IP電話の音質は良い?悪い?仕組みと音質の関係や通話品質を改善する対策法

2022/8/16 2022/08/16

IP電話・ビジネスフォン

IP電話を使用するビジネスマン

ビジネスシーンにおいてIP電話を利用している方もいらっしゃるでしょう。しかし、IP電話の音質が悪いと感じることはないでしょうか。本記事では、IP電話そのものの仕組みやIP電話の音質について解説すると共に、通話品質の改善に必要な対策について説明します。

IP電話とは?

IP電話のIPは「Internet Protocol」の略で、インターネット回線を利用した通信方法を意味します。インターネット回線を使用することから、固定電話と比較すると通話料が安い傾向にあり、最近ではオフィスや家庭での普及が進んでいます。

IP電話と光電話の違い

IP電話と光電話は、どちらもインターネット回線を利用しているという点では同じです。しかし、両者には決定的な違いがあります。

一言でいうと、光電話はNTTなどの回線設備を所有している通信業者が提供するサービスで、IP電話はプロバイダ(回線をインターネットに繋げる業者)が提供しているサービスです。つまり、IP電話と光電話とでは、サービス提供会社の業態が異なります。

ほかにも、IP電話は「050」で始まる番号が付与され、光電話は市外局番から始まる電話番号が付与されることも違いとして挙げられるでしょう。

IP電話とインターネット電話の違い

IP電話とインターネット電話の違いは、使用回線にあります。IP電話が専用のIP電話網を使用するのに対して、インターネット電話は公衆回線を使用します。

インターネット回線のほうが低コストであるものの、通信状況の影響を受けやすく、安定性が高くありません。一方、IP電話はプロバイダが所有する回線であることから、通信品質に優れています。

IP電話の仕組み

IP電話はIP回線を通じて音声通信する電話のことですが、実際の仕組みをイメージできない方もいるのではないでしょうか。そこでここからは、技術的な話を踏まえながらIP電話の仕組みを解説します。

VoIP技術で音声情報をIPパケットに変換

VoIPとは「Voice over Internet Protocol」の略で、インターネット回線を利用し、音声データを送受信する技術を指します。音声情報をパケット化し、ネットワーク上に分割して送付する方法です。

VoIP技術でIPパケットを音声情報に復元

着信者側に届いたIPパケットは、そのままの状態では音声情報として確認できません。VoIPゲートウェイを介することで、IPパケットの音声情報を復元できます。

音声が届くまでの流れをまとめると「発信者→VoIPゲートウェイ→インターネット→VoIPゲートウェイ→着信者」となります。

IP電話の音質が悪い理由

IP電話は、固定電話より音質が悪いといわれています。その理由は、通信回線の利用方式が異なるからです。

固定電話の場合、回線交換方式が採用されています。通話の開始から終了まで専用回線が確保されているので、通信が安定しやすい点が特徴です。

一方、IP電話は通話内容をパケットに切り分けて、他の通信データと一緒にインターネット上に流します。回線を確保せず、断続的な通信方法となるため、インターネット環境によって音質が低下する可能性があります。

ここからは、IP電話の音質が低下するケースを3つ確認していきましょう。

1.インターネットの回線の混雑

IP電話では、音声情報をパケットデータに変換し、相手先へ届く前に再構築します。この変換と再構築の作業は、インターネット速度に大きく左右されるのです。

高速回線であれば、データ処理のスピードが速いため、音声の分割や再構築のプロセスもスムーズに処理されます。一方、低速回線であるとデータ処理に時間がかかるので、音声の遅延や途切れ、音質劣化などを引き起こす可能性があります。

2.通話中のファイルなどの送受信

インターネット回線は、同時に複数の通信をおこなっています。たとえば、通話のタイミングと大容量のデータを読み込む通信が重なった場合、音質が悪くなったり、音声が途切れる可能性があるのです。

また、通話中のファイル送受信を控えても、同じネットワークを利用しているユーザーが大量の通信データを使用している場合は、同様に通信渋滞が発生することがあります。

3.環境による問題

無線LANでIP電話を接続している場合、アクセスポイントからの電波を妨げる障害物があると、音質に影響が生じます。また、複数のアクセスポイントがあるケースにおいては、接続先の切替時に、音質の悪化や音声の途切れが発生することもあるでしょう。

IP電話の音質を改善する方法

IP電話を快適に利用するために、ここからは音質改善に有効な6つの方法を紹介します。

1.インターネット回線環境を整える

IP電話の音質改善には、インターネット回線環境の整備が大切です。わかりやすくいうと、高速インターネット回線の環境を用意することで、音質改善が図れます。

高速インターネット回線であれば、IP電話のデータ再構築がスピーディーに処理されるため、音質の改善や音声遅延の発生を防ぐことが可能です。

2.回線容量を増やす

通話と同じ回線にデータの送受信が発生すると、IP電話の音質が悪くなる可能性があります。つまり、通話中にデータのやりとりをしなければ回線に負担をかけずに済むため、音質の乱れを防げるのです。

また、回線容量を増やせれば、多少のデータをやり取りしても影響を受けづらくなるので、回線容量の増加を検討してみてもよいでしょう。

3.通信障害物を取り除く

無線LANを通じてIP電話を利用しているケースでは、無線LANのアクセスポイントと距離があると、音質低下や音声の遅延が発生します。また、電波を妨げる障害物にも注意が必要です。

