プロジェクトの成功は課題管理が重要!課題管理表の作り方や運用の注意点を解説

最終更新日時:2023/09/29

プロジェクト管理ツール

課題管理とは

プロジェクトを進めていく上で重要になる課題管理。どのような業種でも予期せぬトラブルや課題は少なくないため、プロジェクトを成功させるためにも課題管理は非常に重要です。そこで本記事では、プロジェクト管理で重要な課題管理について徹底解説していきます。

プロジェクト管理で重要な課題管理とは?

課題管理とはプロジェクトを進めていく上で生じた問題を可視化し、解決に努めるマネジメント手法です。問題の迅速な発見と原因の把握を行い、プロジェクトを成功に導くことを目的とします。

たとえば、テストマーケティングで販売する試作品の完成が遅れていたとしましょう。試作品の完成が遅れている実態が「問題」に該当し、遅れの原因がわかれば「課題」となります。「問題」を排除するには「課題」への的確な対処が必要であり、スケジュール調整や遅れを取り戻すための施策が求められるでしょう。

プロジェクトにおける課題管理は、問題の抽出と課題の明確化を促し、企画遂行のための重要なプロセスになります。

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課題管理表の作成方法

課題管理の適正化には、解決すべき要素をまとめた課題管理表の作成が有効です。以下の手順に沿って課題管理表を作成しましょう。

  1. 必要な項目を作成する
  2. 課題の優先度を明確にする
  3. 課題が発生するたびに更新する

プロジェクトをスムーズに進めるためにも、重要度や緊急度の高い項目を優先的に記載しましょう。

必要な項目を作成する

課題管理表には、以下の項目を記載します。番号順に表題をつけて列挙し、どの課題がどのような状況なのかをわかりやすく整理しましょう。

  • 課題番号
  • 課題タイトル
  • 課題詳細
  • 対応方法
  • 課題の完了条件
  • 担当者名
  • 対応期日
  • 優先度
  • ステータス

課題詳細には「決済機能の搭載が間に合わない」や「キャンペーン開催時の特典が決まっていない」など、具体的な内容を記載します。課題が多くても管理しやすいように番号を振るほか、優先度の高いものから記載すれば着手すべき課題が一目瞭然です。

ステータスでは未着手や進行中、完了などを記入し、計画通りに作業が進んでいるかを明確化します。プロジェクト内容によっては上記以外の項目も必要なため、チームメンバーと話し合いながら決めていきましょう。

課題の優先度を明確にする

優先順位や緊急度の高さは管理表に必ず盛り込み、「高」「中」「低」の3段階で表現します。各プロジェクトの納品期日を厳守するためにも、優先度の高い課題から解決することが重要です。

優先順位を付ける基準は、プロジェクト全体に及ぼす影響度の大きさによって判断します。特定の業務を進めないと全体の作業が止まってしまうなどの場合には、該当課題への早急な対応が必要です。

一方、プロジェクト全体への影響が小さい場合は重要度が低いと判断できます。後回しにしても問題ないでしょう。

課題が発生するたびに更新する

プロジェクトメンバーが、課題管理表を定期的に更新する意識を持つことが重要です。担当するタスクを進めていくうちに、新たな課題が生じることも珍しくありません。メンバー全員と内容を共有するためにも、新たな課題が発生した時点で管理表を更新しましょう。

管理表の更新頻度が低下した場合、作業の進捗を正確に共有できません。判断の遅れなどからプロジェクト全体に影響が及ぶため、定期的なリマインドで更新を促しましょう。

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課題管理表を運用する際のポイント

課題管理表に課題内容や進捗状況を記載するだけで、プロジェクトを達成できるわけではありません。課題管理表を運用する際は、以下2つのポイントを意識することが重要です。

  • 課題の完了条件を明確にする
  • 課題の対応方法を明確にする

個々の課題に対する対応策や完了条件を明確化しましょう。

課題の完了条件を明確にする

どのような条件を満たすと課題が解決したとみなせるか、完了条件を明確化することが重要です。課題管理表における未着手や完了などのステータスだけでは、基準が曖昧なため認識にズレが生じやすくなります。進捗ステータス以外に、具体的な完了条件を明記して確実性を高めましょう。

