DXとIoT・ICTの違いとは?それぞれの正しい定義や重要性について

記事更新日:2022/06/06

DX

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DX・ICT・IoTの概念イメージ

DXを推進するために、多くの企業がさまざまなデジタル技術を活用しています。IoTやICTもその1つですが、DXと意味を混同して使っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、DXとIoT・ICTの違いについて、正しい定義や重要性などを詳しく解説していきます。また、IoTやICTを活用してDX化を実現した事例などもあわせて紹介します。

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DXとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術やデータを活用して、業務プロセスやビジネスモデル、会社の風土、組織構造などを変革することです。

ITの活用によってDXを進めることで、人々の生活をより良いものに変えていくという意味を含みます。

DXの正しい定義

経済産業省が発表したDXを推進するためのガイドラインによると、DXの正しい概念は以下のように定義されています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」

[引用:経済産業省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)Ver. 1.0」より]

要するに、急激に変化する世の中にデジタルやデータを活用して対応し、企業のあり方や業務内容に変革をもたらすことで、企業の競争力を高めるということです。

DXを推進することで、企業は、世の中の変化に対応したより良いサービスの提供が可能になります。

デジタルトランスフォーメーションはなぜDXと略される?”X”が指す意味とは

DXの重要性

近年、「DX」というキーワードをよく耳にしますが、なぜDXが重要視されているのでしょうか。その理由の背景には「2025年の崖」というものがあります。

経済産業省が2018年に発表した「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」の中で、2025年の崖について詳しく述べています。

それによると、既存システムが部門間ごとにバラバラに管理されているために全社横断的なデータ活用ができなかったり、過剰なカスタマイズがなされるなどしてシステムの老朽化・ブラックボックス化が進んだ場合、2025年以降年間12兆円の経済損失が生じる可能性(2025年の崖)があるとしています。

2025年の崖が指摘されている背景には、多くの企業が直面している以下のような2つの経営課題があります。

  • 既存システムの維持管理費の拡大
  • IT人材不足

このように、DXを推進しなければ大きな経済損失が生じてしまう可能性があるのです。将来的な企業成長やデジタル競争で勝つためにも、DXを迅速に進める必要があります。

[出典:経済産業省「DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜」]

DXとIoTの違いや関係性

DXを進めていくためのキーワードの1つに「IoT」があります。IoTは「モノのインターネット」とも呼ばれており、DXと深い関係があります。ここでは、IoTの正しい定義や重要性、DXとの関係性について解説します。

IoTの正しい定義

IoTとは、さまざまなモノをインターネットに接続する仕組みのことです。モノがインターネットにつながることで、多様な情報(データ)のやり取りができるようになります。

近年では、住宅や車、家電製品、電子機器などの生活に身近なものでIoTが活用されており、より便利な暮らしができるようになってきました。Iot化が進むことで、これまでになかった高い価値を生み出すことが可能になります。

IoTの重要性

IoTを活用することには以下の3つのメリットがあります。

  • モノの利便性が向上する
  • 効率化とコストの削減が可能
  • 新しいビジネスチャンスの創出

IoTを活用することで、離れた位置からスマホで操作できるようになったり、状況を把握できるようになったりするため、利便性が向上します。また、データの蓄積・分析・活用ができ、工場をはじめとする職場の最適化が可能になり、業務効率化にも役立ちます。

さらに、IoTを活用してビッグデータを分析することで、これまで見つけられなかった消費者のニーズや課題などが発見でき、新しいビジネスチャンスを創出できる可能性があります。このような観点から、近年IoTが重要視されています。

IoTとDXの関係性

DXを推進するための手段として、IoTの活用が必要不可欠です。IoTとはデジタル技術を活用して仕組みを作ることで、DXとはIoTをはじめとした先端技術を活用することで業務プロセスの変革や新たなビジネスを創出することです。

IoTを活用すれば、DXの目的でもある業務効率化や生活の利便性を向上させることができます。

DXとICTの違いや関係性

次に、DXとICTの相違点や関係性について解説します。

ICTの正しい定義

ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、日本語にすると「情報伝達技術」という意味になります。情報の伝達=コミュニケーションに主眼を置いた言葉ということができます。

ICTにはSNSやチャット、スマートスピーカーなど、相互に情報を共有し合ったり、コミュニケーションが取れるサービスやツールがあります。

ICTの重要性

ICTを活用することで「コミュニケーションの活発化」「業務生産性の向上」「人手不足の解消」「作業効率化」「商品・サービスの品質向上」などが期待できます。

導入コストがかかるものの、ICTを活用することで、業務や日常生活をより効率的・快適にできる可能性があります。

ICTとDXの関係性

DXが組織構造やビジネスモデルの変革などを目的としているのに対して、ICTはコミュニケーションの活性化などを通して業務の効率化を目指すものです。

DXの推進にはデジタル技術を活用した業務効率化も内包しているため、ICTもIoT同様にDXを推進する手段の一つということができます。

DXと混同しやすいAI・RPA・BIとは

DXと似た言葉に「AI」「RPA」「BI」などがあります。先端的なデジタル技術という共通点はありますが、それぞれ異なるものです。3つの用語の定義と、DXとの関係性について解説します。