たとえば、電子レンジやテレビなどの電子機器は障害物となり、音質に影響を与えやすいものと考えられています。こうした障害物は、アクセスポイントと距離を離しておくのが賢明です。

4.アクセスポイントを固定する

複数のアクセスポイントを利用している場合、通話中にアクセスポイントが切り替わる可能性があります。その瞬間に音声が途切れることがあるため、注意が必要です。

アクセスポイントの切り替えを防ぐには、電話機の設定を確認し、自動的にアクセスポイントが変更しないようにしておきましょう。

5.接続端末数を制限する

1台の無線LANに複数の端末を接続し、通話が重なると、音質が悪くなったり音声に遅延が発生したりする場合があります。IP電話の音質に問題があると感じた場合は、接続端末の数を確認し、必要に応じて端末数を制限しましょう。

6.高音質のIP電話やアプリを導入する

複数の改善策を試しても音質が悪い場合は、IP電話の契約を見直してみましょう。総務省では、クラスA・クラスB・クラスCと、通話品質に3つの基準を設けています。

IP電話の場合はクラスCでも問題ない品質とみなされますが、サービス会社によってはクラスAやBの品質基準を満たしているケースがあります。

インターネット環境を高速化しても音質の改善が見られない場合は、高音質のIP電話の利用を検討するのがおすすめです。

クラウドPBXについて

PBXとは「Private Branch Exchange」の略で、日本語で「電話交換機」を意味する言葉です。複数の電話回線をPBXに集約させることで、外線と内線の接続制御や、内線同士の通話が可能になります。このPBXをクラウド化したものが、クラウドPBXです。

クラウドPBXの場合、インターネット上でPBXの機能が利用できるため、ハードウェアの購入コストがかかりません。また、場所にかかわらず会社番号で発着信が可能であることから、出張やリモートワークにおいても活躍してくれるサービスです。

おすすめのクラウドPBX3選

ここからは、おすすめのクラウドPBXを3つチェックしていきましょう。

1.Arcstar Smartpbx

Arcstar Smart PBXは、NTTグループが展開するクラウドPBXです。大手ならではの安心感や品質が期待できるサービスとして、多くの企業が利用しています。

導入メリットとしては、通信設備・保守コストの削減や、スマホの内線化、Web上での簡単設定などが挙げられます。オプションでクラウド型Web電話帳サービス「PHONE APPLI PEOPLE」と連携できるため、社員の連絡先や名刺情報の一元管理が可能です。

提供元 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
初期費用 新設工事費:11,000円(税込み)
料金プラン ・基本情報

基本契約料:5,500円(税込み)
ID利用料:550円(税込み)

・オプション

全体チャネル追加利用料:5,500円(税込み)
VoIP-GWチャネル追加利用料:550円(税込み)

※上記が月額使用料

導入実績 要問い合わせ
機能・特徴 内線基本機能、外線接続機能、グループ着信機能、転送機能、留守番録音など
URL 公式サイト

2.トビラフォンCloud

トビラフォンCloudは、電話業務のプラットフォームを構築するサービスです。社内の電話業務をクラウド上のダッシュボードで管理できるため、社員の利用状況が容易に把握できます。

通話の暗号化やIPアドレス制限といった機能も搭載されており、セキュリティ対策も強固です。また、録音システムを利用すれば、オフィス以外の場所でも通話録音が可能で、通話内容の情報共有もスムーズにおこなえます。

提供元 トビラシステムズ株式会社
初期費用 ・料金プラン例

2名の場合:33,000円(税込み)
20名の場合:88,000円(税込み)

料金プラン ・料金プラン例

2名の場合:月額3,300円(税込み)
20名の場合:月額37,400円(税込み)

・通話料

【050番号での通話料】

国内一般加入電話 :8.8円/3分(税込み)
国内携帯電話 :17.6円/1分(税込み)
内線通話、転送 :無料

IP電話サービス :8.8円/3分

【0ABJ番号(市外局番)での通話料】

国内一般加入電話 :4.4円/1分(税込み)
国内携帯電話 :17.6円/1分(税込み)
内線通話、転送 :無料
IP電話サービス :4.4円/1分(税込み)

導入実績 ブランドユーザー数1,400万人
機能・特徴 スマホでの利用、迷惑電話フィルタ、スマート着信機能、発着信動作のスケジュール化
URL 公式サイト

3.MiiTel

IP電話に加え、録音・文字起こし・音声解析機能が搭載されているサービスがMiiTelです。ひとつのサービスで複数のツールが利用できるため、利便性が高く、管理の手間も省けます。

AIが搭載されていることも、MiiTelの強みです。電話内容のスコアリングや、共有用URLの作成といった魅力的な機能が利用できます。

提供元 株式会社RevComm
初期費用 なし
料金プラン 単月契約:6,578円(税込み)/ID
導入実績 1,450社
機能・特徴 IP電話、自動録音、文字起こし、通話のスコアリング、スマホアプリ、ワンクリック発信など
URL 公式サイト

IP電話の音質を改善して最大限活用しよう

IP電話はインターネット回線を介したサービスなので、回線が混雑していたり、通話中にデータの送受信を大量にしていたりすると、音質が悪くなることがあります。

IP電話の音質改善を図りたい場合は、高音質のIP電話の導入や、高速インターネット回線の利用を検討してみるとよいでしょう。接続端末数を制限したり、通信の妨げとなる障害物をアクセスポイントから遠ざける方法も効果的です。

IP電話を最大限に活用するためにも、自社の利用環境を見直し、通話品質の改善を試みていきましょう。

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