重要な「タスクブレイクダウン」とは?細かく分解して業務の抜け漏れを防止!

最終更新日時:2024/02/29

タスク管理ツール

タスクブレイクダウンの意味やメリット

業務の抜け漏れでお悩みではありませんか?本記事では、ミスなく仕事をこなすために重要なタスクブレイクダウンの意味やメリットを解説します。 すぐに使えるタスクの分解方法やタスク管理の手順も紹介するので、仕事を効率よく進めたいなら必見の内容です。

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タスクブレイクダウンの意味とは?

タスクブレイクダウンとは、仕事(タスク)を細分化(ブレイク)して、効率を上げる手法のひとつです。

自分に与えられている仕事を棚卸しして、優先順位をつけ、何をどのように取り組めばよいのかを可視化するために行います。

チームで業務を行う場合には、メンバー全員で各タスクの共有ができるので、進捗状況が常に確認できてスムーズに仕事が進められます。

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タスクを分解・細分化するメリット

タスクを分解・細分化するタスクブレイクダウンには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、タスクブレイクダウンを行う5つのメリットを紹介します。

メリット①終了までの時間を見積もりやすくなる

タスクブレイクダウン最大のメリットは、業務終了までの時間が見積もりやすくなることです。

タスクが大きいままでは、具体的に必要な作業が見えないため、時間の見積もりが正確にできません。細分化して、作業レベルに見える化すれば、処理にかかる時間が読みやすくなります。

また、タスクが多く見えるので、楽観的な見積もりもなくなり、より現実的な時間管理が行えるようになるでしょう。

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メリット②達成までのプロセスを理解できる

タスクブレイクダウンを行うことで、達成までのプロセスの理解も深まります。ひとつのタスクは、いくつかのプロセス(手順)から成り立っています。プロセスを順番にこなしていき、タスクを完了させるのです。

タスクを細分化すれば、完了までの業務のプロセスが明確になります。プロセスが理解できれば、順に取り組んでいくだけなので、仕事がスムーズに進められるのです。

メリット③タスクに取りかかるハードルが下がる

タスクブレイクダウンは、取りかかりのハードルが下げられるのもメリットのひとつです。

タスクが漠然としていると、なにから着手すればいいかがわからずに、なかなか作業が始められません。取りかかるまでに時間がかかるため、仕事にも遅れが出てしまいます。

タスクブレイクダウンにより、作業が具体化されていれば、すぐに仕事への着手が可能です。これにより、タスクの先延ばしも防げるため、遅れやミスの削減につながります。

メリット④作業の抜け漏れを防止できる

作業の抜け漏れを防止できることも、タスクブレイクダウンのメリットです。

タスクに対する理解が漠然としていると、必要な業務の抜け漏れが起こってしまいます。プロセスを細かに把握していれば、順に進めていくだけのため、抜け漏れが起こることはありません。

また、タスクブレイクダウンはチームでの情報共有が可能です。他のメンバーも進捗状況が確認できるため、抜け漏れがないようにフォローできるようになるのです。

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メリット⑤仕事の達成を実感できる

タスクブレイクダウンのメリットには、仕事の達成を実感できることもあげられます。

大きなタスクの完了までには、長い時間が必要です。そのため、作業を進めていても、なかなか達成感が得られません。細分化されたタスクであれば、完了数が多くなり、その度に達成感が得られます。

達成感は、モチベーションにもつながるので、作業効率や質の向上も期待できるでしょう。

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タスクを分解・細分化する3つの方法

タスクブレイクダウンは、具体的にどのように行えばいいのでしょうか。ここからは、タスク分解・細分化する3つの方法をお伝えしていきます。

ステップ①手順ごとに分解する

最初に行うべきことは、最終目標のタスクを完了させるために、どのくらいの手順が必要なのかを分解していくことです。

ここでは、料理を例に説明します。最終目標は、夕飯のカレーです。しかし、「カレーを作る」というだけでは、何をすれば良いのかわかりませんし、何をどの順番で行うのかがわかりません。

そこで、カレー作りの手順を次のように分解してみました。

  1. 野菜(たまねぎ・人参・ジャガイモ)を切って炒める
  2. 水を入れて煮込む
  3. 肉を炒めて2に入れる
  4. アクを取る
  5. カレールウを入れて溶かす
  6. 煮込んで出来上がり

ここまで細分化すれば、手順だけではなく必要な時間や物が明確になります。手順ごとに分解していく作業は大変ですが、これから先のステップに進むための大切なプロセスです。