AI

AIとは「Artificial Intelligence」の略で、日本語では「人工知能」という意味になります。AIはさまざまな専門家がそれぞれ定義しているため、統一的な定義はありません。

総務省では「あえていえば、「AI」とは、人間の思考プロセスと同じような形で動作するプログラム、あるいは人間が知的と感じる情報処理・技術といった広い概念で理解されている」と説明しています。

[出典:総務省「情報通信白書(令和元年版)」]

AIを活用することで、画像認識や音声認識、テキスト処理などが可能になります。DXではデータの活用も重要なポイントとなります。AIを活用することで、膨大なデータを収集・認識・判断・予測できるようになり、ビジネスにも役立てることができます。

RPA

RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットを活用してデスクワークを効率化することを指します。簡単な入力作業を自動化することで業務効率化が可能になる技術です。

DXを推進する上では、業務効率化を図るためにRPAを導入するという手段も考えられます。ルーティン作業を自動化することで、人手不足にも対応でき、これまで単純作業に従事していた人材をコア業務に振り分けることも可能になります。

BI

BIとは「ビジネスインテリジェンス(Business Inteligence)」の略で、企業が蓄積した膨大なデータを分析・可視化することで、意思決定する際の判断材料とすることができるツールのことです。

BIを導入することで、利益の増大や顧客行動の把握、競合他社との差別化などが可能になります。また、DXを進める際には、IT人材の確保が重要な課題となりますが、IT人材が行う業務の一部をBIで代替することもできるため、少数のIT人材でDX推進が可能になります。

DX推進にIoTやICTを活用するメリット

DX推進にIoTやICTを活用することには、以下の5つのメリットがあります。

  • 生産性の向上
  • データの収集や分析の効率化
  • 働き方改革の推進
  • 人手不足の解消
  • ビジネスモデル変革の可能性を見出す

生産性の向上

DX推進にIoTやICTを活用することで、業務を効率化し、社員の生産性の向上を図ることができます。

IoTやICTによって、データの収集・入力・分析やその他のルーティンワークを自動化できるため、業務の省力化や業務プロセスの効率化が図れます。

これによって、人的リソースをよりコアな業務に振り分けることが可能になります。また、単純作業を自動化することでミスの軽減につながるので、修正や手戻りが発生せず、業務時間の短縮にもつながります。

データの収集や分析の効率化

IoTやICTの導入は、データの収集や分析を効率化するメリットもあります。

IoTやICTを活用する以前は、Excelをはじめとするツールを用いて手入力でデータの収集や分析を行うのが一般的でした。膨大な量のデータであれば、かなりの時間がかかります。

そうした業務にIoTやICTを活用することで、データの活用や分析を自動化することができます。また、入力ミスも防げるため、正確かつスピーディーに業務を進められます。

働き方改革の推進

IoTやICTの利活用は、働き方改革の推進にも役立ちます。

近年新型コロナウイルスの影響でテレワークを導入する企業が増加しています。一方で、IoTやICTなどのデジタル技術の活用やDX化が進んでいない企業では、リモートワークの普及がなかなか進んでいないという現実があります。

ICTを活用してDXを推進することで、自宅やコワーキングスペースなどオフィス以外での業務が可能になります。また、デジタル技術の活用は業務効率化による作業時間の軽減も図れます。

これにより、残業時間の削減効果も期待できるので、働き方改革にもつながります。

人手不足の解消

IoTやICTを活用してDX化を実現することで、人手不足の解消にもつながります。

DXを推進することでより働きやすい職場環境になり、社員はコア業務に注力できるようになります。そのため、仕事に対してやりがいを感じ、離職率が低下する可能性もあります。

前項の働き方改革の推進同様に、魅力的な職場の構築は、既存社員のモチベーション向上と魅力的な人材の確保にもつながります。

ビジネスモデル変革の可能性を見出す

DX推進にIoTやICTを活用することで、新たなビジネスモデルが構築できる可能性があります。

IoTやICTを活用することで、これまで得られなかったさまざまなデータを収集・分析することが可能になります。大量のデータを分析する中で、これまでとは違った消費者のニーズや課題などが見つかる可能性があります。

