議事録のメモが追いつかない!メモを効率よく取るコツとおすすめのツール
会議の議事録作成には欠かせないメモ。しかし中には、議事録作成のためのメモが追いつかないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、議事録のメモを効率よく取るための方法について紹介します。追いつかない原因や素早く書く方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
議事録を作成する目的
企業が社内会議において議事録を作成する目的としては、以下の2点が挙げられます。
- 会議で策定された事柄を共有する
- 次の会議までにやるべきことと期限を設ける
議事録を作成する最大の目的は、会議で話し合いをした内容を漏れなく網羅することです。とくに会議では、今後についての決定事項があり、それらを社内全体で共有し、参加者同士の認識をすり合わせておく必要があります。
また、議事録は次回の会議までにやるべきタスクと期限を設ける役割も担います。議事録の内容を整理し、社内で迅速に共有することで、やるべきことに素早く取り掛かることが可能です。
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議事録のメモが追いつかない原因
議事録のメモが追いつかない原因としては、以下の2点が挙げられます。
- すべての発言をメモしようとしてしまうため
- 発言の意味を理解できていないため
それぞれ詳しく解説します。
すべての発言をメモしようとしてしまうため
まず、議事録のメモが追いつかない原因の一つとして、会議内でのすべての発言をメモしてしまうことが挙げられます。
一言一句すべてをメモするには、速記能力や高速タイピングスキルが求められるでしょう。
実際に、株式会社アドバンスト・メディアが議事録作成に関する調査をおこなったところ、回答者のうちの45.0%が「作成の速さが求められて大変」に投票しています。
そのため、すべての発言をメモするのではなく、要点を抑えつつキーワード単位でメモを取るようにしましょう。
[出典:株式会社アドバンスト・メディア「議事録・会議録作成に関するアンケート調査」]
発言の意味を理解できていないため
会議中に、意味の理解できない語句や略称の発言はよくあります。議事録作成者は、発言の意味が適切に理解できていなければ、手が止まりメモが滞ってしまうこともあるでしょう。
わからないことは調べることも重要です。しかし、会議はリサーチのために止まることは基本的にありません。
不明点がある場合は、他の参加者にすぐに質問をし、発言の意味や内容について確認することが重要です。
議事録のメモを効率よく取るコツ
議事録のメモを効率よく取るには、以下の点を意識してみましょう。
- 適切なテンプレートを活用する
- 会議内容を事前に把握する
- 5W1Hを意識して書く
- 重要な数字は確実にメモする
- 略語を使ってメモを取る文字数を少なくする
それぞれ詳しく解説します。
適切なテンプレートを活用する
会議の内容をまとめやすい、適切なテンプレートを用意しておくことがおすすめです。
会議といっても、一般社員が行うものと役員による経営関連の会議では話す内容に違いがあります。そのため、それぞれに適したテンプレートを用意しておくことが重要です。
また、会議の種類によってメモを取るべき項目が異なります。そのため、どのような項目を抑えておく必要があるかを事前に把握し、テンプレートを用意するようにしましょう。
会議内容を事前に把握する
会議内容は事前に主催者や参加者に聞いておきましょう。会議の内容がわからないまま臨んでしまうと、話に追いつけず「何をメモすればよいかわからない」などの事態に陥る可能性があります。
とくに、会議の目的や議論の内容は事前に把握しておくべきです。会議のスケジュールや内容が事前に公開されていない場合は、主催者や参加者に確認しておきましょう。
また、途中で手を止めることがないように、専門用語などの意味について予習しておくこともおすすめです。
5W1Hを意識して書く
会議では、5W1Hを意識してメモを取ることで、情報整理の負担を減らすことが可能です。
5W1Hは、「Who(誰が)」「What(何を)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」を意味します。
5W1Hを活用してメモを取ることで、情報が整理しやすくなり漏れや誤解を防止することが可能です。また、会議終了後は他の社員との情報共有にも役立つでしょう。
会議の際には、あらかじめ作成しておいたテンプレートに5W1Hの欄を設けることも効果的です。会議中に慌てて項目を作る必要がなく、安心してメモを取ることができます。
重要な数字は確実にメモする
日時や重要な数字は、確実にメモしておきましょう。とくに、業務に直結するような数字をメモし損ねると、ミスやトラブルの要因となります。
たとえば、新サービスの開始日や商談のスケジュールなど、ビジネスの運営に直接影響を及ぼすようなデータです。重要な数字は確実にメモを取り、万が一聞き逃してしまった場合でも、追って確認するようにしましょう。