ステップ②難易度や所要時間で分解する

全体の細かい手順が把握できたら、次に難易度や所要時間で分解します。このとき、難易度の基準は自分で設定しても問題ありません。自分がそのタスクを行うと仮定した場合、どの程度の時間がかかるのかを見える化しましょう。

難易度や所要時間でタスクを分解することで、集中できる時間を何に使うか判断できるようになり、スキマ時間も有効に活用できます。

ステップ③「HIROEN」を意識して分解する

ステップの①②の次は、最終的に「HIROEN」を意識して分解していきます。

「HIROEN」とは、タスクをブレイクダウンするときの視点に関するフレームワークです。

HHear:聞く誰かに聞いておくこと・確認したいこと
IInform:知らせる誰かに伝えなければいけないこと
RRequest:頼む誰かに頼まなければいけないこと
OOperate:作業自分が行う作業
EExamin:調査・検討調査や検討をしなければいけないこと
NNegotiate:交渉する誰かと交渉しなければいけないこと

チームで仕事を進めていくときには、事前にメンバーと連携すべきことを確認しておく必要があります。連携が必要なことを、「HIROEN」の視点で洗い出しておくと、効率的に仕事が進められます。

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業務の抜け漏れを防ぐにはWBSの活用がおすすめ

タスクブレイクダウンと似たタスク管理方法に、WBSがあります。WBSとは「Work Breakdown Structure」の略で、作業を分解して構造化していくものです。

プロジェクトの計画時などに利用されることが多く、プロジェクト管理の基礎ともいわれています。

大きなタスクをブレイクダウンしていくときに、業務の抜け漏れを防ぐには、WBSの活用がおすすめです。ここでは、WBSについて詳しくお伝えしていきます。

(1)WBSの役割

WBSは業務の抜け漏れを防ぐ役割があります。WBSはスケジュール作成の元となるため、

  1. タスクの期限の明確化
  2. タスクの前後関係の把握
  3. 全体から見たタスクの重要度の把握

上記3つの役割があるのです。

(2)WBSのメリット

WBSの活用で得られる主なメリットは、次の5つです。

①スケジュールが組めるガントチャート(工程表)に展開することでスケジュールを組みことができる
②進捗状況が把握できるタスクを細分化することで、遅れを把握できる
③優先順位が理解できる通常のタスク管理と異なりトップダウン方式で管理をするため、優先順位が理解できる
④役割分担ができるタスクを細分化し担当者を決めることで、ハッキリとした役割分担ができる
⑤目標が可視化できる何が目標となるのかを可視化できる

特にWBSの特徴ともいえるのは、⑤の目標の可視化です。何が計画されているのかわからない状態よりも、目標が明確でイメージできる方がモチベーションも向上します。

(3)WBSとタスク管理表の違い

WBSとタスク管理表は混合されがちですが、異なるものです。それぞれの目的や管理方法を比較すると、その違いがわかります。

WBSタスク管理表
目的プロジェクトの全タスクの把握

進捗管理

忘れの防止

進捗管理

タスク洗い出し計画時にすべてのタスクを洗い出すその都度、洗い出す
進捗管理開始日、終了日で管理対応状況も含めて管理

プロジェクトの全体像=目標を周知できるWBSは、管理をさらにわかりやすく明確にできる特徴があります。

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【タスク管理が捗る】WBSの作成手順は5ステップ

次にタスク管理がさらに捗る、WBSの作成手順を5つのステップに分けて解説します。

ステップ① | 全てのタスクをリスト化する

WBSにおける最初の手順は、タスクをすべて洗い出し、リスト化することです。

必要なタスクを洗い出す中で、重なるタスクや波及するタスクも出てきますが、とにかくすべてをリストにしていくことを優先しましょう。

このステップは、プロジェクトの進捗状況にも影響を与えるので、時間をかけてしっかりと行ってください。

ステップ② | タスクを分解・細分化する

①の洗い出しでできたタスクのリストを、分解・細分化していきます。

このステップでは、どのタスクがどのタスクと影響し合うのか、階層の関係が正しいかなどにも注意して、できるだけ細かく分解することが大切です。

ひとつのタスクにこだわらず、思いついたタスクはどんどんピックアップしていき、最終的な段階で調整をすれば問題ありません。

ステップ③| タスクに優先順位をつける

次のステップは細分化できたタスクへの優先順位づけです。

重要度・期限などを明確化して、下記の4つに分類すれば、優先順位がつけやすくなります。

  1. 期限がタイトで重要度が高い
  2. 重要度は高いが期限には余裕がある
  3. 重要度は高くないが期限がタイト
  4. 重要度も高くなく期限にも余裕がある

