デジタル化を進める際の課題とは?よくある問題点や課題解決のポイント

記事更新日:2022/06/23

デジタル化

デジタル化を推進する社員

多くの企業でデジタル化が推進されていますが、思うように進んでいないのが現状ではないでしょうか。果たしてデジタル化を拒む障壁は、一体何なのでしょう。本記事では、そんなデジタル化を進める際の課題について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

デジタル化とは?

デジタル化の課題について解説する前に、まずデジタル化の考え方の確認をしておきましょう。デジタル化とは、元来「アナログ仕様からデジタル仕様へ切り替える」という意味があります。

しかし、デジタルが普及した今日では「デジタル技術を用いて新しい価値を付加する」という意味で用いられることもあります。本記事では、両方の視点からデジタル化について解説しています。

デジタル化を進める前に確認したい6つのメリット

デジタル化を取り入れると、以下のようなメリットを得られます。

  • 業務の効率化
  • テレワークの推進
  • 業務の自動化
  • ペーパーレス化
  • 従業員情報の一元管理
  • 各種手続きの簡素化

ここからは、それぞれのメリットをご紹介しましょう。

1.業務の効率化

もっとも即効性のあるメリットは、業務を効率化できることです。例えば、電子契約ツールを取り入れると、書類を作成して郵送したり、捺印をしたりする工程を省略できます。そしてこうした業務の効率化によって時間を捻出し、本業に注力できるようになるのです。

2.テレワークの推進

デジタル化によって、テレワークを推進することも可能です。クラウドサーバーやチャットツール、オンライン会議ツールのようなツールが登場したことが、テレワークの利用に繋がっています。

これらを使用することで、自宅や離れた場所でも会社のネットワークに接続し、会議などに参加することができるようになります。このようにデジタルツールを取り入れることで、多くの企業がテレワークの導入を可能としています。

3.業務の自動化

デジタル化を進めることで、業務を自動化することも可能です。例えば、データ分析ツールを導入すれば、データ収集から分析までを自動で行えます。ツールによっては人が分析を行うよりも高精度なデータ分析を行ってくれるでしょう。

パフォーマンスの向上や人手不足の解消を考慮すると、これらの自動化は業務の効率化を進めるための最適のツールともいえます。

4.ペーパーレス化

書類をデジタル化すれば、同時にペーパーレス化も実現できます。ペーパーレス化には、具体的に2種類の方法があります。1つは、これまで紙で管理していた書類をPDF化することです。これにより、書類の保管スペースが不要になったり、必要な書類を簡単に読み出したりできます。

そしてもう1つがツールを導入することで紙を利用しない方法です。例えば電子稟議システムを用いると、紙を使用せずに稟議にかけられます。捺印や他部署に行って書類を渡す作業なども必要ないので、スムーズに業務を進めることが可能となります。

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5.従業員情報の一元管理

ツールを導入することで、従業員情報などの社内で必要な情報を一元管理できるようになります。その一例として、スケジュール管理ツールがあります。これは、従業員一人ひとりのスケジュールを管理するものです。

他の従業員のスケジュールも確認できるこのツールの利用で情報共有ができ、会議などの予定をチーム全体で組むことが容易になります。結果として、スケジュール上のミスを防ぐことにも繋がり、日程調整もスムーズに行えます。

6.各種手続きの簡素化

さらに、デジタル化によって手続きを簡素化することも可能です。例えば労務管理システムを用いると、労務に関する手続きが簡単になり、マイナンバー情報の収集や雇用に必要な書類の作成などスピーディーに完結できます。手続きの簡素化ができれば、人手不足の問題も解消するでしょう。

デジタル化を進める際の企業の課題

メリットが大きいデジタル化ですが一方で、以下のような課題もあります。

  • 多額のコスト
  • DX人材の不足
  • レガシーシステムへの依存
  • 必要性に対する理解の欠如

あらかじめこれらの課題について理解しておくことで、リスクを回避することも可能でしょう。ここからは、デジタル化によって発生する課題について説明します。

多額のコスト

デジタル化を進めると、多額のコストがかかります。特にツールやシステムを利用する場合、毎月の使用料などのランニングコストが必要です。

さらに、社内にツールやシステムのノウハウを持つ人材がいない場合、外部に依頼して運用してもらったり、従業員を教育してもらうこともあるでしょう。このように、デジタル化によってコストが膨らんでいくケースもあります。