略語を使ってメモを取る・文字数を少なくする
議事録は、すべてをメモしようとすると間に合わないことがほとんどです。そのため、略語を使ってメモを取り、文字数を少なくすることを心がけましょう。
メモでは、基本的に発言者の名前や物の正式名称を詳細に書く必要がありません。たとえば、確定した内容には「確」、坂本さんが発言しているのであれば、「坂」などと略します。
議事録のメモは、最終的に自身が理解できれば問題ないものです。わかりやすいようにルールを設けて、略語を積極的に活用するとよいでしょう。
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議事録のメモを作成する上で便利なツール
コツを意識してメモを作成していても、どうしても難しい場合があると思います。正確性に欠けていたり、メモが追いつかないという場合は、録音ツールや議事録作成ツールの利用がおすすめです。
ここでは、議事録のメモを作成するうえで便利な、「録音ツール」と「議事録作成ツール」について解説します。
録音ツール
議事録作成に不慣れという場合は、録音ツールの活用がおすすめです。
録音ツールは、会議中に議論された内容をすべて記録するため、確認したいポイントや見落とした詳細を後から何度も聞き直せます。
また、会議での情報が曖昧だった場合、再度聞き直すことで明確な理解を得ることも可能です。
ただし、録音を行う前にはマナーとして、参加者全員の了解を得ることが必要になります。
議事録作成ツール
議事録作成ツールとは、AIが音声認識して自動で文字起こしや翻訳を行うツールです。
議事録作成ツールの活用により、会話を自動でテキスト化してくれるため、音声データやメモをもとに議事録を作成する必要がなくなります。そのため、議事録作成の負担軽減や生産性の向上に期待できるでしょう。
また、リアルタイムで議事録を作成するだけでなく、クラウド上での確認も行えます。そのため、会議に欠席したメンバーとも迅速な情報共有ができる点も魅力です。
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議事録の必須項目・フォーマット
議事録作成では、必ずメモしなければいけない項目が存在します。議事録での必須項目は、以下のとおりです。
- 基本事項
- 会議概要
- 質疑応答や未決定事項
- 補足事項や懸念事項
- 次回会議の開催予定
それぞれ詳しく解説します。
基本事項
基本事項では、会議名称・日時・開催場所・出席者名を記入します。
同じ部署のみで会議を開く場合、出席者名の記入は名前のみで問題ありません。一方、複数の部署を交えて会議を開催する場合は、部署名と名前を記入するようにしましょう。
また、取引先や顧客など外部と会議する場合は、会社名・役職・名前を記入する必要があります。この場合、社外・社内の役職の高い順で記入していくと覚えておきましょう。
会議概要
議事録作成では、会議の目的や意図を記入することが必要です。
それらを記入した後で、会議の流れが可視化できるように要点を総括して記入していきます。この際は、誰でもわかるように記述する文章力が求められるでしょう。
また、偏見を持たず不公平が生じないような議事録作成を心がける必要があります。
質疑応答や議論の内容
議事録作成では、話し合いの経緯や決定事項がどのような流れで確定したのかを明確にしなければなりません。
会議を欠席した方が、後から議事録を確認した際に、疑問点が発生しないようわかりやすく書くことがポイントです。
また、会議の結論に至った経緯をより明確にするためには、質疑応答の内容についても簡潔に記入しておくとよいでしょう。
決定事項や未決定事項
会議で確定した決定事項や未決定事項は、明確にしておく必要があります。とくに決定事項では、トラブルを回避するためにも、どのような事柄が決定したのかについて、文章でわかりやすく記入しなければなりません。
会議での決定事項を書く際は、議事録内の目的や意図のすぐ後に記入するのがおすすめです。
補足事項や懸念事項
会議で挙げられた補足事項や懸念事項についても記入しておきましょう。これらを記載しておくと、次回の会議までに何をすべきかが明確になります。
ただし、とくに補足事項や懸念事項がなかった場合は、記述する必要はありません。
次回会議の開催予定
次回会議の開催予定が確定している場合は、開催日時や場所も議事録内に記載しておきましょう。
次回会議の開催予定は、多くの場合はフォーマットの下部に記載されます。
議事録のメモが追いつかない際の対処法を押さえておこう
企業では、会議で策定された事柄の共有や、次回までにやることを明確にするための議事録作成が必須です。
しかし、議事録の作成者には、高度なタイピングスキルや専門的な知識が求められることもあります。また、経験が浅い人にとってはテンプレートなどを利用しても難しい場合があるでしょう。
そんなときは、録音ツールや議事録ツールの利用がおすすめです。これらを上手く活用して、議事録作成の効率化を図りましょう。
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