新しく見つけ出したニーズや課題の解決策の中には、新しいビジネスの創出につながるものもあるかもしれません。

DX推進がイノベーションの鍵になる?阻む壁や必要な人材・組織とは

DX推進にIoTやICTを活用する方法

DX推進にIoTやICTを活用する方法には以下の5つがあります。

  • 業務のデジタル化
  • データの共通化
  • データ運用専門の組織設置
  • 業務の最適化
  • 専門的な人材の確保

業務のデジタル化

IoTやICTの導入によってDXを進めるために、最も重要なのは業務のデジタル化です。既存の業務フローを「見える化」し、必要に応じてデジタル化を進めましょう。

その際、最初から全ての業務をデジタル化してしまうと、社員が活用できなかったり、運用するIT人材が不足したりして、逆に非効率になってしまう可能性があります。最初は一部の業務だけをシフトし、徐々に全社的にデジタル化を進めましょう。

データの共通化

部門ごとにシステムや運用方法が異なっていると、データの有効活用ができません。まずは全社的にデータの共通化を図り、IoTやICTの導入メリットを最大限に生かしましょう。

データを共通化することで、部署間でのデータのやりとりが可能になり、業務効率や生産性向上が期待できます。

データ運用専門の組織設置

DX推進にIoTやICTを活用する際、データ運用専門の組織を設置することも重要なポイントです。

DXを推進する際、膨大なデータの収集や分析が必要になります。ツールで自動化できるとはいえ、数名で取り組むことは困難な業務になるでしょう。

そのため、DX推進は組織で行うことが重要になります。データ運用専門の組織を設置することで、効率的にデータを活用できるようになり、DX化のスピードアップが可能になります。

業務の最適化

DX推進にIoTやICTを活用することで、業務の最適化に役立てることができます。

DXの取り組みを進める際、予想通りの結果になることがあれば、予想もしなかった結果を得られることもあります。これら全ての結果は一切無駄にならず、上手く活用することで自社の業務の最適化を図ることが可能になります。

業務の最適化を行うことで、社員の生産性が向上し、新しいビジネスチャンスを掴む可能性もあります。

専門的な人材の確保

DX推進でIoTやICTを活用するには、専門的な人材を確保する必要があります。

DX化を推進する過程では、さまざまなITシステムやツールを使用します。そのためIT人材の確保が重要になります。さらに、経営戦略や業務プロセスの知見を持つ人材の登用も重要です。

一方で、近年急激なDX人材の需要の増加による人手不足によって、多くの企業が思うようにDX化を進められずにいるという現状もあります。

このような事態を避けるためにも専門知識を持つ人材の中途採用や育成に加え、業務委託や外注などで外部リソースを確保する必要もあります。

DX推進にIoTを活用した事例を紹介

最後に、物流、農業、製造業の3分野におけるDXの成功事例を紹介します。

物流業界の活用事例

物流業界では、主に「入荷から出荷までの倉庫作業」と「配送作業」の2つのプロセスでIoTが活用されています。

入荷から出荷までの倉庫作業では、仕分けや棚入れ・棚卸しなどの作業にロボットを導入。注文が入り次第、ロボットが倉庫から担当作業員がいる場所まで商品を運びます。倉庫作業にIoTを活用することで、これまで人が手作業で行っていた商品を探す・運ぶという作業を省略できるようになりました。

また、配送作業では、最適な人材の配置や配送ルートを可視化。効率的かつスピーディーに配送することが可能になりました。

このように、物流業界でIoTを活用することで、顧客に商品を届けるまでの作業を効率化し、素早く商品を届けられるようになっています。

農業の活用事例

農業分野では近年「スマート農業」が注目されており、植物や野菜を育てる環境の情報収集や農業機器などにIoTを活用しています。

2018年から政府もスマート農業の推進に力を入れており、官民連携や産学連携によって新しいサービスの開発にも取り組んでいます。

スマート農業の具体的な内容は、ドローンによる土壌や生育環境の情報収集、自動運転トラクター、ビニールハウスのセンサーによる管理などがあります。

ビニールハウスにセンサーを活用することで、日光の当たり具合や土壌の状態から、自動で水や肥料の量を調整、散布することが可能になります。また、スマート農業は後継者不足の課題の解決にもつながるとして注目を浴びています。

製造業の活用事例

製造業では主に以下の業務にIoTを活用しています。

  • 成果物の現状把握
  • 成果物の動作確認
  • 工程管理
  • 製造工程での異常検知
  • 在庫の確認

これらの作業はこれまで人が目視で行っていたため、時間がかかることはもちろん、異常を発見しきれないケースもありました。

しかし、IoTを活用することで、これらの作業が自動化されるため、スピーディーかつ正確に行えるようになりました。

DX推進にIoTやICTを積極的に活用すべき

DXを進める際には、IoTやICTの利活用が重要な鍵を握ります。業務効率化や生産性向上、人手不足の解消や働き方改革の推進まで、IoTやICTの導入メリットはたくさんあります。

今後、世の中のニーズに応えながら持続的な成長を目指すために、企業はDX推進にIoTやICTを積極的に活用すべきでしょう。

まずは、業務の一部をデジタル化したり、ITツール・システムを試験的に導入するなどして、徐々にDX化を進めていくことをおすすめします。

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