上記の通り、1がもっとも優先順位が高いタスクです。2と3のタスクは、状況に応じて優先順位をつけていきましょう。4のタスクは後回しで問題ありません。

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ステップ④ | タスクを構造化する

①~③のステップが完了したら、タスクを構造化していきます。

  • 大きなタスク(部署ごとなど)
  • 大きなタスク達成のために必要な中タスク(チームなど)
  • 中タスク達成のために必要な小タスク(個人)

親→子→孫のように、大きなタスクから小さいタスクまでをツリー状にトップダウン方式で作成していくのがポイントです。

ステップ⑤ | 誰がどのタスクをやるのか決める

タスクの構造化ができたら、最終的に誰がどのタスクをやるのか、担当を決めます。基本的には、1タスク1担当者が理想です。ひとつのタスクに複数の担当者をつけてしまうと、責任の所在が曖昧になってしまいます。

また、担当者を決めるときには、開始~終了までの日時も同時に決定しておきましょう。

タスクブレイクダウンにおすすめのタスク管理ツール3選

タスクブレイクダウンは、タスク管理ツールの活用で、より効率良くわかりやすく行えます。

ここでは、おすすめのタスク管理ツールを3つ紹介するので、目的や状況に合ったツール選びの参考にしてください。

1.Jooto

Jootoは、株式会社PR TIMESが提供するタスク管理ツールです。2014年の正式リリースから7年ほどで、有料導入企業数が約1,700社と大きな伸びを見せています。

Jootoの特長は、複数プロジェクトを一元管理できることです。無料プランでも基本機能がすべて使えるのは、大きなポイントでしょう。

提供元株式会社PR TIMES
初期費用無料トライアルあり
料金プラン(1ライセンス)
  • 無料プラン:0円/月
  • スタンダードプラン:500円/月
  • エンタープライズプラン:1,300円/月
有料導入企業数約1,700社(※2021年11月時点)
特長
  • プロジェクトの進捗やスケジュールを一目で把握できる
  • 複数プロジェクトを一元管理できる
  • コミュニケーション機能の充実

参考:無料から使えるタスク・プロジェクト管理ツール|Jooto

2.Asana

Asanaはタスク管理ツールの中でも、よりプロジェクト管理に近い機能を持っています。

デザインがシンプルで使いやすいことが特長のひとつで、あらゆるワークフローを管理できるツールとして人気を博しています。プロジェクトのすべてをオンライン管理している人におすすめのツールです。

提供元Asana Japan株式会社
初期費用無料トライアルあり
料金プラン(1ライセンス)
  • ベーシック:0円
  • プレミアム:1,475円/1ユーザー/月
  • ビジネス:2,700円/1ユーザー/月
導入実績100,000社以上(※2021年7月時点)
特長
  • クラウドでデータ管理ができる
  • 15名まで利用できる無料プランがある
  • マルチデバイス対応

参考:チームの仕事、プロジェクト、タスクをオンラインで管理|Asana

3.backlog

Backlogは株式会社ヌーラボが提供するタスク管理ツールです。

タスク管理だけではなく、プロジェクト管理を一元化できることが特長で、国内シェアNO.1を誇ります。無料プランはありませんが、30日間のお試し期間でじっくりと検討できるでしょう。

提供元株式会社ヌーラボ
初期費用30日間無料お試し期間あり
料金プラン(月額)
  • スタータープラン:2,640円
  • スタンダードプラン:12,980円
  • プレミアムプラン:21,780円
  • プラチナプラン:55,000円
有料契約数10,000件以上(※2020年情報)
特長
  • プロジェクト計画をガントチャートで可視化できる
  • 担当者・期限を明確にできる
  • チームコラボレーションを円滑にできる

参考:タスク管理、ファイル共有もできるプロジェクト管理ツールBacklog

タスクブレイクダウンを行い業務の抜け漏れを防止しよう!

タスクブレイクダウンは業務の抜け漏れを防ぎ、適切なタスク管理を行うために重要な手法です。タスクが細かく分解できれば、業務の抜けや漏れが軽減され、仕事の効率化が図れます。

またWBSやツールを活用すれば、より効率的にタスクブレイクダウンが行えます。ここで紹介したツールのなかから、適切なものを選んで導入を検討してみましょう。

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