わかりやすい議事録を作成するコツ!早く・効率よく作成する書き方
会議の内容は、議事録を作成し共有資料として保管します。メモや会話内容を記録するだけでなく、誰が読んでも理解しやすい議事録の作成が必要です。本記事では、わかりやすい議事録作成のコツや素早くて効率のよい作成方法を紹介します。
目次
会議で議事録を作成する目的
会議で議事録を作成する目的は、主に以下の3つです。
- 会議の内容を記録しておくため
- 会議の決定事項を明確にするため
- タスクの割り振りを明確にするため
それぞれの内容を具体的に解説します。
会議の内容を記録しておくため
議事録は、会議に参加したけれど何を話し合ったか忘れてしまった方や、理解不足の方が内容を参照するのに役立ちます。
また、急な顧客対応や外出、体調不良などで会議の参加が難しい方に向けて、内容を共有する目的もあります。議論内容や決定事項だけでなく、確認事項や変更点など、あとから見た人が会議の内容を過不足なく把握できるよう、要点を押さえて議事録作成をおこなう必要があるでしょう。
会議の決定事項を明確にするため
会議終了後に発言の確認ができなかったり、人によって内容の認識にズレがあったりしてトラブルになることがあります。そのため、会議での決定事項や承認者を明確にし、トラブルを防ぐことは議事録を作成する目的としてあげられます。
誰が何を言ったのかどのような経緯で決定事項が決まったのかを、事実に基づいて議事録に残すのが重要です。議事録を振り返れば会議の内容が明確に理解できるため、社員間でのトラブルを防げます。また、全員の認識を統一できるので、認識違いによる業務上のミスも起きづらくなるでしょう。
タスクの割り振りを明確にするため
会議では、今後の具体的な取り組み内容や確認事項・次回までに検討すべきことなどが決まる場合が多くあります。決定したタスクを誰が担当するのか、期限はいつまでにするかを明確にし、記録するのも議事録作成の目的です。
議事録を記録しなければ、時間が経過して誰がどのタスクをいつまでに担当するのかが不明確になるリスクがあります。もし忘れてしまうと、業務が滞ったり次回の会議で話し合いが進まなかったりする可能性が高くなるでしょう。そのため、一人ひとりに割り振られたタスクを明確にすることが必要です。
▷議事録に時間がかかる!時短するポイントと素早く作成する秘訣
議事録を作成する際に記載すべき項目
議事録を作成する際に記載すべき項目は、おおよそ決まっており一般的には6つを記載します。
会議の開催日時と場所
会議の開催日時と開催場所を記載しましょう。たとえば8月3日の午前中に自社の会議室で会議を開催した場合は、「2022年8月3日 9:00〜11:00 会議室で開催」と記載します。時間は、開始時間と終了時間がわかるようにしてください。「午前10時」「午後3時」のように午前・午後表記にすると時間を見間違える可能性があるため、「10:00」「15:00」のように24時間表記がおすすめです。
なお、Web会議の開催場所は、議長の所在地や会議が開催される場所を記載します。また、どの拠点間をつないだのかも記録しておきましょう。本社と営業所間で会議をした際は、「本社と〇〇営業所をつないでWeb会議」などと記載することで、あとから確認する時にもわかりやすいです。
会議の出席者
会議の出席者情報も、記載事項の一つです。参加者名や参加人数を正確に把握して議事録に記載し、社内会議の場合は、役職が上の人から順番に記録するのが一般的です。
また、社外の方も交えた会議の議事録は、先に社外の参加者情報を記載しましょう。なお、議事録を作成する担当者の情報は最後に記載し、名前の横に「(記)」と記載すると、議事録の作成者が明確になるのでおすすめです。
会議を開催した目的
議事録に会議の開催目的や議題を記載すると、後から確認する際に役立ちます。たとえばAの事業に関する会議の内容を確認したいときに、会議の開催目的や議題が記録されていないと、すべての議事録を再度確認しなければなりません。
「Aに関するBを決定する会議」のように開催目的を記載しておくと、必要な会議資料だけを見返せます。したがって、議事録作成をする際は、何について議論・決定する会議なのか、何の目的で開催したのかを明確に記載しましょう。また、事前にアジェンダを作成して会議を行うと、より効率的な議事録の作成が可能です。
決定事項までの経緯
参加者間でどのような意見交換があったか、決定した理由は何か、承認者は誰かなど、決定事項までの経緯を記載してください。
すべての内容を記載すると後から見返しにくくなるため、要点を絞ることが重要です。リアルタイムで会議に参加できなかった方でも、決定までのプロセスが明確にわかるようにまとめましょう。
