ジェネレーションα(アルファ世代)とは?特徴やZ世代との違いを徹底解説

最終更新日時:2023/01/18

デジタル化

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ジェネレーションα(アルファ世代)とは何歳が対象で、どのような特徴を持つ世代なのでしょうか。本記事では、ジェネレーションαの特徴やZ世代との特徴を紹介します。今後の社会を担うジェネレーションαが持つ影響力は強くなっていくので、しっかりと理解することが重要です。

ジェネレーションα(アルファ世代)とは?何歳が対象?

ジェネレーションαとは、2013〜2020年中盤頃に生まれた世代を指します。とはいえ明確な定義ではなく流動的な呼び名であるため、あくまでもこの前後の時代に生まれている子供たちのことをこのように呼んでいます。

2022年現在では、2歳〜9歳の子供たちであり、まだ幼い世代となります。日本では、2011年の東日本大震災のあとに生まれた子供であり、ミレニアム世代と呼ばれている1981〜1990年代後半に生まれた子供を親に持つケースが多いです。

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ジェネレーションα(アルファ世代)の9つの特徴

ジェネレーションα世代には9つの特徴があります。これからの日本を担うのはどのような世代なのか、傾向を1つずつ説明していきます。あくまで現時点で考えられている傾向なので、今後さらなる変化も考えられる前提でぜひ参考にしてください。

(1)デジタルネイティブ

1つ目は生まれた時からデジタルツールが非常に身近にあり、デジタル社会は現実の一部であると認識しながら生きている世代であるということです。

ジェネレーションαにとって現実世界とオンライン社会は密接な関係性にあり、切っても切れないと幼いころから認識しているため、デジタルに対する知識を装着し始めるのがほかのどの世代よりも早く成熟していくと言えます。

またSNSなどのコミュニケーションツールを通して他人とコミュニケーションを取ることが当たり前であり、文章を読み込むことよりも画像や写真から情報を得ることを好みます。

また、消費行動をとってもアプリやオンラインゲームなどへの課金にも抵抗が薄いという傾向があります。デジタル社会で生きていくことに対して、ほかの世代よりもずっと馴染みが強い世代と言えるでしょう。

(2)社会に対して発信できる

2つ目に社会に対しての発信が気軽にできるという特徴があります。もともとSNSなどを通してコミュニケーションを取ることに長けており、社会に対しておかしいと違和感を感じていることに対して、距離や場所を超えて発信していくことができます。

デジタルツールを活用して、伝統的な事柄や「当たり前」「普通」という概念を重視せず、拡散させていける力を持てるようになる世代です。日本人はもともと伝統を重んじる国柄ですので、ジェネレーションαが大人になった時に、今の「当たり前」はガラッと変わっている可能性があります。

(3)人種に対する差別が少ない

3つ目の特徴として、人種に対する差別意識が薄いことが挙げられます。両親が外国人もしくは、親が外国で生まれているケースなど、多様な人種に囲まれて過ごす機会が増えている世代だからです。

性別などをまたいだ恋愛や、アセクシャル(恋愛感情を他者に対して抱かないという概念)など新しい恋愛観が登場していることで、人種だけではなく性別やブランドなど多様な価値観が増えていく世代とも言えます。

ダイバーシティな価値観の中で、皆が一緒であることが安心する、当たり前であるといった感情が少なくなる傾向にあります。

(4)物理的な世界よりもバーチャル空間を好む

4つ目に、バーチャルな空間を現実世界よりも好むことが多くなる傾向があります。それは、自分のアイディアや考えはテクノロジーを駆使してこそ完成し、発信されていくという意識が強く、バーチャル空間のほうがその力を発揮しやすいからです。

デジタル社会で作られたものやサービスは、ジェネレーションα世代の人々の創造力をかきたて、現実世界よりも自分らしくいられると認識するようになります。

(5)フリーランスなど多様な働き方が当たり前

5つ目の特徴として、働き方の変化があります。現代の日本では、企業に所属して給料を得る働き方がまだまだメインの働き方です。

ですが、ジェネレーションα世代が就職を迎える時期には、従来の教育よりも効率よく自分の学びたいことを学ぶ選択肢が増えているため、自分で選択することが当たり前になっている可能性があります。

さらに、所属せずとも自分で考え出した手段を用いて仕事を獲得したり、場所や時間を問わず好きに働くことを選択できるフリーランスの働き方がメジャーになる可能性が高いです。

また、起業する人材も増えるといわれており、それまで企業が考え出せなかった新しいアイデアでサービスやシステムを作りだし、次世代に向けて更に進化していくでしょう。

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(6)どのブランドにも同じ顧客体験を期待する

6つ目の特徴としては、業界問わずどんなブランドに対しても同じ体験を期待するという点です。

洋服の購入時にバーチャル空間で体験したことは車の購入時や住宅の購入時、日常的な食品の購入時にも求めるようになります。便利で斬新な経験をどのブランドでも体験できるように期待するでしょう。

