい環境を整えることがナレッジマネジメントを成功に導きます。

たとえば、オフィス内に誰でも利用できるリフレッシュスペースを設置することで、気軽なコミュニケーションが生まれ、情報を共有できる場として活用できます。また、情報共有ツールを導入すれば、対面でなくてもツールを通じたナレッジの共有・確認が可能です。

このように、ナレッジを共有しやすい環境を整備することで、情報共有の機会が増え、ナレッジ共有を円滑化させます。

外部組織も活用する

外部組織も活用することもナレッジマネジメントを成功させるポイントです。ナレッジマネジメントの導入・運用をサポートしてくれる外部組織をチームに組み込むことで、ナレッジマネジメントをスムーズに定着させることができるでしょう。

ナレッジマネジメントは社内に定着することでナレッジが蓄積され、業務効率化や人材育成といった効果を生み出します。そのため、定着までに時間がかかれば、そのぶん効果を感じるにも時間がかかるということです。

とくに、ナレッジマネジメントに関して知識を持った人材がいないといった場合は、外部組織の活用がおすすめです。

フレームワークを利用する

フレームワークを利用することを検討しましょう。ナレッジマネジメントには、活用できるフレームワーク「SECIモデル」が挙げられます。

  • Socilization:共同化
  • Externalization:表出化
  • Combination:連結化
  • Internalization:内面化

SECIモデルでポイントとなるのは「暗黙知」「形式知」です。暗黙知は未だ言語化されていない知識・経験を、形式知は言語化もしくは図式化された知識・経験を意味します。そして、暗黙知を形式知化するためのプロセスが「SECIモデル」です。

SECIモデルは以下のような手順で進められます。

  1. 暗黙知を実践とともに伝達する(暗黙知)
  2. 伝達された情報を文書化などで可視化する(暗黙知→形式知)
  3. 他の情報と連結しながら体系的な情報に変換する(形式知)
  4. 形式知を知的資産へと変換する(形式知→暗黙知)

上記のプロセスを繰り返すことで、徐々に情報が広く共有されていき、ナレッジマネジメントを成功に導きます。

SECIモデルとは?基本的な考え方やマネジメントへの活用方法を徹底解説

社内で成功事例を作る

社内で成功事例を作ることが重要です。ナレッジマネジメントは短期間で定着・成功できるものではないため、中長期的な視点で取り組むことが大切です。たとえば、まず一部の部門やチームでナレッジマネジメントを導入し成功事例を作ります。

ナレッジマネジメントの導入方法や運用方法などは、規模が違ったとしても規模に合わせた活用ができるうえ、実際に成功を収めることでナレッジマネジメントの理解者や賛同者を得ることにもつながります。

そのため、まずは社内の一部で成功事例を作り、事例をもとにした導入・運用の拡大がナレッジマネジメントを成功させるポイントのひとつです。

悩みに関するデータを集める

悩みに関するデータを集めることも重要です。ナレッジは、知識・経験のある人材が自ら情報を発信することで共有されます。どのようなナレッジが必要とされているのかは、従業員の悩みや疑問などから判断することが大切です。

たとえば、上司は商談のコツをナレッジとして共有しても、そもそもどのようにして顧客情報を収集するかが分からない部下にとっては、必要なナレッジといえません。

そのため、ナレッジを収集するにあたって、まずは悩みに関するデータを集め、その結果をもとに必要なナレッジを見極めていきましょう。

ナレッジマネジメントツールを導入する

ナレッジマネジメントツールを導入することを検討しましょう。ナレッジマネジメントツールには、ナレッジの蓄積から共有まで、ナレッジマネジメントに役立つ機能が豊富に備わっています。具体的な機能には、以下が挙げられます。

  • ファイル共有
  • グループウェア
  • コミュニケーション機能
  • 検索
  • FAQ

上記のような機能によって、ナレッジの共有や確認の効率化が可能です。たとえば、ツール上に蓄積された莫大なナレッジから、必要とするナレッジを検索によって瞬時に発見できるため、紙の書類を探すような手間と時間が省けます。

このように、ナレッジマネジメントの効率化に特化したツールの導入・活用も、ナレッジマネジメントを成功させるポイントのひとつです。

ナレッジマネジメントツールの選び方は?自社の目的や課題に適した考え方

ナレッジマネジメントに役立つツール

ナレッジマネジメントに役立つツール5選をご紹介します。

ChatWork

ChatWorkは、コミュニケーションツールとして多くの企業で活用されているビジネスチャットツールです。メールのような定型文を使わず、チャットをしている感覚で情報共有ができるため、ナレッジ共有の円滑化に役立ちます。