たとえば、ペットボトルに貼るラベルのデザインが完成していないという課題があったとします。課題解決のための対応策は、ラベルを貼れば良いだけの状態にデザインを仕上げることです。

完了条件を「ラベルデザインの完成」とすると、曖昧な恐れがあります。「デザインが仕上がり、責任者の了承を得た状態」と設定すれば、デザインの完成と承認までが課題の完了条件であることがわかるのです。

完了条件には具体的な内容を設定することで、曖昧性による作業の遅れやミスを防げるでしょう。

課題の対応方法を明確にする

個々の課題への対応方法を明確にすることも重要です。課題管理表の目的は、課題解決によるプロジェクトの成功にあります。プロジェクト達成には、記録をもとにした具体的な対応が不可欠です。

対応方法を考案し、細分化して個々人がやるべきことをピックアップすると良いでしょう。「デザインのブラッシュアップ」が対応方法であれば、「デザイン案をリサーチする人」「テーマや方向性を決める人」「デザインを形にする人」など役割分担を行います。それぞれが与えられたタスクをこなすことで、課題を効率的に解決可能です。

対応策を立てる際はプロジェクトメンバーと話し合いの場を持ち、現状把握に努めることが重要です。課題内容が明確になった後、対応策に関するタスクを細分化し、担当者と期限を設定して進行しましょう。

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課題管理を効率化するにはプロジェクト管理ツールの導入がおすすめ

課題管理表はExcelやスプレッドシートでも作成できますが、内容更新に大きな手間がかかります。スムーズに課題管理を行うには、プロジェクト管理ツールの導入がおすすめです。

今回の記事では、多くの企業から利用されているプロジェクト管理ツールを3つ紹介します。

Backlog

Backlogは、株式会社ヌーラボが提供するプロジェクト管理ツールです。多くの企業から高い評価を得ており、リピート率は99.5%を誇ります。Backlogの特徴は、利便性と安全性に優れている点です。

作業開始日と期限を入れるだけでガントチャートが生成され、各工程が計画通りに進んでいるかを一目で把握できます。カンバンボードでは作業内容や担当者、期限をカードごとに把握でき、タスクや作業の進捗を管理可能です。業務内容や担当者の割り当てが完了次第、メンバーに通知が届くため、対応漏れが発生するリスクは低いでしょう。

作業進捗のステータスは色別に表示されるため、遅れている工程を素早く発見できます。通信経路の常時SSL化やAWSなどを備え、セキュリティ機能も優秀です。

提供元株式会社ヌーラボ
初期費用無料
料金プラン月額払い
  • スターター:月額2,970円(税込)※ユーザー数30人、1GBまで
  • スタンダード:月額17,600円(税込)※ユーザー数無制限、30GBまで
  • プレミアム:月額29,700円(税込)※ユーザー数無制限、100GBまで
  • プラチナ:月額82,500円(税込)※ユーザー数無制限、300GBまで

年間払い(月額払いより5%割引)

  • スターター:年間33,858円(税込)
  • スタンダード:年間20万640円(税込)
  • プレミアム:年間33万8,580円(税込)
  • プラチナ:年間94万500円(税込)
導入実績13,000件以上(契約件数表記、2022年12月末時点)
機能・特徴
  • リピート率99.5%
  • プロジェクトの進捗状況を可視化
  • ガントチャート
  • カンバンボード
  • バーンダウンチャート
  • タスク管理
  • バグ管理システム
  • Wikiによるナレッジ共有
  • ユーザー別の権限管理
  • モバイルアプリ
  • 外部サービスとの連携
  • インフラ環境にAWSを導入
  • 常時SSL化
  • データの自動バックアップ
  • ISMSを取得
URL公式サイト

