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エンジニアをアウトソーシングするメリット・デメリット!選ぶ際のポイントを紹介

2023/04/17 2023/04/26

アウトソーシング

エンジニアのアウトソーシング

経営戦略として注目されている「アウトソーシング」。基本的には定型業務を外部に委託し業務効率向上を目指しますが、昨今はエンジニアをアウトソーシングする企業が増加しているようです。本記事では、エンジニアをアウトソーシングするメリット・デメリットを詳しく紹介します。

アウトソーシングのサービス一覧

アウトソーシングとは?

アウトソーシングとは、社内業務の一部を外部の専門業者へ委託するサービスのことです。「Out=外部」からリソースを「Sourcing=調達」するという意味があります。

主に、専門知識が必要となる業務を実行するための社内リソースを補ったり、一部の業務を外部に委託することで、業務効率化を図ったりするために活用されます。

たとえば、社内の経理業務を外部の会計事務所に委託する、社内システムの構築を外部のエンジニアに委託するなどです。

アウトソーシングとは?意味やメリット・デメリット・種類を解説

アウトソーシングの種類

アウトソーシングの契約形態には以下3つの種類が挙げられ、委託する業務内容によって契約形態が異なります。

  • 請負契約
  • 準委任契約
  • 委任契約

請負契約

請負契約は、成果物を完成させ納品することで報酬が発生するアウトソーシングの契約形態です。受託側は成果物を完成させる責任があり、委託側との契約や指示に沿った成果物を完成させなければ、検収・支払いはおこなわれません。

たとえば、自社メディアに掲載する記事の作成を外部のライターに委託する場合、「記事」というはっきりとした成果物があるため、請負契約として締結されることがほとんどです。

もし受託側が完成させた成果物に不備や欠陥があった場合には、委託側は受託側に補修・修正や損害賠償を求める権利を持っています。

準委任契約

準委任契約は、法律行為に該当する業務処理以外の業務遂行を委託する際の契約形態です。そのため、請負契約のように成果物の完成・納品で報酬が発生するわけではなく、成果物が完成しなかったとしても、その責任を負う責任はありません。

準委任契約が締結される主な業務内容としては、以下が挙げられます。

  • 事務業務
  • 広告宣伝業務
  • カスタマーサポート業務
  • 調査・研究
  • 研修やセミナーの開催

準委任契約が終了するタイミングは、受託した業務を遂行し終えたときです。

例としては、新入社員向けのマナー研修を委託した場合、研修が終了した時点で契約は終了します。また、Web広告の出稿を委託する場合だと、半年や1年など中長期的に委託することがあり、事前に契約期間が設定されているケースもあります。

委任契約

委任契約は、準委任契約とは反対に法律行為に該当する業務処理を委託する際の契約形態です。法律行為に該当する業務処理には、以下のようなものがあります。

  • 確定申告の手続きを税理士に依頼する
  • 不動産登記や商業登記の申請を司法書士に依頼する
  • 訴訟行為の代理を弁護士に依頼する

業務遂行を委託する点では、準委任契約と変わりませんが、法律行為の有無が大きな違いです。また、委任契約も請負契約のように成果物を完成・納品する責任もありません。

ただし、委任契約は原則「無償契約」とされています。そのため、報酬が発生する「有償契約」で委任契約を締結する場合は、別途特約を定めなければなりません。

アウトソーシングの導入事例|成功・失敗からわかる導入のコツ

エンジニアをアウトソーシングするメリット

エンジニアをアウトソーシングするメリットは以下の3つです。専門知識をもつエンジニアをアウトソーシングすることで、なにが得られるかを詳しく解説します。

  • 社員としてエンジニアを雇用するよりも人件費を抑えられる
  • 業務効率・品質向上が期待できる
  • 専門知識を活用することで競争力を強化できる

社員としてエンジニアを雇用するよりも人件費を抑えられる

エンジニアは専門知識を必要とすることもあり、採用や育成が難しい傾向があります。そのほかにも、社員として採用するまでの採用コスト、エンジニアを育てるための育成コストなど、エンジニアを社員として雇用するには、多くのコストがかかります。

しかし、エンジニアをアウトソーシングすれば、採用や育成のコストや時間の削減が可能です。とくにエンジニアを必要とする業務が短期的な場合、一定期間のみアウトソーシングすることで、業務終了後も雇用し続けるという人件費の削減が期待できます。

業務効率・品質向上が期待できる

エンジニア経験のない社員が、ゼロからシステム構築などのエンジニアの業務をおこなうのは、時間がかかるばかりか、高い品質も期待できません。

しかし、エンジニアをアウトソーシングすれば、知識や経験の豊富なエンジニアに業務を委託できます。その結果、業務効率が向上するうえ、高い品質での業務遂行も期待できるでしょう。

また、社内で割くリソースを削減し、社員はコア業務へ集中しやすくなるといったメリットもあります。コア業務に集中できる社員が増えれば、生産性の向上につながるでしょう。

