PDCAを効果的に回す4つのコツと正しい手順をわかりやすく解説

2022/9/11 2022/09/11

業務効率化・業務改善

PDCAの文字が書かれたブロック

課題を解決する際に、よく活用されるマネジメント手法にPDCAがあります。実際にPDCAを行ったものの失敗した方や、上手に活用できているか不安な方も多いのではないでしょうか。本記事では、PDCAを効果的に回すためのコツや正しい手順をわかりやすく解説します。

PDCAとはどのような手法?

PDCAはマネジメント手法のひとつで、業務改善を目的として活用されています。

PDCAは、1950年代にウィリアム・エドワーズ・デミング氏とウォルター・シューハート氏の2人によって提唱されました。提唱された当初は製造業界で活用されることが多かった手法ですが、その後マーケティング業界など幅広い領域で使われるようになりました。

PDCAは以下4つの頭文字から構成されています。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(検証)
  • Action(改善)

上記4つのプロセスを繰り返していくことで、継続的な業務改善や課題解決を目指します。では、各プロセスの内容をみていきましょう。

Plan(計画)

Planは達成したい目標を設定し、行動計画を立てていくプロセスです。目標に対して何をすべきなのか、何が課題となるのかなどを検討します。計画立案に際しては、過去データの活用も有効でしょう。

また、目標はチームの指針ともなり、メンバーの行動が明確化します。逆に目標が設定されていなければ、チーム内で認識のズレが生まれ、計画が円滑に進まない可能性も考えられます。

Do(実行)

Doは、立てた計画に沿ってひたすら実行するプロセスです。しかし、ただ実行するだけではなく、実行後にどのような結果になったのか詳細に記録しておくことが大切です。

実行するうちに発見した課題があれば、その課題も記録しておきましょう。もし、結果や課題が数値として把握できるのであれば、数値を用いて定量的なデータを記録します。

細かく記録に残しておくことで、検証プロセスで目標と比較しやすくなるので、以降のプロセスに役立つでしょう。

Check(検証)

Checkは、計画が順調に進んだのか、実行にともなう適切な結果は出ているのかなどを検証するプロセスです。Planで想定していた結果と実際の結果を比較していきます。

結果が良好だった場合、その成功要因は何だったのかを考え、逆に結果が悪かったのであれば、その原因を深堀していきましょう。

Action(改善)

Actionは、検証した結果に沿って、これからどのように改善していくかを検討するプロセスです。計画・実行・検証を踏まえて、より効果的な方法がないかを探ります。

以下のような視点から検討するとよいでしょう。

  • 良かった点を継続するにはどうしたらよいか
  • 悪かった点を改善するには何をすべきか
  • 改善を踏まえて当初の計画通り進めるのか、中止するのか

ActionでPDCAは1周しますが、一度だけでなく何度も繰り返すことで効果が高まり、目標達成にも近づきます。改善案をもとに、またPlanに戻って計画を立てていきましょう。

PDCAを効果的に回す4つのコツ

PDCAはマネジメント手法として有名である反面、誤って理解している人も多く、効果的なPDCAになっていないケースもみられます。そこで、PDCAを効果的に回すコツを4つ紹介します。

1.目標設定を明確にする

PDCAを回して達成したい目標は具体的かつ明確にしましょう。誰がみてもわかりやすいように定量化し、目標達成の期限も設けることが大切です。目標が明確であれば、進捗状況が把握しやすく、「あと○日のあいだに、××を実行しよう」と具体的な行動につながりやすくなるでしょう。

また、目標が大まか過ぎたり現実とかけ離れ過ぎていると、検証や改善のプロセスに結びつけにくい傾向があり、PDCAが効果的に回らなくなる原因にもなり得ます。したがって、解決すべき課題や方向性を見失わないためにも、PDCAで達成したい目標は明確にしておきましょう。

2.記録を数値化して管理する

実行の結果を細かく記録すれば、検証・改善のプロセスで検討しやすくなります。そのため、数値化できる結果は数値として記録していきましょう。

また、結果の良し悪しに関わらず、事実を記録することが大切です。悪い点があっても、PDCAを繰り返すことで改善されていくでしょう。

3.進捗を把握する

PDCAでは、定期的に進捗状況を把握することが重要です。実行の結果を定期的に確認することで、残す記録も詳細になるでしょう。詳細なデータは、PDCAを効果的に回すために役立ちます。

逆に進捗状況を把握していないと、計画倒れになるリスクも考えられます。遅滞なく計画通りに進んでいるのかを定期的に確認し、遅れがあればその原因とともに記録していきましょう。

4.原因を掘り下げる

PDCAを回していく中で発見した課題は、徹底的に原因を掘り下げていく必要があります。例えば、「目標の業績より20万円低かった」という結果が出た場合、その原因を分析します。

分析の結果、原因が「顧客への提案回数が少なかったため」と分かったのであれば、次は「なぜ顧客への提案回数が少なかったのか」を考えていくのです。

このように、導き出した原因に対して、「なぜ?」と何度も繰り返し検討します。原因を掘り下げていけば、次に取り組むべき内容が明らかになるでしょう。表面上の課題ではなく、根底にある課題を解決することで、より効果的な改善が期待できます。