DX人材の不足

デジタル化に取り組んでいく中で、ツールやシステムの運用を開発会社に依存してしまうと、DX人材の不足に繋がることも想定されます。

社内に、IT分野に精通した人材がいないと外部に任せきりになってしまい、データ分析などの作業がスムーズに進められない事態も発生しかねません。

レガシーシステムへの依存

デジタル化によってレガシーシステムに依存することもあるでしょう。レガシーシステムとは、古い技術や過去の仕組みで作られたシステムのことです。

使い慣れているという理由で古いシステムを使い続けていると、最新のニーズやトレンドに対応できなくなってしまうことがあります。

また、古いシステムはメンテナンスや修繕に費用がかかってしまうことも珍しくありません。こうした理由から、レガシーシステムに依存する体制はデジタル化における課題だと考えられます。

必要性に対する理解の欠如

そもそもデジタル化が必要という理解がないと、デジタル化の取り組みがうまく進みません。社内に「今の体制でうまく回っているのだから、わざわざデジタル化しなくてもよい」という考え方の人が多いと、協力を仰ぐことは困難でしょう。

この場合、「なぜデジタル化が必要なのか」「デジタル化することでどんなメリットが得られるのか」といった視点から、デジタル化の必要性を周知する必要があります。

デジタル化を進める際によくある問題点

デジタル化に取り組む中で生じる問題の代表例をまとめてみました。

  • 従業員のITリテラシーの低さ
  • 問題意識の低さ
  • 情報漏洩の危険性
  • 定期的なメンテナンス
  • リーダーの不在

デジタル化を進める前に、よく起きる問題について知っておくと、これらの対策を講じることができます。ここからは、それぞれの問題について解説していきます。

従業員のITリテラシーの低さ

従業員のITリテラシーが低いと、デジタル化への取り組みを阻んでしまうことも。それは新しいツールなどを導入しても、うまく活用できる人材がいないため、効果を発揮できないからです。

時には、ITリテラシーが低いことで誤った行動をとってしまい、情報漏洩やスパム汚染のようなリスクが発生することもあります。

このような場合、従業員にITリテラシーを身に着ける機会を設けるべきです。外部からIT人材を集めたり、セミナーを受講させたりするとよいでしょう。

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問題意識の低さ

デジタル化について、経営者などトップの問題意識が低いと、取り組みをうまく進められません。

企業の経営層などがデジタル化しないことへのリスクを認識していない場合、本業や日常の業務にとらわれてしまい、デジタル化への取り組みが後回しになってしまいがちです。

こうしたケースでは、上層部がデジタル化による効果やビジネスパフォーマンスの向上について理解する必要があります。

情報漏洩の危険性

対策を取らずにデジタル化すると、情報漏洩の危険性が高まります。これまで紙媒体で扱っていた資料を、デジタルデータで管理するようになることで、データへのアクセスを容易にすることがこの一因です。

社内から接続していたネットワークを社外からも接続できるようになれば、第三者に情報を読み取られる可能性が生じ、情報漏洩のリスクを高めます。

もし情報漏洩が発生して個人情報や社外秘の情報が外部の人間に奪われてしまえば、会社の信用を失ってしまいます。このような事態に陥らないようにするためにも、セキュリティ対策にはしっかり取り組みましょう。

定期的なメンテナンス

ツールやシステムを導入する場合、定期的なメンテナンスが必要です。不具合を発見した場合や利用者からフィードバックがあった場合に、対応が求められるからです。

もし自社で開発したシステムであれば、要望に応じてシステム改修を行いましょう。外部のシステムを利用している場合は、メンテナンスを依頼します。

その際、メンテナンス費用が発生することもあるので、予算を考慮して依頼する必要があるでしょう。

リーダーの不在

デジタル化への取り組みが決定しても、プロジェクトを取り締まるリーダーがいないという問題が生じることがあります。リーダーがいなければビジョンが定まりません。

チームが同じ方向を向いていないと、単にツールを取り入れるだけではビジネスや社内環境を変えることはできないでしょう。デジタル化を行う際は、従業員を同じ方向へと導いてくれるリーダーが必要です。

デジタル化に向けた課題解決のポイント

デジタル化によって発生する課題は、以下のポイントを踏まえることで解決できます。

  • セキュリティ対策を徹底する
  • デジタル化の目的を明確にする
  • デジタル化のメリットを共有する
  • 従業員が使いやすいツールを導入する
  • DX人材を確保する
  • クラウドサービスを活用する
  • 遊びも取り入れる