専門知識を活用することで競争力を強化できる

現代では顧客ニーズが目まぐるしく変化しており、各企業にはその変化への対応が求められています。しかし、専門知識を必要とする業務がある場合、本来であれば人材を採用・育成しなければならないため、対応に遅れてしまうことがあります。

そこで、エンジニアをはじめとする専門知識を持った人材をアウトソーシングすれば、即座に必要な人材を確保することが可能です。必要な人材を必要なときに確保できれば、顧客ニーズへの変化にも臨機応変に対応できるなど、競争力の強化につながります。

おすすめのアウトソーシングサービス15選|業務別のサービスを紹介

エンジニアをアウトソーシングするデメリット

エンジニアをアウトソーシングするデメリットは以下の3つです。アウトソーシングする前に、メリットだけではなく、デメリットも把握することで、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。

  • 進捗管理・情報の共有が難しい
  • セキュリティリスクがある
  • 社内に知識が蓄積されない

進捗管理・情報の共有が難しい

エンジニアをアウトソーシングして業務を委託する場合、委託した業務に関しては受託側に一任されます。そのため、委託したあとは業務がどのように進められているかを把握することが困難になるといったデメリットがあるのです。

委託側と受託側で認識にズレがあったり、伝える情報に漏れがあったりすると、「思っていた成果物と違う」といった事態に陥る可能性があります。このような事態になれば、業務のやり直しや修正などが必要となり、場合によっては追加でコストが発生することもあるでしょう。

したがって、エンジニアをアウトソーシングする際は定期的に情報共有をおこない、「現在どこまで進んでいるか」「どのような内容で業務が進められているか」など、可能な範囲で進捗管理をすることが大切です。

セキュリティリスクがある

エンジニアをアウトソーシングするデメリットとして、セキュリティリスクがある点も挙げられます。システム構築などの業務を外部のエンジニアに委託する際、社内データや個人情報などを預けることがあります。委託するエンジニアによってはセキュリティ管理が甘く、預けたデータや個人情報が外部に漏れるというリスクも考えられるでしょう。

多くのエンジニアが在籍するような専門業者であっても、セキュリティ体制がどのようになっているかは把握しにくく、委託側がセキュリティ管理をおこなうこともできません。

そのため、エンジニアをアウトソーシングする場合は、業者がセキュリティに関する資格を保有しているかなど、セキュリティ体制について確認しておくことが大切です。

社内に知識が蓄積されない

社内に知識が蓄積されないことがデメリットの一つです。エンジニアをアウトソーシングすれば社外で業務が遂行されるため、委託した業務に関する知識が社内に蓄積されることはありません。時間をかけてでも社内でエンジニアを採用・育成すれば、社内に知識やノウハウが蓄積されるだけでなく、その業務に問題が起こった場合でもすぐに対応できます。

一方アウトソーシングに依存してしまうと、契約終了後にトラブルが起こった際、すぐに対応できず業務に滞りが生じるなどの問題につながりかねません。

このように、エンジニアをアウトソーシングすることで、業務に関する知識・ノウハウが蓄積されず、社員の成長機会を妨げているともいえます。

エンジニアアウトソーシングで委託先を選ぶポイント

エンジニアアウトソーシングで委託先を選ぶポイントとしては以下の3つが挙げられます。このポイントをおさえ、自社の課題と照らし合わせながら、マッチするエンジニアを検討しましょう。

  • 委託業務に関する業務実績が十分あるか
  • 管理・運用に関するサポートは受けられるか
  • コミュニケーション・ビジネススキルは高いか

委託業務に関する業務実績が十分あるか

システム開発といっても、どのようなシステムを開発するかは企業によって異なります。そのため、自社が開発したいシステムがどのようなものかを具体的にイメージし、アウトソーシングするエンジニアに同じようなシステム開発の実務実績があるかを確認しましょう。

システム開発では一つのミスが大きな問題へとつながりかねません。そのため、実績が豊富で高い品質と信頼を持てるエンジニアを選ぶことが大切です。

管理・運用に関するサポートは受けられるか

アウトソーシングしたエンジニアにシステム開発を委託した場合、基本的に開発が完了した時点で契約は終了となります。しかし、契約終了後にトラブルが起こったり、イメージしていたシステムとは違ったりすることがあります。

そのため、契約終了後でもサポートを受けられるか、補修・修正に対応してくれるかなど、サポート内容についても確認しておきましょう。

契約終了後のサポートがない場合、修正するには追加費用がかかるケースもあります。無駄なコストを発生させないためにも、事前の確認は重要です。

コミュニケーション・ビジネススキルは高いか

アウトソーシングのエンジニアに業務を委託する場合、互いの認識にズレが生じないよう定期的に情報を共有する必要があります。円滑に情報共有をおこなうためにも、委託するエンジニアのコミュニケーションスキルが高いかを確認しましょう。

