議事録作成が苦手な人必見!克服するポイントと伝わる議事録の書き方
会議の議事録は、情報を共有するための重要な書類です。しかし、まとめるべき内容が多く、上手く書けないという方もいるのではないでしょうか。本記事では議事録に苦手意識を抱える理由と上手い人が押さえている議事録作成のポイントを紹介します。作成時の参考としてください。
目次
議事録を作成する前に知っておきたいこと
議事録とは、社内会議や商談などの場において話し合われた内容や決定されたことについて記載した書類です。ここでは議事録について知っておきたい基本事項を解説します。
議事録作成の目的と必要性
議事録は会議の内容を忘れないよう記録として残す、出席していない従業員や関係者とも会議の内容を共有するといった目的で作成します。議事録はほかにも以下の点で必要性の高い書類です。
- 次に行うべきタスクを明らかにする
- 責任の所在を明らかにする
- 過去の会議の情報を振り返る
- 伝達漏れや解釈違いの予防
議事録の中には法に定められたものもある
特に、取締役会議事録は重要度の高い議事録のひとつです。
取締役会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならない。
[参照元:e-GOV「会社法施行規則第百一条第2項」]
上記のように会社法により記録の義務が規定されており、記載すべき内容や作成方法にも定めがあります。適正な管理と保管がなされていなければ、取締役に民事・刑事両方の側面から責任を問われるリスクがある書類です。
▷わかりやすい議事録を作成するコツ!早く・効率よく作成する書き方
議事録に記載する項目
初めて議事録作成の担当者になった場合、どのようなことを記載すればよいか分からず困ってしまう方も少なくありません。議事録には以下のような項目を記載します。
- 会議の開催場所
- 今回の会議の議題
- 会議の参加者
- 会議の欠席者
- 会議の開始・終了日時
- 会議の概要
- 決定事項
- 会議の中での質疑応答
- 補足事項・懸案事項
- 次回会議の開催予定日時や場所
会議の参加者は、役職が上の方から順番に記載するのがマナーです。
また、会議の中で出た質疑応答や決定事項については、一語一句取りこぼすことなく全てを記載する必要はありません。重要な部分を簡潔に記載しましょう。
補足事項・懸案事項として記載するのは、次回までにおこなっておくべきタスクや次の会議予定などといった内容が良いでしょう。
なお、議事録を作成する際は、記載する項目がすでに固定化されていることも多いものです。テンプレートを用意しておくと、毎回新たに作成する手間を省けます。
▷議事録は意味ない?作成する目的や必要性・記載すべき項目
議事録の作成に苦手意識を抱える理由
議事録の作成に対して、「ミスしてしまったらどうしよう」「できればやりたくない」といったように苦手意識を持つ方もいます。なぜ、思うように議事録の作成が進まなくなってしまうのでしょうか。ここでは、議事録の作成に苦手意識を持ってしまう理由を3つ紹介します。
会議の内容を正しく把握できていない
まずあげられる理由としては、書類を作成する従業員が会議で話し合っている内容をしっかりと把握できていないというものです。新入社員や若手の従業員に多いパターンです。
何について話し合っているのか、問題の核となる部分はどこなのかがわからないまま話を聞いていても、話の要点を掴めません。
さらに、内容が分からないまま話し合いが進むと、焦りが生じます。「記載の必要がないことを書いてしまう」「決定事項に記載漏れが発生する」といった空回りやミスを起こしてしまうこともあるでしょう。
このようなパターンには、事前に過去の会議資料に目を通しておくことが対策としてあげられます。また、議事録作成前に、会議に参加した上司や同僚に内容を確認することも有効な手段です。
▷議事録のメモが追いつかない!メモを効率よく取るコツとおすすめのツール
議事録の記載方法がわからない
どのように議事録を書けばよいかがわかっていないことも、要因として考えられるひとつで、若手社員に見られます。会議の内容は理解しているけれど「何を記載すればよいのか分からない」「どの程度記載すればよいのかわからない」といったパターンです。このような場合、文書を上手くまとめられなくなります。
議事録の書き方に指摘を受けることで、「自分は議事録の作成に向いていない」「できれば今後はやりたくない」といったように苦手意識が芽生える方もいるでしょう。
このパターンでは、会議ごとに議事録のフォーマットを統一しておくことで、ある程度改善が図れるでしょう。
議事録を作成する上でのメモが追いつかない