これらのポイントを積極的に取り入れると、ビジネスパフォーマンスが向上します。ここからは、それぞれのポイントについて説明していきましょう。

セキュリティ対策を徹底する

デジタル化に取り組む際は、セキュリティ対策にも力を入れましょう。先述の通り、デジタル化によって情報漏洩のリスクが高まります。会社の信頼を失わないためにも、以下のようなセキュリティ対策が必要です。

  • 従業員へのセキュリティに関する教育
  • ウイルスソフトの導入
  • セキュリティを考慮したシステム開発

特に、従業員に対してセキュリティに関する教育を行うことは重要です。ケーススタディで理解することで、情報漏洩などのリスクを回避することが可能です。

デジタル化の目的を明確にする

デジタル化を進めるには、なぜデジタル化に取り組むのかという目的を、従業員に対して明らかにする必要があります。明確な目的が伝わっていない場合は、作業工程が変わることを負担に感じる従業員のモチベーションが下がってしまい、協力してもらえない可能性もあるからです。

また、計画通りに取り組んでいても、本来のビジョンとは違った方向へ進んでしまうことも考えられます。目的を明確にすることで、向かうべき方向へ進むことを可能とします。

デジタル化のメリットを共有する

デジタル化のメリットを社内で共有することは重要です。メリットを共有すれば従業員のモチベーションが上がり、デジタル化のパフォーマンスが向上するでしょう。

さらに、従業員間でもどのようにツールを活用すればメリットを活かせるのかという思考になり、業務改善にも繋がります。

従業員が使いやすいツールを導入する

ツールを取り入れる際は、従業員が使いやすいものを選びましょう。昨今では様々なツールがありますが、いきなり高度なツールを導入してもうまく使いこなせるとは限りません。

そこで従業員のデジタルリテラシーに合ったツールを導入しましょう。実際に使ってみた従業員からフィードバックをもらい、そのtoツールの利用が難しいようであれば別のものに切り替えるなど、臨機応変に対応するとよいでしょう。

あるいは、無料体験期間に合わせてツールを活用する方法も効果的です。自社の従業員にレベルが合わなければ打ち切ればよいので、コストもかかりません。このように、社内でツールを導入するには柔軟さが必要です。

DX人材を確保する

デジタル化を成功させるには、DX人材を確保することがポイントです。いくらデジタル化の計画を立てたとしても、それに取り組むDX人材がいなければ成功は難しいでしょう。DX人材を確保するには、2つの方法が考えられます。

  • 外部からDX人材を集める
  • 社内でDX人材を育てる

社内にDX人材がいない場合は、外部から集めるとよいでしょう。その際、今後社内で人材をまかなえるように、運用を任せきりにするのではなく、従業員に教育してもらうことも忘れずに行いましょう。

クラウドサービスを活用する

デジタル化には、クラウドサービスの活用も有効です。クラウドサービスとは、ディスクを共有したり、デスクトップを仮想化したりするインフラのクラウド化サービスです。

クラウドサービスを導入することで、メンテナンスなどの作業が不要になるので、業務の負担やコストを軽減できます。また、リモートワークもできるようになるため、社内環境を改善することも可能です。

遊びも取り入れる

デジタル化を進めるには、社内で「遊び」を取り入れることも効果的です。遊びを取り入れることで、従業員が楽しくツールやシステムを使えるようになり、早く慣れることができるからです。

例えば、チャットツールを導入する際に「雑談用チャットルーム」などを立てるとよいでしょう。話のネタは、ランチが美味しいお店や面白い動画など、何でも構いません。従業員がツールに慣れることで、ビジネスシーンでの応用にも繋がります。

デジタル化を進める際は課題を明確にすることが最優先

この記事では、デジタル化における課題について解説してきました。デジタル化を進めることで、業務を効率化させ、ビジネスパフォーマンスを向上できるというメリットがあります。

ただし、デジタル化を成功させるには、課題を明確にすることが重要です。闇雲にツールやシステムを取り入れても、ゴールがなければどこに向かえばよいのか分かりません。

デジタル庁では、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の中で、デジタルの活用により、ニーズに合ったサービスを選ぶことで、多様な幸せが実現できる社会を目指すとしています。

今回ご紹介した課題を参考に、企業や働く人にとっての利点が大きいデジタル化をぜひ取り入れてみてください。

[出典:デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」]

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