また、同ツールではファイル管理機能も備わっており、ツールを通じたファイルのやり取り・プレビューなどが可能です。

提供元株式会社Kubell
初期費用要問い合わせ
料金プラン

■フリー:無料

■年契約

  • ビジネス:550円(税込)/月/ユーザー
  • エンタープライズ:880円(税込)/月/ユーザー

■月契約

  • ビジネス:660円(税込)/月/ユーザー
  • エンタープライズ:1,056円(税込)/月/ユーザー
導入実績37万6,000社以上
機能・特徴チャット、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話、コンタクト管理、通知、プロフィール、ユーザー管理、機能制限、モバイルアプリ、多言語対応、高水準セキュリティ、API連携 など
URL公式サイト

DocBase

DocBaseは、日報・週報・議事録・マニュアル・企画書・社内ブログなど、さまざまな文書を作成・共有できる情報共有ツールです。メモのような感覚で気軽にドキュメント作成をおこなえるという特徴があります。

また、情報共有ツールで気になるセキュリティについても、情報セキュリティの国際規格「ISMS認証」を受けているため、安全性の高い情報共有ツールといえるでしょう。

提供元株式会社クレイ
初期費用無料
料金プラン
  • スターター:990円(税込)/月
  • ベーシック:4,950円(税込)/月
  • レギュラー:9,900円(税込)/月
  • ビジネス100:21,450円(税込)/月
  • ビジネス200~:43,450円(税込)~/月

※ユーザー数が1,000人を超える場合は要問い合わせ

導入実績10,000社以上
機能・特徴文書作成、文書管理、サービス連携、コラボレーション、検索、セキュリティ、チーム管理 など
URL公式サイト

SharePoint Online

SharePoint Onlineは、ナレッジをはじめ、コンテンツやアプリケーションなどのさまざまな情報の共有が可能なツールです。ツール上で作成・管理されているファイルは、複数人におけるリアルタイム共同編集ができ、業務効率化に役立ちます。

共通のリソースやアプリケーションなどを「ホームサイト」や「ポータル」で共有できることから、組織の連携を高めることにもつながるでしょう。

提供元日本マイクロソフト株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン■年契約
  • プラン1:594円(税込)/月/ユーザー
  • プラン2:1,199円(税込)/月/ユーザー
  • Office 365 E3:2,750円(税込)/月/ユーザー
導入実績20万社以上
機能・特徴ファイル共有、オフライン表示・編集、リアルタイム共同編集、バージョン管理、アクセス制御、検索と検出、モバイルアプリ、電話・Webサポート など
URL公式サイト

Notion

Notionは、カスタマイズ性に優れたナレッジマネジメントツールです。チーム・プロジェクト・ドキュメントなどをつなぎ、情報の分断や属人化を防ぎます。

また、タスク管理機能では各メンバーのタスクを確認できるため、業務負担の偏りを発見したり、各タスクの進捗状況を把握したりすることに役立ちます。

提供元Notion Labs.Inc.
初期費用要問い合わせ
料金プラン

■フリー:無料

■有料プラン

年契約

  • プラス:$8/月/ユーザー
  • ビジネス:$15/月/ユーザー
  • エンタープライズ:要問い合わせ

月契約

  • プラス:$10/月/ユーザー
  • ビジネス:$18/月/ユーザー
  • エンタープライズ:要問い合わせ
機能・特徴メモ、ロードマップ、タスク管理、コンテンツ作成、目標設定、Webサイト など
URL公式サイト

Googleドライブ

Googleドライブは、ドキュメント・スプレッドシート・スライドなどのさまざまなコンテンツを管理できるファイル管理ツールです。保存されたファイルは、共有や共同編集が可能なうえ、スマートフォン・タブレット・パソコンなどあらゆるデバイスで利用できます。

また、インターネット環境があれば場所を問わず利用可能なため、テレワークにおける組織連携にも役立つでしょう。

提供元Google LLC
初期費用要問い合わせ
料金プラン
  • 個人向け:無料
  • Business Starter:748円(税込)/月/ユーザー
  • Business Standard:1,496円(税込)/月/ユーザー
  • Business Plus:2,244円(税込)/月/ユーザー
  • Enterprise:要問い合わせ
機能・特徴クラウドストレージ、ドキュメント・スプレッドシート・スライド・フォームの作成、Gmail、Meet、一元管理、カスタマーサポート など
URL公式サイト

ナレッジマネジメント導入に向けて成功事例を把握しておこう

個々が持つ知識や経験を管理・共有するナレッジマネジメントでは、部下のスキルアップや組織の連携強化が期待できます。すでにナレッジマネジメントを導入している企業も多いことから、ナレッジマネジメントに成功している企業事例を参考に、自社での導入・活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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ビズクロ編集部
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