会議の決定事項
議事録の作成において、会議の決定事項を記載するのは必須です。会議で何が決定したのか、当日の参加者や不参加者があとで参照できるようにまとめましょう。
また、会議では決定事項だけでなく、タスクが発生する場合があります。タスクの内容や担当者、対応期限なども具体的に記載することで対応漏れを防げます。
次回会議の課題
議事録の作成時には、次回会議の課題や懸念事項についても記載します。記録として残すと次の会議で取り上げるべき課題が明確になるため、参加者が事前に意見や情報を準備することが可能です。なお、次回会議の課題や懸念事項がなかった場合は、特に記載する必要はありません。
▷議事録は意味ない?作成する目的や必要性・記載すべき項目
綺麗で見やすい議事録を作成するコツ
綺麗で見やすい議事録を作成すると、議論内容を正確に伝えやすくなります。後から見返したときに、内容を理解しやすい議事録の作成を心がけてください。
綺麗で見やすい議事録を作成する4つのコツについて紹介していきます。
議事録のフォーマットを統一する
議事録作成のたびにフォーマットがバラバラだと、どこに何が書いてあるのかの把握に時間がかかります。そのため、事前に議事録のフォーマットを統一することがおすすめです。
あらかじめ議事録の作成に必要な項目の記載欄を設けたテンプレートを作成しておけば、必要事項を記載するだけで議事録の作成がおこなえます。テンプレートの作成は、フォーマットが統一されて見やすい議事録を作成できたり、議事録作成の手間が省けたりするメリットがあります。
テンプレートを作成する場合は、簡単に複製できるようドキュメント作成ツールを利用しましょう。
議事録の作成に適したツールを活用する
議事録の作成に適したツールを活用すると効率化できます。特におすすめなのは、情報共有ツールの活用であり、クラウド上にある一つのドキュメントを複数人で編集できます。議事録の作成を複数人で担当すれば、作成時間の短縮につながるでしょう。
また、会議内容を一人でまとめるのは難しいですが、複数人で分担すれば特定のパートのみをまとめるだけですみます。まとめる部分が少なく集中できるため、結果的にわかりやすい議事録の作成につながるでしょう。
▷議事録作成ツールおすすめ11選!選定のポイントと無料・AI搭載を比較!
誰が見ても読みやすい文章を心がける
議事録を作成しても、日本語の誤りや内容の逸脱があれば読み手は内容を理解できません。そのため、議事録の作成者は、誰が見ても読みやすい文章を心がける必要があります。
議事録で会議の内容をまとめる際には、5W2Hを意識してください。
- いつ(When)
- どこで(Where)
- 誰が(Who)
- 何を(What)
- なぜ(Why)
- どのように(How)
- いくつ/いくら(How many/How mach)
5W2Hが文章に含まれていないと、誰が何をしたのか、いつどこで何があったのかの理解が難しくなります。また、項目が多い場合は箇条書きを利用したり、一文一義を意識した文章で議事録を作成したりするのもおすすめです。
▷5W2Hとは?意味や必要性・ビジネスにおける活用シーンを徹底解説
配布資料がある場合は議事録に添付する
会議で配布資料があった場合は、コピーして議事録に添付してください。配布資料が複数枚ある場合は、「添付資料1」「添付資料2」のようにナンバリングをしましょう。また、議事録内にも「添付資料1の内容を参照」などと記載しておくと、わかりやすい議事録になります。
議事録を作成する上での注意点
議事録を作成する上では、あらかじめ注意しておくべき注意点があります。大きく分けて3つあるのでそれぞれの注意点について紹介していきます。
敬称略は適切に記載する
議事録を作成する際に、敬称略の記載に悩む方は多くいます。敬称略は適切に記載しなければ失礼にあたるため、議事録の作成時には注意しましょう。社内だけで行う会議の場合は、敬称はなくても構いません。ただし、議事録内に「(敬称略)」と必ず記載するようにしてください。
一方で社外の方も参加する会議の場合は、敬称をつけて記載します。敬称略は失礼にあたるため、誤って使わないように気をつけましょう。
会議中にアイテムを利用してメモを取る
集中して会議に参加しても、すべての内容をメモすることは難しいため、専用ツールの利用がおすすめです。
- ICレコーダー
- 文字起こし専用のツール
聞き漏らしや後から再度確認するためにも、メモ以外のアイテムを活用してください。
ICレコーダー