PDCAサイクルを活用するメリット

ビジネスシーンにおいて、PDCAサイクルを活用するメリットは、以下の通りです。

するべきことを把握できる

PDCAを回すにあたっては、明確な目標設定を行うため、それを達成するには何をするべきかを把握できます。

目標が不明確であれば、無駄な取り組みをしてしまったり、何をすればよいか分からない状態に陥ることも考えられるでしょう。しかし、PDCAは1周するごとにPlanで明確な目標設定を行うため、そういったリスクを低減させられるのです。

PDCAによって目標やとるべき行動が可視化されることで、自分の取り組みがどのように目標達成へとつながるかも把握できます。これは、モチベーションの維持や向上にもつながるでしょう。

問題点を明らかにできる

計画に沿って実行しても、必ずしも良い結果になるわけではありません。多くの場合、計画・実行それぞれの段階において、問題点が出てきます。

ただ、PDCAを回すにあたって発見できた問題点は、計画や実行の段階で把握できなかったものです。このように、PDCAを活用することで、今まで気づけなかった問題点も発見できるようになるといえます。

業務の改善につながる

PDCAサイクルは課題を見つけて修正を繰り返すフレームワークであるため、業務改善に向いた手法といえます。PDCAは1周するごとに、何かしらの改善が行われます。なぜなら、実行に対して良い点・悪い点を洗い出し、改善するにはどうすればよいかを検討するためです。

PDCAを繰り返し行うことで、ボトルネックとなっている業務プロセスの発見・改善につながり、より一層業務効率化が図れるようになっていくのです。

無駄な時間の削減につながる

PDCAでは目標を踏まえた行動計画を綿密に立てるため、「何をすればよいか分からない」「意味のない取り組みをしていた」などのリスクを避けられるでしょう。

目標達成と関係のない行動や取り組みは、時間を無駄にしています。PDCAで目標や行動を明確にすれば、無駄な行動が減り、削減できた時間で実行のクオリティを高めたり、計画を進行させたりできるのです。

PDCAサイクルに潜む問題点

PDCAサイクルは、繰り返し行うことで業務改善が期待できますが、以下のような問題点も考えられます。

過去のデータが基準になる

PDCAは計画を立てるところから始まりますが、計画立案の際、参考にするのは過去のデータです。新しい計画を立てるとはいえ、原点は過去の計画にあります。

過去の計画が質の低いものであれば、質の高い計画に辿り着くまでは、長い時間を要することになるでしょう。つまり、結果が出るまでに時間がかかってしまうのです。

したがって、PDCAでは過去の計画だけでなく、現状を様々な視点から分析し、計画を立てなければなりません。

本来の目的を見失ってしまう

本来、PDCAサイクルは、設定した目標を達成するために活用する手段のひとつです。しかし、PDCAサイクルを回すこと自体が目的化してしまうケースもみられます。

PDCAサイクルは各プロセスを時間をかけて検討するなど、多くのコストを割いていますが、本来の目的を見失ってPDCAを回し続けた場合、効果を得られずコストのみがかかってしまうというリスクがあるのです。

そのため、定期的に進捗状況と最終目標の両方を確認しながら、PDCAを回すことが大切といえます。

PDCAの設定が曖昧になる

PDCAにおける各プロセスの設定が曖昧になりやすい傾向があります。各プロセスの設定が曖昧な場合、PDCAを回してもそれほどの効果は得られないでしょう。

PDCAでは計画のプロセスで目標を設定しますが、目標が曖昧な場合には行動計画も曖昧になり、明確な行動ができないため、検証結果を測定しにくいというように、悪い方向へと流れていきます。

PDCAサイクルをより効果的なものにするため、各プロセスでは具体的かつ数値を用いた設定が重要です。

PDCA以外のマネジメント手法

PDCA以外にも、ビジネスで活用できるマネジメント手法がいくつかあります。その中でも代表的な「OODAループ」「STPDサイクル」「DCAPサイクル」の3つを紹介します。

OODAループ

OODAループは、意思決定のための思考法です。「観察(Observe)」「状況判断(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」4つの頭文字から構成されています。ビジネスシーンだけでなくスポーツなど、幅広い場面での活用が可能です。

PDCAと比較すると、意思決定や実行に対する検証のプロセスがありません。そのため、PDCAより実行に移すまでの時間が短く、素早い判断が必要な状況で役立つでしょう。

STPDサイクル

STPDサイクルは、「See(現状把握)」「Think(分析)」「Plan(計画)」「Do(実行)」の4つの頭文字から構成されています。

PDCAが計画から始まるのに対し、STPDは現状を把握するところから始まり、計画のプロセスは3つ目にあります。現状を把握・分析したのち計画を立てるため、より現実的かつ効果的な計画を立てられるでしょう。

また、過去のデータだけでなく現状を分析することから、前例のない新規事業を立ち上げるなど、新しいことを始める際に役立ちます。そして、STPDの「Do」と「See」は並行して進めることもできるため、PDCAより1サイクル分、早く回せるという特徴を持っています。

DCAPサイクル

DCAPサイクルの構成要素は、PDCAサイクルと同じで、それぞれ順序が異なります。計画から始めるのではなく、まずは実行してから検討しようという考え方です。

DCAPは過去のデータや知識ではなく、実行で得られた事実に沿って計画が立てられます。経験をもとに新たな計画を立てるため、計画の質が高まる可能性があるでしょう。

PDCAのコツを押さえて効率よくサイクルを回そう

PDCAは様々なシーンで活用されている反面、誤って理解している人も少なくありません。しかし、効率的にPDCAを回せば、確実な業務改善が期待できます。PDCAの正しい知識とコツを押さえて、目標達成を目指していきましょう。

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