すべての業界が最先端技術を共有、もしくは協力して開発し、同じレベルのサービスを提供できなければ、この世代の購買意欲をかきたてることはできません。

(7)65%は現存しない仕事に就く

7つ目は、ジェネレーションαが選ぶ仕事の65%は現存しない職種の仕事につくと考えられています。

まだ幼児〜小学生のジェネレーションα世代ですが、このまま文明が進化していけばナノテクノロジー、ブロックチェーン、サイバーセキュリティ、バーチャルリアリティといった分野で、新しく生み出された職種に就く可能性が非常に高まります

現在すでに変革を迎えている農作はオートメーション化し、建築作業や医療行為など、人の手でなければ出来ないとされていた仕事もどんどん機械に代替されていき、メンテナンスや管理もデジタルで行うことが当たり前となっていくと考えられます。

その際に必要とされるサイバーセキュリティや開発などに、人員が割かれることになるでしょう。

(8)人類史上最も長生きで豊かな世代

8つ目の傾向は、人類で最も長生き出来る世代と言われていることです。

テクノロジーの更なる進化により、ITデバイスを身体に貼り付けるもしくは体内にチップを埋め込むことで、デジタルウォッチで健康管理する以上に精密なデータを取り込めるようになる可能性も考えられています。

異常に対して早期発見・予防を行うことができるようになったり、能力そのものの最大化をさせることでこれまで以上に長生き出来る可能性が高まります。

医療の進化のみならず、健康的で豊かな生活を最も長く過ごせる世代となります。

(9)従来の教育とは別の手段で学ぶ

9つ目の特徴は、従来の教育方法とは別の手段を選んで学んでいくという点です。

働き方の多様化の部分でも触れましたが、この世代が大人になる頃には多様な学び方の手段が今以上に増えています。テクノロジーは格段に進化しているのに、大学などの教育機関の学費はどんどん高騰していき、大学数も減少している可能性が高いです。

そのため、わざわざ大学などの機関に所属せず、自らオンライン上で学びの機会を得ていくことになります。卒業した大学のランクや最終学歴機関ではなく、個人の能力がより重視されていく時代となります。

Z世代とは?

ここまでジェネレーションα世代について説明してきましたが、その手前にZ世代という世代があります。

Z世代とは、1990年後半から2000年代に生まれた人々を指します。2022年現在、全世界で20億人以上存在しており、11歳〜22歳を迎えている年代のことです。

自覚が芽生えたときからデジタルデバイスに馴染みがあり、技術もすでに発達している世代のため、インターネットの活用やオンラインでコミュニケーションを取ることにも慣れています。

▼詳しくはこちらの解説記事をチェック▼

ジェネレーションαとZ世代の違い

ジェネレーションα世代と、Z世代ではどんな違いがあるでしょうか?2つの観点にわけて説明していきます。

(1)withコロナの生活様式が染み付いている

1つ目は、コロナが蔓延している環境が染み付いているという点です。Z世代は、withコロナ前の時代を知っており、その中で生きている時間のほうが長いです。ですがジェネレーションα世代の場合、物心ついた時からコロナ禍で生活していっているケースが多いと言えます。

マスクの装着や、密を割けた過ごし方、オンラインでの教育など人とのコミュニケーションの取り方や過ごし方に制限があることが当たり前になっています。

(2)社会問題に対して行動を起こすことに積極的

2つ目のポイントは社会問題に対する行動力の違いです。Z世代もインターネットとの距離が近い世代ではありますが、ジェネレーションα世代はバーチャル空間で過ごすことにより馴染んでいる世代です。さらに、バーチャル空間で社会問題に対して発信していくという意識が、Z世代よりも強い傾向にあります。

SNSを通してタグをつけて拡散したり、YouTubeなどを通してサスティナビリティや社会的な平等について個人の意見を発信する動きが活発になります。幼いころからそういった発信や行動に対して慣れ親しんでいるため、抵抗感が薄い世代と言えるでしょう。

幼いジェネレーションαも既に購買行動に影響している

まだ2歳〜9歳と幼いジェネレーションαですが、既に購買行動に影響をもたらしています。

α世代を子どもに持つ親は、購買行動の最終決定前に子どもたちに意思確認をとることがわかっており、おもちゃやペットのような昔からあるプレゼントよりも、デジタルツールを早いうちから付与することを重要視しています。

また、おもちゃなどを買い与える際も、デジタルツールを通してのPR広告を見たり、文字よりも画像を通して購買決定するようになっていくと言われています。

今のうちから購買活動に寄与しているジェネレーションαの思想や考え方は、今後のマーケティング戦略で既に無視できない規模感になっています。

ジェネレーションα(アルファ世代)の動向に注目しよう

まだこれから成熟していく世代であるジェネレーションαですが、既に今までの世代の中でもっとも長生きして、豊かな時代を作ると言われています。

コロナ禍に生まれて幼い頃からたくさんのデジタルに囲まれながら生きているこの世代の人々は、既にそれまでの当たり前は通用しない思想を持ち合わせています。イベントや人生の節目の迎え方など、現実世界よりもずっとバーチャルな世界で過ごす時間の方が長い人種になります。

世界で最大の人口数となるジェネレーションαがどのような社会問題にどう関与していくのか、またジェネレーションαが大人になった時の世界はどんな景色になるのかについて、これからも関心を持っていく必要があるでしょう。

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