ICレコーダーは会議の音声を簡単に録音でき、リアルタイムでの記録が難しい内容も録音することで後から聞き直すことが可能です。また、万が一重要な内容を聞き逃したときのリスクヘッジにもなります。
ただし、「録音しているからあとで聞き直して書こう」という考えはよくありません。議事録の作成は素早い共有が必要なため、リアルタイムの作成が望まれます。ICレコーダーはあくまでサポート程度の認識でいてください。
文字起こし専用のツール
議事録の作成に、文字起こし専用ツールの活用もおすすめです。文字起こし専用ツールは、音声認識の技術を用いて会議の内容を自動で文字に変換できます。ICレコーダーで録音した内容を簡単に文字起こしできるため、議事録の作成時間が短縮するでしょう。ただし、ICレコーダー同様に、あくまでもサポートツールとしての使用をおすすめします。
▷議事録のメモが追いつかない!メモを効率よく取るコツとおすすめのツール
議事録は会議終了後になるべく早く共有する
議事録の作成は会議が終わった後、なるべく早く共有しましょう。議事録の作成が遅くなると、参加していない人に必要な情報が伝わらないため、業務が滞る可能性もあります。議事録の早期共有は、次のアクションを行うために必要です。
また、時間が経つと記憶が曖昧になり、議事録の内容に誤解や矛盾が出る可能性があります。記憶がはっきりしているうちに議事録を作成することで、議論の内容や決定事項を正確に記録できるでしょう。
議事録作成に役立つツール
議事録の作成を効率的に行うには、ツールの活用がおすすめです。ここでは、議事録作成に役立つツールを3つ紹介します。
Stock
Stockは、一つのプラットフォームでチームメンバーの情報を共有し、作業の進捗や議論を効率的にできるツールです。フォルダを利用した情報共有で、重要な内容がチャットで流れてしまうことを防げます。
また、各ノートにタスク機能を設定して作業進捗を管理できるのが特徴です。ほかにも、社外のクライアントとも情報共有できる機能がついています。
提供元 | 株式会社Stock |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ■ビジネスプラン
■ エンタープライズプラン
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導入企業数 | 非公開 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Dropbox Paper
Dropbox Paperは、Dropbox Japan株式会社が提供するテキスト共同編集ツールです。Dropbox内のテキストファイルを簡単に編集・管理したり、複数のユーザーと同時に編集したりできます。
タスク管理機能も搭載されており、タスクの割り当てやユーザーへのメンションができるため、会議後の作業進捗管理にも役立ちます。なお、カレンダーとドキュメントをリンクできるため、作成した議事録の参照が簡単に可能です。
提供元 | Dropbox Japan株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | 非公開 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Evernote
Evernoteは、ノートに画像や音声ファイル・Webページなど、さまざまなデータを保存できるメモアプリケーションです。タグ付けやリマインダー・共有機能があり、議事録や仕事の情報・個人的なメモを一元管理できます。
スマホやタブレット・パソコンなど、さまざまなデバイスからいつでも情報にアクセスすることが可能なため、ビジネスだけでなく幅広い用途で活用できます。
提供元 | Evernote Corporation |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | 2億2500万人のユーザが利用 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
書き方のコツを押さえて綺麗で読みやすい議事録を作成しよう
議事録の作成は、会議内容を記録することや、決定事項やタスクの割り振りを明確にすることを目的に行います。議事録がわかりにくいと情報を正確に伝えられない可能性があるため、読み手の立場にたった議事録の作成が重要です。本記事を参考に綺麗で見やすい書き方のコツを押さえて、理解しやすい議事録の作成を目指してください。
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