Asana

Asanaは、タスクと目標の関連性を可視化できるプロジェクト管理ツールです。リストやボート、タイムラインなどさまざまな視点からプロジェクトを管理できます。

タスクの依存関係を明確化できるため、どの作業が原因で遅れが生じているかを正確に把握可能です。事前にルールを設定しておくと、タスクの割り当てやカードの移動は自動化されるため、都度設定する必要はありません。

また、ZoomやSalesforce、Googleドライブなど200種類以上のアプリと連携できます。ナレッジ共有やコミュニケーションの活性化に役立つでしょう。

提供元Asana Japan株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン月額払い
  • Basic:0円
  • Premium:月額1,623円(税込)
  • Business:月額3,630円(税込)

年間払い

  • Basic:0円
  • Premium:月額1,320円(税込)
  • Business:月額2,970円(税込)
導入実績10万社
機能・特徴
  • プロジェクトマネジメント
  • タスクの担当者と期限を設定
  • タスクの依存関係を明確化
  • カスタムテンプレート
  • ワークロード
  • ダッシュボード
  • カンバンボード
  • ワークフローの自動化
  • AIによる作業の自動化
  • 200種類以上の外部アプリと連携
URL公式サイト

TimeTracker NX

優れたユーザーインターフェースを採用するTimeTracker NXは、ITリテラシーの高さを問わず直感的な操作が可能です。

ドラッグ&ドロップでガントチャートやプロジェクト計画を作成できるため、業務効率を大幅に改善できます。タスクの進捗状況は消化率としてグラフで表示され、計画通りに進んでいるかの把握も容易です。

不具合の収束予測も含めた最新の進捗状況が反映されるため、修正・改善の対応工数などを視覚的に理解できます。不具合への対応を集計データとして蓄積しておくと、次回プロジェクトのタスクの割り当てや人員配置に活用できるでしょう。

提供元株式会社デンソークリエイト
初期費用クラウド:50万円(専有環境デプロイ+セットアップ)
料金プランクラウド※Microsoft Azureと連携
  • 5ライセンス:月額22,000円
  • 200ライセンス:月額77万1,600円

オンプレミス

  • Standard Edition 5ライセンス:年間85,800円(税込)
  • Standard Edition 10ライセンス:年間14万5,200円(税込)
  • Standard Edition 50ライセンス:年間56万1,000円(税込)
  • Standard Edition 100ライセンス:年間92万4,000円(税込)
  • Professional Edition 5ライセンス:年間17万1,600円(税込)
  • Professional Edition 10ライセンス:年間29万400円(税込)
  • Professional Edition 50ライセンス:年間112万2,000円(税込)
  • Professional Edition 10ライセンス:年間184万8,000円(税込)

永続ライセンス

  • Standard Edition 5ライセンス:19万8,000円(税込)
  • Standard Edition 10ライセンス:33万円(税込)
  • Standard Edition 50ライセンス:132万円(税込)
  • Standard Edition 100ライセンス:222万円(税込)
  • Professional Edition 5ライセンス:39万6,000円(税込)
  • Professional Edition 10ライセンス:66万円(税込)
  • Professional Edition 50ライセンス:264万円(税込)
  • Professional Edition 10ライセンス:440万円(税込)
導入実績75,000社以上
機能・特徴
  • 優れたユーザーインターフェース
  • ガントチャート
  • カンバンボード
  • タスクの進捗状況をグラフ化
  • 課題や不具合の管理
  • 工数分析
  • 30日間の無料トライアル
URL公式サイト

【2023年最新】おすすめのプロジェクト管理ツール20選を比較!目的や料金に合わせた選び方

プロジェクト管理で重要な課題管理について押さえておこう

プロジェクトにおいて、課題管理の重要性は無視できません。優先順位や完了条件を明記した課題管理表を作り、課題管理の適正化に役立ててください。便利なツールを活用すると、手作業で管理表を編集する手間が省けます。より効率的かつ確実性をもって課題管理ができるので、積極的にツールを利用してみましょう。

今回の記事で紹介したおすすめのプロジェクト管理ツールを参考に、自社に合ったツールを導入してください。

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ビズクロ編集部
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