会議の進行にメモを取る速さが追い付かないこともまた、議事録の作成に苦手意識を感じる理由にあげられます。このようなパターンでは、発言の全てをメモしようとしてしまうために、重要なポイントを聞き逃してしまうというミスが起こりやすくなるので注意が必要です。
このパターンでは、「箇条書きでまとめる」「5W1Hを意識して記載する」などの対策をすることで、議事録をまとめやすくなります。
また、「以前、今度」などの大枠での記載や、「それ、これ」といった代名詞の使用を避けるのもポイントです。文書の曖昧さがなくなり、より正確な議事録になるでしょう。
▷5W1Hとは?意味や順番・ビジネスでの活用事例や効果を解説
苦手意識を克服!議事録の作成が上手い人が押さえているポイント
ポイントを押さえることで完成度の高い議事録を作成できるようになります。
ここでは、特に重要な4つのポイントを紹介します。議事録の作成が苦手な方は参考にしてみてください。
議事録のフォーマットを決めておく
質の高い議事録に仕上げるためには、書類の構成や記載する項目をあらかじめ把握しておくことが大切です。事前にフォーマットの内容を決めておきましょう。
会議中はフォーマットの内容に沿って記載を進めるだけで良いので、メモが追いつけなくなるなどして慌てることもなくなるでしょう。また、書くことが決まっているため、担当者の能力に関わらず抜け漏れのない議事録が作成できます。
PREP法を意識して作成する
PREP法とは、以下の単語の頭文字を繋げた言葉で、ビジネスシーンでよく使用されます。
- Point :結論
- Reason :理由
- Example:具体例
- Point :結論
文章の構成を頭文字順に表した言葉です。PREP法に沿って記載した文書は、構成が明確で、要点が伝わりやすいといわれています。
最初と最後に結論が記載されるため、忙しくて全ての文書に目を通す時間のない方などでも、会議で何が決まったのかを瞬時に理解できます。
文字起こしツールを活用する
書類作成の際、文字起こしツールを活用するのもポイントのひとつです。文字起こしツールとは音声会話を文字に変換するツールのことです。
内容の取りこぼしや記載漏れのリスクを削減できるので、議事録作成に用いると安心でしょう。また、紙にメモした内容をパソコンに入力するといった、一連の作業の手間を削減できるのもメリットです。
▷議事録作成ツールおすすめ11選!選定のポイントと無料・AI搭載を比較!
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会議の要点を把握して必要最小限の文字数に抑える
議事録は参加者や欠席者の間で情報共有するための書類です。要点がわかりやすく端的であることが求められます。そのため、要点をつかんで議事録を作成することが大切です。
議事録の作成者が要点をつかむコツとして、会議において、発言の結論とその理由に注意して記録するとよいでしょう。全ての話を追いかけようとせず、その2点に的を絞ることで重要なポイントを逃さず押さえられるでしょう。
議事録が書けない人におすすめのツール
議事録の作成が苦手な方や、従業員の負担を軽減したいときにおすすめのITツールを5つ紹介します。
NotePM
NotePMは、株式会社プロジェクト・モードが運営するITツールです。新生銀行や東芝テックソリューションサービス株式会社、名古屋大学など7,000社以上のさまざまな企業・団体で導入されている実績があります。議事録の作成やファイル共有、目標管理など複数機能が搭載されているのが特徴です。社内のバックグラウンド業務の効率化が叶います。
ファイルはアクセス制限を設けられるため、従業員数が多い企業や重要な会議の多い企業に最適です。議事録の情報漏洩や内容の改ざんといったリスクを削減できます。また、マニュアル作成も可能であるため、議事録作成に関するナレッジの共有にも役立つでしょう。
提供元 | 株式会社プロジェクト・モード |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
|
導入実績 | 登録企業7,000社以上(※2023年07月現在) |
機能・特徴 | マニュアル作成、ファイル検索、動画共有、更新履歴の自動記録、レポート出力、アクセス制限、閲覧履歴の一覧表示、外部ページ共有、お知らせ通知、チャット連携・API対応、マルチデバイス対応など |
URL | 公式サイト |
AI GIJIROKU
AI GIJIROKUは株式会社オルツが提供する、議事録作成に特化したITツールです。Zoomを起動して会議するだけで簡単に議事録を作成できるとして注目を集めています。
会議の会話をAIが認識することで、リアルタイムで文字起こしを行い、会議終了後に議事録として内容を保存する仕組みになっています。この機能を使用すれば、内容の取りこぼしや認識ミスといったヒューマンエラーの心配がありません。