また、システム開発面ではどのようなシステムにしてほしいかを、エンジニアにイメージや希望を伝えることになります。しかし、専門知識がない場合、想像しているイメージを伝えることが難しい場合もあるため、こちらの意図をくみ取ってくれるようなビジネススキルを持ったエンジニアを選ぶと、スムーズに作業が進むでしょう。

アウトソーシングとその他外注方法との違い

アウトソーシングはいくつかの種類に分けられ、業務を外注する方法としてはアウトソーシング以外の方法も挙げられます。それぞれの方法・形態について、アウトソーシングとの違いにも触れながら解説していきます。

派遣契約

派遣契約は、社内の労働力を補うために、外部の派遣会社から人材を派遣するという方法です。アウトソーシングは業務の遂行や成果物の完成を委託する反面、派遣契約は人材派遣を依頼するという違いがあります。

アウトソーシングの場合、委託した業務については、委託側が直接指導したり管理したりすることができません。一方派遣契約では、派遣会社から派遣した人材を社内に受け入れるため、業務における指示や管理のしやすさがメリットです。

アウトソーシングの中でも、エンジニアは細かい進捗管理を必要とするシステム構築などの業務を遂行するため、派遣契約が採用されるケースが増えています。

また、費用の発生場所もアウトソーシングと派遣契約の違いの一つです。派遣契約は、派遣された人材が働いた労働時間に応じて費用が発生しますが、アウトソーシングの場合は、決められた成果物を完成させた際にその分の費用を支払います。

クラウドソーシング

クラウドソーシングは、インターネットを通じて不特定多数の人に業務を委託するアウトソーシングの種類の一つです。フリーランスとして働く事業者や副業をおこなう人は増えており、必要なときに必要な人材を調達できるとして、クラウドソーシングを利用する企業も増加傾向にあります。

クラウドソーシングを利用するにあたっては、「CrowdWorks」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトが活用されています。別の外注方法と違い、低予算かつスピーディに成果物を得られるため、安く早く成果物を完成させたい方にとっては大きなメリットです。

ただし、クラウドソーシングで業務を委託する場合、インターネットに掲載されたプロフィールから実績やスキルを判断しなければなりません。そのため、業務を遂行するにあたってトラブルが発生したり、納品物の品質が低かったりする点がデメリットになります。

【2023年】クラウドソーシングのおすすめサイト12選比較!副業初心者でも稼ぐコツ

シェアードサービス

シェアードサービスは、複数のグループ企業や子会社を持つ企業が、コーポレート業務を1か所に集約させることです。コーポレート業務とは、総務・人事・財務・経理・法務・労務など、どの企業においても大きな違いがない業務を指します。

たとえば、A社・B社・C社が同一のグループ企業だった場合、3社それぞれに人事部を設けるより、3社分の人事部をシェアードサービスで一つに集約したほうが、部門設置にかかるコストの大幅な削減が可能です。これによって、アウトソーシングではできなかった、知識やスキルなどのナレッジの蓄積ができる点も大きなメリットになります。

一方で、シェアードサービスは企業内で業務の集約を図る反面、アウトソーシングは社外の専門業者に業務を委託する点が異なります。

BPO

BPO(Business Process Outsourcing)は、社内における一部の業務プロセスを丸ごと外部に委託する、アウトソーシングの一つです。対象となる業務プロセスは、企画・設計から遂行・実施まで、一括で委託します。

一般的なアウトソーシングは、業務の一部を委託するため、委託する業務範囲が異なります。たとえば、ある業務のプロセスが1~10まである場合、一般的なアウトソーシングでは1~10のうち一部のプロセスのみを委託しますが、1~10のすべてを委託するのがBPOです。

このような特徴から、BPOは部門単位で外部に委託する際などに活用されます。BPOによって社内に設置する部門数を削減できるため、リソースの有効活用やコスト削減などにつながります。

BPOとは?メリット・デメリットや向いている業務を簡単に解説!

システムインテグレーター

システムインテグレーターは、各顧客の業務内容に合わせて、情報システムの構築や運用を総合的に請け負う企業を指します。「SIer(エスアイアー)」と表記されることもある、アウトソーシングの一種です。

一般的なアウトソーシングは、情報システムの構築・運用以外の業務も含まれる反面、システムインテグレーターは情報システムの構築・運用の代行に特化している点が異なります。

そもそも情報システムの構築・運用をおこなうことを「システムインテグレーション(SI)」と呼びます。

しかし、システムインテグレーションを社内で完結して実行する場合は、アウトソーシングとはいいません。そのため、システムインテグレーションそのものがアウトソーシングと認識しないよう注意しましょう。

スキルの高いエンジニアをアウトソーシングし企業成長につなげよう

エンジニアをアウトソーシングすることで、高い品質かつスピーディーなシステム開発が可能です。わざわざ社内の人材を育成する必要もないため、コストや時間の削減が期待できます。

ただし、アウトソーシングするエンジニアによって、スキルや経験が異なります。そのため、スキルの高いエンジニアを見極め、企業成長につなげることが大切です。

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ビズクロ編集部
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