また、「30ヶ国語対応」「音声認識精度99.8%」といった点も強みのひとつです。会議での発言が正しく記録されるため、内容への理解が深まり企業の生産性も高まるでしょう。
提供元 | 株式会社オルツ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 【月払い】
【年払い】
|
導入実績 | 登録企業6,000社以上(※2023年07月現在) |
機能・特徴 | AI要約機能、清書機能、内部音声収録機能、Zoom連携、キーワード検索、カレンダー連携、SNS共有、翻訳機能、支払い管理など |
URL | 公式サイト |
AmiVoice®ScribeAssist
AmiVoice®ScribeAssistは株式会社アドバンスト・メディアが運営する議事録作成ツールです。官公庁や教育機関などでの導入実績もあります。
オフラインのAI音声認識アプリケーションとなっているため、インターネットに接続できない状態でも使用可能です。情報漏洩リスクを下げたいときや、機密性の高い会議の際に役立ちます。
また、音声のテキスト化だけでなく、音声録音や編集、要約といった一連の作業を一元管理できるのも評価の高いポイントです。いくつものツールを使用する場合に発生する作業の手間を省き、業務効率化を実現できます。
提供元 | 株式会社アドバンスト・メディア |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 500以上(※2023年07月現在) |
機能・特徴 | 単語登録機能、話者識別機能、音声再生機能、キーワード検索、データ出力、ポップアップ字幕、Zoom連携など |
URL | 公式サイト |
RIMO Voice
RIMO VoiceはRimo合同会社が運営する文字起こしツールです。会議やインタビュー、動画編集などさまざまなシーンで活用できます。
RIMO VoiceはAIを使用しており、日本語に特化した自然言語処理技術が搭載されているのが特徴です。会議で録音した内容やイベントでの動画などをアップロードすると、AIが音声内容をテキストに変換してくれます。
また、テキストと音声がシンクする「スライダー機能」や要約を作成する機能が搭載されているのもメリットのひとつです。ピンポイントで内容を確認できるため、時間がないときや長時間に及んだ会議の内容も簡単に把握できます。
提供元 | Rimo合同会社 |
初期費用 | 個人:要問い合わせ 法人:月額料金1ヶ月分 |
料金プラン | 【個人】
【法人】
|
導入実績 | 利用企業100社以上 |
機能・特徴 | テキスト編集、音声を検索、人手による修正、法人用管理機、ファイル書き出し、文字起こしデータのシェア、要約作成、スライダー機能など |
URL | 公式サイト |
Dropbox Paper
Dropbox PaperはアメリカのDropbox社が運営するITツールです。Dropboxには複数のサービスがありますが、その中でもDropbox Paperは書類作成やファイルの共有などに適しています。
議事録のテンプレートも用意されており、手軽に書類作成が可能です。使用したドキュメントの保存や今後の計画書作成、タスクの割り当てといったような会議に関する作業は全て、Dropbox Paperで一元化できます。
また、クライアントとの制作作業管理や、製品仕様書・ローンチ計画書の作成といった作業もできるため便利です。議事録だけでなく、会議内容に付随する書類の作成はDropbox Paperで進められます。
提供元 | Dropbox, Inc. |
初期費用 | Dropbox ユーザーであれば無料 |
料金プラン | 【月払い】
【年払い】
|
導入実績 | Dropbox登録ユーザー7億人以上(※2023年07月現在) |
機能・特徴 | 議事録作成、ローンチ計画書作成、製品仕様書の作成、クライアントとの制作作業管理、フィードバック機能、カレンダー連携など |
URL | 公式サイト |
ポイントを押さえて議事録の作成が上手い人になろう
議事録は、会議の内容や決定事項を確認できる大切な書類です。関係者間での情報共有に必要となるため、できるだけ見やすく仕上げましょう。
議事録は、「事前にフォーマットを作成しておく」「PREP法を意識して記載する」などのポイントを押さえればで、素早く、また見やすく作成できるようになります。おすすめのITツールや、議事録作成時のポイントもぜひ参考にしてみてください。
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